処は銀座八丁目。
そうはいっても昭和通りも近い、
三井ガーデンホテルの裏手辺り。
日比谷寄りの中央通り~電通通り界隈と違って、ひと通り少なく、夜道を誘うネオンの煌めきもありません。
その一角の雑居ビル。
通路の脇に地下へと降りる階段があって、
その壁の上に暗がりを照らすサインがあります。
雨垂れが馴染んだそのサインが示すのは、
「MONDE BAR」の在り処です。
ビルの前でくにちゃんを待っていると、タクシーがその前にすっと停まる。
降りてきた御仁は、トレンチにソフト帽を決めた井出達。
濃いめのモスグリーンにみえる中折れ帽は、ボルサリーノか。
そのまま、ビルの階段を地下へと降りてゆく後ろ姿を目で追います。
その姿が消えた階段の踊り場の壁には、「MONDE BAR」のエンブレム。
昨日一昨日からの店ではない風格が色濃く滲んで、いい。
ネクタイを少し絞ってから、ゆっくりと扉を開きます。
店内でまず目を惹くのが、
フロア中央に鎮座するブラックジャック用のテーブルとそのフェルトの緑色。
そして、その上に置かれたかすみ草のふくらみだ。
カウンターに正対して腰を下ろした椅子は、
バーの椅子にしてはおよそ珍しい片肘置きのスツール。
そして、泰然とした笑顔で迎えてくれたのが、master長谷川さんです。
まずは、ちょっぴり変わったハイボールをと、
スペイサイドのシングルモルト「Glenfiddich(グレンフィディック)」12年でハイボール。
いつもの角ハイボールに対して、ぐっとコクのある仕立て。
でも後口に残る香りはフルーティで円いものだ。
「MONDE BAR」では、お酒は勿論のこと、
酒肴や食事メニューの彩りが憎らしい(笑)。
バーにして、自家製の品が幾つかあって、その筆頭が「自家製ハム」。
マスタードソースをたらりとしていただけば、微かな薫香と一緒に黒豚の脂の甘さをすっきりと愉しめる逸品です。
「自家製ハム」は、沖縄の黒豚を使っているそうで、
四谷「北島亭」の自家製ハムをひとくち食べたのがその契機。
「北島亭」で二日の修行。
でもたった二日指導を受けただけでは、思うように出来上がる訳もなく、
それから一年ほど試行錯誤が続いたそう。
そして今ではもう、北島亭では作ってないらしい。
一部の店には卸していて、その隠れた人気からネットで商売したらどうかと云うひともいるけど、そもそもそんなに量は作れない、とはご尤もなお話だね。
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続いていただくグラスは、
「Balvenie(バルヴェニー)」15年をトゥワイスアップで。
バルヴェニーの蒸溜所は、 「グレンフィディック」と同じ敷地内にあるという姉妹蒸溜所。
年次以上にも思わせる熟成感がどこかとろんとした香りで迫ります。
隣り合っている蒸溜所でも、テイストが違うのが面白い。
こんな洒落た味あるバーだもの、撮影に使われたことがないのかなぁと訊ねると、
女優・高橋惠子のスチールのロケ現場になったことがあるとマスター。
その場に立ち会ったマスターは、その艶やかさにどぎまぎして、
ホントに居ていいのかととっても戸惑ったそう(笑)。
らーめん店主も一目置きそうなのが、黒板メニュー「名古屋コーチン味付玉子」。
白身までもがとろんとしたコクがあって、
バーのカウンターにもよく似合う上等なる玉子料理だ。
終業時間を設けていない「MOMDE BAR」では、
最後の客の最高滞在時間記録は、翌昼の11:30ですよーと笑う長谷川さん。
日付が変わる頃から訪れる客筋や飲食店関係者たちは、夜中にがっつりを所望することが多いのか、「自家製ハム」以外にもお肉メニューが充実し切っているも特筆なところ。
「カツサンド」は、バーでは割と定番ながら、ここでは「白金豚のカツサンド」。
甘く軽い豚の脂と旨みをソースの風味が引き立てて、プランタン地下のビゴの店で焼いたパンの香ばしさと渾然となる、その美味しさといったら。
うんうん、やっぱり、ズルい。
そして、肉業界の専門家がそれがここにあることをまず疑うというのが、
「菊紋神戸牛ステーキ」。
黒毛和牛の品種「きく」は、ご推察の通り、宮内庁御用達モノのレアな逸品らしい。
子牛登記証明には、
指紋ならぬ鼻紋(牛の個体を証明するための鼻の地紋)まで押してある。
ああ、何故いただかなかったのでしょう(笑)。
もう一杯は、くにちゃんと一緒に「AUCHENTOSHAN(オーヘントッシャン)」を。
片や、ローランドを代表するモルト。
3回蒸留がローランド地方の伝統で、名門らしくその伝統をしっかと守った滴は、
なるほどどこか甘く昇華したような風情で誘う。
そういえばくにちゃんは、スコットランドの著名蒸溜所とならんで、
この「オーヘントッシャン」の当地蒸溜所にも訪れている。
それもまた、いいなぁズルイなぁ行きたいなぁ(笑)。
マスター長谷川さんも勿論、彼の地を訪れていて、
ほかのスタッフともお揃いのベストの柄はセントアンドリュース家のタータンだそう。
そこへ、ふわんとカレーの匂いが漂ってきた。
添えたバゲットをハムの骨でとったという「スープカレー」をいただけば、
なんだかすっと一区切り。
まだまだ呑めそうな気になります(笑)。
ここで、おずおずと、よろしければと、
長谷川さんに一本の丸いボトルを差し出しました。
それは、ザルツブルクで仕込んできた「モーツァルト」のクリアなボトル。
大変失礼ながらも、長谷川さんだったら、「MONDE BAR」だったら、
この「Dry」をどんなカクテルに仕立ててくれるかお願いしてみたかったのです。
この、クリアな色をしてるのにチョコレートのフレーバー!っていうサプライズを活かしたいよね、と長谷川さん。
まさに、仰る通りです。
例えば、こふいふのはどうだろうと、グラスにコワントローを1ダッシュ、2ダッシュ。
そしてそのグラスをカウンターの上にそっと寝かせて、リンス。
そこへ「Dry」を注ぎ、オレンジでピール。
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鼻先を寄せれば、オレンジなトップノート。
そのままグラスを傾ければ、なるほど、ビターなオレンジとカカオの好相性だ。
こんなのはどうでしょうと、近々「MONDE BAR」を巣立つという山根さんが冷えたミキシンググラスにGordon's Ginを注ぎます。
そして、ベルモットの代わりに「Dry」を注いで、ステア。
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そう、つまりは、これぞ「チョコレート・マティーニ」。
見映えからもジン×ベルモットと思わせておいて、ジン×カカオの味わいに驚かす感じ。
いいね、いいね。
食事もしっかりの「MONDE BAR」では、〆系のメニューも当然のようにラインナップ。
トマトソースのペンネやペペロンチーニもいいけど、特筆すべきは「さぬきうどん」。
この呑ん兵衛心の判り具合は伊達じゃない。
思い付きとは違う、毎日毎夜を積み重ねてきたからこその器と思う。
きっと深夜のとろろ昆布に泣いたひともいるに違いありません(笑)。
奥の壁に掲げた額には、「主水」と画いた書がある。
"主水(もんど)"="酒の主は水"。
華厳宗東大寺の長老、故清水公照(こうしょう)さんが続いて標したのは、「花開蝶来」。
「主水 花開蝶来」。
モンドが花のように咲いていれば、お客様が蝶のように来てくださる、の意だ。
銀座八丁目のオーセンティック・バー「MONDE BAR」のオープンは、
1985年9月26日のこと。![]()
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25周年を過ぎても銀座ではまだ真ん中くらいですよ、と微笑む「MONDE BAR」マスターの長谷川さんは、トレンチとソフト帽で決めていた御仁そのひとだ。
ン、のつく店がいい。
名前が長いのは、ダメ。
マ行の音は、柔らかい。
世界(モンド)のお酒がある店。
そんな発想から名づけられた「MONDE BAR」。
バーを加熱したらみなさんはどんなモンド、世界を作るか。
エンブレムがフラスコを描いているのは、そんなことも語っています。
アトレ品川の「MONDE BAR」にも近く行ってみよっと。
口 関連サイト:
SUNTORY BAR-NAVI くにの"この店に行きたい" モンドバー 銀座
「MONDE BAR」
中央区銀座8-11-12正金ビルB1[Map] 03-3574-7004
ミュンヘン中央駅からDBで一路、
ザルツブルクへとやってきました。
ミュンヘンと同じく、薄っすらと雪が残ってきりっと冷えるものの、風がないのが印象的。
翌日は、綺麗に晴れて穏やかな日だったのだけど、
こうして晴れるのは珍しいことらしい。
そんな陽光の中、ザルツブルクの旧市街へ。
モーツァルト生家の黄色い建物があることでも有名な通り、ゲトライデガッセを歩きます。
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手の込んだディスプレイを魅せるショーウインドウが、
両サイドに連なる目抜き通り。
通りのずっと向こうには、岩盤聳えるメンヒスべルクの丘がちらっと窺えます。
通りを散策するも、
ゲトライデガッセの、"馬の水飲み場"寄りにある、此処「SPORER」が目的地のひとつ。![]()
店頭のショーケースには、
見慣れない酒瓶が整然と並んでいます。
扉を押し開けると、バックバーにカウンター。
そこに何人ものひと達が立ち呑みカウンターよろしく、グラスを手に並んでいます。
まさに一見バーのようですが、「SPORER」は、1903年創業の酒店なのです。
バックバー、つまりは商品の陳列棚には、同じフォルムの酒瓶が、見るからに強そうな無色透明なものから、茶褐色、黒褐色、といったバラエティーで並んでる。
それらが「SPORER」のメインコンテンツ、Schnäpse(シュナップス)、ブランデーたちだ。
そこのあれ!とか、こんなやつ!とかをニコニコ笑顔のおっちゃんに伝えると、
素早くショットグラスに注いで、どぞーと出してくれる。
つまり、カウンターでみんな立ち呑みの図は、みんなであれこれ試飲の図、でもあるのです。
林檎と梨とのものがシュナップスの基本形か。
如何にも強そうな蒸留酒に色んなハーブの香り匂いが利いている。
例えば「ENZIAN」は、高山植物(りんどう科のゲンチアナという植物)の根っこのリキュールということらしい。
「Wacholder」は、ジュニパーベリー、つまりはジンの苦いヤツ。
「HOLLER Brand」は、ニワトコの実を使ったブランデー。
19種類のハーブから作ったという茶褐色の苦い食後酒は、
「SPORER」のハウスミックス「Hausmischung」。
「Kirsch Likör」は、熟したサクランボでつくるリキュールだ。
思わず買って帰りたいと、これとこれとそれとあれをBitte!とお願いしてしまいます(笑)。
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じゃぁ、みんな試飲しているだけ?と云えば、そうではなくて、
粋なバーとしてグラスの提供もしてくれる。
カウンター一列目が埋まり、背後の樽の前の二列目から声を掛けて、
樽のワインやラムを呑るのもよろし。
日本の酒屋で云うところの"角打ち"だ。
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そして、あいよ!ってな感じでとお湯割りにしてくれるのが、
「SPORER」の顔、オリジナルの「Orangen Punsch(オレンジ・プンシュ)」。
きりっと寒い冬に、湯気から如何にもオレンジなほの甘い香りがして、気分からも温い感じにしてくれるヤツなのだ。
ゲトライデガッセの銘酒屋&バー、といえば1903年創業の「SPORER」。![]()
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もしもザルツブルクを訪れたなら、シュナップスは勿論のこと、樽のワインやラムにプンシュの待つ、ザルツブルクの"角打ち"へぜひどうぞ。
ひと懐っこい笑顔も待っています。
「SPORER」
Getreidegasse 39 Salzburg[Map] +43(0662)845431
http://www.sporer.at/
富士街道沿いにあった「エン座」にお邪魔してからもう、三年が過ぎてしまいました。
再び訪れて、温かい田舎うどんなんかも所望したいなぁなどと思いながら、駅から遠いこともあって、なかなか果たせずにおりました。
そうこうしているうちに、
石神井公園の脇に移転したと聞く。
未だ駅からは微妙な距離なれど、
足を延ばして寄ってみましょう。
移転して、「むさしのエン座」となったお店は、「ふるさと文化館」なる施設の中にあるという。
石神井公園の池をふたつに分けるように新青梅街道へと抜ける通り沿い。
三宝寺池前信号の先に「ふるさと文化館」はありました。
今は、暖簾を分けた「エン座 長谷川」となっている以前の店の雰囲気から一転、
長く延びた庇が印象的なややモダンの建物の中。
「ふるさと文化館」は、区のWebページによると、練馬区で育まれてきた伝統文化の継承・発展および新たな地域文化の創造、観光振興を図る拠点として整備されたもの、だという。
明るい入口を入ると、ジオラマなんかが展示されたフロア。
そこに面して二種類の暖簾を掲げているのが、「むさしの エン座」だ。
ゆったりとテーブルを配した店内は満席で、人数を告げて待つことに。
ややあって、本棚(糧文庫)の前のテーブルへと案内されました。
ふと、店の奥よりの扉の先をみると、建物の裏手にもテーブルがあって、真冬というのにそこでうどんを啜っているひともある。
暖かくなった頃には気持ちいいかもね。
「おうどん」をお願いして、合わせて"武蔵野本流"と謳う「お団子」を。
しっかりと焦げ目を魅せる4粒の焼きだんごは、如何にも丁寧に丸められた歪みのない球形。
香ばしくいただくだんごの肌理も、如何にも細やかだ。
焼きだんごは、所沢の隠れた名物なのだけど、
ここまで精緻な仕立てのものではありません。
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そこへ、おまちどうさまでしたーとご主人が、
「霙糧うどん」のお膳を届けてくれました。
いつぞやにも目を瞠らせてくれた、藤色と草色とを捩じったうどんがアクセント。
芸術的にも映るうどんの捩じれとうねるような量感。
じっくり炊いた印象の野菜根菜に刻んだ豚肉の浮かぶつゆに、
その量感を箸の先に感じながら浸して、啜ります。![]()
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うんうん、歯応えのコシというよりも噛む中にコクがあるという感じが素晴らしい。
全粒粉の茶色いつぶつぶが、より風味を運んでくれているようだ。
ふと厨房の中を覗くと、「地場産農林61号」と標した幟が横向きに掲げてある。
いま啜っているうどんも農林61号の粉によるものなのだろね。
茹で置き御法度、注文を受けてから釜入れする、つまりは茹で立てを信条とすることが、
ただただ旨いうどんのための心意気。
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追っ掛けやってきた天ぷらは、「地野菜かき揚げ」。
"とうきょう特産食材使用店"を謳う「エン座」ならではの、
何気に滋味あるかき揚げです。
本日のうどん、81.8点。
暖簾の脇に吊るした日捲りカレンダーには、その日のうどんの自己採点を表明しています。
点数のあとに小さく書いた、"(笑)"が店主の心持ちを示しているような。
練馬の地にしっかり根を張った、本手打ち糧うどんの店「むさしの エン座」。
所謂武蔵野うどんとは違うキャラクターのうどんに思うも、
それはまさしくセンスある手練のなせる技。
お皿のあれこれ、店内のあちこちに店主の気持ちが顕れていて頼もしい。
店名「エン座」の由来は、車座の様に円く座る「円」、ひととひととのつながりの「縁」、
とふたつの「エン」。
そこには、武蔵野台地の一角、練馬の土地との縁も含んでいそうです。
「生うどん」を買って帰りましょう。
口 関連記事:
武蔵野本手打うどん房「エン座」で むほほーの季節の霙糧もり(07年10月)
「むさしのエン座」
練馬区石神井町5-12-16石神井公園ふるさと文化館内[Map] 03-3995-1577
http://www.udon-enza.com/
それぞれは、なんの会合からの流れだったかぁ。
夜の部には二度ほどお邪魔したことのある、
新橋の居酒屋「和楽」。
〆鯖なんかの酒肴の佳さを憶えつつ、
がやがやとした中で聞こえるように話そうと次第に大声になり、それがまた周囲の大声を呼ぶという状況の印象もまた強く残ってる。
そんな「和楽」へ、お昼のカキフライをいただきにやってきました。
扉を引こうとすると、すかさず扉を開けて招き入れてくれる姐さん。
促がされるまま一番奥のテーブルの隅に腰掛けます。
棚に吊るしたお品書きには、昼の定食があれこれ。
やっぱり「かきフライ定食」をお願いしてからほぼ満席の店内を見回すと、サラリーマンオヤジをメインとするオトコ率95%。
その中には、熱燗やビールをやっつけてるオトーサンも混じるので、なんだかもう宵の口の居酒屋にいるような錯覚が過ぎります。
姐さんたちが奥へ手前へ右へ左へと行き交い、声を張り上げて厨房に注文を通し、済んだお皿をひっ込めに客の背中と背中の間をすり抜けては、次の客を大声で呼び込んで。
おまけに、テーブルの幅が狭いのでお向かいのオヤジさんとの距離が微妙に近い(笑)。
入れ込みとはこういうもんだと思いながら、それでももうちょっと落ちついて食事したいかもなぁとそう思う。
と、そこへ揚げ立ての「かきフライ」のお皿がやってきました。
飾り気不要の盛り付けで、ぷっくりフォルムの牡蠣フライ5つ。
檸檬をさっと搾り、やおら噛り付くと、はふほふ、危うく火傷しそうになる。
あくまでカリッとした衣の中から、滋味ある牡蠣の身が解け出る。![]()
ちょっと油の温度が高すぎたきらいもあるものの、うん、悪くない。
そうそう、店頭に貼紙してあるのは、「かきランチ」。
こちらは、牡蠣フライ3個に刺身の皿がつく定食だ。
お刺身は日替わりのようだけど、鮪のことも多いみたい。
脂ののったマグロ刺しの厚切りも勿論魅力的。
でも牡蠣フライ5つの方が、ボクはいいなぁ(笑)。
新橋のオジサマたち御用達の魚の旨い店「和楽」。
今度はやっぱり一杯呑りに伺いたい。
出来れば御隠居様よろしく、きっとまだ落ち着いた様子であろう開店時間にね。
「和楽」
港区新橋2-9-14 三浦ビル1F[Map] 03-3595-2187
何度も何度もその前を通りながら、
一度も訪ねたことのないお店って意外と多いよね。
新大橋通り沿いに板張りのファサードをみせている韓国料理のお店もそのひとつ。
店頭の写真メニューたちが、どうもちょっとあざとく映ったせいなのかもしれません。
それでもこう、昼なお冷える日が続くとなると、
"石焼き"なんて言葉の響きの誘惑にふらふらと扉を開いてしまいます。
店内は、湯気の上がる厨房をフロアの真ん中に据えて、
その周りをカウンターがぐるっと囲むレイアウト。
奥にはテーブル席もあるようです。
窓側のカウンター席に案内されて、改めメニューを眺めます。
ぐつぐつチゲも勿論気になるものの、まずはここからと「石焼ピビンパ」。
やや油に汚れた硝子越しの厨房では、忙しなく鍋を揺すったり、
石焼きの器をコンロにかけたりしている。
大変だろうけど、硝子周りやそのすぐ内側は一番目に留まり易いので、
できれば日々磨いて欲しいなぁなんて思います。
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器は熱いのでお気をつけください。
そうちゃんと注意を受けていたのに、思わず掌の隅が触れて、あちち、となる。
いや、ほんとに熱々です。![]()
なので、タイミングを逃しちゃいけないと、早速スプーンを取り出して、具材とご飯を混ぜ合わせます。
ジュジジと鳴るのを確かめ確かめ、器の肌にやや押し付けるように、ね。
混ぜていると口の中にだんだん涎が溜まってくる(笑)。
ちょっと慌てて、いただきましょう。
コチュジャンかテンジャンか、おこげを交えたご飯は赤味を帯びているのだけれど、辛さよりも甘さが味わいの芯にあって、それを辛さが引き立てている感じ。
それが、嫌味なく旨い、という印象に真っ直ぐ結びつく。
うん、いいね。
これまたよくよく掻き混ぜ掻き混ぜいただく「石焼きユッケピビンパ」の他にも、「石焼き明太子ピビンパ」や「石焼きカルビピビンパ」なんてメニューもある。
「ピビンパ」、「ビビンバ」、「ピビンバ」......。
店によりちょっとづつ違う表記に出くわしている気もするのだけど、どれが正しいのだろう。
原音に近く「混ぜ飯」をカタカナで書くと、「ピビムパプ」になる、らしい。
今日も冷えてるなぁという、別のお昼どき。
思い切り温まってしまおうと、気になっていたチゲのランチを。
「五湯道」冬のランチメニューに双璧として並んでいるのが、
「プデチゲ」と「熱辛チゲラーメン」。
訊けば、「プデチゲ」というのは、具材にソーセージやスパムを使い、麺がインスタントラーメンであるところが特徴だという。
「チゲラーメン」の方は、生麺で、辛さはやや抑え目だ。
スゲー辛くても困る(笑)ので、「熱辛チゲラーメン」をお願いしましょう。
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周囲のオーダーを何気に聞いていると、「熱辛チゲラーメン」の人気が高い。
コンロにどんどん載せられる石焼き器の多くがそれ用みたいだ。
湯気を立ててやってきた黒々石焼きの器では、スープが激しく沸き立っている。
それを構わず、箸の先を突っ込んで掻き回すと、解れる玉子の黄身白身と一緒に縮れた麺が顔を出す。
取り皿に受けて、スープを注いで、ふーふーして、湯気に顔を浸すように啜ります。
ああ、「ピビンパ」の時と同じ、甘さと辛さの主従バランスがここにもある。
辛いけれど、ささくれ立ったような厭な辛さでなく、円い辛さ。
そしてやっぱり旨さの真ん中にどこかとろんとしたよな甘さがある。
どうやら、自慢の特製薬味「ヤンニョム」、っていう合わせ調味料がキモらしい。
ちょっと感心したのは、ぐつぐつの灼熱中にあった生の麺。
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溶けたり弛んだり伸びたりすることなく、平気な顔して歯応えを主張する。
ぐつぐつの中でやっとちょうどいい具合の硬さになってるような気もするけど、どういう配合でどうやって仕立てりゃ、こんな麺つくれるのだろうね。
ランチのサービスでつけてくれる小ライスを残りのスープに投入するのはもう、お約束。
その頃にはもう、あちこちから汗が滴って、大変なことになっている。
洟水が出てないのが辛うじての救いだ(笑)。
「チゲラーメン」は、ピビンパやクッパなんかとの「ハーフ&ハーフ」なんてこともできるみたいですよ。
美医食同源を謳う、韓国料理の「五湯道(おたんどん)」。
韓国宮廷料理として食された「五湯十二蝶」のスープ、というのがその名の由来らしい。
丸の内のPCPビルや品川港南のNTTデータビル、広尾の駒沢通り沿いとかにも店舗がある模様。
八丁堀の焼肉「梨の家」とも同系列なのだね。
口関連記事:
KOREAN CUISINE「梨の家」で 藻塩ちょんのもち豚カルビランチ(07年08月)
「五湯道」八丁堀店
中央区新富1-17-4[Map] 03-3552-5219
http://www.a-team.co.jp/otandon/
Max Weber Platz駅からふた駅地下鉄を乗って、Odeons platzで下車。
きりきりっと冷えるけど、風がないのは意外と凌げるものだなぁと思いつつ、通りを散策。
将軍堂の階段を上り、レジデンツの辺りをウロウロ。
方向間違ったりしながら(笑)、マリエン広場の方向へ向かいます。
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ああ、これがあの有名な仕掛け時計Glockenspielだね。
広場のマーケットが閉まっているのが残念も、なんだかミュンヘンのおへそにいる感じが悪くない。
斜向かいのペーター教会の塔の狭い階段294段をえっちらおっちら登って、その仕掛け時計のある新市庁舎を見下ろしたり、そこから広がるミュンヘンの街並みを臨みます。
新市庁舎は、ネオ・ゴシック様式による建築物、ということになるらしい。
そこよりももっと高い塔がある、ってことでフラウエン教会へ。
ふたつ並ぶネギ坊主頭の塔(ひとつは改修中みたい)にも登ろうとしたら、冬の時期はクローズとのこと。
そして、その塔を望む場所にあるのが、「Nürnberger Bratwurst Glöckl am Dom」です。
窓枠にピンクをあしらったファサードは、なかなかに可愛らしい。![]()
店先のテーブルは雪に凍て付いて座るひともないけれど、店内は大盛況。
壁も天井も艶消した黒の板張りで、
よくみると柱の上部にはビアジョッキが並べ飾られています。
隅っこ寄りのテーブルに席を得て、まずはやっぱりビール。
グラスにHacker-Pschorr Weisseとあるのは、
ハッカー・プショール社の白ビールってことかな。
うんうん、華やかなコクとでも申しましょうか。
ああ、ここに白ソーセージが欲しいものの、
もう夕方近くゆえ当然のことながら、給仕の姐さんは、Nein!と仰る。
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それではということで、こちらのスペシャリテ、Rostbratwurst(焼きソーセージ)を。
千切りザワークラウトを真ん中にたっぷり盛った熱々お皿の周辺を囲うようにしっかり焦げたソーセージが載っている。
やや細めのソーセージを、火傷しないようにちょっと気をつけつつ、齧る。
うんうん、全体像として香ばしく、ハーブの薫りが追い駆ける。
ニュルンベルグの名物をここでも、ってことなんだね。
これをつけるのかな?っと壷に入ったマスタードをのっけて、ふたたび齧ると、
あれあれ?なんだか甘い。
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あ、この甘いタイプのマスタードは、白ソーセージ用なのかな。
なんだか、スープも食べたいなぁとお願いしたのが、
Augustinerのデュンケルビールを使ったポタージュ。
黒パンのクルトンと一緒にスープを舐めると、
なるほど黒褐色ビールの風味がして面白い。
ニュルンベルグ風焼きソーセージの店、「Nürnberger Bratwurst Glöckl am Dom」。
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ドアにある鐘の意匠は、メニューにもあるイラストを見るにどうやら、
店先から見上げるフラウエン教会の鐘を示しているようです。
「Nürnberger Bratwurst Glöckl am Dom」
Frauenplatz 9 80331 München[Map] (+49) (0)89-291945-0
http://www.bratwurst-gloeckl.de
三年振りに、月島「魚仁」での新年の集い。
所沢にあったダイビングショップのオーナーは、
ここがお気に入り。
三年前は、歩道に特設してくれたテーブルで呑んだものの、めちゃくちゃ底冷えのする晩で、熱燗があっという間に冷酒になるというコンディンションだったのを妙に覚えています。
今回も、そのPADI古株インストラクターであるショップオーナーと久々のご挨拶。
講習中の海中での脳卒中から無事の生還を果たした、奇跡のひとなのです。
その御仁は、店の一番奥のテーブルに収まって、既に普通に呑んでいる。
ほっと安堵すると同時に、そんな病気の発症がホントにあったのか、不思議な感じ。
なにはともあれ、よかったよかった。
既にぎゅう詰めのテーブルの端っこに入り込むと、早速生牡蠣が目の前に。
まだ動いているんじゃないのぐらいに活きはいいのだけれど、如何にも身が薄い感じかする。
畠山先生によれば、こういう薄っぺらいのはヨーロッパで好まれるタイプらしい。
食の嗜好というのは、面白いもんです。
とかなんとか考えているところに、雲丹がやってきた。
木箱のまんま無造作に出てくるところが「魚仁」らしくて微笑ましい。
いつぞやのミョウバンの苦みなどどこへやら、最近は使わなくなっているのかな。
行き交う姐さんに熱燗をお願いすると、湯呑でやってくるのも「魚仁」流。
いちいちお猪口に注ぐなんてめんどくさいじゃん、ってな感じ(笑)。
鮮やかな人参色で届いたのは、「赤貝刺し」。
ぷっくりと澄んだ味わいに含む甘さがいいね。
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定番のゴロゴロ切りの鮪や「白子ポンズ」「大アサリ焼き」に続いて、
活きアワビ刺し。
想定通りのコリコリ食感に、これは柔らかくしていただいた方が美味しいかもと話しながら湯呑を空けます。
「魚仁」は、刺身ばかりの居酒屋ではありません。
「鮪かま焼き」は、やっぱり外せない定番モノ。
烏賊わたをたっぷり味わう青森料理「なか村」の「いかげそ焼き」をイメージして注文した「イカミソ焼き」は、残念ながら烏賊味噌の使い方が全然ズルくない。
ま、それでも、湯呑の燗酒によく似合う肴であるけれど。
そうそう、「ネギと玉子炒め」が旨いのだよねーと思い出して、
そう云えば「自家製チャーシュー」も云っときたいと、再び姐さんに声を掛ける。
とろんとして香ばしく、柔らかく。
まさにツマミのチャーシューではあるけれど、
一目置くらーめん店主もいるのじゃないかな(笑)。
大胆盛りの魚介酒肴盛り沢山ですっかり知られた月島の居酒屋「魚仁」。
いつの間にか店頭が、魚屋兼八百屋になっている。
地域にすっかり馴染みながら、心意気が褪せない感じが頼もしい。
あ、いけね、「ポテトサラダ」を食べ損ねちゃったじゃん(笑)。
口関連記事:
居酒屋「魚仁」 で寒中のまぐろ鮪マグロ煮込みにマグロ(08年01月)
「魚仁」
中央区月島3-12-5[Map] 03-3532-6601
遅まきながらの初詣でにと、池上の駅。
本門寺通りも元旦から10日も過ぎればもう、正月の雰囲気は薄らいできている。
それでも総門を入る頃になると、詣でるひと達が増えてきて、よいしょよいしょと階段を一段一段登る子供たちの声も聞こえてきます。
ちょうど時間は、13時。
大堂にお参りし、お守札を頂戴し、お焚き上げをお願いし終えたところで境内にアナウンスが流れました。
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大堂前の境内では、吉例「はしご乗り奉納」を待つひと達の人垣。
仁王門のところに鯔背な半被姿の火消し衆が出番を待ち構えていて、合図とともに唄い、纏を回し上げながら、境内の中央へと進んでくる。
四方から囲むように鳶口で押さえたはしごをひょいひょいっと一気に一番上まで登り、代わる代わる色々な型の技を披露してくれる。![]()
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よ!日本一!の掛け声に応じて、また意気が上がっていくよう。
「二本遠見」が決まった向こうは、大堂の屋根瓦と一点の曇りもない蒼穹。
清々しくも雅な情景ですなぁ。
そんな境内から階段を戻り、総門を出たらすぐに右へ折れます。
目的地は、甘味処の「あらい」か、そばの「蓮月庵」か。
「あらい」店頭の「お雑煮」にも惹かれつつ、蕎麦な気分も頭を過ぎり、
路上でしばし腕組思案(笑)。
今日は、「蓮月庵」のお世話になりましょう。
磨硝子の引き戸、すぐのところのテーブルに相席で。
常連らしいオッちゃんは、きっといつものようにカレーライスを召し上がっています。
妙な懐かしさも手伝って、お蕎麦の前に「みそ田楽」。
胡麻の入った甘く香ばしい味噌と蒟蒻との素朴な味わいが、
「蓮月庵」の枯れた風情によく似合います。
そして、お願いしていたどんぶりは、「けんちんそば」。
湯気と一緒にやってきたのは、これまたなんとも素朴な一杯。
あっさりした汁に、銀杏切りの大根や人参が浮かぶ。
能書き不要の蕎麦に、ゆるゆると温まって、ほっと息を吐く。
こんな昼下がりもいいもんです。
池上本門寺、総門近くの老舗蕎麦処「蓮月庵」。
佇まいの枯れた風情は、本門寺お膝元の情緒も手伝って、なんともいいお味。
今度は、燗酒を「もつ煮込み」でやっつけるところから始めたい。
ゆるゆるした午後にね。
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「蓮月庵」
大田区池上2-20-11[Map] 03-3755-4170
シェレメチボを経由して、辿り着いた夜のミュンヘン。
中央駅を降り、しんしんと細かな雪が降る中、駅近くのホテルにチェック・イン。
窓からは、幾つものホームを発着する列車たちが見降ろせます。
翌日は、陽が上がるにつれて綺麗に晴れてきました。
地下鉄をちょっと乗り継いで、
降り立った駅は、Max Weber Platz。
しっかり冷えた街角を歩く目的地は、
やっぱりビール蔵です(笑)。
歩道から頭上を見上げると、雲の上で樽に乗った女性のイラストが見つかる。
沢山のジョッキを片手に挙げ、ニカっと微笑んでいて、そこに後光が射して神々しくもある。
このエンブレムがビール蔵「ウニオンス・ブロイ」の目印です。
アーチを描く高い天井のアプローチからホールへ。
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天井近くには、ホップの毬花が飾られていて、如何にもビール蔵らしく、嬉しくなります。
何はともあれ、まずはビールと、蔵のヘル。
三角なピルスナーグラスにもニカっと微笑む女性が描かれています。
華やぐような香りとメローなコクとの交叉が美味しいね。
実は、まだ午前中のビール蔵に乗り込んできたのには理由があって、それは白ソーセージが食べたかったから。
ここでは日曜日でも10:00-12:00の時間帯で提供してくれるらしいのだけど、この日はちょうどそれもお休みのタイミング。
ああ、それは残念と思いつつ、食事をいただくことにします。
お願いしたのは、「牡鹿のロースト」。
二片の鹿肉にキノコのクリームソースをちょっとかけ、そこに樅の木の枝にもみえるローズマリーがあしらってある。
ナイフを持つ右手に少々力を入れて動かすとあっけなくナイフの刃を受け入れる鹿の肉。
ビールのデュンケルとジンの実を使っているというソースにたっぷり浸して口に運ぶと、これまた意外なほどの柔らかさ。
如何にもジビエなクセのない、素直な味わいの中に滋味がしっかと滲む。
うん、いいね。
オレンジの上に添えてくれているのは、ワイルドクランベリーのジャム。
甘さと仄かな酸味で肉料理、というのも面白いよね。
細かく刻んだベーコンや人参と炒め煮した芽キャベツは、ごろごろと。
仄かな苦みが妙にビールとマッチしたりして(笑)。
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別皿には、ジャガイモのクロケット。
スティックタイプのコロッケが5本もあって、結構なボリュームだ。
デュンケルも小さいグラスでいただきます。![]()
あ、そうそう、お隣の常連風のオジさんも召しあがっていたSchweinsbraten mit Knödel は、皮のサクッとが、もの凄く旨かったな。
地元の麦酒呑みに日常的に親しまれている様子のユニオン醸造所「ウニオンス・ブロイ」。
またミュンヘンを訪れる機会があったら、今度こそ白ソーセージをいただきたい。
その時間帯には、階下のケラーは営っているのかな。
「Unions Bräu Haidhausen」
Einsteinstraße 42 • 81675 München [Map] +49.89.477677
http://www.unionsbraeu.de/
第二京浜寄りの荏原町商店街は、
弁天通りとも呼ぶらしい。
その辺りまで散策混じりにふらふらしていると、
その商店街の隅っこに「つけ麺」と標す看板を見つけました。
手作りな赤い看板には、
「魚介 つけ麺 一の加房」とある。
へーっと思いつ近づけば、両手を広がればその幅に届いてしまいそうな、まさに一間間口。
店全体にも手作り感漲る、町場の枯れた風情だ。
店名をマジック書きした薄っぺらい暖簾の脇からおずおずと店の中を覗くと、
店主らしきオヤジさんが、やってますよ的な表情を向けてくれる。
ちょっと、お邪魔してみましょう。
古びたメラミンのカウンターに、これまた手作り感一杯に装飾した棚や壁。
その壁に貼られた品書きには、
三種類のつけ麺「ぴり辛魚介つけ麺」「深香魚介つけ麺」「潤香魚介つけ麺」。
三種の魚介をブレンドしたコクのある深い味、とある「深香魚介つけ麺」をいただきます。
手狭なカウンターの中を右へ左へして、調理に勤しむオヤジさん。
ただ、麺を湯掻く鍋には、そんなちょっとのお湯じゃなくて、たっぷりしたお湯を用意したらどうかと思うのだけど、それにはもっと火力のあるレンジが必要なのかな。
そして、麺用のテボとは違う、普通のステンレス笊で湯掻いた麺を無理くり上げて、小さな流しで流水に晒します。
水に〆た太麺は、つけ麺のスタンダード版の感じ。
特異に思わせるのは、そのつけ汁です。
魚介つけ麺の汁にありがちな、魚粉ふんぷんなタイプとは見掛けから違ってる。
白濁しているのは、なにから抽出したのか、コラーゲンも一躍買っているらしい。
へー、どれどれと太麺を引っ掴んで、その汁にたっぷり浸して啜ります。
あれ?でも、謳っている"コクのある深い味"には正直云ってなってない。
濃い味強い味に毒されてしまっているのかなぁと自省混じりに、もうひと啜り。
んー、どこか焦点の定まらない不思議な味わいは、高度に複雑なことなのか、どうなのか。
路線はまったく違うけど、ふと、心斎橋「宮田麺児」で食べたつけ麺の汁を思い出す。
繰り返しいただくと次第にハマってくるのかも。
兎に角、独特ではあるつけ麺だ。
帰り掛けにみた、壁の葦簀に「らーめん」もあったなぁと急に気になって(笑)、
ふただび荏原町商店街の端っこへ。
改めて、葦簀に貼られた「らーめん」の品札を読むと、"個性的 しお系"と謳ってある。
ああ、らーめんも独特系なんだ(笑)。
なるほど、受け取ったどんぶりは、謳いの通り個性的。
軽く炒めた具材をのっけてくれているのだけれど、
豚バラと一緒に炒めているのは、白菜や浅蜊。
そこに、豆腐の四角がごろっと入るという。
そして、ヌルめなスープはやっぱり、お味の焦点ややぼんやり。
優しい味わいなんだと自分に言い聞かせつつ、食べ進みます。
思えば、コラーゲンって無味なものだもんな。
仕上げに、つけ麺用の「しめご飯」50円をらーめんにも適用してもらいます。
スープを残したどんぶりを戻して、温めなおしたスープで魚粉を添えた雑炊にしてくれる。
定番のサービスだけど、そのひと手間が嬉しいもんだよね。
荏原町商店街の魚介つけ麺「一の加房(いちのかぼう)」。
「一の加房」は、10年1月15日の開店。
老夫婦が中華そばを営んでいたけど体を壊して閉め、三年ほど使われないでいた箱だったらしい。
葡萄なんかの房のなるものをイメージに、一から少しづつでも増え加えていって房になれ、という意味合いで名付けた、のだそうです。
関連記事:
小麦香る極み麺と野菜の旨み「宮田麺児」でNB50つけ汁と魚粉(10年06月)
「一の加房」
品川区中延6-1-19[Map] 033783-0307
四条通りから綾小路通りへ向かって高倉通りを下ると、通りの右手に暖簾に大きく「匙」と記したお店が見つかります。
「匙」と書いて「SPOON」と読ませる、和風創作料理店のようなのだけど、折角なら「匙(さじ)」のままでいいのになぁ、などとその前に佇んで想います。
そして、その脇にひとつの行燈が辺りを照らしている。
近づくとそこには、篆書体の印影が浮かんでいて、その下に小さく、"BAR"と書いてある。
はて、なんと読むのでしょう。
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壁に立て掛けた黒板の示しに従って、
暗がりの中へと進みます。![]()
高い天井を球体の和風照明が照らす不思議な単廊から更にその奥へと足を進めると、
「お数屋 いしかわ」というおばんざいのお店があり、そのさらに奥にも暖簾が提がっている。
袋小路の一番奥にある古の京町屋。
其処が通りの行燈が示すBAR、その名も「OKU」だ。
一瞬どうしたものか躊躇うも、そのままその群青の暖簾を分ける。
すると、待ち構えていたかのような、ソファへと促がす所作にスムーズにカウンターの隅のひととなれました。
見上げる梁や柱の表情に、なるほど京町屋の風情に包まれた気分を想う。
さてなにをいただこうかな。
バックバーは、カウンターの中央から右側寄りにあって、
左端からは距離がある。
と、目の前に既に「GLENLIVET」のボトルがあるじゃぁないですか。
手に取った一本は、15年モノの"FRENCH OAK RESERVE"。
フランス産のオーク新樽で仕上げたグレンリヴェットだ。
柑橘系の香りとフルーティな甘さとの円さにぴりっとしたアクセントを含む呑み口が愉しいぞ。
もう一杯だけとお願いしたのが、「MURRAY McDAVID LAPHROAIG 1998」。
ボトラーズのマーレイ・マクダヴィッド社によるラフロイグ11年モノ。
ラベルのテイスティング・ノートには、冷却濾過、カラーリングを行わずっていないと記してあって、カシスや柘榴、桑の実、サクランボ、甘草そしてtoast、peat smoke。
カラメル色の琥珀とはちょと違うオレンジ色の滴からは、柔らかにも思う甘いフレーバーのあとからスモークな匂いがぶいんっと襲う。
高級ワインのch.ペトリュスのカスクで後熟している、のだそうです。
なるほど、ね。
四条・高倉通りから覗く暗がりの奥にある京町屋のバー、「OKU」。![]()
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ちょっと妖しい袋小路へのアプローチも、居心地のいいカウンターがその奥で待っていると知れば、また一興の愉しさ。
今度は、"京都素材のカクテル"あたりで、京都の隠れ家っぽさを満喫しようかな。
二階ソファ席もあるようです。
口関連記事:
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「OKU」
京都市下京区高倉通四条下ル高材木町221-1[Map] 075-344-6040
http://www.beppinya.com/bar_oku/
四谷に"日本酒と干物と牡蠣の店"を標榜する店があるという。
ありそでなさそなそのフレーズが、
当然ながらただただ気になります。
これは行かねばならぬと思うも、
ちょうど時季は師走も押し迫った頃。
問い合わせると、
忘年会らしき予約で連日満席のご様子。
隙間のように空いていた日取りに合わせて突撃です。
入口にある「洋食エリーゼ」を店先から横目で眺めつつ、しんみち通りを往く。
クランクして進んだ右手のビルにあるのが目的地「酒徒庵」です。
店先にはやはり、「満席」のお知らせ。
併せて、日本酒の専門店ゆえ、日本酒を呑み愉しもうとする方以外は遠慮願いたいと至極当然の断り書きがされています。
意外やずずずいっと奥行きのあるフロアとなっていて、案内されるまま一番奥のテーブルに着きました。
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口開きにいただくのは、浅蜊の味噌汁。
大塚の居酒屋「こなから」の初めが蜆の椀であったことを思い出します。
まずは乾杯に、と紹介されていたのが、山口の「flight of wharf」。
雁木 活性にごり発泡純米生原酒、とあって、さらに<酒徒庵 特別誂え>とある。
それゆえ、ここ「酒徒庵」でしか呑めない酒ということになるらしい。
シャンパン的プロセッコ的日本酒で乾杯というのも一興だねと全会一致でオーダーです。![]()
ガスを抜きながら慎重に抜栓してくれる「flight of wharf」のボトルは、澄んだコバルトのブルー。
白濁した滴をグラスに注げば、ぴちぴちと炭酸ガスが弾ける。
乾杯して口に含めば、ああ、すっきりフルーティな呑み口でお酒を呑んでる感じでは全くないのが危険であります(笑)。
捲るお品書きには、日本酒あれこれのラインナップに続いて、珍味・摘まみの類の酒肴に灰干し色々、惣菜にお食事が並んで目移り必至。
そこに更に、産地別"今日の牡蠣"が十数種類に「牡蠣料理」がこれまた十数種類。
この時点で牡蠣料理を端からやっつけることは不可能だと知り、早くも二回戦目の予感がしてきます。
やっぱり早速、生牡蠣からいただきましょう。
余り耳慣れない北九州エリアのものからいってみようと、
長崎・小長井モノに福岡・門司港モノ。
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クリーミーで奥行きのある甘みタイプ、という解説をなるほどと横目にしつつ、両者の違いを比べるのもまた愉しいね。
これも珍味だよねとお願いした「牡蠣の塩辛」は、磯っぽさ満開かと思えば然にあらず。
塩辛であるも、牡蠣のペーストのようでもあります。
「静岡由比 桜海老釜揚」や「灰干し 銚子 鯖」を挟んで今度は、三重のお酒で三重の牡蠣をいただこうという趣向に臨みます。
三重の牡蠣と云えば、的矢か鳥羽か。
的矢の牡蠣をちゅるんといただいて、なみなみ注がれたグラスのお酒を口に含むと一瞬、その酸とボディに白ワインで牡蠣をやっつけている感じになる。
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そんな三重のお酒は、四日市タカハシ酒造の純米酒「天遊琳」。
ラベルにはなんと、<牡蛎限定 酸度三>とある限定品だ。
シャブリを呑んでいるかのような錯覚は、強ち間違いではなかったのだね。
そんでもって、さらに北上して岩手の「赤崎」を焼きでいただきます。
熱々の殻を外すと、ふふんと磯の風味。
やっぱり火を通すと、少し縮んだ身から澄んだ野性味がより感じられるようになって、いいね。
さてさて、沢山ある「牡蠣料理」の中からも幾つかいただきましょう。
いつか家でもやってみようと思っていたこともあって、気になる「牡蠣オリーブオイル漬」は、勝手に抱くイメージよりはやや浅い漬かり具合か。
これには、「天遊琳」がふたたびよく似合います。
青森のお酒をと「豊盃」純米吟醸をいただいて、「牡蠣の時雨煮」。
例えば、柳橋「小松屋」の「かき佃煮」のように、一定の保存を念頭にじっくり炊いたものとは違って、塩辛くなく柔らかな仕立て。
でもお酒が進む酒肴であることには違いありません。
昼どきに「銀座 三州屋」で偶然逢ってしまったというtakapuとのむちゃんに、やっぱりこれは外せないよねーと「牡蠣フライ」。
それは「三州屋」のものとは路線異なる、衣細やかなクリスピータイプ。
香ばしい衣との一体感もまた、カキフライの魅力なのだと何十回目かの再認識を(笑)。
散々食べて呑んでの挙句の仕上げに「牡蠣のチーズリゾット」。
いっそもっと牡蠣の身を刻んじゃってもいいのかもなぁと思いつつ、いやこんな感じがいいのかもとも思いつつ、あっという間にぺろんと食べてしまうのでありました。
接客も気持ちいい、日本酒と干物と牡蠣の銘店「酒徒庵」。
「酒徒」とはまさに、酒を呑むひと、酒好きのひと。
それと同様に、いやそれ以上に牡蠣好きのひとの店でもあります。
オイスターマイスターのいる店「酒徒庵」。
ああ、怒涛の牡蠣づくし、愉しからずや。
口関連記事:
大衆酒場「三州屋」で 夜のかきフライ風格の表情弾ける魅力(10年10月)
「酒徒庵」
新宿区四谷1-23上野KGビル1F[Map] 03-3351-6119
http://www.shutoan.com/
気の利いたパスタランチのできる「Table d'Hote」がある通り。
その先には、「牛幸」本店やビストロ「マルセイユ」なんかがある。
その間の、ちょうど小さな郵便局の向かい辺りにあるのが、手打ちそばの「玄」。
冷え込む日には、温かいそばが恋しいね。
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カウンターの隅に収まって、眺めるお品書き。
目の前に、佇んだり寝転がったり、時に伝票を押さえる仕事している猫がいる。
お昼だけのサービスメニューもいいけれど、冬場に食べたいおそばとなるとどうしてもこれになっちゃうなとお願いしたのが、「鴨南そば」です。
届いたどんぶりは、口径たったの15cmほど。
丁寧に炊いた様子の鴨肉に三つ葉のあしらいが彩り。
引き上げ啜る蕎麦は、新蕎麦を思わせるやや翠がかった色合い。
太さ以上の量感と密度を感じるのは、手打ちの手練れ故のことでしょうか。
そして、どんぶりの口径は小さいけれど、意外と容量のある器なのだ。
噛めば滴る旨みと脂、という訳ではないけれど、火を通し過ぎないように炊いた鴨肉(合鴨だろね)を噛み締めつつ啜る蕎麦は、気持ちも体も温まって、いい。
もっと下品なくらいに脂のある鴨でもいいんだけどね(笑)。
振り返って、霜月のはじめにいただいたのが、十五食限定の「生粉打(十割)もりそば」。
こんもりたっぷり盛った笊の蕎麦は、灰がかった翠色。
さらっと甘い辛汁にちょんと浸して啜れば、まさにギッシリ十割な蕎麦の印象。
粉っぽさはすっかり丸まっているけど、それでも蕎麦粉の量感しっかりなのだ。
そこから新そばの仄かな蕎麦の風味と甘さが届くようです。
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そうそう、お昼だけのサービスメニュー「黒豚のつけ汁そば」をいただいた時のテーブル席。
満席のカウンター席の様子が、
既にお猪口を何度も傾けている夜の光景に見えて面白かったな。
新川、郵便局通りの手打ちそば「玄」。
オカアサンに「なんでお店の名前、玄、なんですか」と訊ねたら、
「蕎麦屋ですもの、玄蕎麦の"玄"、よね」。
きっとそうじゃないかなと考えていたので、
思わず"玄蕎麦の玄"のところでオカアサンとハモってしまいました。
「玄さんだからじゃないのよー(笑)」。
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牛料理「牛幸」本店 で牛みそしゃぶグラグラどぶどぶうまうま(05年07月)
bistro「Marseille」で 白い球形グルメ煮込みハンバーグランチ(07年04月)
「玄」
中央区新川1-10-2[Map] 03-3552-5508
「青森の店」前から通りを渡って、
ちょっと左に折れ入るあたり。
久し振りに、WINE BAR「R」やうなぎ「青葉」のブロックへと足を向けました。
目指す目的地は、洋食元祖「新富 煉瓦亭」。
店先を覗くと、あった、ありました。
黒のプレートに、"旬の味覚カキフライ"。
どなたが描いたか、六つのカキフライくんが「おっす」と迎えてくれています。
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カウンターの一番奥に陣取って、速やかに「カキフライ!」と告げる。
するとすぐさま、「オイスター!」とオーダーが通ります。
揚げ音や炒め音のハーモニーが響くキッチン。
オープンキッチンの臨場感というのは、やっぱりいいものですね。
キッチンのお三人が似ていると思うのはきっと、気のせいではありません。
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いつものポタージュが今日はトマトバージョンだったりして。
そのスープをゆっくりとペロペロしているところへ、ぴちぴちとした揚げ音とともに「カキフライ」のお皿が届きました。
衣を見ると、まだ油が弾けているくらいの超揚げ立て!
いいぞ、いいぞ。
そして揚げ色は、しっかり揚げた感満点の濃褐色。
見た目からもその香ばしさがひしと伝わって参ります。
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ここ「新富 煉瓦亭」のタルタルは、記憶に残る好きなタイプのタルタル。
そのタルタルをたっぷりとつけて、火傷しないよにふーふーしてから齧りつく。
期待通りの衣の香ばしさと牡蠣の身の凝縮した旨みが一気に弾けて、まさに至福の時。
齧り口から立ち昇る湯気をじっと見詰めてしまいます(笑)。
いやー、うまひ。
そしてね、このタルタルでいただくのも勿論いいけれど、
醤油を垂らすのもまた格別なのであります。
日を改めて今度は、
「新富 煉瓦亭」でのもうひとつの牡蠣メニュー、「カキバター焼き&オニオンソテー」。![]()
薄衣を纏った牡蠣にそっとナイフの先を挿し入れて、
きっと縮みの少ないであろうその牡蠣のふるふるを手応えに感じます。
そっと食めば、期待通りのふるっとした食感のあとから、
フライとはまた違う旨みが柔らかく解ける。
比べてしまえば、カキフライのインパクトには敵わないものの、
いいな、いいねカキバター焼きも。
暖簾分けからの創業が昭和38年10月のことだという、洋食元祖「新富 煉瓦亭」。![]()
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次回は「ナポリタン」か、カレーあれこれか、「大エビフライ」か。
迷うことを前提に訪れるのもまたちょっと愉しかったりして(笑)。
口関連記事:
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WINE BAR「R」で 納得の生パスタランチ裏新富の隠れ家(10年06月)
「新富 煉瓦亭」
中央区新富1-5-5[Map] 03-3551-3218
四条通りが高瀬川を渡る小橋のところから河原町通り側の小路を往くと、京つけものの「村上重本店」の暖簾が近づいてきます。
その建物に沿うように、そのまま左手の路地に進むと、そんな狭い路地に空席待ちらしき行列がある。
老舗洋食「コロナ」に並ぶ皆さんの目的はやはり、有名な玉子サンドでしょうか。
オジイちゃん店主に逢うことも含んでいるのかもしれませんね。
この晩お邪魔したのはその「コロナ」ではなくて、
「コロナ」のお向かいにある釜めし「月村」。
柳色の暖簾を払うと、こちらも「コロナ」に劣らず盛況で、空席を待つひとが若干名。
静かな熱気に包まれていました。
カウンターは空かず、やや待って案内いただいたテーブルに落ち着けば、
やっぱりなんだかお銚子な気分。![]()
燗酒を所望して、さてどの辺りをお願いすればいいのかと品札の掛かる右手の壁を向きっ放しになる(笑)。
「昔ながらのしゅうまい」なんてのも気になりつつ、まずは「聖護院大根煮」。
素朴な見映えの器に鼻を寄せれば、出汁の匂いに聖護院の香りがほのかにして、いい感じ。
聖護院に柔らかに箸を通していただきます。
ああ、過ぎずかつしっかりした味付けのお出汁がたっぷりと沁みて、山椒の風味が利いています。
おあげさんはどちらのおあげさんなのでしょう。
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お銚子をお代わりして待つは、「ぐじ えび芋蒸し」。
若苗色の碗の蓋を外して覗く、葛あんに浮かぶえび芋の、つまりはマッシュ。
山葵を解しつ、すすっと箸を割り入れて、あんを絡めていただけば、ほふはふ。
えび芋のふっくらした滋味に葛に含む旨みがたっぷりと相乗してくれる。
妙な品の良さとは別の魅力があるのです。
底の方で待ち構えていたのが、ぐじ(赤甘鯛)の身。
その身のほの甘さもまた、意外と強めに味付けた葛あんと互いを引き立て合っています。
はんなりと丁寧に応対してくれる女将さんに〆にとお願いしていたのが、「かき釜めし」。
陶磁器の釜の蓋をぱかっと開ければ、立ち昇る湯気。
そこにはぷっくりした牡蠣たちがごろごろっと待ち受けていました。![]()
その釜から直接小振りな杓文字でどうぞ、と女将さん。
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出汁で炊いたご飯に蒸し湯掻いた牡蠣の合歓。
うん、悪くない。
ただこうして、汁っけが多くて、
ご飯のひと粒ひと粒が崩れた感じにベタっとしているのが「月村」流か。
炊き込みご飯的な仕上げであったらもっと美味しくいただけそうな気もするけど、具材が牡蠣であることも影響しているのかな。
湯気とともにちょっと水分飛んだらいいのかな、と思って杓文字でご飯をひっくり返したら、そうせず召し上がれ、と女将さん。
んー、これ以上ご飯を捏ねてぐっちゃりさせないようにかなぁ(笑)。
木屋町の細い路地に灯りを点す、釜めし「月村」。
所謂おばんざい料理屋とはちょっと違う風情を思いつつ、それでも間違いなく家庭料理の延長線上にあるような、そんな不思議な印象を抱かせます。
「月村」には、釜めしだけの客もあれば、じっくり呑もうかという客もいる。
狭いお店に滞在時間の違う客たちが訪れるせいもあってか、予約を入れて満席の不安なくお邪魔することは難しいようです。
「月村」
京都市下京区西木屋町四条下ル船頭町198[Map] 075-351-5306
'11/04/23(土)by:まさぴ。さん
Re:ぽんちゃんさま
口 鳥「宮川」で桜の下でもいつもの行列から揚げ定食もつ丼もいいどーも、ご無沙汰です。
「宮川」は、茅場町・八丁堀界隈に勤めているヒト、勤めていたヒトにとって、思い出しては足や想いが向く日常の旨いもん屋ですもんね。
ずっと頑張ってる店も多いながら、残念ながらなくなってしまった店もあって、変わってないようで随分変わってますよ。
'11/04/22(金)by:ぽんちゃんさん
萱場町の~“宮川”・・・。
いやぁ~懐かしいですよぅ~っ!
♪
ランチタイムの定食「唐揚げ」
いやぁ~懐かしいなぁ~っ!
刻み葱を浮かべた「鶏ガラスープ」
いつも最低でも~3杯くらい頂戴してました
最後の「店舗界隈」の画像も
口 Café「BAZAR」で片手にTrumerホースラディッシュでFrankfurterメッチャ懐かしく拝見させて頂きましたヨ
'11/04/20(水)by:まさぴ。さん
Re:laraさま
口 Café「BAZAR」で片手にTrumerホースラディッシュでFrankfurter老舗のリラックスした雰囲気!まさにそんな余裕とふところがあるよな空気でした。
古くからの気の置けない社交場は、いろんな使い方をされてきたのでしょうねー。
いってらっしゃーい(笑)。
'11/04/20(水)by:laraさん
まさぴ。さま。
リンクありがとうございます!相方に変わってお礼申し上げますm。。m
この古きウィーン風カフェは、意外とビジネス関係でも使われる事で有名なのです。昼下がり、ビールやワインを傾けながら一見和やかに丁々発止、もよくある事らしいです。
口 洋食「さんばん」で イケるナポリタンにしょうが焼き長嶋の背番号そんな私も今日の午後はまさにここで話し合い。初めてサシで会う方との緊張をほぐしてくれる、老舗のリラックスした雰囲気を味方にしてきます〜(笑
'11/03/10(木)by:まさぴ。さん
Re:イートナポさま
口 洋食「さんばん」で イケるナポリタンにしょうが焼き長嶋の背番号そうなのですー。
ナポちんもご存知、武蔵小山の「さんばん」と繋がってました。
大山からの帰りにそんな話もしたのだけれど、きっと覚えてないなと思ってた。
泥酔モードだったもンね(笑)♪
ウーロンハイないけど、タイミングがあえばご一緒しつ。
'11/03/10(木)by:イートナポさん
武蔵小山の姉妹店があったんですね!
口 洋食「木の葉」で 鉄板のっけでいただくしょうが焼きにカキフライこれは行かねば!!!
'11/03/06(日)by:まさぴ。さん
Re:イートナポさま
口 洋食「木の葉」で 鉄板のっけでいただくしょうが焼きにカキフライおお、幾多のナポの中にあっても、記憶の隅っこにずっとあるとは♪
ビバ焦げ焦げ(笑)。
どこかシャイなオッちゃんオバちゃんが醸す雰囲気も印象的だよね~。
'11/03/06(日)by:イートナポさん
もうずいぶん前に行ったのに、なぜか記憶にこびりついてる木の葉のナポ。
焦げ焦げ感がばっちりです!
口 洋食「木の葉」で 鉄板のっけでいただくしょうが焼きにカキフライあのお店の雰囲気も一朝一夕では出せないですね。
'11/03/04(金)by:まさぴ。さん
Re:Gingerさま
口 洋食「木の葉」で 鉄板のっけでいただくしょうが焼きにカキフライgenau!その通りです~♪
残念ながらカキフの季節もそろそろだけど、どこかにそんな店ないかなぁ。
'11/03/03(木)by:Gingerさん
カキフにナポにしょうが焼き
3人で行けば良かったね(*^_^*)