ginentei60.jpg銀座周辺を巡る旅
around the Ginza

maru60.jpg八丁堀界隈の日常
Hacchobori vicinity

takahashi_tsukiji60.jpg築地情緒そして月島
Tsukiji,Tsukishima

yoshinozushi60.jpg東京日本橋界隈の徘徊
around Tokyo,Nihonbashi

imahan60.jpgとある人形町風情
Ningyocho

azuma60.jpgオヤジ新橋外堀通り
that's Shinbashi

rikkon60.jpg広尾から六本木から霞町
Hiroo between Roppongi

partenope60.jpg渋谷恵比寿中目エリア
Ebisu.Shibuya,Nakame.

legrottaceleste60.jpg青山赤坂うらおもて
Aoyama.Akasaka

inochinomizu60.jpg麻布プラチナ漫ろ歩き
Azabu.Shirokane

gingyo60.jpg身近洒落まち自由が丘
Jiyugaoka

derauchi60.jpg東急ローカルまいど
my lines Tokyu

nichinan60.jpg五反田品川大井町
Gotanda to Ohimachi

watetsu60.jpg大森蒲田川崎ライン
Ohmori to Kawasaki

norge60.jpg横浜おのぼりさん
all Yokohama

namikiyabu60.jpg浅草で道草
the Asakusa

daiki60.jpgアキバ上野湯島ゾーン
Akiba,Ueno.Yushima

kagiya60.jpgディープ荒川台東区
deep Arakawa,Taito

inonaka60.jpg深川両国河むこう
Fukagawa,Ryogoku

imoya60.jpg神田神保町靖国通り
Kanda,Jinbocho

cork60.jpg四谷神楽坂お堀沿い
Yotuya,Kagurazaka

ilpentito60.jpg代々木新宿馬場あたり
Yoyogi to BabaWaseda

aoba60.jpg西行き中央線方面
Chuo-Line

musashiya60.jpg東武三田線板橋区
Itabashi-ku

ushiwaka60.jpg豊島文京いけぶくろ
Toshima,Bunkyo,Bukuro

oaks60.jpg所沢じもちぃ西武線
Seibu-line,Tokorozawa

inari60.jpg沿線巡る小田急京王
Odakyu,Keio

ohshimaya60.jpgぐるっと関東ちょいと伊豆
Kanto area,Izu

enboca60.jpg軽井沢から甲信越
Karuizawa,Koshinetsu

yamamotoya60.jpg濃いぃぞ名古屋
Nagoyanagoya

yamamoto60.jpgなにわ大阪キタミナミ
naniwa Osaka

kiyamachi_samboa60.jpgはんなり京町修学旅行
The Kyoto

2298_60.jpg旅は陸奥国出羽国
Aomori,Mutsu&Dewa

2298_60.jpg南の島の楽園たち
Paradise Islands

2298_60.jpg独墺伊仏欧州諸国への旅
Trip to Europe


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ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


まさぴ。へのご連絡は、
以下からお願いします。
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口 手打ちうどん「へそまがり」で へそ曲りな主人繰り出す肉汁うどん

hesomagari.jpgその先まで暫く利用しないうちに、
高架化が進んでいた中央線。
降り立ったのは、東小金井駅。
東小金井の駅を北口へ出るのは恐らく初めてのこと。
意外なほど殺風景な駅前から真っ直ぐ北上。
東京電機大の付属高校脇の歩道では、
桜並木がその蕾をほころばせていた頃でした。
目的地はその先を右へ折れた静かな静かな住宅地。
さらに折れ入った道の奥に一本の幟を見つけました。


幟目掛けて進むと、その右手の門の前にも同じ幟が風に揺れる。hesomagari01.jpg
hesomagari02.jpghesomagari03.jpg
どうやらこの、民家然とした建物が手打ちうどん「へそまがり」の所在のようです。


こんにちは~と囁くようにしながら玄関を入ると、
厨房らしき部屋から「いらっしゃいませ、奥へどうぞー」という女将さんらしき方の明るい声が聞こえる。hesomagari04.jpg促がされるまま立ち入ったのは、落ち着いた風情の板の間でありました。


炬燵があるのもいいなぁと思いつつ、ひとり客はカウンターの隅へと収まります。
その脇の窓越しに拝めるのは、竹林。hesomagari05.jpg風にざわざわと揺れるのが伝わってきます。


hesomagari07.jpg
ひるからだけどちょっと呑んじゃおうという気分になって、お銚子をいただきます。
それにはなにかなとお品書きを散策。
手元の品書きからを顔を上げて、壁に貼られた品札から「牛すじ煮込み」を。
「ごぼうこんにゃくぴり辛煮」「マヨきゅうり」「揚げなすみそ」「なめこどうふ煮」と、
素朴ながらも気持ちを擽るラインナップが好ましい。


やってきた「牛すじ煮込み」は、そんじょそこらの煮込みとはやや趣を異にして、
じっくりと深い旨みのこくがありながら、どこか品のいい佳肴。hesomagari06.jpgオヤジさん、やるなぁ、オヤジさんが凝り性の酒好きであることは間違いありません(笑)。


これからいただくうどんの合いの手にもいいかと、「野菜天ぷら」。hesomagari08.jpgカラっとした薄衣の歯触りと脱水の旨みに引き摺られ、お銚子のお代わりをしちゃいます。


ちょうどお猪口の滴がなくなった頃に、この日の真打ちがやってきました。
所望していたうどんは勿論、「肉汁うどん」。hesomagari09.jpg長手の盆には、うどんを盛った笊に肉汁の器に薬味の小皿。
薬味にほうれん草のおひたしがあるところに、所謂"糧"を想います。


うねるように綺麗な表情のうどん。hesomagari10.jpg豚肉片なぞと一緒に啜れば、
しっかりと量感のある歯応えと見た目通りのつるんとした口元の感触。
オヤジさんが丁寧に念入りに足踏みして鍛える様子が脳裏に浮かんできたりして。


粉は、埼玉や山梨など、三種類のブレンドだそう。hesomagari12.jpg如何にも地粉の風情のするうどんではないけれど、
武蔵野うどんの一派と捉えていいのでしょう。


小金井の住宅街でひっそり営む、手打ちうどん「へそまがり」。hesomagari13.jpgご主人に店名の訳を訊いてみた。
へそ曲がりだから、とそういうことかな、と思ったら、まさにそのまんまのお応え。

店を開くと友達連中に告げたらば、
お前はへそ曲がりなのにそんな客商売勤まるのか、だとか、
お前の店なら"吹き溜まり"なんてどうかとか、色々と好き放題云われたらしい(笑)。

ところがご主人、なにか得心するところがあったのか、それこそへそ曲がりだからか、
友達の謂いをそのまま店名にしてしまったのだそう。
"へそ曲がり"には、素直ではないが故にどこか拘りのある、
反論を持つが故に持論に至るまでこっそり努力するような人もイメージできるものね。



「へそまがり」
小金井市梶野町4-10-29 [Map] 0422-54-6607

column/03127

口中国料理「皇蘭」で お裾分け富貴鶏とかきつゆそばと

ohoran.jpg実家からの帰り掛け。
四面道から青梅街道を斜めに離れて、
中杉通りへ。
そのまま早稲田通りを越えたあたりは、
ひっそりとした住宅地だ。
灯りの少ない通りに、
路上の黄色い看板が目に留まる。
台風の余波を思わせる雨と風が止んできた中向かったのは、中国料理「皇蘭」です。


どんな雰囲気なのかなぁとドアを押し開けるすぐ目に飛び込んできたのは、
フロア中央で賑わう様子。
あれ?貸切の宴会かなにか?と窺うような構えになると、
どうぞどうぞと招き入れてくれる。
訊けば、最近、日テレ「ぶらり途中下車の旅」で紹介されたという「富貴鶏」という料理をちょうど"開腹"しているところだったみたい。
「わー!」という歓声はそのためだったのですね。


思わずどれどれと覗き込むと、外側の土状の覆いを除けて、包丁を入れつつ大きな葉っぱを剥がすようにしている。ohoran01.jpgそしてその中から、なるほど、鶏の身が顔を出した。
そこでまた、「わー!」と歓声を上げるオジサマオバサマ方(笑)。
おー、なるほど、手間の掛かった、そうそうお目にかかれそうもない料理だね。


ohoran07.jpgここ「皇蘭」の名物という「富貴鶏」は、鳥の内臓部分に雪菜や香草なんかを詰めて、土を捏ねて粘土状にし、塩や小麦粉を混ぜたものと一緒に蓮の葉で覆って、オーブンで5時間程かけて蒸し焼きにした料理だそう。
包んでからじっくり寝かせるために、4日前からの予約が要るらしい。
メニューには、"幻の乞食鶏"という解説ページがあって、「教化全鶏」の物語が綴られています。
35,000円だって(笑)。


お目当ての「かきつゆそば」はお願いするとして、あとなにを注文もうかなぁとメニューを睨んでいると、「どうぞ、お裾分けです」と、お皿がテーブルに。
「富貴鶏」のご相伴に与る幸運に恵まれたのです。ohoran02.jpg柔くなった朴葉のような蓮の葉に載せられた鶏の身の薫りを、
くんくんしながらいただきます。
蓮の葉の香りが生薬というか薬膳ちっくなハーブとして利いていて、
ああ、それが心地いい。
鶏自身の旨みがぎゅっと閉じ込め凝縮しているような印象で、
なんだかありがたい(笑)。
ご馳走さまです。


ohoran03.jpg
蓮華からはふはふしたのは、
滴るスープともちっとした皮が美味な「ショウロンパウ」。
そして、お待ちかねの「皇蘭」特製湯麺のひとつ「かきつゆそば」がやってきた。ohoran04.jpg軽く片栗を叩いてさっと揚げた風情の牡蠣の身もひと際ミネラルな旨みが凝縮して、むほほ。ohoran05.jpg何気なくもひたひたと迫るスープの出来もなかなかであります。
うん、いいね。
こうなると、13,000円の「特選皇蘭ラーメン」も気掛かりだ(笑)。


中杉通り沿いの住宅地にそっとある中国料理「皇蘭(おうらん)」。ohoran06.jpg壁には、自らを"超わがままな店主"として、
「当店は調理に時間をかけますので、お急ぎのお客様わがままなお客様、御容赦ください」と貼紙がある。
時間と気持ちに余裕があるときにお邪魔するのが、
美味しくいただくコツのようです。



「皇蘭」
杉並区下井草1-13-14[Map] 03-3330-2300

column/03050

口島んちゅ食堂「ニライカナイ」で ドゥルワカシー彼の島にいる気分

niraikanai.jpg村田和人「ずーーっと、夏。」レコ発記念ライブで訪れた、昨年9月以来の吉祥寺。
目指すは、その時と同じ、ヨドバシカメラ脇の「STAR PINE'S CAFÉ」。
今夜は、村田バンドでのアルバムコンプリートシリーズ#02『ひとかけらの夏』なんだ。
わくわく(笑)。


いきなり「一本の音楽」で始まるステージ(アルバムの一曲目だから当然だけど)。niraikanai01.jpg還暦を目の前にしたオッチャンバンドのコナレたグルーブと大人な音づかい、慣れてなお新鮮なハーモニーがいい。
いつまで頑張れるんだろ?なんて村ッちゃんは云ってるけど、そうね、でもずっと頑張って欲しいな。
まずはこの夏の新譜が愉しみです。


そのステージの熱気冷めやらぬまま、お腹を満たそうと寄ったのがご近所の「ニライカナイ」。
幕板を繰り抜き、流木をあしらった看板が、「島んちゅ食堂」だと知らせています。


先に入ったお客さんがドアから出てきて、寒空なのに外のテーブルに向かうので、もしや満席ではと訊けば、まさにその通り。
請福、八重泉、残波、多良川、於茂登、常磐、瑞泉、......。niraikanai02.jpg銘柄いろいろな泡盛・古酒の壜が並ぶ手作り感も満載の棚の前で、ちょっと席が空くのを待つことにしました。


外で待っていた先客さん家族と相席のテーブルで、最初はやっぱりの、オリオン。
お品書きをみてちょっと感心したのは、ナンチャッテな沖縄料理店にありがちな、ありきたりメニューに留まらないラインナップが気持ちの伝わる思い入れとともに準備されているところ。


まず嬉しかったのが、「ドゥルワカシー」があること。niraikanai04.jpg田芋(たーんむ)を炊いて、根菜野菜などと一緒に練った沖縄・八重山のソウルフード。
店によって、微妙に味つけが違うのがまた面白いんだ。


グルクンをつかった料理もいくつかあって、「本日のおすすめ」から、ちょっと創作が入ってるけどネと「グルクンのアスパラ包み揚げ」。niraikanai05.jpgグルクンの白身の味わいをしっかり軸にしつつ、アスパラと衣の食感でサンドした仕立て。
センスある工夫だよね。


ちょっと空いたお腹を鎮めようと、これも「本日のおすすめ」から「菜の花とチキナーの春チャーハン」。niraikanai06.jpg黒米の炒飯も初めてなら、菜の花を使った炒飯も初めてだ。
島菜(しまなー)を塩漬けしたのがチキナーなんだね。
黒米でのパラパラってのも、オツなもんなんだと知った次第であります。


niraikanai07.jpg
「骨付きソーキの煮つけ」も勿論のこと、泡盛に妙にマッチしたのが、渡嘉敷島産だという「マグロジャーキー」。
薄くスライスしたマグロの身が赤褐色のまさにジャーキーになって細い短冊にカットされている。niraikanai08.jpgすっかり乾燥はしているもののどこかしっとりさも残っていて、濃い目の味付けと加減のいい硬さの中から噛むほどに滲む旨み。
そしてそれに七味マヨネーズがベストマッチなのだ。
これ、自宅に常備したい(笑)。


niraikanai09.jpg
やっぱり、沖縄そばで〆ねばならぬと改めて品書きを眺めると、ここ「ニライカナイ」には宮古島の麺を使った「宮古そば」がある。
沖縄本島で基本の沖縄そばと石垣島界隈の八重山そばと、そしてまた宮古そばとは違うんだぞ、特に麺がね、などと偉そうに講釈を垂れてから(笑)、その「宮古そば」。niraikanai10.jpg濁りのないコク味のトンコツの旨みにカツオの出汁の風味滋味がひたひたとして、いい。
平打ちでない、ストレートな麺が宮古島の麺の基本形だと思えばいいのでしょう。
うん、満足満足。


陳腐化してない沖縄料理と泡盛の取り揃え。
店のスタッフの応対も気持ち良く、なんだか彼の島にいるような気分にさせてくれる、島んちゅ食堂「ニライカナイ」。niraikanai11.jpg「ニライカナイ」というのは、豊穰や幸福をもたらす神々の楽土であり、遥か彼方に存在する人間界とは隔絶された「異界」、生命の根源があるところ、といった意味らしい。
島の豊穣を伝え、訪れるひと達を幸せにする場所にしたい。そんな気持ちを店名にも籠めているのだろうね。


□関連記事:
 LIVE HOUSE「STAR PINE'S CAFE」で 村田とパフェラッチ!(09年09月)


「ニライカナイ」本家
武蔵野市吉祥寺本町1-23-7[Map] 0422-22-4877
http://www.copa-a.co.jp/

column/02977

口 LIVE HOUSE「STAR PINE'S CAFE」で 村田とパフェラッチ!

starpinescafe.jpg長い沈黙から覚醒するように、
ライブの本数を増やしている村田和人
昨年の「Now Recording」に引き続き、この夏には14年振りの書き下ろし新譜まで出しちゃった。
そのタイトルは、「ずーーっと、夏。」。
横浜の「MILlIONS of Tastes DELI-CARTE」でも数曲聴かせてくれていたけど、今夜は村田バンドによるレコ発記念ライブだ。

starpinescafe01.jpg
久し振りの吉祥寺。
近鉄百貨店が三越&大川家具になったと聞いたのいつのことだったっけ。
今はそこがヨドバシカメラになっている。
今夜のライブスポット「STAR PINE'S CAFE」は、そのすぐ横手にあるんだ。


B1フロアはその下のフロアからの吹き抜けを囲むようになっていて、そこから階段を降りたところがB2のメインフロア。
もう既に満席に近く、最後方の椅子を探して座り込みます。


バーでギネスをもらって、何気なく丸テーブルのメニューを眺めていたら、お、ありましたよ、なにがって、パフェが(笑)。
そうとなれば、今夜は急遽、吉祥寺で「パフェラッチ!」だ。


開演前に食べちゃわなきゃと、慌てて再びバーカウンターの前に立って、「パフェできます?」と訊く。
それがなんだかちょっと、気恥ずかしい(笑)。


その名もそのまま、「スターパインズ・パフェ」。
そしてそれは、案の定というかやっぱりというか。starpinescafe02.jpgスターパインズ手作りらしい、星型のクッキーがキーとなるアテンション。
バニラアイスにベタっと甘いチョコレートソースがかかり、その下にはフレークが嵩を稼ぐという、今やもうレトロとも呼べそうな仕立てであります。


そのむこうのは、開演を待ちわびるステージ。starpinescafe03.jpgん~、このシチュエーションで「パフェラッチ!」できるとは思わなかったな(笑)。


さあ、アルバムのオープニング曲「JUMP INTO THE SUMMER」で幕開けだ。starpinescafe04.jpg


「STAR PINE'S CAFE」は、入口頭上のサインに「MANADA-LA5」と添えてあるように、老舗ライブハウス「曼荼羅」のグループ店。starpinescafe05.jpgずっと昔、井の頭通り沿いの「曼荼羅」に出掛けたことを思い出します。


口関連記事:CAFE「MILlIONS DELI-CARTE」で村田の夏とアボカドバーガー(09年07月)


「STAR PINE'S CAFE」 武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1 [Map] 0422-23-2251 http://www.mandala.gr.jp/spc.html

column/02870 @1,080-

口らぁめん餃子「ひら石」で ジャンボ餃子煮干らぁめんありがとねー

hiraishi.jpg高円寺の北口を出る。
そこから左手を眺めると、駅前のロータリーに面にして、
青果や生鮮を扱う、如何にも昔ながらの商店が見つかる。
店の廻りは賑やかで、それぞれの店舗が挟む小径にもひとが往き交っている。
そこを分け入るように進むとさらに、「大一市場」と呼ぶ、これまた昔ながらの市場が潜んでいる。
大一市場は、さまざまな乾物を広げた商店やもつ焼き居酒屋、一寸気になるベトナム料理の店なんかがある。

通路はL字に左に折れて、そのまま裏側へと抜けていく。
今夜は、その「大一市場」の中の一軒、「ひら石」で晩ご飯です。hiraishi10.jpg

hiraishi05.jpg
カウンターに座って見上げると、瓦で飾った壁に「無化調にぼしらぁめん」と筆文字で。
ほうほう、と思いながら、まずは「餃子焼いてください」とオヤジさんに声を掛ける。
「ジャンボ一人前でいいですね」と訊かれ、とっさに「ハイ」と応じてから、改めてメニューをみる(笑)。
「ジャンボ餃子」は、その名の通り、ジャンボな餃子が5個なヤツ。
2個から注文できる、とあるので、大きさによっちゃー3個くらいが適当かなと思っても、
もう餃子は鉄板の上。
それじゃーということで(笑)、「プレモルのグラスもお願いしまーす」ということに相成りました。


焼き上がった餃子は、やっぱりジャンボ。hiraishi02.jpgなかなかの量感に一瞬たじろぐも、焼き目に誘われるように手を伸ばす。
粗めに挽いたお肉がたっぷりで、食べ応え十分。
hiraishi03.jpghiraishi04.jpg
どちらかと云えば、皮とあんのバランスがいい小さめな餃子が好みなのだけれど、これはこれで悪くないなぁと思いながら、プレモルをグイとする。
なはは、当然ながら、餃子にもよく似合うのだね。


ジャンボ餃子5つを平らげたところで、肝心のラーメンを物色hiraishi01.jpgします。
「らぁめん」に「ごまみそらぁめん」「香味油らぁめん(しょうゆ・ごまみそ)」と「つけめん(しょうゆ・ごまみそ)」がある。


結構いい腹持ちになりつつある、その辺りを擦りつつ、基本形の「らぁめん」に「半熟味付玉子」のっけをお願いしました。


hiraishi06.jpg
麻袋にワシと掴んだ煮干を入れる大将の所作を眺めながら、麺上げを待つひと時。
「お待ちどーさま」と受け取ったどんぶりは、醤油の色濃い中華そば。hiraishi07.jpgスープを啜れば、きりっとした醤油の風味と酸味の後から、煮干を含めた魚介系の出汁がふーんとする。
ここでもやはり、「伊藤」「凪新宿」に思う、"これでもかー!"次元の煮干の強さはないけれど、たっぷりとしたスープに大らかに孕む旨味に次第に気持ちも満たされてくる。
「ひら石」では水にも拘っていて、モンドセレクション最高金賞受賞の「自然回帰水」という水をすべての料理に使っているらしい。


口元滑らかにして歯切れのいい無かん水麺に、とろとろに半熟の味付玉子、そして久し振りに口にするナルト、そしてあっさりしてそうでいてコクのある熱々スープ。
hiraishi08.jpghiraishi09.jpg
うん、いいンでないの。


高円寺、大一市場に潜む、無化調にぼしらぁめんの店「ひら石」。hiraishi11.jpg餃子にグラスのプレモル1杯、そして基本形らぁめん。
お愛想を告げたら、大将の平石さん、率直にこう応えてくれた。
「沢山食べてくれて、ありがとねー」。
ラーメン店でこんな風に云われたのは初めてで、なんだかちょっとグッときちゃいました(笑)。


「ひら石」 杉並区高円寺北3-22-8 大一市場内 [Map] 03-3310-8922

column/02868 @1,800-

口中華「珍々亭」で 涎溢るるチャーシュー油そば生玉子

chinchintei.jpgずっと気になってた油そばのお店がありました。
遡れば、江戸川橋の油そばの店でそのジャンクな魅力に出会った時からの課題店。
武蔵境の北口からJRに平行するように住宅街を進む。
商店のおよそありそうもない様子に少し戸惑いながら右へ折れると、オレンジとイエローを交互に重ねた庇と小さな看板が見えてきましたchinchintei05.jpg
看板に示すは「珍々亭」。
元祖油そばの店とも云われている暖簾です。

左手にカウンター、右手にテーブル席。
拭き込まれたメラミンに肘を置きながら、振り返れば頭上でTVが鳴っています。

chinchintei01.jpg「チャーシュー油そば」の並に生玉子をONしてもらいました。
チャーシューやメンマを蹴り散らかさないように気をつけながら、どんぶりの底の方からタレを絡ませていきます。chinchintei02.jpg
玉子の黄身もエイっとつぶして、それも含めて和えていきます。
たっぷりとタレ&玉子を纏って、なんだか堪まらん状態の麺。
chinchintei03.jpg
慌てて勢いよく、啜ります。

かつての「東京麺珍亭本舗」は、油と辛みを注入して混ぜ食べろ、というお作法だったけど、ここではそのままドンブリ底のタレを絡めるだけで、イケてしまう。
というか、おいおい、スッゲーうまいじゃん(笑)。

玉子の利きもあるのか濃度のあるコク味で、噛み応えとつるりん感を両立させた麺をわしわしとすれば、むほほー、であります。
そして見た目を裏切る軽快さが、いい(親指上向)。

適度に脂の落ちた煮豚の加減もナイスマッチ。
こんな飾り気のない素朴などんぶりが、想定を遙かに飛び越える感激をもたらしてくれました。
試しに辛味タレを垂らしてみるとまた新たな輪郭が生まれて、それはそれでまたいいという展開だ。

50円で生姜風味の利いたスープを添えるのもまたオツなもの。


知らなきゃ見過ごしてしまいそうになるほど佇まいも素朴な「珍々亭」。
chinchintei04.jpgオバチャンたちの接客も気持ちいい。
食べ口を思い出したら、また涎が溢れそうになりました(笑)。
ずっとずっとこの味風景を守っていって欲しいなと思います。


「珍々亭」 武蔵野市境5-17-21 0422-51-2041

column/02632 @900

口ラーメン「きら星」 で思い出す幾つものラーメン誓うリベンジ

kiraboshi.jpg
実家への道すがら。
たまにはいいかと、武蔵境まで遠回りをしてみました。
その目的地がこちら、ラーメン「きら星」です。
赤橙の暖簾の前には特に行列もない。
雨の所為かなぁと思いながら扉を引くと、目の前に空席待ちの背中。
やっぱり人気、のようです。

ド空腹の勢いゆえ、券売機でボタンの上を泳がす視線はただのラーメンには留まれず、「チャーシュー」の文字に反応してしまう。
そして店頭でもイチオシだった「あぶり焼きチャーシューごはん」までも。


届いたドンブリは、厚みしっかりの大判チャーシューがホレホレと4枚も載るサービス版。kiraboshi01.jpg新宿「満来」をふと思い出す。


スープは白濁した醤油仕立てで、粘度を主張する濃密仕様。
粗っぽいものではなくむしろ丁寧に拵えたものだとは思わせるものの、豚足に豚皮までをも含めて煮出したのだというスープの風味は、野生的。
kiraboshi02.jpgkiraboshi03.jpgkiraboshi04.jpg
キャベツにかかっているタレは、マー油にあらず鰹出汁を濃縮して作った「カツオ餡」だという。
新宿「桂花」と「天下一品」をふと同時に思い出す。


引っ張り揚げ、啜る麺は、太めでちょっと平たいムニムニ食感。kiraboshi05.jpg歯切れがいい割に量感と粉の風味があり、そう云えば脂がベタつくスープに負けていない。
高田馬場「二郎」をふと思い出す。


ところが、あれだけ腹ペコだったのに、ぺろんと食べられるつもりだったのに、なぜだかテンション急降下。明らかに脂に負けている。
kiraboshi06.jpgああ、完全にオーダーのミステイク。
こんなにたっぷりチャーシューがのってると知らないくせに、肉のせ系にしたのが大失策。
おまけに思い出したかのように遅れて届いた「チャーシューごはん」も、
当然肉満載だし(汗)。

素直に「味玉」あたりにしおけばきっと、「きら星」ってやるじゃん!と思えたのにな。kiraboshi07.jpg空席待ちが増えた店先で、
ラーメン王クラスのラーメンフリークが営む「きら星」でのリベンジを誓うのでありました。


「きら星」 武蔵野市境南町3-11-13 0422-30-0233

column/02600

口手打ちうどん「豚や」 で粉ぶわわんの豚肉汁の黒うどん

butaya.jpg青梅街道沿いにうまい武蔵野うどんの店がある!ってことで上荻は荻窪警察署前の「豚や」に寄り道してみました。白い暖簾を潜り、眼鏡のレンズを曇らせながら店内に入ると、10席のカウンターを囲むようにして左右に空席を待つひと達がみつかります。人気のほどが窺えて、なんだかわくわくしてきました(笑)。「豚や」のうどんは、「豚肉汁うどん」の白と黒の二本柱。黒は、しょうゆ味スープの黒うどんで、白は塩味スープの白うどん。ご注文は勿論、より武蔵野うどんらしい、黒であります。肉の量を1.5倍、2倍できるのも嬉しいサービス。1.5倍でお願いします。一見して判るうどんの褐色具合地粉チックな太めのうどんをわらわらと豚肉の浸っているつゆにつけ、啜ると、ぶわわんと粉の風味が鼻腔を抜けてゆく。あっちゃー、こいつぁー、うまいー。豚バラ肉と粉味ふんぷんのうどんとの好相性。武蔵野うどんの醍醐味をきっちり表現しています。豚の脂がもっと下品に滑ってくれるとさらにいいかも。ちょと残念だったのは、スープ割りしてくれた出汁に昆布のエグ味がでてしまっていたことと、空席待ちの順番管理が疎かなことかな。いやいやでもでも、富士街道「エン座」に並ぶ、武蔵野うどんの良店に出会えました。

「豚や」 杉並区上荻4-19-23 03-6762-7665

口related column:>武蔵野本手打うどん房「エン座」 でむほほーの季節の霙糧もり(過去記事)

column/02424

口THAI RESTAURANT 「PLIKK KEE NOO」

plikkkeenoo.jpg永いこと気になっていながら、なかなか出掛ける機会のなかった阿佐ヶ谷「ピッキーヌ」にやってまいりました。七夕祭りの残り香漂う裏路地を辿ると、右手にライトピンクの行灯看板が目に留まる。店前で中を窺うようにしていると、その脇から「お食事です?」と声がかかりました。「あ、予約入れてます」と応じると、「じゃ、2階へどうぞ」と。へ~、2階もあるのねと従うと、建物の脇に回り込み、狭くて急なスチールの階段を昇り始めた。なんか誰かン家のアパートに行くみたいだね、とか云いながら後に続く。パイプ棚に脱いだ靴を収める。壁際には流し台の名残りがあって、ゴザを敷いた床に、安い水玉のクッションカバー。あはは、まさに、”元誰かの部屋”だ。手作り感満載なところがアジアンなノリにも思えて、頼もしくすらあるぞ。まずビールと思うとさすがにタイ料理のお店。「SHINGHA」でということになりますね。「クシンサイハイッタヨ」とオススメの「パックプン菜の強火炒め」は、大蒜と辛味がほどよく利いた空芯菜の炒め物。うん、イケル。酸っぱ辛いタレに浸していただくタイのさつまあげ「トート マン」は、齧れば香り弾ける香草がアクセント。ほうほう。小瓶のビールをスッスと4本ほど呑んで、もうビールはいいなぁと思っても、残るアルコールメニューは、赤のハウスワインのみ。嗚呼。MEKHONGあたりのスピリッツがあってもいいのになぁと激しく思う。つまりは、酔っ払いや長居する客の相手はしたくない、ってことなのかもしれないな。スイマセン(笑)。ならばと、「ナスモハイリマシタヨオ」の呼び水に応じて、海老とナスのカレー炒め「パッ ペッ マックア」ともち米「カオニャオ」をいただくことに。茄子というと紫色の皮目を想起するけど、タイ産だというこの茄子は、若いトマトのような緑がかった灰色をしていて、歯触りは蕪のようでもある。メニューには辛さの☆マークが3つで、かなり辛いはずなのに、ココナッツミルクでクリーミーに仕立てているせいか(ホントか)そんなに辛く感じない。つやつやとしたもち米との相性もいいね。一見その辺に落ちていそうな葉っぱは、バイマックルという柑橘類の葉らしく、香りが強くも厭味はない。さてここで、世界三大スープのひとつをいただいてみましょう。実は、記憶の限りにおいて20年以上振りとなる「トムヤムクン」。かつて池袋西武のレストランフロアにあったタイ料理の店で、ひと口啜ってスプーンを置いた時以来なのであります(苦笑)。メニューの辛い☆マークはなぜが2つだし、見た目もそんなに辛そうじゃないし、大丈夫かもね~なんていいながら、ズズと啜る。レモングラスの香りや生姜チックな香り(カーというらしい)が酸味と同時に鼻を抜けて、後から辛味が追い駆けてくる。そんなに辛く……、ある! 七転八倒するほどじゃないけど、思わず、ハ~ヒ~、ってなっちゃう。カラヒね~、と云いながら、ボウルからお代わり。あとをひくニュアンスが分からないでもない感じ。かつては、辛いのに加えて妙に酸っぱいのと香草類の強い香りを三重苦だと辟易しちゃったけど、こんな酸味や香りなら全然OK.。でもやっぱりちょっと辛くって、少し残してしまう。まだまだ修行が足りないようであります。

「PLIKK KEE NOO」 杉並区阿佐谷北2-9-5 03-3336-6414

column/02322

口酒 「善知鳥」 utou

utou.jpg左にも右側にも気になるお店目白押しの阿佐ヶ谷北側の路地。「以前は満席で入れなかったンだ」といいながら縄暖簾を払った同行の士は、「お、空いてる」と小さく呟いて、促されるまま小上がりの奥へ。恭しくお品書きを広げる主人。そこには凡そ見聞きしたことのないお酒の銘柄が並んでいます。冷たくして呑むのがいいのか、燗に合うのか、ひや(常温を指す)でもイケルのか、といったところからの配置がされていて、さらには呑み口や出自の説明が付されている。選りすぐったそれぞれのお酒たちへの造詣と思い入れを感じさせます。久留米の瓶囲い特別純米酒「綾花」をひやでいただきます。すーっとクリアなのに柔らかな奥行きと旨味がある。おからのような穀物の薫りがして面白い燗酒は、なんと云ったっけ…。うん。長っ尻せず、一杯だけ舐めて、帰る。そんな使い方をしたい、近所に欲しい一軒です。

「善知鳥」 杉並区阿佐谷北2-4-7 03-3337-8734

column/02254

口Turkish Kitchen 「izmir」

izmir.jpgずっと気になっていたトルコ料理のお店「イズミル」にお邪魔できました。ところは阿佐ヶ谷北口駅前の雑居ビル2階。奥へと伸びるカウンターに沿ってベンチシートが並び、左手にテーブル5卓ほどがほの暗いオレンジ色の照明に包まれて配されています。ビールは、「EFES」というトルコのピルスナー。今まで呑んだことのあるどれとも違う香りの、心地よい一杯だ。前菜のプレートが楽しくも旨い。盛り合わせた「カルシュク・メゼ」には6つの色とりどり球状のペーストが載る。ひよこ豆のペースト「フムス」、ミックス野菜のピリ辛仕立て「アジェル・エズメ」、茄子の「パトルジャン・エズメ」、ほうれん草をヨーグルトで和えた「ウスパナック・タラマ」、そして人参とヨーグルトのペースト「ハウチュ・タラマ」。自家製で焼き立て熱々の「エキメキ」と呼ぶパンにのせ、いただきます。ひよこ豆のほっこりした甘さだったり、控え加減のピリ辛だったり、ほどよいヨーグルトの酸味だったり。全体にマイルドな中に、それぞれの素材の魅力が活かされていて、日本人に合う佳い前菜だ。「Yakut」というトルコの赤ワインでラムと牛ひき肉の串焼き「アダナ・ケバブ」。ひき肉のケバブって、初めてかも。挽肉のちょっとザラっとした食感の間から旨味とラムの香りが滲んで、いやー、美味い。ピザも愉しそーと「ペイニルリ・ピデ」をお願いすると、それは両端を絞ったような船形の姿でやってきました。たっぷりコクあるチーズとそれを包むようにした生地とのコンビネーションが、いい。もう1本!とした「Selection Kirmizi」もトルコの赤ワイン。そして、トルコ名物の誉れ高き「ドネル・ケバブ」。削いで薄い肉片からひたひたと滋味が伝わる。こうしてみると、「イズミル」のトルコ料理って、尖がった強い味を控えた、落ち着いた味わいがしみじみと美味しいモノのオンパレード。他のトルコ料理店でも一様にそうなのか、比べてみたくなっちゃったな。

「izmir」 杉並区阿佐谷北2-13-2パサージュ阿佐谷2F 03-3310-4666
http://www.asagaya-izmir.com/

column/02253

口らーめん 「麺好」 menko

menko.jpg環七を北上する途上でお昼を啜ろうと中野富士見町へ寄り道。通り沿いに何気なくある「麺好」は、10席ほどがカウンターに並ぶ、シンプルな設えのお店です。頭上の下り壁に留められた品札から「チャーシューメン」を選んでみました。貼紙には「当店のスープは海の幸山の幸を煮込みうま味を出しております、化学調味料はいっさい使用していません」とある。なるほど。と、とん、とドンブリが眼前に置かれました。ふむふむ、見た目はシンプルな中華そばだね。どれどれ、スープはどうかなと啜ってびっくり。は~、うまひ~。魚だしが突出することなくひたひたっと味蕾を攻める。でもベースには牛豚直球とはちょっと違うクセのない滋味があり、それらが一体となってバランスよく、そしてしみじみと広がる。感心して、誰も見てなきゃドンブリを前にして腕組しちゃいそうだ(笑)。スープが美味しいので、その分そこを泳ぐ麺の取り合わせがちょっと残念に思えてしまった。しゃきしゃきしていそうでちょっとぽそぽそするところもある細麺は、それ自体悪くはない。でもこのスープにはやっぱり、ちょい細めの中太麺を固めに湯掻いた感じのむっちりさも合いそうだなってね。それにしても、スープが旨いと、麺、スープ、スープ、って循環の食べ方になってくる。こうしてスープと麺や具が同時に減っていくのが、ラーメンの理想的な食べ方なのかもしれないね。ご馳走さま。

「麺好」 中野区弥生町2-52-8 03-3382-3132

column/02217

口らあめん・つけめん 「好日」 koujitsu

kojitsu.jpg平らなプレートに盛られたこの麺は、刻み海苔をちょっんと載せたシンプルな和風スパゲティ、ではありません。全くもって縮れのない自家製ストレート麺は、箸から滑り抜けそうなほどつるんとして、エッジのないほぼ丸い断面をみせる。添えられたつけ汁はというと、“無化調で仕立てた天然だし”という謳い文句に合点がいく優しい味わいだ。素材のなにかが突出することなく調和していて、円やかな醤油の風味がキレとコクを添えている。一瞬つけ汁としては弱いかと思わせるものの、ふた口み口するうちにたおやかな麺と絶妙の相性をみせてくる。ほほう。スープ割してもまた旨い。そんな「温盛(あつもり)」を考えると、温か「らあめん」もなかなかいいに違いない。らあめん・つけめんの「好日」は、東中野駅近く。東池袋マスターの味を無化調で昇華させたらこんなに風になる、ふとそんな気もしました。

「好日」 中野区東中野1-53-7MKハウス1F 03-3369-5914

column/02183

口とんこつラーメン 「萬福本舗」

manpukuhonpo.jpg中杉通りと交わるT字から青梅街道を少し下り歩くと、あの独特のとんこつ臭が風にのって鼻先に届いてきます。ははぁ、近いな、と(笑)。飾り気のない印象の店内へと踏み込むと、強くはないながらやっぱりとんこつの香りに全身が包まれるようです。カウンター左隅へと収まって、お品書きを一読。おや、と思い、大根おろし入りだという「みぞれとんこつ」に「味付玉子」「のり」のトッピングをお願いしました。とんこつに大根おろしが、良く合う。とんこつ嫌いのヒト向けに苦労して開発したのか、はたまた思いつきがヒットしたのか、とんこつスープのクセを見事に消化しつつ、その旨味に相乗効果を与えるかのようだ。小さな肉団子に加え、牛蒡千切りのトッピングなんてのも面白い。一途にとんこつ旧来の王道を行くようなお店かという見込みは、少々検討違いのものとなりました。店を離れた後も、髪の毛やら頭の周囲に暫らく纏わりつくとんこつの残り香が、難儀といえば難儀かな。

「萬福本舗」 杉並区阿佐谷南3-2-3 03-3392-2892
http://www7a.biglobe.ne.jp/~manpukuhonpo/

column/01736

口麺処 「田ぶし」

denbushi.jpg高円寺駅北口。ちょっと妖しい中通商店街を入った先にある「田ぶし」へ。夕方の半端な時間帯の所為か、店内に先客なし。スープ切れ仕舞い、という要因もあるかもしれないね。「らーめん」に「穂先めんま」「味付煮玉子」を添えてみます。スープの表面を覆うこげ茶色を攪拌してからスープを啜る。ほほう。すっきりした魚介の香りが鼻腔を抜けていく。マー油のようにも見えたそのこげ茶色は、カツオ節を揚げて作った香味油だという。魚粉を使うお店もあるけれど、これならば粉っぽくなく、1ランクグレードの高いエッセンスの添加だと思う。ボディの豚骨も意外やすっきりとしていて、全体にバランスの良い仕上がりだ。ひょろひょろっと長い「穂先めんま」。くにゅくにゅとした歯応えで面白い。ボリュームのあるトッピングになっていて、時折麺といっしょに啜ってしまうようなことも(笑)。カウンターのコーナー部に置いてある笊には、アゴやイワシらしき干物が入れられている。このあたりも上等な魚出汁の材料となっているのですね。

「田ぶし」 杉並区高円寺北3-2-17 03-5327-4744

column/01729


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