大井町線荏原町駅前には、
八幡山法蓮寺と旗岡八幡神社。
その周辺は静かな住宅地。
大井町に向かう車窓から踏切脇の角地の立ち呑み屋のその先を眺めると、
ちらっと赤い提灯が覗きます。
通り過ぎる一瞬、脳裏に描いた提灯の文字は、「おでん」。
冷え込んだ宵の口には、足を向けたくなりますね。
格子状の硝子戸から覗くとそこには、屋台がある。
元は食堂か中華料理屋だったのでしょうか。
ちょうどいい具合のスペースに屋台がすっと収まっている。
屋台を建物内に曳き込んで営業するスタイルには、今はなき茅場町の某店を思い出すけど、あのような荒唐無稽さが漂うことなく、その分小綺麗な印象だ。
間違うことなき、おでんの屋台の長椅子に招かれて腰を落ち着かせると、
眼前に広がるおでんの海。![]()
あれこれのタネが浮かび沈むその出汁の海は、澄んでいます。
膝頭が当たっているのは、タイヤの干からびた車輪のスポークだ。
やっぱり気分は燗のお酒。
オヤジさんにお願いすると、「高清水」の一升瓶を傾けて、アルミの酒タンポにとろろと注ぐ。
そしてやおらその酒タンポをおでん出汁の海の隅にセットする。
時折その上に掌を翳して温度を読むオヤジさん。
路上の屋台の頃からの所作なのでしょうね。
さて、なにからいただきましょうか。
やっぱりおでんのスタートは、大根から。
がんもどきに海鮮しいたけを添えましょう。
うん、上品な出汁がゆるっと滲みて、いい。
受け皿に零れていた酒をコップに戻して、またつつつ。
魚すじにはんぺんになんぞをいただいて。
ふた皿めには、たまごにいわし団子、里いも。
図らずも、コロンとしたヤツらの競演になった。
しゅうまいに、ふき、なんてのもオツなもの。
こふいふタネって、昔ながらのおでん屋台にもあったっけかなぁ。
これも定番、ちくわぶに牛すじ。
ほろっと崩れる牛のスジに典型的な練り物を思うちくわぶ。
ちくわぶは、関西にはないものらしいよね。
ほろ酔いだし、そこそこ満腹になってきたのだけど、〆メニューにどうも気になるものがある。
それがこの、素麺をおでん出汁に泳がせたどんぶり。
渦巻きのナルトがアクセント。
結えた昆布をじわっと囓っては、そうめんを啜り、汁を舐める。
なんかこう、ゆる~い感じがいいね、ふー、満腹(笑)。
荏原町の踏切近くに、屋台のおでん「松田」。
訊けば、以前は品川の港南口で屋台を出していたそう。
港南口で営業できなくなり、武蔵小杉や武蔵溝ノ口駅で屋台を出したが、
いずれも規制にあい、2年半ほど前にこの地に落ち着いたという。
路上の屋台でおでんを肴に呑む酒の風情が愉しめないのが残念だけど、
それも止む無しか。
寒さ暑さを気にせず通年たのしめるじゃん、と捉えればいい。
扉を開け放つにいい時季にでもまた寄り道したいな。
「松田」
品川区中延4-17-2 [Map]
いつもの池上本門寺へのお詣りは、
出初め式の日の愉しみにとっておいて、
やってきたのは目黒線多摩川駅最寄りの浅間神社。
元旦には当然混み合うであろう小さな境内も、
二日の昼下がりにはゆったーりした空気が流れていました。
ニ礼二拍手一拝。
暖かい陽射しに包まれてテラスから見渡す多摩川。
お稲荷さんにもお参りします。
境内への階段と車路とに挟まれた場所に釣具店の小屋と並んで一軒のカフェがある。
外に置かれた丸テーブルもよく似合うその店は、嬉しいことに正月から営業している。
小腹を収めに寄り道しましょう。
カウンターには、ころんとしたフォルムの止まり木。
右に革張りのソファーを背にしたテーブル席があります。
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特にお正月メニューがある訳でもないのが、反って居心地がいい。
新年早々「チーズバーガー」食べちゃおっと (笑)。
その前にちょっと気付けに、ギネスの一杯。
どうやら、フィッシュ&チップスを名物とするカフェらしいので、
ギネスにもお似合いのフィッシュ&チップスも添えてしまおうかと一瞬思うも、
バーガー付け合わせのポテトで十分と自重します。
バンズの見栄えは、なるほどなグルメバーガー風。![]()
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パテも肉々しさと脂の迸り感はややオトナシく感じるも、
大口開けて囓るにつれ、このくらいがいい頃合いかと、ふむふむと思い直す。
ケチャップ、マスタード、ビネガーと3種揃い踏みの「ハインツ」アイテムで、
ポテトやサラダをやっつけるのが、こちらの流儀のようです。
浅間神社の境内に、あって嬉しいカフェ「Delight(ディライト)」。
訊けば、出来て3年ほどと割と最近登場した止まり木らしい。
ダメモトで神主さんに企画書提案したら理解のある方だったらしく、
駐車場だった境内の一角を借りることができたそう。
"Delight"は、某たばこ会社がかつてコーポレートスローガンに使っていたことを思い出す。
"ひとを嬉しがらせる"とか"大いに喜ばせる"といった意味に温かい想いが宿っている感じ。
蕎麦屋とか団子屋ではないお店が神社境内近くにあってもいいよね(笑)。
「DELIGHT」
大田区田園調布1-55-14 [Map] 03-6459-7733
http://www.delight-tamagawa.com/
思えば久し振りの学芸大学駅。
ちょうど秋祭りの週末だったらしく、駅前には太鼓を積んだトラックが出番を待っていました。
予行演習の笛の音を背に高架脇を辿る。
目当ては、いつぞやの土佐料理の店です。
カウンターの一番奥に陣取って、ひとまず麦酒。
こちらを訪ねたら、名物「かつおたたき」をいただかねばなりません。![]()
皮目を炙るのは流石に藁でないけれど、ぬめっ脂が光る包丁のかつお。
刻んだ茗荷をのっけて、が一番オツないただ方でございます。
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「よね津」のもうひとつの名物が、「名物鯨カツ」。
ころころとした一見丸いコロッケのよう。
特製のソースにちょんとつけて齧ると、柔らかな牛の肉のような歯触り。
品のいい身肉の香りと溢れる旨み。
うんうん、美味しい。
菊の花の彩りが鮮やかなのが、「さわらの蓮根蒸し」。
薄くスライスした蓮根に包むように蒸し上げた鰆の身は、甘くしっとりとして。
きゅっと傾けるお猪口がよく似合います。
前回同様もどうしても気になっちゃう、「四万十川ごりの唐揚げ」。
さくっと軽妙な響きとともに口腔に広がる四万十の滋味。
腸の微かな苦みが酒肴としての粋を思わせます。
土佐煮か唐揚げかを選べる、定番の里芋の小鉢。
山椒の葉をあしらった里芋を口に含むと、
とろんとした里芋のほの甘さに鰹出汁の風味が追い掛ける。
これまたオツなお惣菜であります。
〆にとあらかじめお願いしていた「土佐の棒寿司」。
以前一月にお邪魔した際は、土佐清水の鯖棒寿司だったけど、この晩はカマスの棒寿司。
鯖の脂が深みを生む鯖棒寿司に対して、比較的あっさりした中に独特の風味が香るカマスの棒寿司もまた、いい。
土佐料理を基調にしてオツで端正な酒肴の品書き、和食「よね津」。
ご主人が淡々とした調子で繰り出す器たちをただ素直に味わえば、穏やかな幸せが得られること請け合いです。
口 関連記事:
和食「よね津」で かつおたたき四万十ごり唐揚土佐清水鯖棒寿司(10年01月)
「よね津」
目黒区鷹番3-4-13 笹崎ビル1F [Map] 03-3716-5991
中華そば「多賀野」でお馴染みの荏原中延。
改札を背にしてそのまま真っ直ぐ行けば、
その「多賀野」が四角い看板を掲げる横路になる。
左へと行けば、
中延駅へと至る長いアーケード「なかのぶスキップロード」の入口へと差し掛かる。
アーケードの前で右を向くとその先には、
ラーメン「井田商店」を足元に「昭和通り」を示す大きな看板が見える。
長月の半ば頃。
そんな荏原中延~中延の商店街で、例年通り行われた「中延ねぶた祭り」。
決して広くない商店街の通りを囃子の鳴りと一緒にゆっくり進む小ねぷた。
境松ひまわり子供会のねぷたが、黒石から遥々やってきたのだ。
ちょうど一年前に表参道にやってきた大型ねぶたと単純に比べてはいけません(笑)。
コンパクトな中にきりっとした勇壮さを表している感じがいいではありませんか。
「中延ねぶた祭り」のねぶた達が目の前を運行したお店の中の一軒が、
ホットサンドの専門店「メイプル」。
ふらっと扉を開けば、ハーブティのカップを手にしている文庫本を読み耽っている姐さんのテーブルに空のビールのグラスを持て余しているご隠居さんのテーブル。
とても小じんまりしたお店は、扉を開け放つことでゆったりとした空間になっています。
450円の「スパイシージャーマン」から始まるメニューには、ホットサンドが20種類ほど。
なるほど専門店らしいラインナップです。
そんな中で、「チキチキ!」とオーダーの掛け声が聞けるのが「チキチキバンバン」だ。
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ハーブグリルチキンがメインの具材で、
そこにポテトにほうれん草がサンドされている。![]()
モッツァレラチーズが品よく蕩けて、ガーリックチップの風味が利いています。
ポテトを挟んでほっこりさせたところがニクいと云えましょか。
またまた週末の昼さがり。
今度はハイネケンの小瓶を傾けて、「ワンコイン土井土井ハーモニー」をオーダーします。
レシピを提供したのか、ひと工夫を助言したのか、その辺りは判らないけれど、彼の料理研究家の土井義晴が関わったホットサンドらしい。
パンの耳のところがスティック状のホットサンドにしてあって、ピクルスの酸味の交互にサクサク齧ってビールのアテにする。
ホットサンドの切り口を覗くと、ちょこっと黄色い花の咲いたブロッコリー。
スジ肉のようにも見えるのが自家製のコンビーフだ。
熱々のうちにと、でも火傷してはいけないと、そっと齧るとそこはかとないカレー風味。
焼き立てパンのさっくり食感と牛肉の旨みエキスが交叉する。
取り立ててどう美味しいということも正直ないけれど、安心してうんうんといただける、そんな感じかな。
全体の食後感が軽いのは、モッツァレラを使っているところにも起因するのかもしれません。
ありそでなさそな、街角のホットサンド専門店「メイプル」。![]()
オープンテラスに季節のよい頃に、ひとの少なそうな時間帯を狙って、
のんびり気分で寄ってみるのが良さそう。
今度はモッツァレラでなくて、マヨネーズを使ったヤツをいただこうかな。
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麺楽喰座「井田商店」で 特醤油特塩つけ太麺井出商店にあらず(09年06月)
「メイプルmaple」
品川区中延3-2-4 [Map] 03-3784-0291
ちょくちょくお世話になっている、いつもの「でびっと」。
大井町線と浅草線との乗り換えの際には、多くのひとがそのファサードの表情を横目にしています。
最近は、夕日を背にしたデビット伊東のポスターと「無料券配布中」の貼り紙がアピール中。
餃子の無料券を財布の底に忍ばせ(笑)、またまたちょこっと寄り道です。
それは、ゴールデンウィークも近づいてきた頃のこと。
実は何度か既にいただいている、季節限定モノらーめんを改めていただきに。
プロとしての気持ちの芯を感じさせて、
きびきび動く厨房を囲むカウンターは今日も賑やかで、
それゆえ空いていたテーブル席へ久し振りに。
そういえばいつぞやこの席に、内山くんが座ってたことがあったっけ。
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お願いしていた、
味噌らーめん「ひばり2011ver.」のどんぶりが届きました。
湖面に窺う白味噌系の仕立ては、
麻油とのコントラストがよりそのようにみせるのか。
その印象は、カウンターで味玉チャーシュー麺バージョンでいただいたときも同じもの。
啜るスープは、化調の妙と塩分摂取が気になるものの、
濃厚にしてベタつかず、甘そうにして辛味を含み、立体感のある旨みが広がる、
なかなかの完成度。
そのスープをしっかりと持ち上げるのが、加水低めな手打ち風の麺。
粉の風味を残した、さくさくとした食感がニクイのだ。
ゴールデンウィークを終えて、も一度「ひばり」を啜りたいとやってきた中延駅前。
ところが、季節限定らーめんはもう既に夏向け仕様の冷麺に替わってる!
そうだよなぁ、さすがにもう冬仕様じゃないよなぁ、でも定番通年モノにしちゃってもいいのなぁと呟きつつ、「餃子無料券」を差し出しました(笑)。
例によって、サービスの「餃子」を専用のタレでいただいていると、
厨房のビールサーバーが気になってきます。
いただいたのは、定番三種「醤油豚骨」「醤油」「塩」の中から、「醤油らーめん」を。
ぱっと見の印象と違って、油のコクと濃度のある旨みが迫る、香り高きスープ。
センスの良さを窺わせる一杯、と云って遜色はないでしょう。
いつもお世話になってます、らーめん「でびっと」中延本店。
デビちゃんは、ここの二階で新作らーめんなんかの試作を繰り返したり、一階の厨房にいたりすることもあるようなのだけど、今のところお遭いしたことはない。
たまには、当主ご本人からどんぶりを受け取りたいなと思う昼下がりでありました。
「でびっと」中延本店
品川区東中延2-10-10 [Map] 03-3782-8029
池上線と大井町が交叉する旗の台駅の東口。
昭和大学病院へと至る商店街には、「昭和大学通り」と示す看板があったり、「旗の台東口通り」と示すアーチ看板があったりします。
どっちやねん!とツッコミつつも、朗らかな気分で通りを眺めます。
そして、その五反田方面東口正面の建物二階にあるのが、珈琲専門店「カフェリア」だ。
少々煤けたショーケースを横目に軋む狭い階段を上がるとそこは、
意外とゆったりとしたフロア。
池上線の線路と並行にカウンターを配して、その先がちょっとした厨房エリアか。
中央に大きなテーブルがあって、そのテーブルを囲むように、正面の壁の手前と駅に面した硝子沿いに四人掛けのテーブルが置かれています。![]()
煙草の煙が少々気になるものの、喫茶店だものね、それも已むなし。
外の陽射しがしっかりと射す、窓際の席へ。
改札前でひと待ちするひと達を見降ろして、
人間観察しちゃおうかみたいな気分になったりして。
ご注文は勿論(笑)、「ナポリタン」。
大盛りでお願いしちゃいます。
詰まっていたオーダーが片付いたのか、ちょっと間があってから聞こえてきたのは、
明らかなるナポリタンの炒め音。
ザッジャッザッジャッっという、歯切れのいい音は、
慣れた手付きで鍋を煽る様子を容易に想像させます。
湯気を上げて、「ナポリタン」がやってきました。
陽射しに捧げるようにすると、
麺についた焦げ目と乳化しかかったケチャップの膜が麺を包んでいる様がよく判る。
なかなかソソるではありませんか。
フォーク一丁で、くるくるっと巻き取っては、口へ運ぶ。
うんうん、はいはい。
玉葱、ピーマン、ハム、マッシュルームの配分もよろしいのではないでしょうか。
後半では卓上の粉チーズをたっぷりとして、またくるくる、うんうん(笑)。
お皿を舐めるように平らげてから、お姉さんにメニューを所望しました。
目的は勿論(笑)、「パフェラッチ!」。
ここ「カフェリア」のパフェメニューは、「フルーツ」「バナナ」「チョコレート」の3種類。
「チョコレートパフェ」にしようかな。
もう、パフェを注文む時、ちょっぴり恥ずかしいとは思わなくなってきました(笑)。
届いたグラスは、昭和な喫茶店のレシピ通りな見映えがいい。
生クリームとゆるめのチョコレートソースを囲むように飾った缶蜜柑と缶詰パイン。
その下にバニラのアイスとコーンフレーク。
チョコレートチョコレートさせようという気負いなんか、ない。
最初から今までずっとこうで、きっとずっとこのままだと確信できちゃうような。
ゆるゆるとした週末の昼下がりがよく似合って心地いい。
東急旗の台駅東口五反田方面改札前、珈琲専門店「カフェリア」。
Cafeteriaでなくて、Caferiaとした意図や意味をまた出掛けて訊いてみよう。
ゆるーい週末の午後にでも。
「カフェリア」
品川区旗の台2-7-1 [Map] 03-3785-8681
長原商店街からちょっと外れた裏通り。
マンション1階の角を占める、黄色い看板とトリコローレのお店がある。
南仏風料理とワインと謳う「ラ・グロセイユ」は、
週末ランチをメインにちょこちょこお世話になっている小体なビストロなのです。
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からっと晴れたような昼下がりには、
ここでのんびりランチをしたくなる。
こんにちはとドアを開くと、ご近所のご婦人方数人が思い思いの席に佇んでいることが多い。
大概はカウンターの隅に席を得て、ワンプレートの「ランチB」をお願いするワンパターン。
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白ワインのグラスをお願いしようか我慢しようか思案しているところに届くスープは、
日によってコーンクリームだったり、トマトスープだったり、カボチャだったり。
そしてその名の通りのワンプレートには、
トマトソースを載せた「キッシュ」に「若鶏のパン粉焼き」、
ポテトサラダを添えたこんもりサラダ。
キッシュは、ほうれん草とベーコンとかモッツァレラチーズとかツナと玉葱とかから選べる。
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ふっくらたっぷりしたキッシュに皮目ぱりっと香ばしい若鶏をいただくと、やっぱりグラスのワインをお願いしとくんだったなぁと思ったり(笑)。
パンをもうちょっと頑張ってくれるといいかな。
環七の喧騒を背中にのんびり佇む、長原の裏通りビストロ「la groseille(ラ・グロセイユ)」。
嘗て、伊豆・下田でオーベルジュを開き、その後自由が丘でフレンチレストランを長年営み、
ここ長原へと移転してきたという経緯らしい。
店の名前の"groseille"は、赤すぐりの実とか干し葡萄とかの意味になる。
南仏プロヴァンスとグロセイユとの関係はよく判らないけど、
例えば、赤すぐりのコンフィチュールが得意なの、なんて意味を籠めているのかな。
「la groseille」
大田区上池台1-45-15 加藤ビル1F [Map] 03-3748-3750
http://ameblo.jp/groseille
環七が新幹線や横須賀線のガードを潜る辺り。
何度もお世話になっているらぁめん「醤道」の隣にずっと気になる佇まいのお店がありました。
同じマンションの一階を占める、その並びには「つけ麺大王」があって、つまりはラーメン店に挟まれた状態のテナント。
間口の両脇には、ギリシャ彫刻だかローマ彫刻だかの柱を配して、なんとなくあちら方面の雰囲気を醸し出しています。
頭上に示す看板の特異な描写も気になるところ。
コック帽のオジサンがトマトを幾つも積み上げてほくそ笑み、
その脇で寸胴に浸かった子供がぶかぶかなコック帽を被ってニッコリしてる。
店頭のメニューを覗くに、ペルシャ料理のお店であることが窺えます。
床タイルは白黒のチェックで、椅子も白黒の牛さん柄。
壁際の水パイプに彫刻。
厨房寄りの床の一部は硝子張りになっていて、マンドリンや壷、大振りの貝やワインボトルなんかが飾られている。
店主みずからがインテリアを手掛けたという店内は、なんだか不思議な空間を生んでいます。
でも、意外と居心地は悪くない(笑)。
大きな躯体に載せたひと懐っこい表情で、軽いノリの日本語を喋る店の主人はイラン人。
日本に来てもう20年近くなるのだそう。
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「本格的ペルシャ料理」とあるメニューから、どれでも出来るの?と訊くと、これとかそれとか煮込んだ料理の幾つかはランチではデキナイノヨ~、と仰る。
えー?そうなの~?と応えて、ケバブの仲間「キャバブ バーグ」をお願いしました。
白ワインのグラスもついでにね。
サラダいる?とこれまた軽いノリで訊かれたので頷くと(笑)、
やってきたのは、胡瓜やトマトなどを賽の目に刻んでサラダオイル系のドレッシングで和えたヤツ。
塩と酸味がちょっと強いけど、口開きには悪くない。
なんだか野菜を沢山摂れた気になってくる。
ケバブというと、塊りから削いでいただくドネルケバブを思ったりもするけど、
「キャバブ バーグ」は、ひょろっとしたフォルムからも判るように、
つまりはラムブロック肉の串焼きだ。
漬け込んだハーブの香りとラム肉の香りとが焼いた香ばしさと伴って味蕾を擽ります。
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焼いたトマトやポテトフライ、ピクルスなんかが付け合せ。
その皿をおかずにと添えてもらったのが、「ライス」。
ライスといってもそれは、如何にもな長粒米。
ターメリックで炊いた黄色と白のコントラスト。
大層美しいのだけれど、ジャポニカ米を食べ慣れている身には、
ぱっさぱさの食感でもそもそする中に甘さを見つける感じ。
添えてくれていたバターに追加をもらって、
溶かしつつ和えつつするといい具合になってきます。
でも、ケバブと異国ライスのランチは、気分も変わっていいよね。
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別の週末ランチには、
13種類のドライ野菜を空輸、戻して煮込んだという「ホレシ ゴルメ サブジ」を。
ホレシ、は煮物のことだ。
ミントなんぞに赤大豆、ラム肉。
ドライ野菜と訊いて、なるほどなぁとお皿の表情を凝視していると、
だんだん茶殻をスープにしちゃったようにも見えてくる(笑)。
うんうん、面白いなぁと店主に告げつつ、スプーンを動かします。
おお。
食べた最初の食感も茶殻のスープみたいだ(笑)。
芝生のような風味が、じっくり味わううちに複雑な風味の折り重なりであることが判ってくる。
なんか、レモングラスのような風味を覚えたり。
調理前の乾燥野菜のミックスを見せてくれたけど、
パセリとか西洋ねぎとかコリアンダー、フェネグリークの葉なんかが入っているらしい。
これも定番なペルシャ料理だそうで、繰り返し食べるうちに嵌りそうな予感もいたします。
開け放ったドアの向こうから、通りがかりの子供が発する声が聞こえてきました。
この看板こどもが鍋に入っちゃってる〜、と。
そこで、改めてお喋り好きな店主に看板の意味合いを訊ねてみました。
その応えはひとつに、トマトを積み上げたオジサンの写真はトマト料理が多いのです、ということ。
そして、ラーメンはあまり難しい料理じゃなく、子供でもできると、それよりもココの料理は優れているのです、と云いたいらしい。
多分に両隣をラーメン店に挟まれた立地を気に掛けての考えだけど、そんなことを堂々と云われては、世のラーメンフリークに怒涛の非難を浴びるに違いない。
ラーメンの深みをまったく判ってないようなので、では一体何軒の何杯のラーメンを食べたのかを問うと、それとは違う事柄をわーっと喋る。
旅先のラーメン店の厨房で、ちょい足ししたスープを褒められた顛末とか。
仕方がないので、主だったラーメン店へ連れまわしてやるから覚悟しろ!と云ってやる。
すると、それじゃ、貸し切りでベリーダンサーを呼んであげるよ、と(笑)。
そんなこんなで、なんども通ったペルシャ料理の店「BiBi Sakineh(ビービー・サキネ)」。
店主に貰った名刺に驚いて訊くと、何度かお世話になっている長原商店街の洋服直しの店の経営者でもあるという。
その洋服直しの店は、隣家からの火事で焼けてしまい、移転することに。
移転先へと革コートの直しをお願いしにいくと、当の店主が座っていました。
おお、社長!ちょっとご無沙汰!と握手をしながら、馬込のお店にいなくていいの?と訊くと、
これまたびっくりの返事を聞くことに。
店、ヤメチャッタよ。
元々ひと通りの多いところではないし、このところの内食傾向などなど影響もあってか、来客が落ちたらしい。
ああ、なんだかとっても残念。
夜にも行っとくんだったな、もっと別のメニューも試しておくんだったな。
口 関連記事:
らぁめん「醤道」で 醤屋の名残りと進化を示す三本立て道・金・白(09年04月)
「BiBi Sakineh」
大田区南馬込1-10-5 1F [Map] 03-6303-8919 [閉店]
またまた、村っちゃんの「Again」ライブへと武蔵小山を訪れたのは3月末の日曜日。
真っ昼間にしてなお、漫ろ歩くのがなんだか愉しい武蔵小山駅前に広がるディープゾーンへと自然と足が向いてしまいます。
ふたたび、窮屈という名のレストラン「L' Etroit」にお邪魔しようか、不思議なチゲつけ麺の店「慶次」はやってないかな、などと考えながら路地を往く。
と、正面にみえてきたのは、武蔵小山を代表する洋食店のひとつ、「いし井」。
そうだ、此処で名残りのカキフライをいただかなければ。
早速、ドアを開くといつもと同じ、照度を抑えたカウンターが迎えてくれます。
週末の、ちょっと遅い時間のランチを愉しむひと達で、いい具合に席が占められています。
10月~3月と季節を示して、「かきフライ」のメニューが載っている。
そういふ風に決めてしまっている店は少なくないものなぁとちょっぴり残念に思いつつ、
オーダーを厨房へと通してもらいます。
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どろんと濃度のあるポタージュを舐めながら、あまり時間も気にせずのんびり待てるのも週末ランチのいいところ。
ややあってから「かきフライ」のお皿が届きました。![]()
お皿全面に敷いてしまいそうなぐらいの勢いでタルタルが添えられているのがいい。
卓上には、「横浜ソース」なる中濃ソースを用意されているけれど、
どうやらそのお世話にならなくても済みそうです。
多い派に属する、フライ6つ盛り。
使っている牡蠣のサイズ、衣の揚げ色や厚み、火の入具合など、
至極真っ当な洋食屋さんの牡蠣フライであります。
タルタルをたっぷしのせて、口を閉じ咀嚼するときの喜びは、勿論ここにもあるのでした。
日本オイスター協会では、復興牡蠣オーナー制度によるカキ産地支援を応援しています。
武蔵小山を代表する洋食店のひとつ、洋食亭「いし井」。
ポークジンジャーならぬ「ビーフジンジャー」をいただいたのがもう3年も前のことと振り返って、ちょっと吃驚。
次回は遠からず、「ナポリタン」か「オムライス」かな。
口 関連記事:
洋食亭「いし井」 でご飯の友ビーフジンジャーぶわんと生姜風味(08年03月)
Restaurant「L'Etroit」で 讃岐牛ちからこぶワイン煮満足な窮屈(11年03月)
「いし井」
品川区小山3-20-11 [Map] 03-3785-0143
旗の台界隈で、まず初めに名前があがるであろう飲食店は、例えば、ころうどん「でら打ち」とか、若鳥焼き「鳥樹」あたりか。
昭和大学へと向かう旗の台東口通り商店街から脇へ反れた 「でら打ち」のある通りにもカジュアルイタリアンや長崎料理の店、もつ焼き居酒屋などがぽつぽつ並んでいます。
踏み切り前にあったラーメン屋は疾うに建て替わっていて、その先にあった焼鳥屋も店を閉めていました。
都心でもどかっと本格的に雪の降った2月半ば。
旗の台の裏通りを歩けば、急に雪国のどこかに紛れ込んでしまったような錯覚を覚えるようなこともありました。
そんな夜にも目に留めていたのが、焼鳥屋があった場所。
煙に燻された焼き鳥屋の雰囲気とはちょっと違う、
小奇麗なファサードが気に掛かります。
初めては、窺うようにドアを開けると、
顔を上げてカウンター越しにいらっしゃいませの目線を送ってくれる男性がひとり。
そのままカウンターの中程に腰掛けます。
ほぼ居抜きとも思える店内は、上手に手を入れることで元焼鳥屋の匂いを一掃しています。
エビスのスタウトもいいけれど、とお願いしたのがご存知「シャンディ・ガフ」。
鮮やかかつ柔らかな生姜の辛味風味は、ウィルキンソンかもしれません。
口開きになにか、と考えつつメニューを辿って見つけたのが、
「聖護院大根のポタージュ」。
じゃが芋でも玉蜀黍でも南瓜でもなく、
聖護院のポタージュかぁと思うと不思議に嬉しい(笑)。
どれどれとスプーンを食むと、なるほど柔らかなテクスチャの中からまさに聖護院大根の風味がする。
うん、やっぱり嬉しい。
グラスの白をいただいて迎えたのは、「えいひれのムニエル」。
檸檬をほんの少々搾り振って、フォークの先を伸ばします。
ああ、カリサクと揚げ焼いた皮目に香ばしきバターオイルが定番なれども絶妙に旨い。
その一方で、皮目の下の白い身がほっこりと甘くて、びっくり。
そして、えいひれのエイヒレらしいところはというと、期待通りのポキッとした歯応えと所謂エイヒレの滋味。
いい、お皿であります。
別の夜には、グラスのビールを「いろいろな豆のサラダ うずらの目玉焼きのせ」でスタート。
オリーブオイルとパルミジャーノと塩胡椒と小さな玉子の黄身とでカラフルに映る豆たちがイケるサラダに昇華しています。
何か揚げた感じのヤツが食べたいなぁと選んだのが「むぎいかとふきのとうのフリット」。
蕗の薹の苦味ってやっぱり大人な美味しさだよなぁと今更ながら感心しながら、
胴の輪切りをみても小さ目と判るムギイカリングの甘みを愉しみます。
メニューに載るパスタの項を覗いて、ひとりどよめく。
それは、「特製ナポリタン」なんてメニューを見つけたから。
ナポちんの表情を思い浮かべつつ早速告げたオーダーに応じて、
炒める音が聞こえてきます。
届いたナポリタンは、やや細麺なれど、
じっくりじっくり炒めたことによってケチャップ的ソースがまろやかに濃度を増していて、
正直云って、旨い。
使っているのはBarillaのスパゲッティ#5あたりかな。
アルデンテの気配のするナポリタンでも美味しくできるのだねー。
喫茶店的ナポリタンとはちょっと毛色が違うけど、ナポちんはどんな風に評するかな。
旗の台の片隅でセンスと個性を発揮しはじめているkitchen and bar「tocotoco」。
どうやら、界隈の飲食店がそうであるように、
昭和大学病院の関係者と思しき客が常連になりつつある様子。
訊けば、六本木の某店から独立して、今はひとりで切り盛りしているのだそう。
店の名の「tocotoco」は、いつも気軽にトコトコ歩いて来てね、で"トコトコ"だ。
「tocotoco」
品川区旗の台2-5-2 [Map] 03-3786-3347
武蔵小山に出掛けたのは、
LiveCafe「Again」月例の村田和人ワンマンライブ
<村田の実験室>のため。
そうだランチも武蔵小山で摂っちゃおうと早めにやってきたのは、とんかつ「さんきち」。
でも、想定外に空席待ちのひとがあるのに驚いて、飲食店街の路地へと戻ってきました。
それは、さっきその前を通り過ぎたお店に寄ろうと目論んだからでもありました。
頭上を見上げると、「飲食街」とだけ示した不思議な看板がある。
住宅とスナックや小料理屋店舗が交雑した路地の一角にあるのがレストラン「L'Etroit」。
以前ここを通った時は開店の一週間後くらいで、その時からずっと気になっていたのです。
ドアの向こうは、ジャスト4席のカウンターとふたり掛けのテーブルがひとつ。
カウンターが区切るキッチンは、左右を入れ替わるのすら難しそうなスペースで、そこに男性ふたりとサービスの女性。
たった6席のキャパにスタッフ3人の布陣なのかなぁと思ったら、どうやら二階席(4人テーブルが2卓)もあるらしい。
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メニューにある「本日の9皿膳」というのがきっと、
ランチタイムのメイン・メニュー。
10数種の選択肢からメイン料理を選び、そこに8皿に及ぶ小皿がつくというスタイルだ。
メイン料理には、讃岐牛を冠したメニューが幾つか。
その中のひとつ、「讃岐牛ちからこぶの赤ワイン煮」をお願いしました。
あ、それならワインを合わせてしまおうと、グラスの赤も所望します。
早速、お膳に並び始めるの小皿たち。
千切りの昆布を敷いた平目のカルパッチョにマッシュポテトに載せたレバーのムース。
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オクラトッピングの茶碗蒸し、コンソメのスープ、サラダなど。
グラスを傾けつつ、男性ふたりが黙々とてきぱきと手と身体を動かす様子を眺めます。
グラスのワインが少なくなったところへメインの角皿が真向かいからやってきました。
なるほど、フルボディ色に染まったお肉がふた切れ、人参のピュレの上に鎮座しています。
ナイフですっと切って口に含めば、
とろんと解けて、ほろ苦いような香気と身肉の旨みを開かせる。![]()
おお、いいね。
讃岐牛というのは、その名の通り、讃岐/香川で飼育された黒毛和牛。
ちからこぶというのは、前足の稀少部位を云うらしい。
筋肉で筋張っていそうなところが、こんなに柔らかく仕上がるのだね。
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デザートのカクテルグラスには、チョコレートケーキとバニラアイス。
なんだか充実満足のランチとなりました。
武蔵小山のディープゾーンの端っこにちょっと意外な小宇宙、レストラン「L'Etoit(レトロワ)」。
訊けば、以前はスナックだったところを改装したのだそう。
そして店の名前の意味はと問えば、「窮屈、です(笑)」。
なるほどね(笑)。
狭い中でも工夫して、丁寧な仕事をしている姿勢が好感で、
ずっと続けていてほしいなと思います。
口 関連記事:
とんかつ「さんきち」で 大盛り生カキフライはカキフライの大盛り(10年12月)
「L' Etroit」
品川区小山3-21-1[Map] 03-6426-4086
中延駅周辺と荏原中延駅とを結ぶアーケード、
中延スキップロード。
距離のあるアーケードにしては意外過ぎるほどに飲食店は少ないのだけれど、その中の一軒にこのところ通っています。
それは、アーケードを中延駅側からアプローチしてすぐのミートショップです。
お好み焼き、の看板の方が目立って、一瞬通り過ぎそうになる。
ミートショップ「ニッパイ」と示した黄色い看板の下には、硝子ケースが精肉たちを桃色に見せています。
そして、通っているのはその精肉店そのものではなくて、横の通路を奥へ入ったお店。
古びたドアには、モロ手書きマジックで「黒豚の店」。
そう、レストラン「成田」は、精肉店が営む食堂なのです。
恐る恐るドアを開け中を覗くと思わず、きたなシュラン!っと小さく叫びそうになる。
油と埃に煤けた扇風機、黒ずんだコミックの数々、草臥れたテーブルに椅子、硝子の曇ったビール用ケース。
壁には、ベニヤに直接マジックで書いた品書き。
気をとりなおし改めて、壁の品書きから伝わる意図を汲んでみると、お店のイチオシは、黒豚を使ったとんかつであることが判る。
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黒豚は、鹿児島県産のバークシャー種。
小さな字で"一番おいしいと言われる"とマジックペンで書かれてる。
「黒豚ロースカツ」をお願いしました。
ベニヤには、「少なくとも召し上がりはじめの一枚はソースをかけずに」とある。
へー、と思いながら謂いに従ってやおら齧ると、想定以上のサックサクの衣。
こりゃびっくりだと目を丸くしながらもうひと口すると、今度は黒豚の脂の甘さと赤味の旨みが渾然となる。
うひゃひゃ、何気なくも旨いとんかつだ。
ただ白絞油を使って揚げるだけで、こうもサックサクになるとは思えない。
店内にとんかつ専門店の気風はなくとも、密かな自信漲る逸品だ。
そしたら、そんなトンカツをフィーチャーした「黒豚のカツカレー」はとお願いしてみる。
オバちゃんが運んでくれた横長楕円のお皿は、カツ、ライス、カレーの三色旗。
カツはやっぱりサックサクで、いい。
そして意外な出来だったのが、黒褐色さらさら仕立てのカレーソース。
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ふと、蓮沼の「インディアン」を思い出す。
あそこまで、どーだ!感はないものの、なかなかどうして悪くないカレーだ。
肉の端切れをどこどこ入れているのか、そこそこにブイヨンしています。
とある夜には「黒豚しょうが焼き定食」。
ちょっと硬くなっちゃってるのが残念だけど、わしわしご飯喰らうには十二分。
Gingerちんはなんて云うかなぁ。
中延スキップロードの肉屋営む豚肉食堂、レストラン「成田」。
そうはいっても、黒豚ばっかりでは勿論なくて、「特選佐賀牛のランプステーキ」とか「しゃぶしゃぶ」「牛丼」、「からあげ定食」「トリ鍋」なんかもある。
今度は、「チャンポン」「皿うどん」か、「九州ラーメン」に挑戦してみようかな(笑)。
「成田」
品川区東中延2-10-17[Map] 03-3781-7488
遅まきながらの初詣でにと、池上の駅。
本門寺通りも元旦から10日も過ぎればもう、正月の雰囲気は薄らいできている。
それでも総門を入る頃になると、詣でるひと達が増えてきて、よいしょよいしょと階段を一段一段登る子供たちの声も聞こえてきます。
ちょうど時間は、13時。
大堂にお参りし、お守札を頂戴し、お焚き上げをお願いし終えたところで境内にアナウンスが流れました。
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大堂前の境内では、吉例「はしご乗り奉納」を待つひと達の人垣。
仁王門のところに鯔背な半被姿の火消し衆が出番を待ち構えていて、合図とともに唄い、纏を回し上げながら、境内の中央へと進んでくる。
四方から囲むように鳶口で押さえたはしごをひょいひょいっと一気に一番上まで登り、代わる代わる色々な型の技を披露してくれる。![]()
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よ!日本一!の掛け声に応じて、また意気が上がっていくよう。
「二本遠見」が決まった向こうは、大堂の屋根瓦と一点の曇りもない蒼穹。
清々しくも雅な情景ですなぁ。
そんな境内から階段を戻り、総門を出たらすぐに右へ折れます。
目的地は、甘味処の「あらい」か、そばの「蓮月庵」か。
「あらい」店頭の「お雑煮」にも惹かれつつ、蕎麦な気分も頭を過ぎり、
路上でしばし腕組思案(笑)。
今日は、「蓮月庵」のお世話になりましょう。
磨硝子の引き戸、すぐのところのテーブルに相席で。
常連らしいオッちゃんは、きっといつものようにカレーライスを召し上がっています。
妙な懐かしさも手伝って、お蕎麦の前に「みそ田楽」。
胡麻の入った甘く香ばしい味噌と蒟蒻との素朴な味わいが、
「蓮月庵」の枯れた風情によく似合います。
そして、お願いしていたどんぶりは、「けんちんそば」。
湯気と一緒にやってきたのは、これまたなんとも素朴な一杯。
あっさりした汁に、銀杏切りの大根や人参が浮かぶ。
能書き不要の蕎麦に、ゆるゆると温まって、ほっと息を吐く。
こんな昼下がりもいいもんです。
池上本門寺、総門近くの老舗蕎麦処「蓮月庵」。
佇まいの枯れた風情は、本門寺お膝元の情緒も手伝って、なんともいいお味。
今度は、燗酒を「もつ煮込み」でやっつけるところから始めたい。
ゆるゆるした午後にね。
口関連記事:
そば「蓮月庵」で かも南ばん昭和初頭の情緒お詣りの定番処(09年01月)
甘味「あらい」で 和風パフェ大納言に宇治抹茶グラスの中の物語(09年01月)
「蓮月庵」
大田区池上2-20-11[Map] 03-3755-4170
第二京浜寄りの荏原町商店街は、
弁天通りとも呼ぶらしい。
その辺りまで散策混じりにふらふらしていると、
その商店街の隅っこに「つけ麺」と標す看板を見つけました。
手作りな赤い看板には、
「魚介 つけ麺 一の加房」とある。
へーっと思いつ近づけば、両手を広がればその幅に届いてしまいそうな、まさに一間間口。
店全体にも手作り感漲る、町場の枯れた風情だ。
店名をマジック書きした薄っぺらい暖簾の脇からおずおずと店の中を覗くと、
店主らしきオヤジさんが、やってますよ的な表情を向けてくれる。
ちょっと、お邪魔してみましょう。
古びたメラミンのカウンターに、これまた手作り感一杯に装飾した棚や壁。
その壁に貼られた品書きには、
三種類のつけ麺「ぴり辛魚介つけ麺」「深香魚介つけ麺」「潤香魚介つけ麺」。
三種の魚介をブレンドしたコクのある深い味、とある「深香魚介つけ麺」をいただきます。
手狭なカウンターの中を右へ左へして、調理に勤しむオヤジさん。
ただ、麺を湯掻く鍋には、そんなちょっとのお湯じゃなくて、たっぷりしたお湯を用意したらどうかと思うのだけど、それにはもっと火力のあるレンジが必要なのかな。
そして、麺用のテボとは違う、普通のステンレス笊で湯掻いた麺を無理くり上げて、小さな流しで流水に晒します。
水に〆た太麺は、つけ麺のスタンダード版の感じ。
特異に思わせるのは、そのつけ汁です。
魚介つけ麺の汁にありがちな、魚粉ふんぷんなタイプとは見掛けから違ってる。
白濁しているのは、なにから抽出したのか、コラーゲンも一躍買っているらしい。
へー、どれどれと太麺を引っ掴んで、その汁にたっぷり浸して啜ります。
あれ?でも、謳っている"コクのある深い味"には正直云ってなってない。
濃い味強い味に毒されてしまっているのかなぁと自省混じりに、もうひと啜り。
んー、どこか焦点の定まらない不思議な味わいは、高度に複雑なことなのか、どうなのか。
路線はまったく違うけど、ふと、心斎橋「宮田麺児」で食べたつけ麺の汁を思い出す。
繰り返しいただくと次第にハマってくるのかも。
兎に角、独特ではあるつけ麺だ。
帰り掛けにみた、壁の葦簀に「らーめん」もあったなぁと急に気になって(笑)、
ふただび荏原町商店街の端っこへ。
改めて、葦簀に貼られた「らーめん」の品札を読むと、"個性的 しお系"と謳ってある。
ああ、らーめんも独特系なんだ(笑)。
なるほど、受け取ったどんぶりは、謳いの通り個性的。
軽く炒めた具材をのっけてくれているのだけれど、
豚バラと一緒に炒めているのは、白菜や浅蜊。
そこに、豆腐の四角がごろっと入るという。
そして、ヌルめなスープはやっぱり、お味の焦点ややぼんやり。
優しい味わいなんだと自分に言い聞かせつつ、食べ進みます。
思えば、コラーゲンって無味なものだもんな。
仕上げに、つけ麺用の「しめご飯」50円をらーめんにも適用してもらいます。
スープを残したどんぶりを戻して、温めなおしたスープで魚粉を添えた雑炊にしてくれる。
定番のサービスだけど、そのひと手間が嬉しいもんだよね。
荏原町商店街の魚介つけ麺「一の加房(いちのかぼう)」。
「一の加房」は、10年1月15日の開店。
老夫婦が中華そばを営んでいたけど体を壊して閉め、三年ほど使われないでいた箱だったらしい。
葡萄なんかの房のなるものをイメージに、一から少しづつでも増え加えていって房になれ、という意味合いで名付けた、のだそうです。
関連記事:
小麦香る極み麺と野菜の旨み「宮田麺児」でNB50つけ汁と魚粉(10年06月)
「一の加房」
品川区中延6-1-19[Map] 033783-0307
いつもの、武蔵小山「Again」での村田ライブのあと。
勝手知ったる飲み屋街の路地を抜けて、東急ストアの脇を辿る。
目指すのは、昼下がりにも足を向けたとんかつ「さんきち」だ。
正午をとっくに過ぎているというのに、空席待ちする数人の人影に驚いて思わずスルーして、夜に再びやってきたという訳なのです。
入口の前に昼間のような空席待ちの姿のないことに安堵して扉を引き開けると、なんと店内におふたりが、席が空くのを待っている。
どうやら昼夜通じての人気のようです。
タイミングがよかったのか、ほとんど待たずにカウンターの隅へ。
改めて見上げる黒板にびっしりと書き込まれたチョークの品書きやそこここに貼り込まれたメニューにきょろきょろする。
コロッケあれこれにニンニクステーキやハンバーグ、とんかつは勿論のこと、マグロかつやイカ丸生姜焼きにミートソーススパゲティ、エビフライ丼に鯵カレーなどなどなど。
きっと普段であれば、迷うこと必至なのだけど、明快なお目当てがあれば気持ちがふらつくことはありません。
お兄さんにこう告げましょう、「カキフライを大盛りセットで」。
「さんきち」の「生カキフライ」の定食セットは、小盛りに普通盛り、そして大盛りがあって、それってご飯の盛り具合でしょ?と思うところ然にあらず。
カキフライの盛りに3種類があるのです。
嗚呼、その大盛りがやってきました。
それは、素っ気なくも圧巻な盛り付け。
まさにごろごろごろと、中振りのカキフライが寄り添うように。
一体幾つ載っているのか、ついつい数えたくなってきます。
どうやらこの日この時の「大盛り」は、小さいのも含め都合14個のカキフライとなっています。
檸檬を勢いよく搾りかけ、早速いただきます。
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箸に載せたその身が意外と軽いのは、火を入れたことによる縮みが少々多い牡蠣だからか。
そしてそれがそのまんま軽い食べ口の牡蠣フライにさせているようです。
ポスターをみるに、ここ「さんきち」では、石川は能登半島産の牡蠣を使っているらしいね。
脇に添えた牡蠣殻にはちょっと弛めのタルタルにオーロラちっくなソースと練り芥子。
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カキフライには、檸檬のみかタルタルか、はたまた醤油をちょっと垂らすか。
芥子やソースは似合わない、というのが持論ゆえ、芥子やソースを使わずにちょっとずつ味わいを変えながら、自分でもびっくりするほどあっと云う間に食べ切っちゃった(笑)。
"あー、カキフライ、喰ったなぁー"というこの量的満足は、
案外他所では味わえないものでしょう。
武蔵小山で人気のとんかつと洋食の店「さんきち」。
いつも混んでいそうなのが心配だけど、武蔵小山でガッツリめしを喰いたくなったら真っ先に思い浮かべる店になりました。
「カキフライ、エビフライ、ホタテ貝柱フライの3品盛りセット」なんてのもあるよ(笑)。
「さんきち」
品川区小山3-12-10[Map] 03-3787-0124
'12/01/23(月)by:まさぴ。さん
Re:おまつさま
口 COFFEE「びーんず」で 鉄板と玉子とウインナ名古屋式ナポリタン路上で営業できなくなって、扉の中に入れられちゃった屋台って、全国規模で考えたら相当数あるのかもしれないね。
路上が本来のステージなのにと思ったり、屋内でもいいじゃんと想ったり…。
浅草で屋台見付けたら知らせてね(笑)。
'12/01/23(月)by:まさぴ。さん
Re:ぽんちゃんさま
口 おでん「松田」で 扉の中の屋台のおでん燗酒ふき牛すじちくわぶどうやらこの地下街、さすがに手を入れたらしく。以前はもっと暗ったい感じがしてた気がしますもの。
あはは、床屋にチケショにも。御用達だったのですね。
'12/01/23(月)by:おまつさん
屋内にある屋台って、
ドラマのセットみたいけど、非日常感がいいね。
昔、三軒茶屋や根津か千駄木でそんな
スタイルの店につれていってもらいサプライズ
でした。
茅場町の貝を食べさせてくれる店もそんな感じ
だったな~。
浅草辺りにあってもいいよな。
口 COFFEE「びーんず」で 鉄板と玉子とウインナ名古屋式ナポリタン'12/01/21(土)by:ぽんちゃんさん
コーヒーショップ “ び~んず ” 錦店
口 おでん「松田」で 扉の中の屋台のおでん燗酒ふき牛すじちくわぶ↑
なっ懐かしいですぅ・・・!
この 『 ナポリタン 』 も食べたような記憶が?
◇
※この地下街は~もっと汚たなかったイメージですが?
※近くの “ 1000円床屋さん ” にも通ってました。
※新幹線のディスカウントチケットも近所で買ってました。
'12/01/18(水)by:まさぴ。さん
Re:seppさま
口 おでん「松田」で 扉の中の屋台のおでん燗酒ふき牛すじちくわぶ博多の屋台は、親族にしか譲渡できないみたいです。
現地には現地の事情があるとは知ってても、切なくも勿体ないと思ってしまう。
溝ノ口駅前の激変振り、びっくりでしたね〜。
元同僚の食堂は再開発でなくなった、なんてこともありました。
おでん屋ならではの一杯は意外と大盛りで、おでん食べ過ぎた!となんだか逆さまなことにf^_^;) 。
'12/01/17(火)by:seppさん
路上での許可が難しい日本、我が母校のある溝の口周辺もすっかり様変わりしてしまい、屋台は難しい様ですね。
おでんの海もとってもうらやましいですが、〆のそうめんが何とも良い感じ。実にゆる~い美味しさを表してますね~(笑)。
口 洋食・居酒屋「とおさんぼ」で 町角のカキフライとナポと生姜焼き'12/01/15(日)by:まさぴ。さん
Re:グヤさま
口 洋食・居酒屋「とおさんぼ」で 町角のカキフライとナポと生姜焼き兄さん、写真いい感じに撮るコツは、パンイチでっせ!
どこかにそんなグラビアカメラマンがいたような……(笑)。
'12/01/13(金)by:グヤさん
ジンちゃんのコメにおもわず(爆)。
口 洋食・居酒屋「とおさんぼ」で 町角のカキフライとナポと生姜焼きまさぴ。、パン一で寒かったのに写真上手やなあ(爆)
'12/01/13(金)by:まさぴ。さん
Re:Gingerさま
口 中国風菜館「萬里」で 伊那地方特有の麺料理ローメン発祥の店まいど、どこでもパンイチの叙情派、まさぴ。です。
いつからどこからパンイチきゃらになってんでしたっけ?
ま、いっか(笑)。
また、近々、よろしくです~♪
'12/01/13(金)by:まさぴ。さん
Re:ぷんきちさま
大井町のローメンは、最初食べた時には、おおお!と思ったのですが、も一度訪ねた時にうむむ?と思ってもう一度赴こうと考えているところです(笑)。
今年もよろしくお願いします。