戦災の炎火から逃れた一角、神田須田町。
そう聞けばすぐさま、蕎麦の「まつや」、とんかつやカキフライの「万平」、その先の「神田やぶそば」なんかの佇まいを思い浮かべる。
そんな界隈でずっと気になりつつも訪れたことのない老舗がありました。
鳥すきやき「ぼたん」と並んで気掛かりだったのは、あんこう鍋の店「いせ源」です。
如月の末の頃。
秋葉原からアプローチして、いそいそと足を運んだ神田須田町。![]()
「まるごと青森」のKuuさんにお招きいただいての、お初「いせ源」。
それは、名付けて「青森・風間浦(かざまうら)の活あんこうを"いせ源"で食す」会。
愉しみです。
ちょっぴり軋む、ちょっぴり迷路のような廊下を案内されて辿り着いた座敷。
ふと、桜なべ「中江」を訪れた時の映像がデジャヴのように脳裡を過ります。
老舗なお店の座敷には、同じ風情があるもンね。
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乾杯を"泡"でと洒落込んで、「華雪LOWER SNOW」と謳うラベル。
特別純米生にごり酒「外ヶ濱」は、「田酒」の西田酒造の発泡清酒。
「酒徒庵」で発泡清酒をいただいた時は、慣れたお店のスタッフがちょっとづつガスを抜きつつ上手に抜栓してくれたけど、慣れないと難しいかもなぁと見守るボトル。
あわわ、案の定噴き零れる事態になっちゃいました(笑)。
長皿に盛られた前菜三品は、「とも和え」に「煮こごり」「肝卵巣巻き」。
まずは、「とも和え」が旨い。
「とも和え」というのは、ぶつ切りにして湯掻いたあんこうの身を肝と味噌とで和えたもの。
田舎のつくりと違って、上品な仕立てになっているそう。
そう聞くと、それじゃご当地青森では、どんな仕立てなんだろうと比べてみたくなっちゃうね。
アラから剥がれた身なのでしょうか、ぎっしりと詰まった「煮こごり」。
これまた酒肴にぴったりなのは、言わずもがなでありますね。
そして、恭しく受け取った刺身用の丸皿。
紅葉おろしや食用菊、橙なんかが鮮やかに飾っています。
でも、お皿の主役は、しっとり密やかに控えた透明感のある白い身。
「あんさし」、つまりはあんこうのお刺身だ。
添えられた肝を崩し溶いて、何故かゆっくりとした所作で箸を動かします。
お皿の真ん中にある、帆立の貝柱のような身が、ホホの肉という。
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うー、河豚とは違う品のいいほの甘さ。
うー、美味しいぃ。
風間浦というのは、曲げたひと指し指みたいなカタチの下北半島のずっと北側にある村。
大間と並んで津軽海峡に面し恐山を背負う、つまりは本州最北端の村だ。
その風間浦では、深海魚ゆえなかなか生きたまま水揚げされることのない鮟鱇を、泳ぎ回るほどの状態で水揚げしているそう。
あんこうの刺身は珍しいのです、と「いせ源」七代目の若主人。
風間浦から一日で届くので、刺しで出せるのです、と。
すると、青森のあんこうは、マアンコウでなくキアンコウですよね、と釣りキチ四平さん。
その通りです、と七代目。
冬の下風呂漁港では、雪上であんこうを捌く"雪中切り"による解体実演をはじめ、あんこうを堪能させてくれるおまつりが催されるそうだ。
「あんさし」の余韻褪めやらぬところへ届いた「肝刺し」。
すっきりとしたコクは、塩でいただくのもまたよく似合います。
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傾ける猪口の純米吟醸は、黒石の中村亀吉の「亀吉」。
「いせ源」では、あんこうの卵巣を干してヒレ酒にしてみたら、なんてことも準備中らしい。
そして、「いせ源」のご本尊が運ばれてきました。
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これぞ、「名代 あんこう鍋」。
月島「ほていさん」のように、アンキモのコクでこれでもかとばかりに迫る土鍋とは明らかに違う仕立て。
しみじみとそして骨太に伝えてくる旨みの本懐とぷりぷるとしたコラーゲン的食感。
ああ、いいね。
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やっぱり外せないのが、「豊盃」の特別純米。
青森のお酒の定番であります。
そんな「豊盃」を舐めながら、今度はこうくるですかぁーとあんこうの「照り焼き」に感心していたら、さらに白眉な酒肴がやってきた。
それは、桜チップで燻したという、あんこうの「肝くんせい」。
生であることからくるやや重さが昇華して、凝縮した旨みと一緒に薫香に包まれている感じ。
ああ、ああ、ああ(笑)。
このトキメキをどうお伝えすればよいのでしょう。
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あれ、その、仄かに翡翠色した玉子は、小舟町の「La Fenice」でも拝んだことがある「緑の一番星」じゃないの?と眺めていると、割られ、溶かれ、名代「あんこう鍋」に注がれて、「おじや」へと。
宴の大団円に相応しく、ベジアナあゆこと、小谷さんも満面の笑顔です(笑)。
夙に知られた名代・あんこう鍋の老舗「いせ源」。
江戸末期の天保元年にどじょう屋「いせ庄」として京橋に創業。
二代目の源四郎が神田に移すとともに「いせ庄」の"いせ"と自らの"源"とを組み合わせて「いせ源」と改称し、大正時代の四代目の時にあんこう料理の専門店となり、今に至るという。
関東大震災による全焼後、昭和5年に建て直したままの姿で往時の風情を伝える「いせ源」の建物は、東京都歴史的建造物に選定されている。
近く、風間浦あんこうの「あんさし」がいただける店としても、知られるようになるのかな。
口 関連記事:
Cucina Italiana「La Fenice」で南部せんべいで青森イタリアン(10年03月)
日本酒と干物と牡蠣「酒徒庵」で 日本酒でやる怒涛の牡蠣づくし(11年01月)
「いせ源」
千代田区神田須田町1-11-1[Map] 03-3251-1229
http://www.isegen.com/
須田町のとんかつ「万平」で、
牡蠣料理をいただいた帰り道。
神田駅へと向かう道すがら。
そういえば、「やまいち」はこの辺りだったよなぁと思いついたところがその目の前でした。
当時、とんかつ「勝慢」からのご近所独立で話題となった「やまいち」。
いまはもう、わざわざ「勝慢」との関係性を考えることもないでしょう。
「かきフライ」を横目に「特ロース」をいただいたことを思い出す。
そうだ、「やまいち」のカキフライもいただかねばなりません。
ということで改め出掛けた神田・淡路町駅。
「やまいち」の所在は、靖国通りを跨いでいても、「万平」や「いせ源」なぞと同じ須田町になるのだね。
深緋の暖簾を払って、ビールをやっつけているテーブル席を眺めながら、
カウンターの隅へと進みます。
「特ヒレ」「特ロース」と並ぶお品書きから選ぶは、最後尾の「かきフライ」。
お皿の到着まで、やや眉間に皺を寄せた面持ちで手元の所作を続ける大将の動きを目で追って過ごします。
大将から直接手渡されたお皿には、どどんと大振りな牡蠣フライが四つ。
全般に小振り傾向だった今季にあっては、殊更に大きさが印象的に映ります。
大きめパン粉の衣に檸檬を搾って、皿の脇に添えてくれているタルタルをちょんとのせて、
大口開けて(笑)喰らいつく。
箸に載る重量感と歯応えの重量感が一致して、口中に牡蠣の甘さが広がります。
前後して、衣の軽快なサクサクがテンポを生んでくる。
「銀座 三州屋」の「カキフライ」の絶佳な魅力とは少々ベクトルが違うものの、この「かきフライ」もそれに伍して引けをとらない感じ。
たっぷり感がありつつ厭な臭み一切なく、ストレートにその魅力を弾けさせる。
一見、岩牡蠣のフライでもあるかのようなサイズの牡蠣だけど、どこの牡蠣なのだろうね。
二丁づけかもなぁと齧った断面を覗くも、その気配はないし。
でも眉間の皺が気になって、どこの牡蠣なのか大将に訊ねることができませんでした(笑)。
「車エビフライ」や「貝柱コロッケ」に「海老しんじょう揚げ」。
ロースやヒレのとんかつの美味しさはもとより、魚介のフライも気になるとんかつ「やまいち」。
こふいふお店の「ポテトサラダ」はきっと旨いに違いない。
今度は、「かつ煮」「純レバ」「生ハム」「肉よせ」「豆腐」といった夜のおつまみメニューで、
一杯やっつけるのも一興かもね。
口 関連記事:
とんかつ「やまいち」 で塩と檸檬柚子胡椒で特ロース(08年03月)
とんかつ「万平」で カキフライ定食カキバター焼き定食ああ堪らん(11年02月)
「やまいち」
千代田区神田須田町1-8-4 玉井ビル1F[Map] 03-3253-3335
戦災の炎火から逃れた神田須田町。
手打ちそばの「まつや」や「神田やぶそば」。
鳥すき焼きの「ぼたん」やあんこう鍋の「いせ源」。
ちょっと行けば、洋食の「松栄亭」。
下町風情を残してくれている飲食店があって、ずっと気に掛かる界隈だ。
そんな須田町の一角。
「まつや」のところを万世橋の方へ斜めに入り、ちょうどカレー「トプカ」辺りで左手の路地を覗くと、暗がりを照らす灯りがある。
その灯りの主が、とんかつ「万平」です。
左手の壁のタイルにこんな貼り紙をみつけました。
「カキの季節になりました、岩手県広田湾米崎産」。
おお、この暖簾の向こうで、広田の牡蠣が待ってくれているようです。
店内は、4人が腰掛けられるベンチ椅子形式のテーブルが4卓。
テーブルも椅子も白木の造作で、それが柔らかな印象を与えてくれています。
まずはやっぱり(笑)、「カキフライ定食」。
厨房からの揚げ音が、じゃーぴちぴちっと聞こえてくる。
そしてその音は、ゆるやかに調子を上げていくます。
懐かしの洋食屋さん的にステンレスの楕円皿でそれは届く。
フライの数は、二の四の六個。
檸檬をささっと搾り、ふふっとしてからやおら、齧りつきます。
ああ、いい。
衣細やかなタイプで、牡蠣エキスの封じ込めに適ってる。
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ほんのもう少し、迸るような旨みの弾けがあればと過度な求めをしてしまうけど、
それは過剰な期待というものでしょう。
そして、「万平」の牡蠣料理のもう一方の雄が、「カキバター焼き定食」。
つやつやと飴色にも思う、そそる景色に仕立てられた牡蠣のつぶ。
むほっと齧りつけば、ミネラルが昇華したような牡蠣の旨みとバター醤油の風味が渾然一体となって、堪らん感じ。
ご飯は勿論、いろんなお酒にぴたっと合ってしまう、きっと。
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例えば、「新富 煉瓦亭」がそうであるように、
「カキフライ」にするかはたまた「カキバター焼き」にするかは、
今後も悩むことになりそうです(笑)。
神田須田町の路地裏にひっそり佇む、とんかつ・洋食の店「万平(まんぺい)」。![]()
「ハンバーグ定食」などなど他のメニューも気になるので、
温かくなったらまた足を運んでみなくっちゃ。
オバちゃんに、なんで「万平」という店の名前なのか訊ねたら、
「あ、あのね、お店の誰かの名前となじゃなくってね、昔誰かがそうつけてくれたの」という意外と素っ気なくも不思議なお応え。
もしかしたら、語るに語れない物語があるのかもしれません。
口 関連記事:
洋食元祖「新富 煉瓦亭」で 超揚げ立てカキフライあぁ至福の時(11年02月)
「万平」
千代田区神田須田町1-11[Map] 03-3251-4996
すっかりご無沙汰してしまってすいません。
そうポリポリと頭を掻き掻き、
坂井さんに逢いに九段下まで。
目白通りのグランドパレス前を往けば、
早くも汗を掻き掻き。
九段エリアのみならず、千代田区内でもトップクラスの人気を得ているであろう「斑鳩」もこうもクソ暑い毎日ということもあってか、店前の行列は短めでありました。
まずのお目当てだった「本枯れ鰹 醤油らー麺」は、昼夜限定15食。
ところがやっぱり間に合わず、券売機のボタンには、売り止めのサイン。
ならばということで、ぽちと押したのが、「ガーリックまぜそば」のボタンです。
チケットを仕込んでドアを開け入ると、
厨房の坂井さんが顔を上げて、"いらっしゃい"の笑顔を向けてくれる。
これをほとんどの客に対して行い、続けているのは、
なかなか真似のできることではありません。
ワン・オブ・ゼムの客としてひと絡げに扱われているか、ひとりひとりの客として正対してくれているかは、そんな表情から感じるものですもん、大事ですよね。
届いたどんぶりには、その名の通り、砕いたガーリックチップがトッピング。![]()
卓上の「油そばの美味しい食べ方」シートには、とにかく底の方からよく混ぜて、もっともっと混ぜてから食べるようにとの指南がある。
ならばと、天地返しを何度もしつつ、よーくよーくどんぶり底のタレと麺やトッピングを混ぜ込みます。
あれあれ?なんか麺が二色に見える!
眼を擦ってもう一度凝らしてみても、やはりそう見える(笑)。
ゴーダチーズのワックス色のような黄色い麺が不思議です。
なにを練り込んであるのでしょう。
日を改めて、お目当ての「本枯れ鰹 醤油らー麺」を。
今度は無事に間に合ったようです。
拝むように受け取ったどんぶりは、
完成度の高さが一種の風格を呼んでいるかのよう。
乳化のまろやかさと一体となったしっかりボディのスープに本枯れ節の深い旨みが渾然として、ぐっとくる。
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そんなスープにすっと馴染んで、自らの粉の風味と滑らかな口当たりの魅力をさも当然のことのように伝えてくれる麺。
慌てて食べないで、啜るごとにひと呼吸待って、スープの旨みの余韻をじっくり愉しむのがおすすめ。
店主坂井さんのこのところのイチオシのであるのが頷けるどんぶりであります。
そうそう、別皿にしてもらった「煮玉子」が何気に珠玉の逸品であります。
やや硬めにとろんとさせた黄身が香り高く、白身に滲みたタレの旨みと渾然となった瞬間には、どこぞのグランメゾンのシェフも秘かにびっくりなのではないかな?なんて想ったりして(笑)。
もひとつ気になる器があるってことで、今度は夜の九段下。
夜の部には、坂井さんの姿はなく、
いまごろきっとどこかのレストランでディナー中(笑)。
そんなことを思いながら正対するどんぶりは、「特製和風醤油らー麺」です。
定番の「らー麺」とも違う、やや澄んだ気配のスープ。
どれどれと早速そのスープを啜る。
むほほほほほほ。
魚粉のズルい旨みとは明らかに違う、じっくり丁寧に煮出した印象の澄んで深い鰹出汁の旨みが動物系のストックに支えられていきいきと伸びやかにその魅力を発揮しています。
いや~、もしかしたらこっちの方が「本枯れ」よりも好みかも、です。
ひとランク違う完成度とそこに留まらない探究心で期待に応え続ける、
ダンディー店主坂井さんの店、九段「斑鳩」。
スタッフが伝える注文に「ふぉ~」っと応じる坂井さんの声と笑顔に接することができるのは、昼の営業時間のみです。
「斑鳩」
千代田区九段北1-9-12 九段下ビル1F[Map] 03-3239-2622
ところは書籍街、神田神保町。
喫茶「さぼうる」「さぼうるⅡ」のある路地より一本皇居寄りの鈴蘭通り。
狭い間口の額に印象的な黄色い看板を掲げているのが、「スヰートポーヅ」。
「包子餃子」の4文字が、やや暗がりの夜の通りに浮かんでいます。
真ん中の通路の両側にテーブルが並びそこへ懐かしきパイプ椅子が寄り添う。
お品書きには、大中小皿の「餃子」に「水餃子」「天津包子」。
コップのビールをまずはぐーっと干して、あとは小皿の塩豆をあてにちびりちびりしながら焼き上がりを待つことにします。
箸にしてじっと拝む「スヰートポーヅ」の「餃子」の特徴は、
左右の口が開いていること。
ふたつ折にした両側の縁を切れ目なく重ねて一体に綴じるのではなくて、
明らかに口を開けておくのがスタイルらしい。
そして、脂を滴らせたり、大蒜を強く匂わせたりするようなことのない、
素朴な美味しさだ。
やっぱり、「水餃子」と「天津包子」も気になるぞと注文もうとすると、
もう既に売り切れ御免状態だとオカアサン。
ならばとふたたび出掛けたおひる時。
目当てのふた品は、お昼のピークをちょっと外した13時からのご提供。
その時間まで、「餃子(小)」をお供に麦酒で過ごす。
ああ、通りの陽炎と餃子の焼目と麦酒壜。
そろそろ持ってきますね、ってことでまずいただいたのが、「天津包子」。![]()
所謂、肉饅の小振りなヤツという姿の包子(ポーヅ)を手に、
かぷりと齧りつく。
蒸かし立てだけれど、妙にあっつ熱ではなくて、
軽くほふほふとする感じ。
ふっくらもっちりした厚手の皮の中から零れるのは、
椎茸や筍の真っ直ぐな旨み。
当初からの作り方を守っているのだろうと思わせる、
素朴さがやっぱりいい。
そしてお待ち兼ねの「水餃子」。
手前の汁椀にお湯を切って移してから食べてねとオネエサン。
ツルツルしつつも、崩れてしまうような気配のないしっかりしたフォルムの餃子をご指南の通り、湯を切るように蓮華で掬って汁椀に移す。
そして、つるんと逃げないように気をつけながら、
タレ皿にちょんちょんと浸し、口へ。
むほほ、やや厚手の皮が旨い。
乙な仕立ての「すいとん」をいただいているような気分が一瞬過ったりする。
卓上に用意されている練り芥子の風味を添えてもまたよろし。
昭和11年から営むという天津風餃子専門店「スヰートポーヅ」。![]()
品書きの裏に記した「スヰートポーヅいろいろ」によると、
満州・大連で創業し、帰国後、食堂「満州」の名で終戦まで営業、昭和30年に大連時代の店名で再開したのだという。
その大連時代の店名が「スヰートポーヅ」。
「スヰートポーヅ」は「おいしい包子(ポーヅ)」という意味。
箸袋には「是味多包子」とあるね。
「スヰートポーヅ」
千代田区神田神保町1-13-2[Map] 03-3295-4084
いよいよ始まった、あのシーズン。
そう、「カキタベ!」の時季がやってきました。
この冬を占うように、まずは銀座「三州屋」を訪れるのも王道のひとつ。
築地の場内場外で、届いたばかりの牡蠣を愛でるのもこれまた、その本懐だ。
そんな中、まずはここからと思いついて訪れたのは、
雨の水道橋。
東京ドームの向かい、白山通り沿いにある「菩提樹」へ。

1/2グラスなんてのがあるのでちょうどいいなと「バスペールエール」のグラスを傾け、つつーっとしていると、そこへ届いたのがこれまた大きなサラダボール。
いや、あの、いくらなんでもそんなにサラダ喰えないって(笑)。
お食事をお持ちしてよろしいですか、との問いにハイと応えて待っていると、やってきました今シーズン最初の牡蠣フライ。
牡蠣フライが載るお皿は、およそ丸皿が多い気がするのだけど、目の前の牡蠣フライは竹簀を敷いた真四角の皿に載っている。
しかも、中央から四隅の向けるような配置で、それもまた珍しい。
そして、これまた大きな牡蠣フライ。
シーズン早々、こんなぷっくり牡蠣なのかいなとしげしげ。
ソースと辛子をどうぞ、と用意してくれているけれど、くし切りの檸檬とタルタルがあれば十二分。
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早速カプッと齧れば、ああ、季節の訪れを実感して感慨深い(笑)。
二丁づけ?とも思う量感の牡蠣が臭み微塵もなく、たっぷりとした旨味を伝えてくる。
訊けば、気仙沼産の牡蠣だそう。
やっぱり、いいなぁ。
この風味を真っ直ぐ愉しむには、紫蘇ご飯じゃなくて、普通のご飯の方が良かったかもしれないな。
無垢材と骨董が囲む独特雰囲気のとんかつステーキレストラン「菩提樹」。
「元祖かつ丼」や小澤ミートから仕入れのA5「和牛ハンバーグ」も気になるところ。
プロ野球開催の週末には、きっと混み合うのだろうね。
「菩提樹」 文京区本郷1-14-3東野ビルB1F [Map] 03-3818-1020 http://www.bodaijyu.co.jp/
駿河台の一角に四川料理の佳店として知る人ぞ知る館があるという。
思えば、辛いモノは断然苦手だった頃からそれなりにちょっとづつ修行を積んできて、全く駄目ということではなくなってきているものの、例えば上野毛「吉華」で体験した息苦しい辛さと痺れは許容範囲のすっかり外にある。
その辺りにちょっぴり気を揉みつつ、新お茶の水からアプローチ。
階段を二階へと辿ります。
ハートランドで乾杯して、メニューを物色。
汗っ掻き自慢のつきじろうさんも辛いモノで汗だーだーになっちゃわないかと、
予防線を張りたい構え(笑)。
一方辛いモノも大好物な築地王さんがダイジョブダイジョブと仰る。
ま、こうなりゃ(笑)食べてみて楽しまなきゃね~とお皿のチョイスを始めます。
まずやってきたのは、「涼衣白肉(皮付き豚バラ肉ときゅうりの創作料理)」。
縦に薄くスライスした胡瓜と、その胡瓜と形を揃えるように縁取りのあるバラ肉が薄くスライスして添えてある。
それが手桶の取っ手のようなところに洗濯物を干すかのように二つ折りに吊してある。
初めてみる光景に思わずへーと云いながら、その胡瓜と豚バラを一緒に箸で掴んで、その下に用意された赤い液体に恐る恐る浸して食べる。
ん?お?意外とそんなに辛くない。
とろんとした滑るような甘さに似たその中に香辛料諸々が利いていて、かの辺銀さん「石垣島ラー油」に連想が繋がるタレだ。
どこかでこのタレ使えるかもと、下げられないように確保しておいたりして(笑)。
ハートランドに続けて、辛い時対処も考慮して(?)、ビールのピッチャーをもらう。
そして、「四川定番料理」から肉と魚の料理を選ぶ。
「水煮牛肉」は、わしわしと盛られた牛肉の赤い色はもとより、そこに盛り載せるようにされた粉の赤褐色もキケンな雰囲気。
再び恐る恐る小皿にとって、口へ。
山椒のビリビリに身構えた肩がふっと軽くなるくらい、意外やそんなに辛くない。
いや、辛いは辛いけど、角が立った辛さじゃなくて、丸さのある辛さなんだ。
お魚料理でと定番から選んだもうひと品が、きんめ鯛を使っているという「沸騰魚」。
届いたドンブリを覗いて思わず、うおー、と洩らしたのは、そこで油が沸き立っていたから。
泡が収まるに従って浮かび上がる唐辛子。
とうとうキタかと観念するように箸を伸ばして、白菜やきんめの白い身辺りを取り分けてじっと見る(笑)。
どれどれとおずおずと口にするとこれが、きんめの身がほっこりと甘く、旨い。
辛旨いとはこふいふことも云う、ということにしちゃっていいでしょうか、って感じ。
辛く、というよりは白身を薫り高く包み込んだんだよっ、てな料理だ。
でも、つきじろうさんのオデコで汗が光ってる(笑)。
豚牛魚ときたら、鶏もいただかねば(?)ということで、
思わず"口水"(=涎)が出ちゃうという名の鶏「口水鶏」。
次第に安心しつつ箸を伸ばしている自分に気がついて、少しはオトナになったかと腕を組む(笑)。
ちょっと毛色を変えてと「炒双緑」。
ブロッコリーとセロリをXO醤でピリ辛に炒めたもので、うん、これも安心な美味しさであったりする。
お酒はとっくに長い口から注ぐ紹興酒に変えている。
ここから定番系で仕上げに入るぞと「鐘餃子」に「麻婆豆腐」。
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特製ラー油のかかった水餃子をつゅるんと嚥下して迎える紙鍋。
ここの「麻婆豆腐」は蛇腹に折った紙鍋でやってくるのだ。
ここまでくると身構えることはもうなくて、ほんのちょっと片栗少なくてもいいかもなんて口走る(笑)。
〆にはやっぱり、汁なしという「本場四川担々麺」。
小振りな器がちょうどいいやとひと啜り。
そこでふと思い出すように、冒頭の「涼衣白肉」に添えてあったタレをちょろろと垂らすとまた旨い。
刺すような辛さ・痺れで辛痛いお皿に出くわしたらどうしようと、
ちょっと気を揉みつつ訪れたお茶の水仲通り。
ヒ~!となるどころか、甘ささえ思わせるような赤い料理たちの辛旨さを愉しませてくれました。
きっと唐辛子そのものも違うのだろうね。
「川菜館」の名はそのまま、四川の料理の館、という意味だそうです。
口関連記事:NUCHIGUSHI CUISINE「辺銀食堂」で五色餃子島食材の宴(07年09月)
「川菜館」 千代田区神田駿河台3-7-7 [Map] 03-3295-3818
JR神田の南口を背にして信号を渡り、覗き込む路地。
袋小路のようにも見える暗がりに、居酒屋や怪しいバーの看板が誘っています。
そのちょっと奥の路上に、ぽっかりと浮かんでいた文字が「そら」。
A看板に描いた、手作りな感じのビジュアルが妙に気になります。
ちょっくらお邪魔してみましょうか。
およそ白濁していないスープは、一見あっさりしてそうでいて、見る見る脂の幕を張ってくる。
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見かけと違って滑るようにコクが深く、それは脂や野菜の甘さに感じる方向へと展開していく。
縮れのある細麺は、シャキっとしたテクスチャーで、隠れこってりのスープに軽快さを載せている。
かつてどこかのお店で食べたことのあるような、でもそれがどこだか思い出せないまどろっこしさと懐かしさに包まれながら、麺を啜る。
揚げ葱と磯海苔のトッピングも正解だったな。
別の夜に今度は醤油で。
「醤油らーめん」に「純レバどん」を添えてみました。
醤油には、平打ち麺が合いそうです。
なるほど、塩で味わったスープの背景と啜る醤油スープの下地のイメージとが合致して、その上で醤油の描く輪郭と風味が愉しめる。
今となれば、とてもスタンダードなタッチにも思えるけど、それもなんだか安堵の一杯であるのだね。
ぴろぴろ感のある麺はふと喜多方の麺を連想するような歯応えと口滑り。
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何気にイケテる麺かもねぇとメニューの裏側を読むと、南部小麦を使用し、三陸沖の海洋深層水と仙人秘水と天然塩のみで打つ岩手の職人が打った麺だそう。ほうほう。
「純レバ丼」と云えば、浅草の「あずま」を思い浮かべるけど、残念ながらまだ口にしたことがない。
当に軽く火を通したレバーがタレとともにご飯に載っているだけのもので、添えてくれた七味を振ると格段に旨くなる。
神田の路地に浮かぶ、文字は「そら」。
2階は女性専用にしてあるようで、その天井のイラストにも「そら」があるらしい。
「そら」 千代田区鍛冶町1-7-1 [Map] 03-5294-9191
ある店にフラレて、夢を失った若者(?)のように、当て所なく彷徨う神田南口。
路地を巡ればこの界隈も色々と表情を持ったお店があるものだなぁと、散策モードに入りかけたところで、路地でない筋の角地辺りに気になる一行を見つけました。
「Occhiali pasta fresca」。
pastaとあるので、あ、パスタハウスかと合点がいって近づくと、イタリア国旗を刻んだ暖簾
には、「生パスタ専門店 オッキアーリ パスタ フレスカ」。
生パスタを供するお店は数多あっても、専門店となると意外と少ないのじゃなないかなぁ。
T字に配したカウンターの左奥でメニューを眺めます。
ナチュラルの木肌を活かしたカウンターはどこか女性的なセンス。
そしてそこには、思いがけない「カキタベ!」チャンスがありました(笑)。
「食前酒セット」というサービスにのっかって、
白のハウスワインと前菜から「牡蠣の燻製のオイル漬け」をいただく。
燻製の香りはもとより、ぐっと凝縮して活性して深まった牡蠣の魅力がいい。
グラスと牡蠣の身を交互にあっと云う間に平らげてしまいます。
入れ替えてくれるように届いたお皿が「牡蠣とセロリのクリームソース」。
クリームソースと牡蠣との取り合わせはあっても、そこへセロリを添えているところが心憎い。
時に強い青みが鼻につくこともあるセロリだけど、加減よくくたっとしたセロリがもったりしがちなクリームに軽快さを生んでいる。
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そしてそのソースをたっぷり纏う生パスタが、もっちもち。
「スパゲティ」「ペンネ」「コンキリエ」「フィジッリ」、そして4種の「タリアテッレ」といった設定のある生パスタから選んだのは「リングイーネ」。
一見湯掻き過ぎてしまった麺のようでいて、しっかりとした張りを含み持つ。
ふるふるさを残した牡蠣への火入れ具合もいい(親指上向)。
“Occhiali”は”眼鏡”で、“pasta fresca”で”手打ち生パスタ”。
なんちゃってイタリアンでパスタを啜るぐらいなら、ココに来ればいいンだと思う生パスタ専門店「Occhiali pasta fresca」。
チャーミングな表情のファサードは、神田であることをふと忘れさせてくれます(笑)。
「Occhiali pasta fresca」 千代田区鍛冶町1-6-17 日東合同ビル1F [Map]
03-5207-3535
以前「メーヤウ」を再訪した時のこと。
やっぱ辛かったぁと汗掻き顔で店を背にしたところで、
そのほぼ正面に気になるお店があるのを目に留めました。
エスニック カレー&ヌードルって?と近づいてメニューを見ると、「スープカレーライス」に並んで「スープカレーヌードル」というタイトルもある。
ほー面白い今度覗いてみ~よぉっと思うも、すっかり間が空いてしまいました。
天井には極彩色の旗が連ねて吊られ、壁には民族楽器が飾られと、

エスニックな彼の地の文化に対する店主の嗜好が素直に発露された店内です。
チキン、キーマ、やさいとある中で、チキンは既に仕舞いになってるとのことで、ならばとスープカレーヌードル「キーマ麺」を「温泉たまご」のせでお願いしました。
基本”5”まで選べる辛さは、普通の辛さオススメ、とある"1辛"にして。

スープ状のキーマなカレーを絡めるように浮かぶ平打ちな麺は、タイ製のお米の麺。
所謂フォーと同じ仲間の麺ということになるね。
うんうん、スープカレーに米麺という組み合わせはありそでなさそな、
でもすんなりマッチする取り合わせ。
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挽き肉を纏い上げて啜る米の麺は、フォーよりはやや幅広のイメージか。
思いつきでのせたものだけど、温泉たまごもついでによく似合う。
お約束のパクチー?と思わせて水菜だったりするンだとズズ、ズズ、ツルリ。
サービスでつけてくれるミニライスをどうするかというと、やっぱり投入!する(笑)。
はしたなくも一気に喰っちゃう感じになるのね。
できればスープカレーのところにもうひと押し、旨味を抽出してくれたらいいかな。
アジアンでエスニック、神保町「PANCHIMAHAL」。
その名の縁は、インドの地名か宮殿か。
「インドカレー」や「和風ポークカレー」はたまた「石焼ドライカレー」といったスペシャルカレーも気になります。
口関連記事:
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インドカレー「カーマ」で さらさらスープのチキンカレーうん旨い(06年08月)
「パンチマハル」 千代田区神田神保町1-64-2 野間ビル 03-3292-6439
気になってた居酒屋の一軒、
神田の「新八」にやってきました。
居酒屋「みますや」もバー「DEUCE」も、カレーの「ルー・ド・メール」も「カヴィアル」もみんな山手線の内側だけれど、今宵の酔いどれ処は神田駅の東側にあるんだ。
暗がりに浮かぶ屋根瓦の上の木看板。
竹垣の手前に笹の葉が揺れる。
呑兵衛が集うに相応しい表情が、いい。
もうそんな季節やねぇと「ハモ湯引き」。
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濃厚な味わいがちゅるんと瞬時に清涼へと変わる「宮崎産岩がき」。
クロスの網目香ばしき「〆さば炙り」は、旨味がさらに活性してる気がする。
ふんわりした仕立てとコテっとしたタレの加減が嬉しい「鴨団子」は、定番の風格。
「新八」といえば「神亀」、ということのようで、三里塚の無農薬五百万石使用という「真穂人 純米」をいただきます。
ほどのいいコクと、あっさりした後口が交叉して、ほほうと呟く(笑)。
本日のおひたし「浜ぼうふう」。
「浜ぼうふう」とは芹科の植物で、海岸や防風林で自生する謂わば山菜なんだそう。
見た目もしゃくっとした食感もまさにセリの仲間だね。
牛タンならぬ、「馬タン刺身」は、こきゅんとした噛み応えにほの甘みを含みます。
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「宮崎産島豚豚串塩焼き」の豚は、品種でいえば沖縄由来のアグー豚だという。
しっかりしていながらすっと受け止める不思議な歯応え。
単に脂がいいだけの豚じゃない、身肉の香り高さを思います。
「自家製ばくらい」はご存知、ホヤと海鼠腸の塩辛。
状態のいいホヤやナマコが入らないのか、塩辛にして活き活きとした珍味莫久来に抱くイメージの風味とは違うねぇと、ぶつぶつ云う酔っ払い。
重ねるように同じ「神亀」の「活性にごり 純米生酒」の微発泡のぷちぷちを愉しむ。
うう、そろそろなんだか呑み過ぎの気配がしてはいないかい(笑)?
調子にのって、普段の居酒屋気分でお会計をしたら、あれ?っと目が覚めた(笑)。
数品の佳肴でくいっと「神亀」のいいとこやっつけて、さっと退けるのがこちらでの真っ当な愉しみ方なのかもしれないなぁ、なんてことを思う神田駅までの帰り道……。
新丸ビルへの出店を果たし、
あの場所での深夜に亘る営業時間も含めて話題となった「神田 新八」。
それはなによりも、日々ここ神田へ繰り出すオッチャンたちが培ったものであることを忘れてはいないと思います。
口関連記事:
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欧風カレー・エスプレッソコーヒーの店「ガヴィアル」でポークカレー(06年09月)
「神田 新八」本店 千代田区鍛冶町2-9-1 03-3254-9729
http://www.kanda-shinpachi.com/
くにちゃんレポートでも周知な通り、今や呆れるくらいの行列を作っているという神保町「二郎」。
以前思いつくままボンヤリと土曜の午後に出掛けたらもう麺切れ閉店後だった(笑)、その日以来の神保町です。
何故か今宵は、店前に5番手着。
背後に刻々と人並みが増えるのが耳の後ろから伝わってきます。
時間きっかりに開いたドアから、順を追ってしずしずとエントリーして、券売機でチケットを買い、赤いカウンターに並び着く。そっと示すチケットは「小」。
並びの学生風が「麺少な目で!」と口にし、さらに隣の学生が「ボクは麺半分で!」と云うのだ。
あ、それってあり(笑)?
学生街の本陣にあって、若けえぇんだからがガツンと喰えねーもんかなぁと一瞬思うも、その量が一番美味しく食べられる量なら、結局残すより断然いいとも云える。
タイミングを逸してしまい口にできなかったけれど、ボクも「麺少な目」コールをしたかったもの(笑)。
「ニンニクは?」「少な目で」。

ということでやってきたドンブリの、野菜の頂を仰ぎ見て、心の中で「アムロ行きます!」と叫ぶ(笑)。
なははは~、このわしわしわしわしと噛む麺って、やっぱいいよな~。
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スープは醤油の利きも強過ぎず弱過ぎずのバランスで、力強い麺に負けていない。脂の甘みが次から次へと麺を啜らせるのだなぁ。
それでも、ここで止めるのが美味しく食べ終える瞬間だ、と思うタイミングがやってくる。
ドンブリにはまだそこそこ麺も残っているし、ちょっと臭みを感じた「豚」も控えてある。
基本やっぱり残しちゃいけない!と食べ進んで麺を綺麗に浚って、ゴメンナサイ。「豚」を残してしまいました。
今度は素直に学生たちを見習って「麺少な目」コールするぞと、ティッシュで口元を拭いながらそう誓う暮れなずむ神保町の黄色いテント。
そして「二郎」の行列は、
靖国通りに届かんかの勢いで伸びてゆくのでありました。
口関連記事:上海旬彩料理「新世界菜館」で賄い的咖哩飯潜む旨味ひたひた(08年04月)
「二郎」神田神保町店 千代田区神田神保町2-4-11
気がついたら、お昼を摂らないままひる時をすっかり過ぎていました。
すっ惚けたお腹は、急に思い出したかのように鳴り始める(笑)。そんな目一杯の空腹が、「二郎、食べちゃお!」という妙案を呼び覚ます。
二回フラれて未訪の上野毛も頭を過ぎったけど、なぜこの日は神保町まで足を伸ばす気満々になりました。
時刻は3時ちょっと前。駅階段を上り、靖国通りから折れ入ると店の前にひと影がない。
懸念その通りに、あーやっぱり?と「本日終了」を確認。
素直に踵を返して立ち寄ったのがこちら、「新世界菜館」です。
こんな半端な時間に開いててよかった。
麺モードを振り払い、課題のひとつだった「咖哩飯(特製カレーライス)」をお願いします。
「カレーライス!」と告げると、ホールのオネエちゃん、「へ?」ってな顔をする。いやいや、そんな意外そうな顔をしないでおくれ(笑)。杏仁豆腐もだよ。
「カレーー、オマチドサマデシタ」。
届いたのは、何気ない家庭的な風貌のお皿。
たっぷり載った紅生姜がB級の匂いすら窺わせます。
そして、カレーの中央にとっぷりと浮かんでいるのが温泉玉子。
さてさて。
溶けだしたジャガイモの粒子と甘さの感じが優しい食べ口のカレー。
ん?でも、食べるごとに、例えばラーメンを啜るごとに思うような旨味が底の方にひたひたとあるのに気が付いた。ほうほう。
温玉を崩し食べればコク味が増して嬉しいというのは、期待通り。
辛くもなく、ホント何気ないのに、これってもしや、ある日突然思い出して食べたくなるよなカレーかもしれないな。
添えられたカップのスープが、これまた何気に旨い。
中華料理店の全体像をこの小さなカップで占うことが少なからずあるけれど、そんな意味でも”○”でありますね。
中華料理店のカレー。
元々は賄いから生まれたものだろうとの推測は容易にできる。
それが、メニューの中に定位置を占めていることはそれなりに意味があるンだね。
口関連記事:上海旬菜料理「新世界菜館」 で挑む橙色のスープふんわり挽肉(05年01月)
「新世界菜館」 千代田区神田神保町2-2 新世界ビル 03-3261-4957 http://www.sinsekai.com/
小雨降る中、
淡路町の駅から多町大通りへと曲がり込む。
このまま行くと看板建築の「栄屋ミルクホール」が、
さらに神田駅寄りへと進めば以前お邪魔したバー「DEUCE」のある通りだね。
目的地は、とんかつ「やまいち」。
界隈の有名とんかつ店「勝漫」の店主が、雇われ店主から独立を果したのが「やまいち」なのだそうだ。
店主独立前の「勝漫」では、名物どころの「大かつ丼」もデフォルトなとんかつも食べ損なっていました。さて「勝漫」を有名店に仕立てたその揚げ口や如何に。
しっかり目の揚げ色をしたとんかつがやってきました。
断面の表情を愛でながら、例によって檸檬を絞ってまずひと口。
歯触りサクサクっとして、その先すぐにロース肉の香りと脂の風味が解けてくる。
塩でいただけばやっぱり、脂の甘さが際立って、いいね。
最近のカツの食べ方は、半分ほど絞ったあとの檸檬に塩を振って、そこにカツの衣のところをトントンとして、いただくって要領。そうするとパラパラとした塩が加減よく含ませられて、かといって衣の風合いを損なわないでカツが喰えるンだ。
ホールの女性が薦めてくれた柚子胡椒も試してみようかな。
とんかつの角に柚子胡椒をちょんとのせて、ひと口にいただく。![]()
風味が強過ぎるきらいはあるものの、なるほどこれも一興で、後半飽きがきたらこうして食べるのもいいかもしれないね。
不思議なのは、ガッツリ揚げ物のとんかつ食べたのに、どこか物足りないような食後感が残ったこと。所謂"期待が過ぎたゆえの心象"とは違うような気がするンだけどなぁ。何故だろう。
暖簾の緋色を山形に一文字と白抜いて標す「やまいち」。カタチや、よし。
店主の姓と名のあたまをとった、と考えるのが順当なところでしょうね。
口 関連記事:
名代・とんかつ「勝漫」 で貝柱のコロッケさっくりとろりんこ(05年01月)
Bar「DEUCE」 でArdbeg&Ardbegスコッチの500年に浸かる(07年12月)
「やまいち」
千代田区神田須田町1-8-4玉井ビル[Map] 03-3253-3335
神保町、専大前交叉点のビル地階。
階段を降りると、「元祖札幌や」から漂ってくる匂いに包まれます。
そしてそのお向かいにひっそりとあるのが、
Kitchen「Hayashi」です。
ファサードの表情
は、こだわりの珈琲薫る喫茶店かはたまた渋い装いの美容室か。
硝子扉を押し開けばそこは、飾らないテーブル席が並ぶ洋食屋さんであります。
サラダのお皿とカップのスープが先に届き、
暫らくしてメインのお皿がやってきます。
カキフライのお皿にもキャベツたっぷり。野菜は沢山摂らなくちゃね(笑)。
大きめパン粉が寄り添ったような揚げ口のカキフライ。
檸檬を絞って口に運べば、なんとも軽快な歯触り歯応え。サクゥって、ね。
そして滴る、牡蠣の身のエキス。本能的に齧り口を覗いちゃう(笑)。
特に説明はなかったのだけれど、お皿の隅にポン酢おろしらしき小皿がある。
きっとお手製のタルタルがなくなったら、ちょっと和風にしちゃってみてねということかと勝手に解釈して、そのおろしをカキフライにちょんのっけして食べてみる。
おお。意外やちょと甘めにした大根おろしが軽妙なカキフライによく合うじゃん。沢山のおろしじゃなくて、ちょんのっけ、がポイント。またひとつ、ありそでなさそな食べ方に出会えたのかも。
≡ とっくに「Hayashi」に突撃していた「カキタベ!」カキタベニストのtakapuさん
「Hayashi」 千代田区神田神保町2-4九段富士ビルB1 03-5213-3737
'11/08/19(金)by:まさぴ。さん
Re:桃猫さま
口 喫茶室「ポワ」で 思い出して食べたくなるナポリタン店の名は豆すっとあがれる二階なのに割とひと影が少ない気がするのは、フロアの妖しさが影響してないとは云えないでしょね。
そうですか、まだ大森ダイシンのナポは試してないので、機会を窺っちゃおうと思いますー!
'11/08/18(木)by:桃猫さん
こんにちは。お暑うございます。あの界隈では、出色のデキバエ。ひそかに、東京でも、大森ダイシンと共に、ツートップとあがめるナポリタンです。しかし、ビルのテナントが妖しい感じ?になってるのは、気のせいでしょうか。
口 Italian wine Bar「metameta」で イタリアワイン拘って呑める場所'11/08/10(水)by:まさぴ。さん
Re:hjmさま
口 Italian wine Bar「metameta」で イタリアワイン拘って呑める場所コメントありがとうございます。
黒板にあるように、わいわい呑むことを目的に訪れるお客さんはNGで、明確にイタリアワインを愉しむ目的の客のみを迎えてくれるお店です。
シェフの承諾なしに書いてます(汗)ので、その辺りはどうかひとつ穏便に願います(ぺこり)。
ぜひ、おひとりかおふたりで、「イタリアワイン呑みに来ました!」と訪れてください。
'11/08/09(火)by:hjmさん
はじめまして。
いつもブログ楽しく読ませていただいております。
ここのお店、ずっとずっと気になっていたのですが
ネット上に全然情報がなく事前に調べることもできず
行けないでいました。
グラスの値段もわかりましたし、安心して行けそうです!笑
近々行ってみようと思います。
口 HAND MADE BREAD「ベニヤ」でぐっちょりして旨い惣菜パンの道ありがとうございます!
'11/07/31(日)by:まさぴ。さん
Re:laraさま
口 Weißbierbrauerei「DIE WEISSE」で 赤外線パラソルの白ビールうん、そうなんだ。あのカウンターがなかったらまだ突撃してないかも~。
一瞬、全部制覇したいなぁと思ったものの、一年を通じて一体どんだけの種類があるのだろうと考えるときっと無理だね。
'11/07/31(日)by:まさぴ。さん
Re:laraさま
口 HAND MADE BREAD「ベニヤ」でぐっちょりして旨い惣菜パンの道そう、ビールを呑めば行きたくなるところの、トイレ。
当然男性用だけの仕様だよね(笑)。
プレッツェルを眺めていたら、ふとヤシガニそばが浮かんだのですー♪
'11/07/31(日)by:laraさん
まさぴ。さま。
あっ「カウンター」だった。やはりきちんとお座りになっていたのですね。
口 HAND MADE BREAD「ベニヤ」でぐっちょりして旨い惣菜パンの道壁のカンジが外だと思い込みました><
それにしてもおいしそう〜〜!
'11/07/31(日)by:laraさん
まさぴ。さま。
きゃ〜〜〜美味しそう〜〜〜></
ぐっちゃり。
焼きそばパンはたこ焼きパンだと思ってしまいました。
しかし私たち熱心な読者、まさぴ。さまのランチは必ずレストランに行って、座って、供されてお召し上がりになるものだと思っていましたのでソコが大きな衝撃です!!
口 Weißbierbrauerei「DIE WEISSE」で 赤外線パラソルの白ビール'11/07/31(日)by:laraさん
まさぴ。さま。
なんですかなんですか、トイレ?!
ザルツブルクを代表する日本人としては(?)見ておかなければ。
紅く照らされたプレッツェルをヤシガニの爪とは、まさぴ。さま流石です。
口 Weißbierbrauerei「DIE WEISSE」で 赤外線パラソルの白ビール'11/07/28(木)by:まさぴ。さん
Re:seppさま
その節はありがとうございましたー♪
いろんなシチュエーションが愉しめるビール蔵っつーことですね。
実は、一番印象的なのは、三方の壁全体が小便器という、あのトイレだったりもします(笑)。