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2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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口Aloha!!「Hukilau Cafe」で ロコモコ的カレーにコナコーヒー

hukilaucafe.jpgこの夏の週末、洗足池の脇に建つ大田区の図書館に通っていました。
この辺りでちょっとランチでもと考えてまず脳裡に浮かぶのが、洗足池池畔のレストランとしてよく知られた「テラス ジュレ」。
カジュアルなレストランではあるけれど、
毎度ふらっと寄る店とはちょと違う気もする。
そんな時に目に留るのが、東急バスが方向転換するための操車場に面した赤い建具のお店です。


店先を囲む植栽の先には、夏の陽光に向けて潔く開け放った扉。
がっしりした木板のサインには、「Hukilau Cafe」とある。
ハワイアンテイストのカフェみたいですね。


ランチいいですかと訊ねつつ入り込むと、どうぞどうぞとテーブル席へ。hukilaucafe01.jpg遠くでハワイアンが流れる店内はなるほど、
大好きなハワイの匂いを気負わずに鏤めたという雰囲気だ。


ある日のランチは、
「特製豚ひき肉と緑黄色野菜のドライカレーとサラダ」。hukilaucafe02.jpgロコモコよろしく、目玉焼きがのっているのが微笑ましい(笑)。


その黄身をぐっちゃり崩して、意外とカレー粉をスパイシーに利かせたドライカレーに玉子のコクを添えつついただきます。hukilaucafe03.jpgボリューム可愛くて、
ちょうどよいと贔屓にしている女性陣が少なくないのじゃないかな。


別の日のランチは、
「韓国風胡麻の風味の春雨と豚肉と野菜の炒めチャプチエ」。hukilaucafe04.jpg如何にもハワイアンな、という色彩のものではないけれど、
もしかしたら今の向こうの家庭料理はこんなラインナップもあるンですよなんてことだったりしてと、穿って考えてみたりして(笑)。


食後には、強い日差しの射す中原街道を行き交う車をぼんやりと眺めながら、
コナコーヒーの香りに浸るのもゆるゆるとしていい気分です。hukilaucafe05.jpg


カウンターの幕板を飾っているカラフルで多彩な意匠のタイルが気になって訊けば、意外やABCストアで売っているものなんだそう。hukilaucafe06.jpg裏面を見れば、スタンドがついていて、なるほどハワイ土産のひとつなんだと知る。
ハワイに行くたびにお気に入りのデザインのものを買って帰って時間を掛けて揃えた色々なものが今、店内を飾っているンだね。


洗足池の池畔に夏の陽射しもよく似合い、
ゆったり過ごせるハワイアンな「Hukilau Cafe(フキラウ・カフェ)」がある。hukilaucafe07.jpg"Hukilau"というのは、ハワイの伝統的な地引き網漁のことを指すらしく、
また「The Hukilau Song」というハワイアンもメジャーな曲らしい。
でもきっと、ハワイのどこか小さな町で「Hukilau Cafe」という小さなカフェを見つけてお気に入りになって、その名前をそのままいただいちゃったンじゃないかな、なんて考えるけど、その辺りはまた寄り道して訊ねてみたい。
そうそう、随分とご無沙汰しちゃってるハワイにもまた行きたいな。


口関連記事:
 Restaurant Cafe「テラスジュレ」 で少し切ないお花見コース(08年03月)



「Hukilau Cafe」
大田区南千束2-1-2 ファミール洗足池101[Map] 03-3728-8128
http://hukilau-cafe.com/

column/03032

口RESTAURANT「KAIRADA」で マデイラの鶉バジルのソルベ

kairada.jpg今はちょっと遠くなっちゃったみたいだけど、
のむちゃんのランチテリトリーにすっぽり収まっていたレストランの一軒「KAIRADA」。
木挽町通りの筋をずっと京橋方向へ向かって、マロニエ通りの先左手に赤いサインが見えてくる。
何度も店の前を通っているはずなのに、どうもその存在が認識できていなかったのだけど、改めてその前まで来てみると、あ、そうそうと膝を打つよな勝手な既視感があったりして(笑)。


Dinner Menuは、プリフィクスのAかB。
そして、シェフおかませフルコースのC。
魚か肉か悩んで、肉料理と決めて、カワユく、コースのAとします。


小皿にそっと置かれたのは、可愛いピクルスたち。kairada01.jpgそれをカリっとしては、グラスのBeerをすーっとすいっと呑み干します。


グラスの白に早速切り替えて、一緒盛りしたオードブルあれこれに正対します。kairada02.jpg
kairada03.jpgkairada04.jpg
ホタテのテリーヌ、サーモンのマリネ、グリエールチーズのタルト、鶏肉のガランティーヌや野菜たち。
ガランティーヌというのは、鶏肉や子牛肉なんかの冷製料理で、肉で詰め物を巻いて円筒形に整えてから煮るか蒸し焼きにしたもの云うらしい。
オードブルで時折見かける、輪切りにしてコイン状になったヤツもその仲間なんだね。


kairada05.jpg
ガスパッチョの涼味に現を抜かしていたら、そろそろメインがやってくる気配。
ならばと赤のグラスに切り替えて、当のお皿を受け取ります。


お願いしていたのは、「うずらのファルシィ マディラ酒ソース」。kairada06.jpg網脂に包んだ風のつるんとした照りの向こうを覗き込んで、その断面を窺うと、挽肉主体の詰め物がぎっしりと顔を出して、ナイフの動きを急かせます。


ジビエの気配も漂わせつつ、鶉の身が放つ滋味を真っ直ぐに愉しませてくれる。
kairada07.jpgkairada08.jpg
マデイラ酒のやや甘く、独特の風味のソースがその滋味を引き立て、味わいの輪郭を浮かび上がらせています。
うん、いいね。


デザートの盛り合わせには、
パイナップルのタルトやキウイ、白桃のコンポート。
そして、印象深いのが翡翠色したバジルのソルベ。kairada09.jpgフレッシュなバジルの香気が鮮やかに広がって、ああ、爽やかに。


厨房の下がり壁のところに、これまた印象的な木板が掲げられています。
コキアージュを象ったシンボルに二行半の文。kairada10.jpg落ち着いたところで厨房から離れて、雑談に応じてくれたシェフに訊けば、そこにはこう刻まれているそう。
「ひともの自然、すべてのものに感謝せよ。」


裏銀座に灯りを燈し、丸二年を迎えようとしているRESTAURANT「KAIRADA」。kairada11.jpg店名の「KAIRADA」ってどんな意味なのだろうと思えば大概、フレンチだもんきっとフランス語でいうところのなにかなのでしょと考えるところ。
でも、そうではなくって、それはとっても真っ直ぐで素直な由来です。
だって、有楽町「アピシウス」、神田・六本木の「パ・マル」を経て独立したシェフのお名前が"皆良田"なンだもの。
予約・段取りしてくれたしずりんさん、久々ご一緒のabuyasuさんも、ありがとー。



「KAIRADA」
中央区銀座2-14-6第2松岡ビル1F[Map] 03-3248-3355
http://mm.visia.jp/kairada/

column/03031

口タイ国屋台料理「ラックタイ ペンロイ」で 朗らか応えるタイ大好き

rakthai.jpg今でも数人の空席待ちを擁していることの少なくない「一風堂」を横目に歩む大崎広小路の交差点辺り。
そこに気になりつつもお邪魔したことのない、エスニックのお店がありました。
タイ料理のお店「ラックタイ ペンロイ」はいつもお客さんが入っている地元の人気店だ。


象のマークの硝子越しに、席あるかなぁと店内を覗き込むと、
不意に扉が開いて、「どぞっ」と招かれる。rakthai01.jpgそのまま扉を開け放って、ぷちオープンエアのタイ屋台料理となりました。


rakthai02.jpg
入口すぐの小さなテーブルで、まずはやっぱり「シンハーSingha」を。
そのお相手に何がいいかなと選んでみたのが、
自家製タイ風さつま揚げ「トンマープラー」。rakthai03.jpgrakthai04.jpgrakthai05.jpg
まさにその通りのさつま揚げなのだけど、みっしりとした量感があって、甘くて辛くてちょっと酸っぱい独特のタレに浸していただくと、途端にタイ屋台にいる気分満開になる(笑)。


腹拵えは、「ゲンキョウワン」で。
「ゲンキョウワン」は唐辛子マーク2つのピリ辛グリーンカレーだ。rakthai06.jpg茄子や鶏肉の具を満載した緑のカレーを月桂樹の葉を避けながらそっと啜ってみる。
うんうん、辛さ程よく、さらっとしたなかにたっぷりのコクがあって、
なかなかうんまい。
ココナツミルクの濃度加減がいいのだね。


別の夜に同じ席(笑)。
やっぱりのシンハーにこれまたよく合うのが「ナンガイトー」。rakthai07.jpg「ナンガイトー」はつまりは、鶏皮の唐揚げ。
パリパリのサクサクを例の甘い辛いとろみタレでイケば、
なははは、シンハーが旨い。


ご飯ものの中から選んだのが、、「カオパッペンロイ」。rakthai08.jpgrakthai09.jpgrakthai10.jpg
「カオパッペンロイ」は、
ピリ辛にしたチャーハンに目玉焼きをのっけたシンプルなお皿。
タイ米はやっぱりチャーハンによく合うねぇと思いつつ、その山を崩していくと中から包丁を入れたイカなんかの具材で出てきた。
意外と芸が細かいんでないの(笑)。


三度訪れた同じ席(笑)。
おススメボードメニューの筆頭にあるのが気になって、「えびトースト」。
なるほど、海老の身を叩いたペーストを耳をおとした食パンに挟んで揚げた感じ。rakthai11.jpg展ばした蜂蜜のような不思議に甘いタレをつけていただけば、これもなかなかイケるヤツ。


今宵は、あっさりスープの麺が食べたいな、と思えば「センレックグワイテオガイ」。rakthai12.jpgrakthai13.jpgrakthai14.jpg
透明感たっぷりの鶏がらスープには、砕いたガーリックチップが浮かんでる。
実にあっさりした味わいを想像しながらそのスープを啜ってみると、意外やしっかりの旨みあり。
つまりは、"フォー"的米粉ヌードルなんだけど、煮込んだ大根なんかがごろごろ入っていて、麺のボリュームもたっぷり。
想定以上の満腹満足であります。


地元で人気のタイ料理屋台「ラックタイ ペンロイ」は、大崎広小路駅近く。rakthai15.jpg"ペンロイ"は"屋台"という意味。
じゃぁ"ラックタイ"はどういう意味かなと訊いたらば、
タイ人の小さなおネエさんが明るく朗らかに、こう答えてくれました。
"タイ、大好き!"というイミだよー!
なるほど、そうだね(笑)。
高輪、品川、田町にも店舗があるようです。



「ラックタイ ペンロイ(RAK THAI)」西五反田店
品川区西五反田1-24-1タキゲンビル1F[Map] 03-3493-3644 
http://www.rakthai.jp/

column/03030

口九州お取り寄せダイニング「ちかっぱ」で 九州うまかもんぷち旅行

chikappa.jpg"九州"と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、
かつて一度は訪れたいと思い続けて、願い叶って潜入した屋台連なる博多・長浜のあの光景。
そして、中州へと渡る春吉橋近くの豚骨の匂い。
博多のそれとは結構違うのだなぁと感慨深かった久留米のらーめん店。
熊本では、「桂花」の本店や「こむらさき」にわざわざ足を運んだっけ。
あれ?ラーメンに纏わる想い出しかないのかいなと苦笑いしながら向かったのは、ミッドタウンもほど近い六本木の裏通り。
ラーメンのみならず、九州の食材あれこれを取り寄せて、愉しませてくれるという「ちかっぱ」六本木にお邪魔しました。


chikappa01.jpg8名収容のスペースを強引にふたつに区切った、
フロア最奥の個室が不思議なこじんまり。
口開きの麦酒は、一番搾りもあるけれど、
やっぱりこれでしょと「長崎ビール恋のオランダ坂」(笑)。
長崎の大島醸造という地場メーカーが醸す地ビールは、
デュンケルタイプでしょうか。
すっきりとした香ばしさには、地ビールらしからぬ奥行きがあります。


まずのお通し的器は、「炙り鶏皮のゆずマリネ」。chikappa02.jpgベビーリーフなんぞに隠れているのが、鶏皮をカリっと素揚げ状にしたもの。
九州の居酒屋では定番だという「皮酢」から派生させた酒肴だ。
なるほど、柚子風味の酸味がよく似合う。
できれば、もっとたっぷし鶏皮が欲しいな(笑)。


おおっと目を惹いたのが、熊本産「赤牛のレバー刺し」の紅。chikappa03.jpg「草牛」とも呼ばれる「赤牛」は、阿蘇の大草原で牧草を食み、
悠々と育つ熊本の伝統和牛だそう。
みるからに鮮度の良さそうなのが、九州に特化したお取り寄せ手腕の見せ所。
ひたひたと張り付くように艶めかしく、それがすっきりと臭みない滋味に至る。
おろし生姜も大蒜も使わず、塩胡麻油だけでいくのがいいかもしれません。


九州お取り寄せ「ちかっぱ」の、
これもひとつのウリなのだろうなと思わせたのが、「旬野菜のまるかじり」。chikappa04.jpg九州直送だという野菜たちは、例えば、
大根的歯応えの福岡産赤瓜や熊本の赤茄子肥後むらさき、
赤オクラに島オクラ。
対馬の藻塩をちょんづけして、パキパキとシャクシャクと。
縦に裂いてひょろっと長い甘辛ピーマンは、
獅子唐よろしく"当たり"に当たるとなかなかに辛い。
でもその先にその名の通り、甘さを含んでいるのが面白い。


またまた艶々したテクスチャがやってきた。
あ、あの白いのはきっとタテガミに違いない。
ってことは、お馬さんの刺身ってことになるね。chikappa05.jpg訊けば、これまた阿蘇は産山(うぶやま)という村から、
チルド輸送で持ち込んだ「馬刺し」だそう。
紅白のツートンになっているのが「ふたごえ」と呼ぶ部位で、
馬のあばら肉あたりを指すらしい。
どれがといえば、「赤身」が旨い。
融点の低い脂がつるつるとした独特の口触り。
やや甘めの九州醤油でいただけば、
その脂の向こうにある赤身肉の澄んだ旨みが、
大脳皮質に真っ直ぐ伝わってくる感じ(笑)。


chikappa06.jpg九州お取り寄せとあらば、
焼酎のラインナップも期待に違わぬものでしょうと訊ねると、
メニューのリストは意外や、その辺りはまだまだこれからという模様。
そんな中から面白そうと選んだのが、
シェリー樽フィニッシュだという「樽いきいき」。
球磨の米焼酎に仄かにシェリーの香りをつけた、
どちらかというと上品な仕立ての呑み口だ。


熊本に負けちゃぁおれんと(笑)、登場したのが大分名物の「とり天」。chikappa07.jpgどうも鶏の天ぷらというと、
うどんのトッピングのかしわ天、というイメージなンだけど、
大分ではこの「とり天」がめちゃめちゃスタンダードなお惣菜らしい。
カボス醤油でイクのが大分の本場スタイルなのです、
ということで揚げ立てをちょっと浸してハフハフすればもう、
不味かろうはずもないところ。
chikappa08.jpg同じ大分特産のカボスを使った辛味調味料に「KABOSCOかぼすこ」なんてシャレたネーミングのものもあって、これがなかなかヒリヒリのチリ。
チリなカボス醤油でヤル「とり天」もまた乙なもの。
そういや戸越銀座で人気の唐揚げ屋さんは確か、「大分唐揚げ」。
さしずめ、大分の鶏の揚げモノ兄弟、といったところでしょうか。


恭しく運ばれてきたのが、アゴを浮かべた打ち出しの鍋。chikappa09.jpgいまかいまかとその湯殿への投入を待っているのが、
これまた熊本産のプレミアムポーク「肥皇(ひおう)豚」。
chikappa10.jpgchikappa11.jpg
ハナビラタケや空芯菜、ふりふりレタスなんかと一緒に、
出汁タレに浸していただくスタイル。
脂の甘さが呼ぶ旨みを素直に愉しめる、そんな鍋であります。


と、もういっちょとばかりに別の鍋がやってくる。
今度の鍋の中はすっかりと白濁して、如何にも"博多な"風情(笑)。chikappa12.jpgでもそこに浮かんでいるのは忽ちラーメンではなくて、餃子かワンタンか。
これがどうやら、このところ福岡の一部で人気沸騰中だという「炊き餃子」。
博多の屋台ではラーメンを焼いてしまったり、餃子を炊いてしまったりとイタズラ心が生みの親のような料理が輩出してきて面白い。


餃子を浮かべて炊いている白濁スープは、
豚骨一本やりかと思ったらそうではなくて、
はかた地鶏のガラをじっくり煮込んだスープがベースで、
豚骨は一割程度なのだという。
しっかりとボリューム感のある餃子をべったりした豚骨スープでやっつけるのは流石にちょっとというところかな。
chikappa14.jpgchikappa15.jpg
なるほど鶏出汁の、見た目の濃厚さをほどよく裏切る、
さらっとしたコク味スープだ。


タピオカ入りもっちり皮の餃子を平らげたら、
然るべくやってくるのが"博多な"細ストレート麺。chikappa16.jpg硬めに下茹でした麺を鍋のスープにささっと潜らすようにして、
スープと一緒に取り鉢によそり、浅葱をちらして啜る。
ズ、ズズズズ。
うむむ、キメキメだった塩っ気が煮詰まってきちゃったかもねと割スープ。
ふむふむ、あとはすぐ軟くなってしまう繊細な細麺を好みの硬さのまま上手にいただくため、一心に啜るだけです(笑)。



新宿・銀座に引き続き、六本木にも登場した"九州お取り寄せ"の店「ちかっぱ」。chikappa18.jpgchikappa17.jpg大宰府名物の梅ヶ枝餅の温かいところを頬張りながら、鶏皮の歯触りや赤牛レバーの艶めかしさ、野菜を齧る妙音、馬刺し赤身の旨み、とり天の素朴な滋味、肥皇豚の甘さなんかを振り返る。
さしずめ、うまかもんを辿る、九州喰い道楽ぷち旅行、だね。



「ちかっぱ」六本木
港区六本木4-6-7 六本木4丁目ビルB1[Map] 03-5775-6571
http://www.chikappa.co.jp/

column/03029

口本格焼酎屋「羅無櫓」で おまかせ吟味役小あじ唐揚げ蒸野菜鍋

ramuro.jpgいっそ住んでしまいたいと思う場所のひとつ、
四谷荒木町。
大井町や武蔵小山のディープゾーンとはまた違う、花街名残りの風情がちょっとオトナな路地路地がいいンだよね。
でも、そうは云っても、訪れる機会は多くない。
今夜はいっちょ、旧交温めに参りましょうか。
どこに潜もうかと選んだのが、
焼酎の店「羅無櫓」です。


味のある小料理屋、バー、エスニックに妖しいスナックなんかの看板を横目に路地を往く。
杉大門通りと車力門通りとの間を平行して走る柳新道通りという筋の暗がりを進むと、路傍の縁台に将棋盤が置かれ、駒が綺麗に並んでる。ramuro01.jpg小粋だねぇと思ったその場所が、目的地「羅無櫓」の店先でありました。


「羅無櫓」は、カウンターの店。
バックバーにも背中の棚にも、焼酎の瓶がずらりと並んでいるけれど、不思議と閉塞感なく、ゆったりと感じます。ramuro02.jpgそしてそのカウンターの中央で半袈裟のような井出達で迎えてくれるのが、
ご主人の官兵衛さん。
名刺には、「初代焼酎吟味役」の肩書きがあり、
柔和かつ含蓄のありそうな佇まいのオヤジさんだ。


一杯だけ麦酒を所望と、官兵衛さんに。
「羅無櫓」の「ギョーザ」は、具沢山のワンタンを焼いたような、
ちょっと異形のフォルム。ramuro03.jpg皮の魅力をまず全面に、かりかりと歯触りよろしく、香ばしく。
焼酎にも、勿論麦酒にもぴたりと寄り添う仕立てになってます。


焼酎はもう、官兵衛さんにおまかせで。
一杯目のグラスは、屋久島の「三岳(みたけ)」。ramuro04.jpgやっぱり、あっさりと軽めのところから、でもしっかりと風味のあるグラスだ。


ramuro05.jpg続く一杯は、甑島の塩田酒造の「六代目百合」。
ルイベ状態の「馬刺し」の解けるのを待つうちに、近況報告。
そこへ、扉を開けて入ってきたオッチャンの手には、
ナイロン弦のギター。
一曲演ってくれという声は掛からずに、見せる背中がちょと寂しい。


そうこうしている裡にグラスが空いて、お代わり所望。
「神座」は、黒麹仕込みのしっかり芋焼酎。ramuro06.jpg軽めタッチのものからグラデーションをかけるようにボディと風味の強いものへと変遷していく、官兵衛チョイス。
ちょっぴり加水でいただいております。


そこへ迎えたのが「小あじ唐揚げ」。ramuro07.jpgこれが、想定外に旨いのなんの!
炙り立ての干物に脂が滲んで、齧れば香ばしくも弾ける旨み。
皮と骨のぱりぱりした食感がまたその魅力を助長する。
あああ、うまい、焼酎に寸分のズレなく寄り添う也。


フクロウさんの彫刻が、そうそう素直に酔ってよいのだぞ、と静かに見守ってくれているようにも見えて心強い。ramuro08.jpgなんてことで、お代わりの手づくり本甕仕込みの芋「玉露」を舐めます(笑)。


バックバーの棚の上に、ピッケルや古びたごつい靴なんかが飾られているのは、
登山愛好家の印。
そう云えば、扉の脇に掲げた看板には、
ザイルを繋いで急斜面を登坂するシルエットが描かれているのです。


ramuro09.jpg
次からは温かいのでいただきたいですと官兵衛さんにお願いして登場したのが、じょかの一種でサーブされた黄金千貫仕込み「桜島」。
芋のボディが丸いふくよかさに整った呑み口になっていて、いい。


お隣さんのオーダーが気になって便乗したのが、「蒸し野菜鍋」。
ちょっと前より話題のタジン鍋を使った、野菜鍋なのだ。
ramuro10.jpgでっかい徳利のようなフォルムの蓋をぱかりと外すと、
湯気とともに一面のキャベツ畑が現れる。ramuro11.jpg


菜箸で底の方を起こすようにすると、トマトや人参、薩摩芋、鶏肉なんかの具材が顔を出す。ramuro12.jpgまだ口にしていないのに、具材それぞれの持つ旨みが活き活きとぎゅーっとその組織に沁み込んでいそうにみえる。
えへへ顔で箸を伸ばせば、キャベツの甘さがしゃくっと弾け、鶏の滋味がしみじみとし、ほの酸っぱいトマトの甘さが色を注す。
いいね、旨いね、美味しいね。
聞けば、アボカドオイルを垂らしているくらいで、出汁を入れるどころか、塩もしてないそう。


ふと、てんこ盛りに味わいの層を重ねるような料理に疑問が沸いてくる。
ramuro13.jpg素材が悪くなけりゃ、こんな調理でいいんじゃない?みたいな、ね。
具材たちのエキスを鍋の底まで綺麗に平らげる。
既に定番となりつつあるタジン鍋料理だけど、それが焼酎の素朴さと絶妙にマッチしているのだね。
最後の一杯を佐多宗二商店の定番「晴耕雨讀」でいただいて、うん、満足の夜でありました。


荒木町柳新道通りで縁台将棋が目印の、本格焼酎屋「羅無櫓(らむろ)」。ramuro14.jpgramuro15.jpg店名「羅無櫓」は、ネパール語でベリーグットとか、美味しいとか、素晴らしいとかを意味する"らむろっつぁ"の音から名付けたそう。
官兵衛さんがヒマラヤ山地の言葉に想いを馳せるのは、岳人ならではか。
ゆるゆると焼酎とそれに似合う酒肴がいただけるカウンターは、12年目を迎えたところだそうです。


帰りがけにやっと、以前何度か寄ったことのあるマジックバー「八時」の斜向かいであることに気がつきました。


口関連記事:
 マジックバー「銀座 八時」で 水割り舐め舐め愉しむマジックサロン(06年03月)


「羅無櫓」
新宿区荒木町七番地[Map] 03-3358-9515

column/03028

口九段「斑鳩」で 余韻愉しむ本枯れ鰹珠玉煮玉子むほほ和風醤油

ikaruga.jpgすっかりご無沙汰してしまってすいません。
そうポリポリと頭を掻き掻き、
坂井さんに逢いに九段下まで。
目白通りのグランドパレス前を往けば、
早くも汗を掻き掻き。
九段エリアのみならず、千代田区内でもトップクラスの人気を得ているであろう「斑鳩」もこうもクソ暑い毎日ということもあってか、店前の行列は短めでありました。


ikaruga01.jpgまずのお目当てだった「本枯れ鰹 醤油らー麺」は、昼夜限定15食。
ところがやっぱり間に合わず、券売機のボタンには、売り止めのサイン。
ならばということで、ぽちと押したのが、「ガーリックまぜそば」のボタンです。


チケットを仕込んでドアを開け入ると、
厨房の坂井さんが顔を上げて、"いらっしゃい"の笑顔を向けてくれる。
これをほとんどの客に対して行い、続けているのは、
なかなか真似のできることではありません。
ワン・オブ・ゼムの客としてひと絡げに扱われているか、ひとりひとりの客として正対してくれているかは、そんな表情から感じるものですもん、大事ですよね。


届いたどんぶりには、その名の通り、砕いたガーリックチップがトッピング。ikaruga02.jpgikaruga03.jpg卓上の「油そばの美味しい食べ方」シートには、とにかく底の方からよく混ぜて、もっともっと混ぜてから食べるようにとの指南がある。
ならばと、天地返しを何度もしつつ、よーくよーくどんぶり底のタレと麺やトッピングを混ぜ込みます。


あれあれ?なんか麺が二色に見える!
眼を擦ってもう一度凝らしてみても、やはりそう見える(笑)。ikaruga04.jpgゴーダチーズのワックス色のような黄色い麺が不思議です。
なにを練り込んであるのでしょう。


日を改めて、お目当ての「本枯れ鰹 醤油らー麺」を。
今度は無事に間に合ったようです。


拝むように受け取ったどんぶりは、
完成度の高さが一種の風格を呼んでいるかのよう。ikaruga05.jpg乳化のまろやかさと一体となったしっかりボディのスープに本枯れ節の深い旨みが渾然として、ぐっとくる。
ikaruga06.jpgikaruga07.jpg
そんなスープにすっと馴染んで、自らの粉の風味と滑らかな口当たりの魅力をさも当然のことのように伝えてくれる麺。
慌てて食べないで、啜るごとにひと呼吸待って、スープの旨みの余韻をじっくり愉しむのがおすすめ。
店主坂井さんのこのところのイチオシのであるのが頷けるどんぶりであります。


そうそう、別皿にしてもらった「煮玉子」が何気に珠玉の逸品であります。ikaruga08.jpgやや硬めにとろんとさせた黄身が香り高く、白身に滲みたタレの旨みと渾然となった瞬間には、どこぞのグランメゾンのシェフも秘かにびっくりなのではないかな?なんて想ったりして(笑)。


もひとつ気になる器があるってことで、今度は夜の九段下。
夜の部には、坂井さんの姿はなく、
いまごろきっとどこかのレストランでディナー中(笑)。
そんなことを思いながら正対するどんぶりは、「特製和風醤油らー麺」です。ikaruga09.jpg定番の「らー麺」とも違う、やや澄んだ気配のスープ。
どれどれと早速そのスープを啜る。


むほほほほほほ。
ikaruga10.jpg魚粉のズルい旨みとは明らかに違う、じっくり丁寧に煮出した印象の澄んで深い鰹出汁の旨みが動物系のストックに支えられていきいきと伸びやかにその魅力を発揮しています。
いや~、もしかしたらこっちの方が「本枯れ」よりも好みかも、です。


ひとランク違う完成度とそこに留まらない探究心で期待に応え続ける、
ダンディー店主坂井さんの店、九段「斑鳩」。ikaruga11.jpgスタッフが伝える注文に「ふぉ~」っと応じる坂井さんの声と笑顔に接することができるのは、昼の営業時間のみです。



「斑鳩」
千代田区九段北1-9-12 九段下ビル1F[Map] 03-3239-2622

column/03027

口焼鳥「今井」で 焼鳥野菜炭火焼ズルい酒肴素材の魅力真っ直ぐ

imai.jpgずっと気になっていた千駄木の焼鳥店。
何度か予約の電話を入れてみたものの、
直近日取りでの席確保は叶わずの繰り返し。
改めちょっと早めに予約して、
勇んで出掛けた千駄木、団子坂下。
路地に少し入ったところにあるのが、
焼鳥「今井」のファサードだ。
既に「開店」の木札が掛かっています。



たった10席のL字カウンターが囲う厨房が「今井」主の桧舞台。
お願いしていた通り、カウンター角の4席を確保してくれていました。


くち開きの一杯にと、ダークエールの「飛騨高山麦酒」。
深い焙煎を思わせるものではない、さらっとメローな呑み口だ。


imai01.jpg
「今井」では、3,000円のコースがベースとなっていて、
そこへ単品を加えていくのがスタイル(6月訪問時)。
まずは、「前菜の盛り合せ」から。imai02.jpg小振りな湯飲みを器としたのが、生茄子に小夏を添えたもの。
湯葉、食用鬼灯(ほおずき)、生玉蜀黍、茎ブロッコリー。
奈良漬にマスカルポーネチーズを合わせた、醗酵モノ×醗酵モノの名コンビ。
これはなぁにと尋ねたは、大根の種の醤油漬け。


目の前の焼き台では、じりじりと串が焼かれて、いい調子。imai03.jpg
imai04.jpgimai05.jpg
繊細な凝縮感がありつつ柔らかな「レバー」にクリーミーにも思う「つくね」の串。
サラダには、ベビーリーフや地中海のハーブ、ディルなんぞをこんもりと。


曰く、「龍園」でも使っているのじゃないかな(?)という、栃木の長ピーマン。imai06.jpg焼いたことで活性した甘さとほの苦味がゲランドの塩で旨みに昇華する。
いいね。


imai07.jpgとにかく辛い白、というリクエストにお応えしてくれたのが、「BOURGOGNE ALIGOTE 2007」。
酸味強いですよーと聞きながら口に含むとこれが、へー!と笑っちゃうぐらいに酸っぱい(笑)。
ミネラルなドライ感と併せて、酸味がきゅっとくる。
なはは、面白いね。


仄かな柚子の風味で焼いた「幽庵焼」。imai08.jpgおろし立ての山葵と岩塩のちょんづけでいただけば、
はっとしてふわんとする旨みにしみじみいたします(笑)。


ころんと丸いおでん種のようなのは、さつま揚げじゃなくて、
本日の野菜のひとつシャンピニオン。imai09.jpgじゅわんと滲む汁に意外なほどの旨みたっぷし。
みんな思わずの、破顔一笑だ。


お好みで選んだ「ボンペタ」は、
""ぼんじり"や"ぺた"に知る尾羽のつけ根あたりの部位。imai10.jpgかりりとした皮目とジューシーな脂の直球を軽快な串に仕立ててくれています。


imai11.jpg
黒板メニューからの「軍鶏の昆布〆」は、胸肉の。imai12.jpg軍鶏の澄んだ滋味を昆布の旨みがそっと下支えして、いい。
下敷きにしているのは、しゃくっとした食感が愉しい"はすいも"だ。


じゅわわわと脂を滴らせつつやってきたのが、
メインディッシュともいえそうな「もも焼」。imai13.jpgぱりりとした皮と一緒に噛み締める香り高き旨さに、暫し、唸る(笑)。


「レバーのパテ」にはコリアンダーのパウダー。imai14.jpgレバーのパテはね、とっても好物なのだけど、
こうしてすっと濁りないパテにはただただうんうん頷くばかりだね。


これも黒板メニューからの「焼チーズ」は、イタリア発スカモルツァの串焼き。imai15.jpg零れ落ちそうなところをおっとっとと口に運べば、
なはは、キレのよいチーズのコク味が堪らんであります。


品書きにあるお酒は、「竹鶴」が軸に「神亀」あたり。
imai17.jpgimai18.jpgimai19.jpg
「竹鶴」純米から、大和雄町純米原酒「小笹屋 竹鶴」へ。
芯のしっかりした呑み口を思います。


これって絶対ズルいよなぁと見詰めつつ、
ふと「アイバンラーメン」の「ローストトマト飯」を思い出させてくれたのが、
黒板メニュー「ロッソトマト」。imai20.jpg焼いて甘いトマトの滴りというのは、やっぱり、素直にズルい!


imai21.jpg
胸肉のえんがわ、と解説のある「ひも」を挟んで、
干しいちじくをゴルゴンゾーラのムースと合わせてバゲットで。imai22.jpgこれもズルいと云えましょう(笑)。


そうそう、これも、といえば、
これも「竹鶴」にもワインにもどちらにも合いそうな「笹身の風干し」。imai23.jpg奥から奥から旨みが滲み溢れる、乙な酒肴であります。
宿根産雄町の「小笹屋 竹鶴」を舐めつつ思うのは、
お持ち帰りできないかしらん、なんて。


黒板メニューを含めて、全メニュー食べ尽くすつもりかい!と互いにツッコミつつも〆のお食事をということで、「親子丼」に「鶏ネギにゅうめん」。imai24.jpgimai25.jpg
imai26.jpg
デザートもいっちゃおうよと「キャラメルアイスクリーム 古酒がけ」で、つまりは大団円。
ああ満腹満足とお腹をさすりながら、改めての破顔一笑を交わします。


千駄木の路地にひっそりとある佳店、焼鳥「今井」。imai27.jpg素材に対するちょっとしたこだわりと、その素材自身の魅力を真っ直ぐぐいと引き出すことに腐心していることが、佳肴のひとつひとつが描く旨みから伝わってくる。
それを肩の力の抜けた風情で供してくるれるのが、また粋なのだね。


口関連記事:
 自家製麺「アイバンラーメン」で塩半熟玉子のり豚ローストトマト飯(08年11月)



「今井」
文京区千駄木2-29-4 シティーハイツ千駄木102号[Map] 03-6904-7516

column/03026

口担担麺「希須林」で 汗掻き酷暑の担担麺汁なし辛排骨ニラソバ

kisurin.jpg猛暑真っ只中の8月初旬。
茹だる暑さにふと、イケテる担々麺が食べたくなって、思いついたのが赤坂の街。
げんさんの記事を読んで、覚えていたンだな。
夜になっても熱気のまったく退かない赤坂を一ツ木通りから外堀通り方向へ。
他の通りに比べるとやや薄暗い筋の一角に「希須林」はありました。
ファサードの左隅にある、篆書をモダンにデザインしたようなロゴがなかなかいい。


「希須林」赤坂は、カウンターだけの担担麺専門店。
券売機でチケットを仕込んで、手前に突き出した左手のカウンター隅に陣取ります。


kisurin01.jpgまずは、担担麺の基本形から。
辛さは、ノーマルの3でお願いします(そうすると、4辛とか5辛はアブノーマルということになるね、笑)。


届いたとんぶりは、特製ラー油の章丹色がなんとも鮮やか。kisurin02.jpg昔だったらその辛そうな景色にたじろぐところですが、
ちょっとオトナになった今では、旨そうだと身を乗り出す感じになります。


周囲のより赤いスープの辺りを蓮華の背中で少々攪拌するようにしてから、
当のスープを啜ります。kisurin03.jpgうんうん、なるほどノーマル。
辛さ丁度よく、
練り胡麻のコクやスープ自身が持つ旨みとそのバランスも申し分ない。


こんもりと盛り上がったもやしと挽肉をわさわさっと崩してから、
いざいざといただきます。
麺はやや細めの中太麺といったところか。kisurin04.jpgさらに硬く湯掻いてもらう手もあるかもなぁいやこれでいいのかぁなどとひとりごちつつ、ズルズルを繰り返せば早速、額や首筋に汗が滲んできます。
洟水も一緒に出てくるのが困りモノだけど(笑)、
それもまた担担麺を食らう宿命であり、醍醐味でもあるのだね。


kisurin05.jpg日を改めて、再び酷暑の赤坂裏通り。
店の前まで来て、今度はちょっとたじろいだのは、
こんなお知らせの掲示を見つけたから。
「冷房故障中、ご迷惑をお掛けします」。
さらに汗だくの自分が容易に想像できたものの、
ここまで来たのだものと意を決して(!)飛び込みます。


さすがに汁ものは避けておこうと、「汁なし担々麺」。
これまたこんもりと盛り上げたもやしの頂をさらに尖らすように載せた挽肉が麓へと零れ落ちている。kisurin06.jpgお酢を二回転半回しかけなさい、という指南に従って、1、2、の半。
どんぶりの底の方に潜んでいる特製ゴマだれとラー特製ラー油を絡めるようによく掻き回します。


みるみるいい感じの章丹色に色付く麺。kisurin07.jpg辛さの丁度良さ同じく、胡麻の風味が加減よく主張するのもまた然り。
二回転半のお酢が、一種のキレを注してくれるンだね。


もう、空調も直った頃だろうと、再々度訪ねた酷暑の赤坂裏通り。
ところが例の表示はそのまんま!
でも、さすがに送風機を導入していて、
ここら辺りが涼しいですよと、正面カウンターの左手に。
そうはいっても、火を使う厨房からの熱気も相俟って、
あちこちから汗が浮いてくる。


kisurin09.jpg
お願いしたのは、先日のお隣さんのドンブリで気になっていた、
「"辛"排骨ニラソバ」。kisurin08.jpg排骨が邪魔をして、シンメトリーなニラ山の景色ではないけれど、
たっぷりの韮がトッピングされているのは、ご覧の通り。
"辛くて酸っぱい絶品麺"と謳うように、とっても酸っぱくて辛いスープ。
kisurin10.jpg揚げ立ての排骨が酸味からちょっと逃れるアイテムになったりして、
でも慣れるに従ってクセになりそうな、そんな気もしてくる。
あ、でも、「冷し担々麺」するという手もあったかも(笑)。


どこか気風のいい男気を想わせる、赤坂の担担麺専門店「希須林(きすりん)」。kisurin11.jpg「希須林」は、青山にも新宿にも大宮にも、
さらには軽井沢にもある中国家庭料理の店。
どうやら阿佐ヶ谷のお店「小澤」が本丸らしい。
ちょっとそちらも覗いてみたいな。



「希須林」赤坂
港区赤坂3-7-9[Map] 03-5573-4119
http://www.kisurin.com/

column/03025

口MODERN BISTRO「Les TONNEAUX」で 颯爽ランチプレート

lestonneaux00.jpgそれは確か、この春3月末頃のこと。
平成通り沿いの信号を渡ろうとして、
その向かい側にある筈の酒屋「入船屋」の看板が外されているのに気がついた。
もう既になにかの店に模様替えすべく、
内装の造作が始まっていたのです。
カウンターがあるし、きっと飲食店だね。
その時、右手の硝子に貼られていた空色のポスターが記す文字が「TONNEAUX」。
lestonneaux01.jpg新しいお店の名前なのでしょうか。

それから月が替わり暫くすると、
準備整ったレストランが平成通りに颯爽とデヴューしていました。lestonneaux02.jpgちょっと間を置いて、ランチに出掛けてみることにします。


突き当たりのテーブル席に座って眺める店内は、高くした天井がゆったりとして、
煉瓦と木目の茶系統で整えた心地いい空間になっている。lestonneaux03.jpglestonneaux04.jpglestonneaux05.jpglestonneaux06.jpg漆喰風の柱に掛けられた黒板には、Entrees、Specialities、Deserts。
そして、ワインのラインナップを伝える黒板も。


lestonneaux07.jpg店頭に立て掛けたいた黒板が知らせてくれるランチメニューは、
その日の10食限定のプレートに数量限定のパスタ。
そして、きっと定番の「CHEF特製ラザニア」にトッピングあれこれ「カレーライス」というスタイルだ。


まずはその、"CHEF特製"というフレーズにも惹かれて、ラザニアを。
フレッシュサラダかスープかということで、スープを選んで、ね。


白いプレートに白いカップと白く四角いラザニア皿。lestonneaux12.jpgキャロット・ラペの鮮やかなオレンジが印象的。
lestonneaux08.jpglestonneaux13.jpg
折り重なったパスタとベシャメルとトマトソースと上面の焼き目の香ばしさとが渾然と味蕾を擽ります。
くどさを覚えないのは、
繊細にそれぞれのバランスがとれているからなのかもしれません。


そうそう、ここ「Les TONNEAU」のランチは、
例えば、ヴィシソワーズをはじめとする冷製のスープも旨い。
lestonneaux09.jpglestonneaux10.jpglestonneaux11.jpg
夏を過ぎて、温かいものになるのも愉しみです。


裏を返すようにして、平成通り。lestonneaux14.jpg店の横手にあるもうひとつの扉から中を覗いていたら、急に扉が開いて、どうぞどうぞとマダムに招かれてしまった。
以前の「入船屋」の面影を残すかのようなその一角は、
「Les TONNEAUX」併設のワインショップ。
そのままレストランの方へ抜けてゆけるのです。


例によって、"限定"に釣られて(笑)、
お願いしたのがその日の「ポークと野菜のカレーライス」。
ブロコリー、カリフラワー、人参にスナップエンドウの彩りが鮮やかだ。lestonneaux15.jpgどれどれとカレーを舐めると、たっぷり野菜由来の優しい旨みが馥郁として、仕立ての良さを思う。
随分と手間がかかっていそうな、そんな気もいたします(笑)。
日によって、牛スジのミートボールとか鶏肉と野菜、といったバリエーションがあるンだね。


さらに"限定"なのが、10食限りの日替わりのプレート。
ある日のそれは、「シュー・ファルス トマトフォンデュソース」。lestonneaux16.jpglestonneaux17.jpglestonneaux18.jpgざっくり云えば、ロールキャベツなのだけど、ばしゃばしゃのスープで煮込んだまんまのヤツとは趣の違う。
がっしり詰まったファルシからの香りとキャベツのほの甘さを優しく繊細なトマトソースの甘さが包み込む。
ごろごろと載った野菜たち齧りつしながら、ね。


lestonneaux19.jpg
プレートに添えてくれるフォカッチャは、ランチの時間に間に合うように毎日焼いているものだそう。
温め直しとはちょと違う、温もりと香りの鮮度が嬉しいぞ。


八丁堀の老舗ワインショップが昇華して、
颯爽と現れたモダン・シンプル・ビストロ「Les TONNEAUX(レトノ)」。lestonneaux20.jpg訊けばつまりは、あの「入船屋」さんのムスコさんがこちらのオーナーシェフ。
シェフは、日比谷の「ラ・プロムナード」(いまはなき三信ビルにあった老舗フレンチだね)をはじめ、品川のANA系ホテルのレストラン、一時はスイスにもいて、イタリアンの経験もあるそう。
そんなシェフが独立したのが家業営む酒店のあった場所。
おかあさんは、お隣の装い新たなワインショップでニッコリ(笑)。
Les TONNEAUX(レトノ)が示す"樽"は、
やっぱりワイン樽の"樽"のことなんだろね。


肩肘張らないメニューを重ねた経験と培ったセンスと伸びやかな解釈で供してくれている。
今度は、ワイングラス片手の、夜にも行かなくちゃだ。



「Les TONNEAUX」
中央区八丁堀2-8-2[Map] 03-6228-3138
http://www.lestonneaux.com/

column/03024

口韓国料理「Kim's」で カジナムル魚醤でパジョンさつまいも冷めん

kims.jpgマクドナルドが撤退して、
ちょっぴり寂しくなった長原駅前。
目星いお食事処がそう多くはない界隈で、
時折お世話になっている店があります。
駅から中原街道に向かって進み、すぐを左に折れると、中華料理「森蔵」の向こうに赤いスタンド看板が見つかる
そこにはただ、「韓国料理」とだけ白抜きされている。
この辺りで韓国料理と云えば、此処「Kim's」なンだ。


kims01.jpg
カウンターに腰掛けると、目の前の古びたテレビでは、いつ行っても韓流ドラマが流れてる。
挿入されるCMは、地方色のある不思議な、でも日本語のものなので、きっとそんなチャンネルがあるのだろうね。


ちょろっとビールと思えば、韓国メジャー「hite」がよく似合う。kims02.jpgさらっと軽く、アジアのビールのイメージのする。


ちょっとした肴が欲しいなと品書きを眺めると、
もやしやほうれん草のもの以外にもナムルがある。
「カジナムル」というのは、つまりは茄子のナムル。kims03.jpgこれがなかなかどうして、イケるヤツ。
焼き肉店とかで定番にならないのは、和えてから置いておくと、茄子の色が変わったりしてちょっと扱い難いからなのかな。


ここではやっぱり、チヂミもいただきたい。
"チヂミの王様"と謳う「パジョン」は、小葱を使うところが肝らしい。kims04.jpg香ばしい烏賊ゲソと外周のカリカリに玉子の柔らかな風味が重なるあたりが堪らない。
そして、角皿に用意された透明なタレが、なんだかソソル旨みのする。
一体この旨みは何だろうと、小指の先を浸しては舐め、浸しては舐め。
大蒜は含んでいてもそれがメインじゃない感じ
kims05.jpgkims06.jpg
マスターに訊ねると、「韓国の魚醤なんです」と仰る。
ああ、なるほど、魚醤にニンニクと胡麻油少々に、小口切りの葱たっぷりに辛味を鏤めた、といったところか。
煮干しの魚醤にちょっとニンニクを使っていて味が変わり易いので注文の度に拵えるンですと、マスター。
うん、これはズルイ(笑)。


さらにやっぱり、夏の涼味「冷めん」もいただきたい。
口径の広いステンレスのボウルには、トマト、胡瓜、リンゴにサニーレタス、半切の茹で玉子に刻み海苔が浮かんでいます。kims07.jpg蓮華で掬う、澄んだスープは牛骨のそれか。
たっぷしふるふると旨みを湛えつつ、あくまでも涼しげで。


冬はやらない「冷めん」の麺は、蕎麦でも小麦粉でもなくて、さつまいも粉の麺。kims08.jpgつるつるとしこしこの加減が細やかで、太さの番手も塩梅がいい。


池上線長原の裏道に、こっそり本格韓国料理の店「Kim's(キムズ)」。kims09.jpgマスターのキムさんは、日本来て11年、お店を興して8年になると云う。
その"キムさんの"の「'S」が、大韓民国国旗の"陰陽"をモチーフにしているね。
寒い季節にはまた、温まるものでもいただきに参上いたします。



「Kim's」
大田区上池台1-17-1[Map] 03-3748-8897

column/03023

口Bar「Tenderly」で ハイボール涼味カルヴァトスの大人かき氷と

tenderly.jpg山王小学校通りの「大連」を後にして、
大森駅北口改札に戻る。
じゃぁねと仲間を見送って、折角大森にいるのだものとそのまま向こう側へと足を向けます。
「ちょっとバーに寄っていこうぜ」。
「バーって、あのバー?」
「あれ?行ったことあったっけ?」
そうだ、京急蒲田のコスタリカ料理の店のあと、
寄ったことがあったっけね。
その後を振り返っても、おそらく一年弱振りの「Tenderly」です。


腰掛けたカウンターの眼前に置かれていたのが、
ここにきて急速に認知を増したであろう、角の亀甲ボトル。tenderly01.jpgなぜか空のボトルと開栓前のボトルが並んでいて、ウイスキーのまだ満ちているボトルは冷え冷えに霜がついていて、涼感を誘います。


偶然かおススメかは判らないけれど、
その状況でハイボールにイカナイ手はありません。
そうお願いすると、「氷を入れないスタイルですがよろしいですか?」と訊かれる。
あ、サンボアスタイルですね、うん、じゃそれで。


檸檬のピールを三度施されたグラスに、
鼻先をこっそりふんふんしてからグラスを傾ける。tenderly02.jpgおウチで、ラフな作り方で呑む角ハイボールも旨いけれど、
こうして精緻に整ったバランスでいただくハイボールの心地いいことといったら、
もう(笑)。


今度は、バックバーの正面やや左手に見慣れたまん丸のボトルを見つけました。
ゴールドにラッピングされたボトルにブラックのボトル。
流石に「Dry」のボトルは並んでいませんが、ここはひとつ、
「モーツァルト」でなにかカクテルを仕立てていただきましょう。


チョコレートリキュール「Gold」にコニャック「Hennessy」、生クリームがその主なレシピ。
やっぱりクリームな仕立てにはなるのだなぁと思いつつ、カカオの鏤められたグラスを見詰めます。tenderly03.jpgうんうん、チョコレート風味のコク味がさらっとしていて、そこへスピリッツな香気が輪郭を添える、こっそり大人な装いのカクテルであります。


そして、バックバー正面やや右手でどうしても視線に入ってくるのが、
幟に飾る、青地に赤い「氷」の文字。
ロレンスさんが涼んでいたのはきっとこれだなぁと思い出して、
この夏の暑気をひとつ払うべく。tenderly04.jpg一見、氷イチゴ?という景色のグラスではありますが、勿論そんなおこちゃまな氷ではありません。
かかっている赤のシロップは、自家製したというグレナデンとカルヴァドス。
tenderly05.jpg粗めに削った氷をしゃくしゃくすると、大人のかき氷はカルヴァドスがキリッと攻める。
氷が溶けかかれば、グレナデンの赤鮮やかなカクテルへと昇華する。
へへへ、意外とこれ、結構効きます(笑)。


いつも安堵とともに柔らかな気分にさせてくれる、バー「テンダリー」。tenderly06.jpgせめて、季節ごとには訪れたいな。


口関連記事:
 Bar「Tenderly」で 店名を冠したカクテルと円やかな気遣い(07年04月)
 Bar「Tenderly」で 梅雨の頃M30-レインとalmost there(07年06月)
 中国家庭料理「大連」で 蒸餃子鍋貼児湯餃子に浅蜊水餃子の宴(10年08月)
 コスタリカ料理「二葉」で セビーチェタマーレス不思議な折衷の店(07年04月)



「Tenderly」
大田区大森北1-33-11大森北パークビル2F[Map] 03-3298-2155
http://www.tenderly.gr.jp/

column/03022


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