巷に評判を聞く、浅草「龍圓」。
気になりつつも、いつかそのうちと惚けているうちにまた年が暮れようとしていました。
師走を迎えたそんな頃、お久し振りのくにちゃんからお誘いがかかりました。
ご無沙汰のくにろくOFFへと、
田原町駅に降り立ちます。
年の瀬の国際通りを浅草ビューホテル目掛けて歩む。
公園録区入口の信号の先、通り沿いに「龍圓」の緑青色の看板が見えてきます。
くにちゃん、ご無沙汰ぁ。
そして、一階の厨房前からずらずらッと並んだテーブルには、
ご無沙汰の顔々、初めての方々の顔がある。
テーブルの一番奥では、月島仮面さんと「龍圓」のシェフ、栖原さんが如何にも親しく話し込んでいる。
お喋り好きそうなシェフ(笑)のニカニカの表情は、福々の料理を喰わせてくれそうな、そんな予感を抱かせてくれます。
麦酒とかをすっ飛ばして、端から紹興酒で乾杯のテーブル。
ちょうど、監修の期間限定喜多方らーめん「大崎食堂」も絶賛販売中の大崎会長ともご無沙汰の乾杯です。
口開きは、「龍圓」のザ前菜「ピータン豆腐」のカクテルグラスから。
ムース状にした豆腐は、大豆の風味が濃厚に活きたもの。![]()
そこをホジホジしていくと、刻んだピータンが現れる。
その皮蛋と豆腐とをいい具合にちょい混ぜしていただけば、
むふふと思わずひとりごち。
サラダ仕立てでやってきたのが、「小ヤリイカ老酒漬け」。
とろんと柔らかく、じわじわと旨味が沁みる。
烏賊の滋味をフレッシュに活かすにこんな方法もあるのだね。
紹興酒に勿論よく合います。
その艶麗しき「鯖の燻製」には、椒麻ソースが載っている。
椒麻ソースは、煎った四川山椒のパウダーと、長ネギ、生姜を包丁で細かくたたき、
醤油、酢、胡麻油、みじん切りのブラックオリーブとを合わせたものだそう。
そしてその鯖と同舟なのが、
「三重県鳥羽の牡蠣、老酒漬け燻製 ミモレットチーズ」。
老酒の深い甘みと薫香が気品よく包み込んだ牡蠣の身には、程よい凝縮感が宿っていて、
うん、旨い。
綺麗な揚げ色の春巻だねぇと断面を覗き込む。
「海老クリーム春巻き」の外殻は、海老独特の風味を優しくいただくための軽妙な仕掛け。
さくっと軽やかにして、澄んだ海老クリームの旨味をそっと後押ししてくれます。
お、トリュフだねとこれまた覗き込ませてくれのが、
「オータムトリュフのかに玉」だ。
そのままでも十分美味しいカニ玉に、トリュフのピールを添えたよう。
その香りの奥行きは、なんだか兎に角ズルいものです(笑)。
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「蒸しオレンジ白菜 金華ハムあんかけ」は、三浦の白菜の葉先のところの甘みもズルいけど、金華ハムがはぐくんだあんかけスープもこれまたズルい。![]()
三浦大根でサンドした唐墨を合いの手に使うなんていう、
贅沢な手管に興じます。
何杯目かのカラフェの紹興酒をお代わりして迎えたのが、
「信玄鶏、砂肝、ブロッコリ、紫人参の炒め ケッパー風味」。
コロコロして、シコシコした歯応えの中に素材の素直な滋味が弾けます。
「蒸し肉団子」には、フカヒレあんかけがとろりんと。
肉団子が下敷きにしているのがメイクイーンのピュレ。
ジャガイモのふわっとしたコクがこのお皿のアイデアのキモかもしれません。
ゴハンの芳ばしくも甘い匂いが漂ってきたかと思ったら、それは「ジャスミンライス炒飯」。
刻んだ干し貝柱や叉焼などなどと一緒にパラパラと綺麗に炒めたタイ香り米。
それゆえ、より軽やかに品良く旨いチャーハンとして愉しめます。
デザートには、艶粉色のイチゴアイスを戴いた杏仁豆腐。
意外や、苺の風味で杏仁の香りが引き立つという不思議。
さらっとして、一連のお皿たちに句点に相応しいグラスです。
人懐っこい印象の栖原シェフが繰り出す優しくナチュラルで軸のある料理で人気の、
浅草・中國小菜「龍圓」。
強すぎる味わいや濃過ぎる仕立てに頼らずして、輪郭のある像を結ぶお皿たち。
いいなぁ、いいなぁ。
今度はぜひ、具なし焼きそばもいただかなければいけません。
「龍圓」
台東区西浅草3-1-9 [Map] 03-3844-2581 http://www.ryuen1993.com/
ラーメン業界で知るひとぞ知るイラストレーターといえば、ラ部青木健さん。
その青木さんがある日こんな風に呟いた。
通り過ぎるのは、「ここラーメン屋さんかなぁ」「違うっぽいよ」の声ばかり。
いいえ、ここは有名ラーメン店の支店ですよ!
そこで思い浮かべるのは、
王子神谷の煮干中華そば「伊藤」だ。
看板もなく、無愛想なアルミの引き戸に包まれたファサードなのだものな~。
でも、青木さんは「支店ですよ!」と云っている。
ってことは、赤羽の店で呟いているのかと思えば、然にあらず。
つまりは、王子神谷でも赤羽でもない処に彼の中華そば「伊藤」が出来たってことなのです。
おおおそれは、という勢いで早速、浅草に足を運ぶ。
場所は、賑やかな雷門~仲見世方面とは違う、駒形二丁目江戸通り沿い。
「駒形どぜう」の斜め向かいといえば、イメージし易いかもしれません。
10席ちょっとの小さな空間。
入口に置かれた券売機で、まずはシンプルに「中華そば 中」。
「伊藤」の原点の表出は、質実なる普通盛り「中華そば」600円にあるのだけどね、と呟きながら受け取るどんぶり。
如何にも煮干出汁由来の色合いのスープにストレート細麺が泳いでる。
蓮華のスープに近寄ると、より鼻先を擽る煮干の香りがより強まる。
ズッと啜るスープ。
王子神谷での初めての出会いの感激には及ぶものではないけれど、ああ、いいね。
10日と空けず、浅草で道草。
今度はちょっと奮発して、「肉そば」+「スープ増し」。
質実なる「伊藤」の中華そばとは若干ノリが違ってくるものの、ニボニボスープをたっぷり愉しみたいものね。
ただ、この晩のスープは、エグミが強い。
煮干くさいのは全くもって厭ではないし、むしろ歓迎してさえいる。
ニボニボ銀鱗ハードバージョンとしてニヤニヤと愉しめる。
でも、ちょっとなにかの加減でバランスを欠くと、折角の煮干の旨みをただただ真っ直ぐに味わう状況からズレるのかもとも思う。
そんな繊細な難しさがあるからこそ、感激もあるのだね。
中華そば「伊藤」といえばやっぱりこの、
加水の少ないポキポキッとしたストレート麺。
粉の風味が素朴に伝わる、美味しい自家製麺だ。
質実なる煮干し中華そばの系譜、「伊藤」の浅草の店。
ぜひに是非に、よりストイックにより繊細にスープの仕込み仕上げに入魂して欲しい。
そして、もしもこれ以上支店が増えるようであればそれは、何をか云わんや、とも思います。
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「伊藤」浅草店
東京都台東区駒形2-6-9 [Map] 03-6802-8226
都内にある煮干出汁の中華そばの店と考えて思い浮かぶのは、王子「伊藤」か、浅草「つし馬」か。
はたまた新宿「凪」か、新大久保「めとき」か。
そんな中の一軒、
「つし馬」で煮干中華の盛夏向けバージョン。
「冷やし煮干そば」を出していると知っていざ浅草。
観音通りのアーケードへとやってきました。
扉を開けて店内に入った時の煮干の風味にふわんと包まれる感じがいい。
やっぱり、限定「バリ煮干そば」も気になるよなぁと思いつつ、
券売機の「冷やし煮干そば」のボタンをぽちと押します。
めっちゃズレたタイミングでお釣がでてきてずっこけたものの(笑)、
すんなりとカウンターの隅で出来上がりを待つひととなります。
見た目はもう、温かい「中華そば」そのもの。
もしや間違ったりしてないよねとどんぶりに触れると、確かに冷たい。
早速蓮華を取り出して、醤油の褐色に澄んだスープを啜ります。
うんうん、なるほど。
印象としては、「中華そば」のスープをそのままゆっくり冷やした感じ。
可能な限り脂を排し、あくまで透明感のある中に旨みがぎゅぎゅっと含んでいる。
温かいスープでも濁りないように仕立てるのはなかなかの技量を要するのではと思うのだけど、それが冷たくなるとさらに誤魔化しが利かなくなる気がする。
若干のエグみも醍醐味だなぁと感じ入るところであります。
どんぶりの縁に書かれた「青森 煮干」の文字を眺めながら啜る麺は、きゅっと冷水にシメる様子が思い浮かぶような、適度なしゃっきりテクスチャー。
冷たいスープにも親和して、持ち上げも悪くない。
ああ、「冷やし煮干そば」。
ぎんぎんに暑い日にもう一度食べたいな。
煮干中華そばの雄の一角をなす、浅草「つし馬」。
世の中には意外と煮干嫌いなヒトがいるらしいけど、
煮干が齎してくれる旨みや風味がボクは好き。
だからまた、煮干パラダイスのひとつとして思い出す度に訪ねると思います。
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「つし馬」
台東区浅草1-1-8 [Map] 03-5828-3181
本所の「わくい亭」を辞してなお、そぼ降る雨。
これはタクシーのお世話になった方がよいネと乗り込んだ車は、三ツ目通りから浅草通りへ。
雷門のひとつ先の信号辺りで停めてもらったのは、
伝法院へと至るオレンジ通り界隈へと忍び込みたいため。
目的地は、新仲見世アーケードの一本手前の筋、
俗に云うたぬき通りにある。
スポットライトに照らされた「SAMBOA BAR」の文字。
そう、あの「サンボア」がこの2月、
銀座、数寄屋橋に続いて浅草にもカウンターを設けたのです。
「サンボア」には、ひとりかふたりで訪れることがほとんどなのだけど、
今夜は、四名ご一行様。
これまた肘をついての立ちポーズが似合いそうなカウンターを横目に、
4人掛けのテーブル席に腰を落ち着けました。
例のブリティッシュな柄のコースターの上に載せてもらったのは、
勿論「ハイボール」。
檸檬ピールの香り仄かに、
強めの炭酸にレシピ通りと思しき角瓶のアロマ。
嗚呼、新しい店の一杯にして、一種の風格を想ってしまうのは、
矜持を携えて続く「サンボア」ならではのものだ。
ただ、至る所に木のパネルを用いた内装の所為か、話声がよく響く。
ほろ酔いの勢いで喋る声が次第に大きくなり、はっとして頭を掻き掻きひそひそ声で話しているうちにまた次第に大きくなってる声に気づく、の繰り返し(苦笑)。
御免なさい、静かに呑むが似合うバーで、ちょっと五月蠅い客たちでした。
「北新地サンボア」の流れを汲むバー、「浅草サンボア」。
なんと週末には11時から営業していて、
小粋なビーフハンバーガーなんぞを供してくれているみたい。
ふらっと立ち寄れるよなご近所さんが羨ましいけれど、
きっと毎回ハンバーガーだけじゃ済まないよね。
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「浅草サンボア」
台東区浅草1-16-8 [Map] 03-6231-7994 http://www.samboa.co.jp/
つくばエクスプレス沿線からの帰り道。
終着駅の秋葉原に着くちょっと前に、
そう云えばつくばエキスプレスは確か、
浅草を通るンだったなぁと思い出す。
国際通りの浅草ビューホテルのあたりに駅があって、いつもの浅草線や銀座線とは違う方向からのアプローチになるはず。
浅草駅に滑り込んだ車両から急遽、飛び降りるように途中下車しました。
ふらふらと当て所もなく、国際通りから仲見世方向へと徘徊するように(笑)、入り込んでいく。
純レバ丼の「あづま」は定休日だなぁとか、奮発して蒲焼「小柳」に寄ってしまおうかなぁとか、青森煮干し中華そばの「つし馬」はずっと向こうだなぁなどと考えながら、ふらふらと。
と、とある路地の前に佇んでは、
この奥の「ゆたか」でとんかつをいただいたことがあったなぁと思い出す。
そしてそこは、洋食「ぱいち」の目の前でもありました。
膝をパンと打つように(笑)、以前から気になっていた洋食屋さんに早速突入を試みます。
促がされるまま座ったカウンターから振り返ると、
店の中には小上がりを覆うようにさらに屋根がある。
長押には千社札仕様の弓張り提灯が並べられて、
浅草に似合う"江戸"な雰囲気が存分に漂います。
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あれこれ悩んで結局、「シチューとサラダの店」と看板にあったものなぁということで、「タンシチュー」をお願いします。
幾つもの手鍋に準備されたデミソース。
目の前の厨房の五徳には、鉄鍋が載せられて、ぐつぐつに向けた加熱が始まりました。
鼻先を擽りはじめた匂いからしてもう、鉄鍋の到着が待ちどうしい(笑)。
熱いのでお気をつけください、とお待ち兼ねの鉄鍋がやってきました。
うん、みるからに旨そう。![]()
杓文字で鍋の蓋に取り分けて早速、どれどれとそのソースを舌に載せれば、
うんうん、動物系と野菜系の旨みがベタつくことなく真っ直ぐに沁み入るように迫ります。
いいね、いいね。
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ライスではなくと、なんとなく選んだ「トースト」がヒット。
しっかり厚切りを香ばしくフライパンで焼いたトーストは、中がもっちり。
そのトーストとシチューとを交互に口に運ぶ、嗚呼、至福のひと時(笑)。
もう「カキフライ」の時季は過ぎてしまったけれどと思いながら、ふたたび浅草一丁目。
佇まいは小料理・居酒屋風なれど、コック帽のお三人が居並ぶ光景は正しく、洋食屋さんのそれであります。
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SuperDryしかないのが残念なものの、「ポテトサラダ」あたりで瓶ビールをやっつけつつ、ひと心地。
続いて、「生姜焼き」をセットでお願いしました。
オカアさんが届けてくれたのは、バラ肉系の生姜焼きとは明らかに違う端正な表情のお皿であります。
特筆するべきは、その盛り付けにもあり。
横から見て気がついた、生姜焼きロースが二階建てになっているのです。
仕立ては、生姜の風味やや抑え目のあっさり系。
リングイネのケッチャップ麺もしっかり添えられています。
勿論、ジンさん&ナポさんも実食済だ。
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昭和11年総創業、浅草平和横町の老舗洋食「ぱいち」。
オカアさんに、何故に「ぱいち」なの?と訊くと、
言い終わるか否かの即答で、「一杯の逆さま、ね」。
それを聞いていた当代のご主人は、お祖父さんの時にとんかつなどの揚げモノやオムライスなんかの洋食屋にしたらしいです、と補足してくれた。
元々は、一杯呑み屋だったようです、とも。
その頃から俗に、一杯呑みに行こうぜというのを"パイチ"と業界用語チックな用い方をしていたらしい。
浅草が古くからの芸人の町であることも関係していそうで興味深いね。
「杯一」という呑み屋はあっても、「ぱいち」と表記する店は恐らくここだけだ。
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「ぱいち」
台東区浅草1-15-1 [Map] 03-3844-1363
本所吾妻橋に貝尽くしの居酒屋があるという。
新川のあの店で牡蠣づくし、なんても手もあるぞと選択に悩みつつ、やっぱり気になる貝づくしをとまずは浅草を目指します。
浅草は吾妻橋の五叉路から隅田川の向こうを眺めれば、アサヒビールの例のモニュメントが否が応でも目に留まる。
吾妻橋を徒歩で渡るのは初めてかも~と話しながら進むと、アサヒビールの建物向こうに暗闇ににょっきりと浮かぶ工作物が視界に入ってきます。
うん、スカイツリーだね。
お目当ての貝料理「海作」は、浅草通りが清澄通りと合流する辺り。
iphoneのMap頼りに進んだら、とんちんかんに行き過ぎ戻りつしの到着です(笑)。
座卓について迎えてくれるのは、栄螺あたりの蓋を貼り合せてつくった箸置き。
貝料理の店らしい細工が嬉しいな。
麦酒を貰ってまずは、煮物から「床伏」を。
雲見あたりの西伊豆で潜って幾つかを獲っていただいたことを思い出す(漁師さんごめんなさい)。
じっくりと柔らかく煮付けた床伏が滲ませる滋味がいい。
「トコブシ」も「床伏」と書くとなんだか一層乙なものに感じられるね。
あれこれ迷って困るので、貝のお刺身は盛り合わせにしてもらいます。
ゆっくりと運んでくれる女将さんの足元を心配しつつ受け取ったお皿には、さざえ、とり貝、北寄貝、白みる貝、帆立、赤貝に平貝。
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ホヤは天然モノではないかもねと思うのは、外側にはっきりした突起がないから。
それは、青森料理の店「なか村」の女将さんの解説による。
「焼き牡蠣できますか?」と訊ねてOKの、ひとりひと皿。
どこかウミウシのような顔つきだなぁと秘かに思いながら(笑)、ちょっぴり檸檬を搾って、一気にちゅるんとゆく。
まだ最高潮のぶりぶり状態には早いみたいだけど、うんうん、滋味滋味。
そこへ届いた「焼き蛤」。
生でもいいんだけどね的に火を入れ過ぎないように炊いた蛤にほんの数滴の醤油を垂らしていただけば、はふはふ、むほほ。
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さざえには、「つぼ焼き」と「丸焼き」とがあって、100円安い不思議を女将さんに訊ねながら、「つぼ焼き」を。
こりっとさくっとした身を美味しく平らげたら、その身が浸っていたつぼの中を改めて覗き込む。
そこに残った汁をどうしても啜りたいと思う、この衝動を誰が嗤えましょう(笑)。
「一品料理」の中で気になったのが「みそ玉焼き」です。
なにかの貝の身に赤味噌か田舎味噌あたりをこってりのっけて炙り焼いた感じなのかなぁと想像するも然にあらず。
女将さんの指令は、蓋をしたまま1分ほど焼いて、一旦掻き混ぜてからまた1分ほど蓋をして焼いて、そのあとは火が消えるまで混ぜまぜしなさい、と。
陶板に載せた貝たちの真ん中に玉子が配してあって、玉子でコーティングするように火がすっと通れば出来上がり。
ああ、仕込んであった白味噌の風味が味わいに輪郭を添えて、お酒のピッチが上がります。
壁の黒板メニューから選んだのが、「カキの甘辛揚げ」。
旨みをぎゅっと閉じ込めるように揚げた牡蠣が甘辛のタレにたっぷりと浸って、なんともイケる。
お酒にもご飯にもテッパンな、ズルい逸品であります。
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そこへ、ちょっと珍しいフライがあるよと「北寄貝フライ」。
牡蠣フライの魅力には及ばないけど、これはこれでいいね、面白いね。
コキールは定番の帆立で。
ベシャメルのクリーミーと帆立の相性は、誰もが合点のいくところ。
も一度登場のコンロには、今度は昆布が載っている。
盛り合わせの貝たちの「昆布焼き」だ。
牡蠣に蛤に北寄貝、平貝に、解けた輪切りは「あげまき」か。
ふつふつとゆっくり火が通るにつれ、
昆布の香りも色を濃くしていきます。
争うようにして(笑)、ハフハフつるん。
すいません、牡蠣、いただきます、使命なもので(?)。
〆にと「貝飯」をお願いしたら、今日はないのよーと女将さん。
ないと知るとますます恋しいと身悶えしつつ、ならばと「貝雑炊」をお願いします。
ホロ酔いになりながら最後まで貝づくしで堪能できるなんて、
なんて倖せなのでしょう。
本所吾妻橋の貝料理屋、その名も「海作(かいさく)」。
ありそでなさそな貝づくしのお座敷は、貴重な存在ではありませぬか。
下町の良さを漂わす女将さんがいつまでもお元気でありますように。
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「海作」
墨田区吾妻橋1-6-5[Map] 03-5608-3900
初めての浅草演芸ホール。
落語、漫才、奇術に津軽三味線がテンポよく演じられる舞台が愉しい。
80歳を越えながら、戦中戦後の音楽シーンを披露した川柳川柳師匠の演目と軽妙なステップが印象的。
金馬師匠の話っぷりとその機微もただただ流石だよねと話ながら、六区ブロードウェイを後にしました。
その中の一軒、居酒屋「浩司」の店先に声を掛けると、路上のテーブルへどうぞと。
早速、ホッピーの白をいただいて、まずはやっぱり「牛すじ煮込み」から。
小鉢にどーんと盛られた姿に威風を感じつつ、豆腐と一緒にくたっと煮込まれたスジを口に含む。
んんんん、んまいんまい。
旨み炸裂の牛すじでありますな。
お代わりしようかしらん(笑)。
「谷中しょうが」と一緒に届いたのは、「揚げ納豆」。
揚げた巾着の軽妙な触感を確かめつつ、大根おろしをのっけて噛り付けば、たっぷりと包み込んだ納豆が顔を出す。
新橋「ネヂ」でいただいた「アジの納豆フライ」然り、嗚呼、揚げ物に納豆は相性がいいのだなぁと頷いたりして。
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ホッピーを黒に変えて、中身ももらって、「鳥皮おろしポン酢」をしゃくしゃくとシャクシャクと。
この歯触りとじわじわっと滲む滋味がいいのだねぇ。
皮に模様した鳥肌が蛇皮柄でありんす。
醤油のあんがてろてろと光った「マーボなす」にラー油タレでいただく「ニラチヂミ」、ごろごろとしたじゃが芋に塩加減がいい「ポテトサラダ」なんかで、ホッピーを干す。
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ちょうどそこへ通り掛かったのが天秤棒担いだ「浅草焼」のお兄ちゃん。
どうぞどうぞ一度担いでみませんかと誘っては、ちょん髷鬘をちょんと頭に載せてくれる。
担いだかなめちゃんもまさぞうさんも照れくさくも愉しそう(笑)。
浅草ホッピー通りの居酒屋「浩司」。
オヤヂな紳士淑女にとっても、
「牛すじ煮込み」と「ホッピー」は鉄板な組み合わせ。
幾多の煮込み遍歴の中でも、印象に残る一軒と記しておきましょう。
初ホッピーなlaraちんも愉しんでくれたかな。
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「浩司」浅草店
台東区浅草2-3-19[Map] 03-3844-0612
http://www.geocities.jp/kouji_asakusa/
彼の地青森「長尾」での堪能も背中を押して、いよいよやっぱり煮干しラーメンがますますマイブーム。
王子「伊藤」に新宿「凪」。
日暮里の某店は煮干しの風味も旨みも弱々しくて残念な結果だったけど、まだまだ東京にも煮干しラーメンのお店があると聞く。
出掛けたのは、浅草は観音通り。
中華そば「つしま」には、ずっと以前お邪魔したことがあって、その頃はとんこつ魚介のスープがなかなか旨かった記憶がある。
その「つしま」がいつからか「つし馬」と名を変えて、煮干し中華そばのお店として生まれ変わっていたのです。
そりゃもう、「バリ」でしょう!と券売機の前に立つも、限定ゆえ夜には当然売り切れ状態。
ならばと、「中華そば」を大盛りでお願いしました。
煮干しで全身がふんわりと包まれる感じって悪くないかもと思いつつ、到着を待ちます。
どんぶりになみなみと満ちたスープは澄んでいる。
チャーシューをぐるっと回して、刻み葱と褐色の濃いメンマ。
どれどれとスープを啜ると、酸味を強めに含んだ醤油のあとから煮干しの風味が追い掛ける。
高円寺「ひら石」の「らぁめん」に似たイメージで、より丁寧に煮出した印象のする。
うんうん。
ストレートで一見するとヤワヤワな気配がする麺は、くにゅっという歯応えとシャクっとした切れのよさを同居させた仕立て。
スープを纏いつつ、アルデンテな歯触りと量感を伝えてくれるんだ。
油の浮かない、という志向のせいか、ガツンと煮干しが薫るというよりは澄んだ具合もこのどんぶりのキャラクター。
その分、醤油の酸味の方が勝っているけど、うん、こふいふのもありだなぁ。
やっぱり「バリ煮干しそば」も啜らねばと、おひる時。
心なしか夜よりも煮干しの匂いがより濃く漂う店内で、「バリ煮干しそば」の売切ランプが点いていないのを確認してひとまず安堵(笑)。
一見して「中華そば」と違うのは、スープの表面全面にたっぷりと粉末状の煮干しエキスが鏤められていること。
麗しい光景であります。
早速レンゲをスープに押し込んで啜れば、脳裡の景色が転じて、遠く青森「長尾」のテーブルに飛んでゆく。
あーそうそう、うんうん、そうそう。
どちらかと云えば、「長尾」の「こく煮干」に近いかな。
煮干しの香り芬々として、それでいてエグみや嫌味は全くない。
ボディの豚骨は下支え役で、醤油ダレとのバランスもぴたりときてる。
いいよなぁ、いいよね~。
今は、青森煮干し中華そばの店、浅草「つし馬」。
都内でおススメできる、煮干しラーメン店の一軒と云えましょう。
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「つし馬」 台東浅草1-1-8 [Map] 03-5828-3181
初めて訪れた時は印象の良くなかった、
浅草寺脇の「レストラン大宮」。
カウンターの正面にする大宮シェフが何故だか大層ご機嫌が悪く、強面なシェフの顔が怒気に満ちていた。
そのピリピリとした雰囲気が愉しく美味しくいただこうとしているカウンターのこちら側にも伝わってきて、とっても遣る瀬なかったことを今でも思い出す。
丸ビルの店でにこやかに応対するシェフをみて、なんだか妙な安心をしたこともまた思い出せる。
その「レストラン大宮」へ、これは絶対行かなくちゃ!と思ったのは、とあるTV番組を観たからなんだ。
牡蠣ひと筋35年という島田水産のオッチャンがつくる牡蠣は、同じ広島圏の牡蠣ともはっきりとした違いをみせているという。
海の男らしい厳つい風貌に似合わず、顕微鏡を覗き込んでは、いいDNAの牡蠣を掛け合わせてサラブレッドな牡蠣の稚貝を生み出す。
その親牡蠣となっているのは、厳島神社の大鳥居周辺の干潟の岩に付着している牡蠣たち。
そして、その干潟での養殖が「安芸の一粒」の魅力を格段に増しているのだと。
浅瀬ゆえ水温の変動が大きく、温度が下がればぐんと引き締まる牡蠣。
干満の差も影響して、水面から出て陽に晒される状態に耐えようと引き締まる牡蠣。
そして、干潟に住むさまざまな生物たちが穴を掘ったりして耕すようにして環境を活性化、豊富なプランクトンを生んで養分を蓄える牡蠣。
そんな干潟が残っているのは、世界遺産・厳島神社あればこそ。
云わば、世界遺産が守る干潟が生む、奇跡の牡蠣、という訳なんだ。
ほうほうと思いながら、その「安芸の一粒」を使ったオリジナルメニューをどの店に任せるのだろうと観ていたら、それがあの「レストラン大宮」。
大宮シェフ自らでなく、若きシェフに挑ませた「安芸の一粒」を使ったオリジナル料理は、
「カキフライ」。
そのカキフライを試食した大宮シェフは、口髭をひくっとさせて「いいんじゃな~い」と。
期間限定(10/27~11/01)、一日10食という限定モードにも引っ張られて、ラーメン屋ならぬ洋食屋に開店前のシャッター状態(笑)。
定時ちょっと前に、カウンターの人となりました。
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卓上に「地球号食堂」からのメニューを紹介するプレートがあって、「コレください」。
通常メニューでいうところの、一番下段「Omiyaお勧めのフライ」が「安芸の一粒 カキフライ」だということになる。
油の沸くような弾けるような音がカウンターの中から聞こえてくる。
カキフライを調理しているのは、番組でも紹介された若きシェフなんだろな。
「お待たせしました」と「カキフライ」のお皿がやってきました。
定番的5つのフライにたっぷりのタルタルが添えられています。
パン粉パン粉した衣とは違って、細かな粒子で包んで揚げ焼きしたような表情をしている。
国産小麦粉で自家製したフランスパンを細かくおろし、そこへパルメザンチーズと刻んだバジルを混ぜ込んだものを衣にしているんだ。
どれどれとそっと齧ると、その衣がカリっとしながら、チーズとバジルの風味を一瞬過らせる。
と、その直後に中の牡蠣の身が堰を切ったように弾け、押し寄せる。
ドワッ!と広がる鮮烈な旨みの海。
うひゃひゃひゃ、こりゃ堪らん。
これが「安芸の一粒」かぁと、その地力を垣間見ちゃった感じだ。
そして、たっぷしのタルタルもなかなかに絶妙。
ニンニクと鷹の爪を一緒におろし、卵黄とオリーブオイルでマヨネーズを作り、そこへ刻んだ茹で玉子、トマト、玉葱、バジルを混ぜ合わせたもの。
ちょっとした辛み風味とちょっとしたトマトの酸味がタルタルのコク味にいい輪郭を添えていて、揚げ焼きカキフライによ~くマッチしているんだ。
うんうん、ご馳走さまです。
泰然自若が新進気鋭を琢磨する、老舗洋食「レストラン大宮」。
「安芸の一粒」を育んでくれた厳島神社大鳥居を望む干潟と島田水産のオッチャンとオリジナルフライを考案してくれた若きシェフとそのシェフを育てた大宮シェフに感謝を思う、浅草のお昼どきでありました。
「安芸の一粒」は、在京のいくつかのレストランでも食べられるようなので、
そちらにも行かなくちゃ(笑)。
口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」。
「レストラン大宮」 台東区浅草2-1-3 [Map] 03-3844-0038 http://0038.info/
浅草寺の横手を往く馬道通り。
左に折れれば、伝法院通り。
その入口の門構えに寄り添うようにあるのが、インドカリー「夢屋」です。
黄色い看板に誘われるように入る店内は、小ぢんまり。
カウンターの隅に座って眺める厨房には、コの字の取っ手をつけた円盤で蓋をしたタンドリーが覗ける。
脇の壁には、フェンネル、ミント、コリアンダーなどなどのスパイスの小瓶が並べられています。
まずは「チキンひき肉カリー」。
「辛さは?」と訊かれて、基準が判らないので「ちょびっと辛めで」と応えます。
15分ほどかかるという「タンドリーチキン」も2ピースでお願いします。
コック帽のマスターが判ったようなそうでもないような曖昧な表情でふんふんとして、手を動かす。
あ、いや、その、あんまり辛くしないでね(笑)。
手渡されたライスの真ん中にさり気なく載っているのは、クローブか。
炊いてから一度洗ったかのようにツルンとベタツキのない、仄かなスパイスライスだ。
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そしてカレーはさらさらというか、シャバシャバというか。
とろみは野菜由来がちょっと、という風情で、そこに鶏ひき肉がほろほろと混じる。
懸念に反して(笑)、辛過ぎることはないけれど、辛味が浮ついているというか、旨味と乖離していて、首を傾げたくなる感じ。う~む。
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焼き上がった「タンドリーチキン」を齧りながらカレーを口にすると、なにかがちょっと満たされた気分になった。
それでは、「マサラ」はどう違うのだろうと別の夜。
「マトンマサラ」をやや辛の「ナン」でお願いする。
そうか、辛さは、中辛、やや辛、辛口、激辛の4段階から選ぶようになってた![]()
のだね(汗)。
10分ちょっと過ぎた頃になって、マスターから「あ、マトンマサラねー」と声が掛かる。
出来たのだと思って振る向くと、「いやぁ、お仕舞いなンです」と。
思わず大きくズッコケたポーズをとって、「随分と間がありますねー」と苦笑い。
気を取り直して、改め「チキンマサラ」に。
んー、マスターのすっとぼけキャラは、本物なのかも(笑)。
「カリー」に比べると、やや粘度のある「マサラ」。
対比が面白いかというとそうでもなくて、「カリー」に野菜のコクをちょっと増したような仕立て。
焼き立てのナンは、厚みのある縁の辺りがモチッとして香ばしく、いい。
溶かしバターなどを使っていなそうな素朴な風味は、冷めるほどにパサッとしてくるので、急いで急いで食べなくちゃ。
無理やり辛さを外して考えてみると、とてもあっさりした、良く云えば優しい味わいが「夢屋」のカレーなのかもしれないなぁなんて思ったりする。
「夢屋」には、「ビリヤニ」というインド風ピラフもある。
チキン、エビ、マトンの三種類。
エビを選んで、受け取るお皿。
スパイスの風味がふんわりと香りつつも刺激は控えめで、同時に旨味やシズルもどちらかというと控えめなエビピラフ。
うん、これもあっさりだ。
スパイスの風味のために、美味しさの根っこが希薄になってたら本末転倒なような気もするのだけど、どうだろう。
浅草伝法院通りのカリー「夢屋」。
コックコート姿のマスターの風貌がなんとなく、ご近所「大宮」のシェフのイメージとダブるのは、ボクだけでしょうか(笑)。
浅草でカレーといえば、そうだね、「DUO」の店主が急逝してからもう一年が過ぎました。
「夢屋」 台東区浅草1-35-8 [Map] 03-3841-1681
ずっと気になっていた、浅草の老舗洋食店に出掛けてみました。
「佐久良」や「弁天」も近くの観音裏。
強い残暑に照らされた裏通りは、行き交うひとも少なくてひっそりとしています。
以前夜に寄った時には、静かな賑やかさのある満席の店内に涙を呑んだ。
昼どきの今日は空席あり。
ゆったりと落ち着いた昼下がりの雰囲気に和みます。
ぐるぐる悩んでから意を決したのは、人気メニューの「特製オムライス」。
本日おすすめ黒板から「じゃがいもの冷製スープ」を添えてもらうようお願いしました。
届けられたサラダの向こうには、ステンレスのカトラリー置きに箸。

お箸もスプーンもナイフもフォークも爪楊枝も使うのが、余計な肩の力の抜けた正しい洋食屋さんの風情なのですね。
ヴィシソワーズのグラスは、注がれているスープの褐色がやや濃い。
漂白したかのように白が綺麗な冷製も涼しげで好物だけれど、これもまたじゃが芋そのままの風味にコンソメの旨味がすっと織り込まれて、美味しい。
そしてメインのお皿がやってきました。
大判なプレートのおよそ全体を覆うように如何にもふるっふるの玉子が広がり、さらにその外周をひと廻り埋めるデミグラス。
黒褐色にも映るデミソースから掬うようにして舐めると、うほほ、焦げ付くぎりぎり手前のところでス寸止めしたかのような香ばしさとその絶妙な手管にまず愕く。
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そして底の方からくくっと力強い旨味が開けてくる。
かといって、ベタつくことなくさらっとしている。
思わず、ヤベー!と口走りそうになる(笑)。
ふるふる玉子の下から顔をだすのが、ケチャップ色も艶やかなチキンライス。
ご飯の一粒ひと粒がいきいきとしているよう。
オムライスの中身はチキンライスであって欲しい派なので、これも納得の仕様。
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デミグラスソースと生熟玉子とチキンライス。
この組み合わせを口にして笑顔にならないヒトっているのかしらん、そんな感じ。
どこかの番組で二代目は「オムライスにデミグラスかけるなんて邪道だ」と云ってたけど、オッケーですよ、大ありですよ、三代目。
昭和16年創業だという、観音裏老舗洋食店「グリル グランド」。
全品制覇したい、なんて思うのはヘンかなぁ。
口関連記事:
そば処「弁天」 で鴨葱別皿の鴨せいろう(08年01月)
洋食「グリル佐久良」 でさらりと旨味しっかりのハヤシライス(06年01月)
「グリル グランド」 台東区浅草3-24-6 03-3874-2351 Map
開店から間もないうちに二度も店を閉めていた「DUO」店主より、再開しますのメールが入った。
ひと言で云えば体調が安定しないってことなんだろうけど、折角定期的に顔を出してくれるお客さんもいるというのに、なんの告知もしないままcloseするってのはどう考えてもNGだ。
そのあたりも含めて一丁気合いを入れないとアカン(笑)と、夜の浅草地下街へ。
「DUO」では、お酒の友系メニューを用意し始めていて、スナック系の三品はさておき、「オイル・サーディン」はツマミにいいんでないのと薦めたものでもある。
缶詰を開けて炙って、そこにオリーブオイルと胡椒を振り、ふつふついったところでパセリを散らしただけのものだけど、これがなかなかイケるツマミになるんだ。作るにお手軽であるという要件も満たしているし。ちゃっと檸檬を絞ってね。
「チキンキーマルー」は、つまりは"カレーのあたま"ってことだけど、お隣のオッチャンはそれでビールを飲んでいる。これはちょっと不思議(腕組思案)。
そして、いまのところ一番のオススメは、「キーマカレーピザ」。
ピザ生地にトマトソースとキーマカレー、チーズをのっっけてオーブンで焼いたものなんだけど、うん、これはGOOD(両親指立)。
年代モノのオーブンを何度も覗き込むのは、ちょうどいい焼き具合のところを見定めなきゃいけないからだ。
棚の上には、ウイスキーや焼酎のボトルも用意されていて、「ボトルキープします?」とニヤリと云う。
けれどもう、どこかにボトルキープする習慣もないし、そもそもカレーショップにボトルキープってどうよ?と素朴に思うので、そのあたりは辞退しとくね、悪いけど。
普通にショット売りが順当なんじゃないかな。
最後のチキン一片の「チキンカレー」を平らげて、
以後しっかり勤めるよう申し渡す(なに様?笑)。
「今日はやってるかな?」なんて心配をされないようにね。
あ、そうそう、クドイようだけど、「DUO」店主は呑めないので、その辺りもよろしくお願いしますです、皆さん。
口関連記事:
Curry「DUO」 で開店に馳せるは大合格の鶏のキーマ(08年01月)
Curry「DUO」 で辛口チキンカレームホホDUOやってます(08年03月)
「DUO」 台東区浅草1-1-12浅草地下街 03-3845-3151 [閉店]
仲見世から伝法院通りへ折れ、
「大黒屋」の店先の表情を眺めつつそのまま進むと、
ふーっと開けた五叉路に出ます。
そして、仄かな灯りを点す石造りの灯籠の向こうの隅切りにすーっと佇む建物がある。
それが今宵目指すお食事処の「天健」さんです。
職人系の棟梁とその一番弟子といった風情の先客が手前に陣取るカウンター。
使い込まれた白木が味であります。
大きさをどう伝えればいいでしょう。
遠慮なしに箸の先を割り入れて、大粒に刻んだ烏賊を口に含めば香ばしさと同時に柔らかなその身の甘さが広がる。はふはふしながら食べ進めば、海老だって負けない甘さを伝えてくる。
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押し込めたようにはせず、ほどよく隙間を保っている揚げ口に感心しながらサクサクとした歯触りを愉しみます。
中途までは、ツユにも浸したりしないでいただくのがいいと心得る。
そして佳いビールのアテになる。うん。
永井荷風が訪れたとか、池波正太郎が通ったとか云うけれど、そんな枕詞は、今もこうしてここにあるからこそのこと。
ずっとこの儘ここにあればいいな。それがいい。
「天健(てんたけ)」 台東区浅草2-4-1 03-3841-5519
ある夜の、浅草観音堂裏を徘徊した帰り道。
言問通りから馬道通りへと辿ったあたりで急に、
ふわぁんと鰹出汁の薫りに包まれました。
思わず立ち止まりその出所を窺うと、なるほど「昔おでん」の貼り紙
がある。
おでんの出汁の匂いなんだ。
なんだかもう、こりゃ堪まらん、って感じ。
ただ残念ながらさっと飛び込むお腹状態でも気構えでもなくて、後ろ髪引かれつつ浅草を離れたのでありました。
“過ぎ”ってあたりが気になりつつ、5時に行ってみると案の定シャッター半開き(笑)。
すると、「入りな、入りな。そこで立って待ってられると立たせてるみたいで按配悪ぃや」「学校で立たされるのは嫌いだったろ」と大将。
いきなり浅草っ子の気風を味わったかのようで、なんか楽しい。
「ほんで、なにからいく?」。
麦酒をいただいて、おでん前にと「しめさば」「さより刺身」、八丈の「かつおさしみ」の一緒盛りや「みがきにしん焼」あたりをアテにする。
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みがき鰊をさらにタレで焼いちゃった酒肴って、ありそでなさそだね。
早速いただいた熱燗のお銚子は、「剣菱」か。
おでんをいただきましょう。
「丸太ごうし」の「名代おでん」タネは、全二十五種。
おまかせでお願いした、第一の盛りは、「玉子」「はんぺん」「昆布」に「ばい貝」「ごぼう巻」「キャベツ巻き」「しゅうまい」なぞ。
「伝統の味」「東京の味」、そして「昔おでん」とも謳うおでんは、それなりに醤油を十分含ませた、確かに“昔ながらの”という表現がぴったしくるおでんだ。
ただ、下町に連想する濃いぃ味かと思いきや案外そうでもなくて、あの夜ふわんと嗅いだ出汁の匂いと連動するようなしみじみ仕立て。
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関東煮よろしく出汁を啜れたらいいのにとも思わなくもないけど、それはれそれ。
第二の盛りには、「たこ」「帆立貝」「焼豆腐」「ちくわぶ」「ふくろ」「大根」「里芋」「揚げボール」。
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第三の盛りには、「げそ巻き」「うずら巻き」「つみれ」「やりいか」「がんもどき」「こんにゃく」、そして「すじ」。大将が、「大阪のスジと、東京のスジは全然違うだろっ」と顔を出してくれた。
練りモノの「すじ」も「ちくわぶ」も元来大阪にはないものだろうね。
うん、「大根」と「すじ」なんてのがシブいところ。
お品書きには、おでんの「ニックネーム」も書いてある。
「大根」「巾着」はすぐ判るけど、「負け相撲」は「こんにゃく」か。「お春」が「じゃがいも」なのは、「ジャガタラお春」から? 常連の呑兵衛たちは呑みながらそんな遊びをしていたのですね。
レンジフードに貼られた紙には、「いつも春 丸太ごうしの酒の粋」昭和5年サトウハチロー氏作とある。季節に変わらず同じ温もるようなおでんを用意してくれている「丸太ごうし」を“いつも春”と准えていたンだね。
「わかめうどぬた」や「べったら漬け」でさらに呑みます(笑)。
訊けば創業大正15年。登録商標「丸太ごうし」。
細めの丸太の縦格子がその名の由来なのでしょうね。
「丸太ごうし」 台東区浅草2-32-11 03-3841-3192

浅草・松屋デパートのある吾妻橋交差点の三角州。
浅草観音への近道と称してポカリと開けた口が誘うは、
駅チカディープゾーン「浅草地下街」への階段だ。
急な階段の正面に立ち喰いの駅そばがあって、
左に折れ入りその先へ。
新規開店すぐにして休業していたCurry「DUO」が、
復活しました!
入院でさらに痩せて、一時女の子みたいな体重になったという店主が笑顔で迎えてくれました。![]()
もともとどっちかというと青白い顔色なのでなんですが(笑)、血色も悪くありません。
よかったよかった。
療養中にあれこれ考えたらしく、以前はなかったメニューを拵えていたり、レシピの軌道修正を施したりしているようです。
前回は、中辛「キーマカレー」。今日はもう一方のメニュー、辛口「チキンカレー」をいただきます。
コールスローにオニオンなスープがセット。
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さてさて、「チキンカレー」は、辛さも気になります(笑)。
スープカレーをいただく要領で、ライスをのせたスプーンをカレーに半ば浸して口へ。
スパイシーな香りと下地のスープの旨味が同時にグググっと攻めてきて、ムホホなかなかやるでないの~、と思うところへククっと辛味が輪郭を強くしてきます。
作ってる本人はもっと辛くしちゃいたいようだけど、辛さがストレスに感じる手前のボーダーラインに留めた加減はニクイぞ。
チキンをすっかり骨から解してから、またまたスプーンを慌て気味に動かす。
GABANのカレーパウダーを軸にしたオリジナルレシピからカルダモンをちょい強くしたりしたガラムマサラを使う「チキンカレー」。うんうん。こうなると「キーマ」にしようか「チキン」にしようか、来るたびに迷うことになっちゃうじゃんか。困るなぁ(笑)。
あ、あ、汗でてきたぁ!
ビールのアテになるようなものが数品あれば、ビール一杯呑んでカレー、という夜客も増えそうかも。
まずは素朴かつ手の掛からない、例えば「ポテトサラダ」とか「らっきょのたまり漬け」とか「オイルサーディン」とかどうだろう。
あ、そうそう、「DUO」の店主はお酒が呑めません。ビールを勧めるようなことはないように願います。
木曜定休で、営業時間は、昼11:30-14:30、夜17:30-21:30。
浅草地下街のCurry「DUO」、やってます。
口関連記事:Curry「DUO」 で開店に馳せるは大合格の鶏のキーマ(08年01月)
「DUO」 台東区浅草1-1-12浅草地下街 03-3845-3151 [閉店]
'12/01/01(日)by:まさぴ。さん
Re;グヤ兄さま
口 中國小菜「龍圓」でピータン豆腐牡蠣老酒漬燻製蒸オレンジ白菜ウマいス、ウマいっす。兄さんもパンイチでね(^-^)/ 。
'12/01/01(日)by:まさぴ。さん
Re;Rさま
口 中國小菜「龍圓」でピータン豆腐牡蠣老酒漬燻製蒸オレンジ白菜もう何度も行かれているんですね。その気持ち判りますわかります。今度浅草界隈に行く時は、ペリカンさんもチェックしますね。
'11/12/31(土)by:グヤさん
これもウマいだろ?
口 中國小菜「龍圓」でピータン豆腐牡蠣老酒漬燻製蒸オレンジ白菜ウマいにきまってる!
またパンイチでいこやー!
'11/12/31(土)by:Rさん
大好きなお店です♪
口 牡蠣料理「麻布 楸」で ブイヤベースに炊込みご飯妖しきお部屋残念ながら今年は1回しか行けませんでした。
こちらに伺う時は必ず「ペリカン」のパンを予約して買って帰ります。
写真を見ていると堪りません・・・
'11/12/19(月)by:まさぴ。さん
Re:Gingerさま
口 牡蠣料理「麻布 楸」で ブイヤベースに炊込みご飯妖しきお部屋十番は庭やで、ニワ!と兄さんは仰ってました。
ダブルデートえーなー、とも(笑)。
ひとつでは~とアンデガス♪
'11/12/19(月)by:まさぴ。さん
Re:グヤさま
口 牡蠣料理「麻布 楸」で ブイヤベースに炊込みご飯妖しきお部屋拝啓、お待たせをいたしました。
そこはやっぱり暗がりのマジック。
逆効果の逆さまの~(爆)。
'11/12/19(月)by:Gingerさん
シャイな兄さんが女子と十番???
猫だって冬はおとなしくしてるにゃー
いったい何があったんかぁ嗚呼嗚呼~
ところでアンデガスは?
>イケてるレストランの構成要素のひとつではとも思います。
この思いますの代わりに使うのは如何でしょう\(◎o◎)/!(イミフ)
口 牡蠣料理「麻布 楸」で ブイヤベースに炊込みご飯妖しきお部屋'11/12/19(月)by:グヤさん
ついに出ましたね!こうしてまさぴ。ブログでみるとウマそうやな(爆)。
口 Café「Dallmayr」で シュパーゲル瑞々しく弾ける旨みと風味'11/12/17(土)by:まさぴ。さん
Re;seppさま
口 Café「Dallmayr」で シュパーゲル瑞々しく弾ける旨みと風味おおお、seppさん御用達の店でもあるのですね。
しかもその時季には同じものを (^_^ 。
昼下がりだったことあってか、とってもゆったりした空気が流れていたのが印象深いです。
給仕の女性も十分気を使ってくれましたし。
リッチな自動販売機まで、今度ご案内ください(笑)。
'11/12/17(土)by:seppさん
本当にここはお勧めですよね~。私も今年の5月に日本からのお客様がいらしたとき同じものを食べました。ミニシュニッツェル付きや、生ハム付きなど、5人でヴァリエーションを選んだ記憶も。
店員さんも非常に熱心な対応ですし、味も良いし、場所も良いですしね。今回のお客様は既に2012年5月にまたここへ訪問するということで、私とツアー日程を組んであります(笑)。
ちなみにザルツブルク市内にもDallmayerの自動販売機コーヒーというのがあり、本店のコーヒーとは全く違うものの、なかなかリッチな自動販売機ですよ。