ginentei60.jpg銀座周辺を巡る旅
around the Ginza

maru60.jpg八丁堀界隈の日常
Hacchobori vicinity

takahashi_tsukiji60.jpg築地情緒そして月島
Tsukiji,Tsukishima

yoshinozushi60.jpg東京日本橋界隈の徘徊
around Tokyo,Nihonbashi

imahan60.jpgとある人形町風情
Ningyocho

azuma60.jpgオヤジ新橋外堀通り
that's Shinbashi

rikkon60.jpg広尾から六本木から霞町
Hiroo between Roppongi

partenope60.jpg渋谷恵比寿中目エリア
Ebisu.Shibuya,Nakame.

legrottaceleste60.jpg青山赤坂うらおもて
Aoyama.Akasaka

inochinomizu60.jpg麻布プラチナ漫ろ歩き
Azabu.Shirokane

gingyo60.jpg身近洒落まち自由が丘
Jiyugaoka

derauchi60.jpg東急ローカルまいど
my lines Tokyu

nichinan60.jpg五反田品川大井町
Gotanda to Ohimachi

watetsu60.jpg大森蒲田川崎ライン
Ohmori to Kawasaki

norge60.jpg横浜おのぼりさん
all Yokohama

namikiyabu60.jpg浅草で道草
the Asakusa

daiki60.jpgアキバ上野湯島ゾーン
Akiba,Ueno.Yushima

kagiya60.jpgディープ荒川台東区
deep Arakawa,Taito

inonaka60.jpg深川両国河むこう
Fukagawa,Ryogoku

imoya60.jpg神田神保町靖国通り
Kanda,Jinbocho

cork60.jpg四谷神楽坂お堀沿い
Yotuya,Kagurazaka

ilpentito60.jpg代々木新宿馬場あたり
Yoyogi to BabaWaseda

aoba60.jpg西行き中央線方面
Chuo-Line

musashiya60.jpg東武三田線板橋区
Itabashi-ku

ushiwaka60.jpg豊島文京いけぶくろ
Toshima,Bunkyo,Bukuro

oaks60.jpg所沢じもちぃ西武線
Seibu-line,Tokorozawa

inari60.jpg沿線巡る小田急京王
Odakyu,Keio

ohshimaya60.jpgぐるっと関東ちょいと伊豆
Kanto area,Izu

enboca60.jpg軽井沢から甲信越
Karuizawa,Koshinetsu

yamamotoya60.jpg濃いぃぞ名古屋
Nagoyanagoya

yamamoto60.jpgなにわ大阪キタミナミ
naniwa Osaka

kiyamachi_samboa60.jpgはんなり京町修学旅行
The Kyoto

2298_60.jpg旅は陸奥国出羽国
Aomori,Mutsu&Dewa

2298_60.jpg南の島の楽園たち
Paradise Islands

2298_60.jpg独墺伊仏欧州諸国への旅
Trip to Europe


2012年1月[13]
2011年12月[6]
2011年11月[14]
2011年10月[14]
2011年9月[12]
2011年8月[9]
2011年7月[12]
2011年6月[15]
2011年5月[13]
2011年4月[13]
2011年3月[17]
2011年2月[14]
2011年1月[16]
2010年12月[10]
2010年11月[13]
2010年10月[10]
2010年9月[11]
2010年8月[13]
2010年7月[12]
2010年6月[13]
2010年5月[11]
2010年4月[13]
2010年3月[14]
2010年2月[14]
2010年1月[21]
2009年12月[12]
2009年11月[16]
2009年10月[21]
2009年9月[14]
2009年8月[16]
2009年7月[22]
2009年6月[16]
2009年5月[21]
2009年4月[19]
2009年3月[17]
2009年2月[21]
2009年1月[23]
2008年12月[17]
2008年11月[15]
2008年10月[26]
2008年9月[29]
2008年8月[31]
2008年7月[22]
2008年6月[21]
2008年5月[31]
2008年4月[29]
2008年3月[42]
2008年2月[38]
2008年1月[28]
2007年12月[29]
2007年11月[42]
2007年10月[34]
2007年9月[37]
2007年8月[40]
2007年7月[27]
2007年6月[44]
2007年5月[45]
2007年4月[34]
2007年3月[37]
2007年2月[28]
2007年1月[33]
2006年12月[31]
2006年11月[36]
2006年10月[34]
2006年9月[37]
2006年8月[34]
2006年7月[25]
2006年6月[34]
2006年5月[40]
2006年4月[31]
2006年3月[27]
2006年2月[32]
2006年1月[39]
2005年12月[19]
2005年11月[39]
2005年10月[33]
2005年9月[24]
2005年8月[27]
2005年7月[21]
2005年6月[28]
2005年5月[35]
2005年4月[37]
2005年3月[44]
2005年2月[9]
2005年1月[4]
2004年12月[2]
2004年11月[4]
2004年10月[1]
2004年9月[4]
2004年7月[8]
2004年6月[3]
2004年5月[1]
2004年4月[7]
2004年3月[6]
2004年2月[3]
2004年1月[3]
2003年12月[4]
2003年11月[2]
2003年10月[5]
2003年9月[2]
2003年8月[1]
2003年7月[8]
2003年6月[1]
2003年5月[7]
2003年4月[2]
2003年3月[5]
2003年2月[6]
2003年1月[1]
2002年12月[4]
2002年11月[6]
2002年10月[7]
2002年9月[6]
2002年8月[16]
2002年7月[3]
2002年5月[5]
2002年4月[2]
2002年3月[1]
2001年11月[1]
2001年10月[1]
2001年9月[1]
2001年8月[3]
2001年7月[2]
2001年6月[2]
2001年5月[2]
2001年3月[1]
2001年2月[2]
2000年12月[1]
2000年11月[1]
2000年10月[2]
2000年9月[1]
2000年8月[2]

ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


まさぴ。へのご連絡は、
以下からお願いします。
@

メインページ

八丁堀界隈の日常アーカイブ

次のページへ

口 珈琲の店「ハナミズキ」で ダブルカレーにオムライスパフェはもう

hanamiduki.jpg新川の裏通り。
ちょうど、晩酌処「ごふくの丘」の向かい側にあるのが、挽き立て煎れ立て珈琲の店「ハナミズキ」。
女性スタッフがきびきびと立ち動く様子が硝子越しに窺える。
店頭のパネルには、ランチ用メニューもあれこれ。
ナポリタンはないけれど(笑)、ふとした喫茶店気分の時にお邪魔します。


おひとりさまは原則、Lの字のカウンターのいずれかの席に。
ゆったり座ること意図したらしき、ひとりソファーに収まると、
ひと眠りしたい気分にもなります(笑)。


何度もいただいているのが、「特製ダブルカレー」。hanamiduki01.jpg橙や緑の彩り添えたドライカレーと形の崩れかけた豚角肉を含んだコク味カレーのコンビ。


ダブルなカレーというと、
新大橋通り沿いの「カレー革命」や長原「MOON」の「カレーチャーハン」を思い出す。hanamiduki02.jpghanamiduki03.jpg
北京鍋で豪快に炒めた感じのカレーチャーハンとキーマなカレーとの組み合わせに対して、こちら「ハナミズキ」の「特製ダブルカレー」は、どこか品良く端正で、女性のキッチンから運ばれたものの感じがします。



豚のしょうが焼き付きの「鶏五目ごはん」とか、
1日10食限定の「ステーキ丼&とうふサラダ」なんかも気になりつつ、
「ダブルカレー」と交互にいただく勢いなのが、「オムライス ハヤシソースがけ」。hanamiduki05.jpg


ケーキの玉子生地で包んだようなオムライス。hanamiduki04.jpg包んでいるのは勿論、チキンライスだ。


さらりとしたコク味のハヤシソースを切り分けるようにしながら、いただきます。hanamiduki06.jpgうん、定番としての安定感がありますね。


新川の裏通りに、挽き立て淹れ立て珈琲の店「ハナミズキ」。hanamiduki07.jpg一青窈も謡う「ハナミズキ」を店の名前に冠した由来を訊こうと改めて足を向けたら、
平日の昼だというのに、営ってない。
特に貼り紙などはないので判然としんないけど、閉めてしまったのでしょうか。
暖かくなったら、14時から提供の「ミニパフェ」もいただこうと思っていたのにな。


口 関連記事:
  晩酌処「ごふくの丘」で 冷製卵かけうどん花味鶏の炙りヅケ丼(08年06月)
  本場の味「カレー革命」で 冷やしカレーとカレーチャーハン(08年08月)
  カレー居酒屋「MOON」でなかなかにソソる風景カレーチャーハン(08年10月)



「ハナミズキ」
中央区新川2-6-14 [Map] 03-3297-1721

column/03224

口 洋食・居酒屋「とおさんぼ」で 町角のカキフライとナポと生姜焼き

toosanbo.jpg油の匂いをふと思い出して、
時折訪ねる天ぷら定食の店「ちはら」。
ただ、タイミングが悪いと店前の路地に空席待ちの一団と遭遇してしまうこともある。
そんなある日、それでは何処ぞでお昼にありつこうかと南高橋に通じる通りへふらふらと。
すると向かい側に"洋食 居酒屋"と示すくすんだ橙色のテントが目に留まりました。


アルミサッシのドアに貼られた「カキフライ定食」の札に即座に反応して(笑)、
入店を試みます。toosanbo01.jpg草臥れた白いメラミンのカウンター。
奥に幾つか、これまた昭和な匂いのテーブルを認めます。


目の前には、ビニール袋に入った牡蠣の身たち。
こうも大胆に客に晒される調理前の剥き身もそうないかもしれません(笑)。


季節到来直後の牡蠣フライは、ザックリしたパン粉にもかかわらず、薄衣な感じ。toosanbo03.jpg口が開いて牡蠣が覗いているのも愛嬌のあるところ。


"今日のランチ"には、「豚生姜焼きとカニコロッケ」なんてメニューもある。toosanbo04.jpgちょっと焼き過ぎちゃった感じもあるけれど(笑)、
その分香ばしくいただけるのがなんだか嬉しい生姜焼きであります。


何気に眺める"今日のランチ"のホワイトボードの並びに「ナポリタン」の文字がある!toosanbo05.jpgところが、「ナポリタン」は、夜だけメニューであるという。
こりゃ、あの方々をお招きせねばなりません。


そんなこんなで、新川で待ち合わせた師走のある晩。
念のため予約した奥のテーブルに野郎たちが寄り添います(笑)。

toosanbo06.jpg
乾杯もそこそこに急ピッチでウーロンハイを呷るウーロンナポ氏
お通しのおでんの大根や「ポテトサラダ」で、またひとグビグビ。


こんなんもあるぞ〜、とグヤ兄さんがたのんでくれたのは、
「ほうれん草とカキのニンニクイタメ」500円也。toosanbo07.jpg片仮名で、"イタメ"と書く感じって、カジュアルな感じがしていい。
飴色の焼き目がついた牡蠣に大蒜の香りが纏って、真っ直ぐ旨い。
ほうれん草の甘みとのコンビもオツなもの。


これもいっとかなあかんやろ〜、とまたまたグヤ兄さんがオバちゃんに声かけてくれたのが、「カキフライ」居酒屋バージョン。toosanbo08.jpg昼間のあれとは違って、夜の顔は割と端正な。
ふーふーしてからはむっとすれば、素直に滴る牡蠣の身エキス。
衣と身とのバランス、いいんじゃないでしょうか。


生姜焼きはどうかというとこれが、1500食じんじゃ喰いのGingerちんもお初のカボチャ添え。toosanbo09.jpg意外としっかり生姜がきいているのが好みのタイプ。
でもやっぱり、昼間の顔とは表情が随分と違うのね。


怒濤の勢いでウーロンハイしてたナポちんがぶいっと振り向いてこう叫ぶ。
オネエサン、ナポリタン一丁!
湯気とともにやってきたナポリタンは、ねっとりさせたケチャップがたんまり。toosanbo10.jpgしっかり炒めてなお、シャツに飛びそうな濃ゆいノリ。
ナポちん、そんな濃い味ナポリタンを肴に濃いぃめのウーロンハイをまた呷るのでありました。


ご近所の洋食屋にして、町の居酒屋、新川「とおさんぼ」。toosanbo11.jpgご主人の師匠は、かつて王子あたりで「とおさんぼ」を営んでいたらしい。
ここで店を開けるにあたって、親方から印鑑やなんやを引き継いで、
同じ「とおさんぼ」を屋号としたのだそう。
改めて"とおさんぼ"の意味を訊ねると、頭をぽりぽり掻く感じで、
よくわからない、とご主人。
いまはもう隠居されているという師匠が長野のご出身のようなので、
その界隈の言い回しではないかと推測しているところです。


口 関連記事:
  天ぷら定食「ちはら」で 海老天わらわらと穴子に替えて天つゆで(11年10月)



「とおさんぼ」
中央区新川2-28-10 [Map] 03-3552-0658

column/03214

口 カラフェ売り専門店「BAR A VIN CARAFE」で 甘いナポリタンの謎

vincarafe.jpg茅場町のバールのレセプションに一緒しませんかーと誘われて、茅場町ならご近所ですよ~と応諾します。
最近茅場町に新しいバールができたのだなぁ、
路地にあるスペインバルのことではないだろうしなぁ、
そういや最近余り界隈を徘徊してないしなぁなどと想い巡らせます。


亀島橋を渡って、冷え始めた新川の通りを永代通り方向へ。
通りの左手にオレンジ色に店名を照らすスポットライトが見えてきました。
ここは以前、南薩摩料理の「ちゃだま」だったところ。
装飾は変われど、その面影はファサードからも窺えます。
でも新装開店直後という様子でもないね。


透明ビニールの煽りを捲って、硝子越しに認めるテーブルが目的地。
女性ばかりのテーブルに男ひとり。
女子会に紛れ込んじゃったオヤジ状態は、妙に肩身の狭いもので(笑)。


vincarafe01.jpg
グラスの泡をいただいて、きっと何度か目の乾杯を。
「本日のおすすめ料理」メニューからワインの友を選びます。


まずは、二段になった硝子の器に盛り込まれた「30種類の野菜のバーニャカウダ」。vincarafe02.jpgあれ?バーニャカウダって温かいソースでいただくイメージなのだけど、
ここでは冷たいディップ。
うん、でも冷たいのも悪くない。
チコリの葉っぱなんかをポリポリと。


エスカルゴ皿で登場は、「つぶ貝とマッシュルームのガーリックオイル煮」。vincarafe03.jpg沸々と沸いたオイルからつぶ貝を引き揚げて、ふーふーして齧り付く。
コリクシュとした歯応えに擬似エスカルゴな感じもあって愉しいね。


なぜかBlancばかりのワインのラインナップ。
届くのは、カラフェに注がれた白。
じっくり選んだ一本を味わうとか、グラスごとの違いを愉しむとかではなく、
気軽にガブガブっと呑んじゃいたい時には、カラフェでサービスしてもらう手もあるね。vincarafe04.jpg頭上の照明器具には、シャンパンやスパークリングワインのコルクが括り付けられていて、
それっぽい雰囲気を醸し出しています。
あ、でも、スパークリングワインをカラフェでってな訳にはいかないね。


これってナニ?ってお皿を覗き込んだのが(笑)、「黒豚の水餃子 サルサポモドーロソース」。vincarafe05.jpg折角の黒豚の水餃子。
トマトソースにどっぷり浸すんじゃなくて、
ソースをちょいと載せてとかの方がいいのじゃないかなぁとも思うところであります。


同じ黒豚を使ったアンティパストに「自家製パテ」がある。vincarafe06.jpg鎌田養豚場の六白黒豚(鹿児島県産の純粋なパークシャー種で、尾っぽの先と四肢、鼻と体の6ヶ所が白くなっていることからそう呼ばれている)を使っているらしいのだけど、残念ながら冷製のパテからその個性は窺えません。
この辺りはおそらく、以前の「ちゃだま」からの繋がりもあってのことだと思うので、より個性や長所が活きるようなメニューに取り組んで欲しいなぁ。


ざく切りしたジャガ芋をほっこりといただける感じかなぁとお願いした「バジルポテト」。vincarafe07.jpg想定外にもそれは、いつものマクドナルド的フライドポテトにバジルの微塵切りを絡めたもの。
もしかしたらもっとディリーに気軽に愉しもうよ、というような意図が含まれているのかもしれません。


あああ、「ナポリタン」があるじゃん!とナポちんの噂話をしつつ(笑)、
カラフェからどんどんワインをお代わりしつつ、出来上がりを待ちます。vincarafe08.jpgやや炒めが足りない気配を思いつつ、どれどれとフォークをくるくる。
ん?あれ?この妙に甘い感じは使ってるケチャップ由来のものでしょか。
謎が解けぬまま、平らげてしまうという(笑)。


南薩摩料理の店転じて、
カラフェ売りワインと六白黒豚料理の店「BAR A VIN CARAFE」。vincarafe09.jpg残念ながら、"カラフェ売り"ならではのなるほどな魅力の発露や黒豚食材への探究の妙に思い至る夜ではなく。
安く呑めるのがウリなんだから、ぐだぐだ考えずにくぴくぴ呑んで、わいわいやろうぜってことなのでしょうね。


口 関連記事:
  南薩摩料理・焼酎「ちゃだま」で 鶏の磯部焼知覧どりは夜の部で(07年02月)



「BAR A VIN CARAFE」
中央区新川1-3-7 ストークマンション1F[Map] 03-3537-1200

column/03207

口 天ぷら定食「ちはら」で 海老天わらわらと穴子に替えて天つゆで

chihara.jpg鍛冶橋通りが八丁堀から新川へと亀島川を渡るのが、高橋(たかばし)。
その欄干から下流を眺めると、亀島川の終いを教える水門が見える。
その向うには、佃のタワー群が望めます。
川面では、数羽の海鳥が鳴いている。
麗らかな秋の陽射しの中にしばし佇みます。


水門の脇を渡るのが、南高橋。chihara01.jpg南高橋を新川に渡った辺りに時々思い出しては足を運ぶお店があるのです。


リバー通りと呼ぶ静かな裏通りの植え込みに見つかる「天ぷら定食」の文字。chihara02.jpg覗く路地にある臙脂の暖簾が目的地です。


満席に出くわすことも少なくない、L字のカウンター。
空席を見付けて安堵して、小さな椅子に腰掛けます。
そのままひと呼吸待てば、大根おろしの入った器にご飯、蜆の味噌汁が載ったお膳が届く。
傾けるポットから流れ出るのが天つゆだ。


そこへ、あいよ!ってな気風で敷紙の上にばらばらっと配られるのが海老の天麩羅。chihara03.jpgchihara04.jpg勢い余ってカウンターに零れてもご愛嬌。
早速、用意していた天つゆに浸して齧り付きます。
海老の身の甘さと衣の香ばしさ。
繊細なそれとは趣の違う天麩羅は、卓上塩よりも大根おろしの天つゆが断然良く似合う。
なによりわらわらと六尾の海老天が嬉しいではありませんか。
もちろん尻尾までぱりぱりといただいてしまいます。


野菜の天麩羅は、例えば蓮根とか南瓜とか。chihara05.jpgきっと海苔の天麩羅も定番なのでしょう。


この時季の「天ぷら定食」唯一の選択肢が、「穴子」。chihara06.jpgchihara07.jpgそれには、椅子に腰掛けたや否や、例えばキスを穴子に!と告げればいい。
此処では齧ればほっこりと湯気の出る穴子にも、
やっぱり大根おろしの天つゆが一番似合うのです。


創業40数余年という、裏路地の天ぷら「ちはら」。chihara10.jpgこんな気の置けない天麩羅たちをアテに瓶の麦酒でもやっつけにお邪魔したいところだけど、店主がご高齢ゆえ、今はおひる時のみの営業だそう。
遅番のランチには、好きな野菜天を5つ選べる「一時からの野菜天ぷら定食」という手もあり。


口 関連記事:
  揚げたててんぷら「ちはら」で 和みと満腹の天ぷら定食(07年03月)



「ちはら」
中央区新川2-21-12 [Map] 03-3551-5962

column/03186

口 比内地鶏「ぬの家」で 初夏の盛夏の残暑の牡蠣フライに感謝

nunoya.jpg夜にお邪魔したのはまだ数えるほどだけれど、
おひる時には何度となくお世話になっている、
「ぬの家」さん。
ホールスタッフも厨房の中も女性で、
元気と気風のいいお姐さんたちが切り盛りしているお店です。
地階にあったイタリアンがフラメンコスタジオに代わっても、「ぬの家」はずっとそこにある、そんな感じがしています。



陽射しに明るい店内のカウンターに腰を据えると、
向かい側のテーブル席のソファーの赤がイロを注す。nunoya01.jpgnunoya02.jpg厨房側には、
達筆で朗々と示す比内地鶏についての口上が貼られています。


ひる時のお品書きは、10種類ほど。
「鶏の唐揚げ」も人気だし、「メダイの西京焼き」や「さばの味噌焼き」や「トロアジの薄塩焼き」なんて手もある。nunoya04.jpgnunoya03.jpgでも、それのどれよりも嬉しいのは、
「牡蠣とあじフライ」がほぼ通年メニューとして載っていることなのです。




初夏の頃、盛夏の頃、残暑の頃にも牡蠣フライがいただけるなんて、
素晴らしいことではありませんか(笑)。nunoya05.jpg「牡蠣とあじフライ」のお皿には、牡蠣フライがみっつ。
ちょっと物足りない気もするけど、贅沢は云っていられません。


そんなこんなで、三度目の「牡蠣あじフライ」を注文しようとしたその時。
ふと試しに「牡蠣フライのみでもいいですか?」と訊いたら、
なんの怪訝な表情もなく、「はい、いいですよ」と。
もっと早く訊いておけばよかった(笑)。
厨房には、「牡蠣のみ~」とオーダーが入ります。


丸いお皿を五つの牡蠣フライが占める黄金比。
美しいではありませんか。nunoya06.jpgnunoya07.jpgそして盛夏にいただく牡蠣フライをふーふーして齧ります。


齧り口に意外なほどの汁が滲み出て、真冬の感慨を彷彿とさせて。nunoya08.jpg上顎火傷のリスクを急に思い出して、ふーふーとします。
絶好調時の「三州屋」のそれと比べるのは論外だけれど、
時季の牡蠣フライと遜色がないのが不思議な感じ。
CAS冷凍の牡蠣を使っている訳ではなさそなのにね。
兎に角、通年提供牡蠣フライに、ただただ感謝であります。


そしてまた、牡蠣の季節がやってくる。


鯔背な姐さんたちが取り仕切る比内地鶏と牡蠣フライ(?)の店、八丁堀「ぬの家」。nunoya09.jpg姓が「ぬのや」なので、そのまま店の名にというご主人もきっと女性なのではないのかな。
たまには、夜に訪れて比内地鶏も堪能しなければいけません。



「ぬの家」
中央区八丁堀2-21-11 鈴らん通りビル1階 [Map] 03-3552-2750

column/03171

口 居酒屋「かんかん」で かんかんの定年大盛りナポもまた思い出

kankan.jpg新川バス停前の新店、
麺酒蔵「竹井幸彦」でランチした帰り掛け。
斜向かいのバス停の前にある「かんかん」の店先をじっと眺めました。
震災後一時期ずっとシャッターを閉めていた時期があって、そのまま閉めてしまうのじゃないかと心配していたのだけど、いつも通りシャッターを上げて営業している様子に安心して視線を離しました。


ところがその後、ナポちんから「かんかん」が閉店してしまうとのタレコミ情報が!
えええ、それってホント?
びっくりして翌週早速、駆け付けたおひる時。
ドアの硝子越しに、貼り紙が見つかりました。


九月末をもちまして、「かんかん」の定年とさせていただきます。
三十五年間本当に有難度う御座居いました。kankan01.jpg


ああ、ホントなんだ。
"「かんかん」の定年"という件が一種の潔さを伴って響いてきます。
もう、理由も説明もいらないもんね。


ナポちんの指令は、「ナポリタンの大盛りで!」。
普通盛りでも精一杯なのは知ってるけれど、
きっともう最後だもの、嘘みたいにぺろんと食べれるよとそんな気になって、
マスターに「ナポリタン大」と囁くように。


きっと奥さんが鍋を煽るいるのであろう厨房から炒め音が溢れ漏れてくる。
今日は意外と時間がかかるなぁと思う頃、湯気とともに大盛りのお皿がやってきました。kankan02.jpg


なはは、いいなぁやっぱり。kankan03.jpg そして、大盛りはやっぱり多い(←当たり前)。
これは一気呵成に挑まねばならぬと、
鉢巻をきゅっと締める振りをしてフォークを握り締めます。


kankan04.jpg
シャツに撥ねるのも気にせず、味わい咀嚼を繰り返す。
粉チーズは控えめに、
玉葱の甘さとピーマンの青みを合いの手に食べ進みます。kankan05.jpgこれがもしかしたら最後の「かんかん」ナポリタンかと思うと、きゅっと切なくなってくる。
だからちゃんと綺麗に平らげなければと、ゆっくりとでも着実に。


と、突然限界がきました(泣)。
ああ、健闘空しく、最後というのに残すことになってしまいました。
お持ち帰りできませんかとマスターに訊ねるも、容器がないんだよねー、と。
ああ、残しちゃってごめんなさい。
マスターにそう詫びて、また来ます、とも囁きます。


永きに亘り新川・八丁堀界隈のひる時空腹を十二分に満たしてくれてきた、
居酒屋「かんかん」。kankan06.jpgおつかれさま。ありがとう。
定年の9月末までに、何度かお邪魔します。


口 関連記事:
  洋風居酒屋「かんかん」で 太目の麺とほどよい辛さカレースパ(03年05月)
  居酒屋「かんかん」で ナポリタン誘う膨満感とピーマンほの苦味(08年08月)
  居酒屋「かんかん」で ドライカレーにカレーライスにカレースパ(10年05月)
  居酒屋「かんかん」で 夜かんかんへの冒険カキフライとナポと(10年11月)



「かんかん」
中央区新川2-7-11 仮谷ビル [Map] 03-3551-6733

column/03170

口 麺酒蔵「竹井幸彦」で 鶏しおそばしょうゆラー細麺シンプルの妙

takei.jpg日テレ「ズームイン!! SUPER」の企画から、汐留タワーの地階に出店していた「汐留らーめん」。
当時随分と話題になったのが懐かしい。
そしてあれからもう9年の歳月が過ぎたのか、とも。
その「汐留らーめん」の店主の竹若幸之助氏が八丁堀界隈に出店すると知ったのが7月末のこと。
番組の終了を受けるようにして「汐留らーめん」を閉める、その後の展開なンだろね。


そう考えながら亀島橋を渡り、見えてきたのは、
以前「キッチンジロー」があったテナントが新装なっている様子。takei01.jpg店頭には、開店を祝う花が幾つも置かれ、その中には"日本テレビ"の文字もみつかります。


takei02.jpg9月にグランドオープン、としているのは、「汐留らーめん」が8月末までの営業であることと呼応しているのでしょう。
プレオープンのお昼メニューは、「鶏しおそば」か「和牛すじ煮込みそば」。


「汐留らーめん」の印象は余り芳しいものではなく、
あれこれ味をぶっこんじゃった挙句に結局塩辛さだけが舌に残る感じのものでした。
それがどのような昇華をみせているのかなぁとお願いしたのが、「鶏しおそば」です。


慣れないオペレーションにてんてこ舞いな厨房廻りの様子を眺めながら、
そこはまぁいろいろあるわなぁと思いつつじっと待つ。
厨房の寸胴には、たっぷりこんもりとスープ素材が溢れんばかり。takei03.jpg鶏のもも肉らしき部位も覗けます。


届いたどんぶりは、以前の印象から一転してシンプルな装い。takei04.jpg鶏の脂と旨みを煮出した感じのスープは、
例えば、末広町「鳥つね 自然洞」が営んでいた今はなき「山彦」を思い出させる。


takei06.jpg
とろんとしてそしてそれは過ぎず、
このスープにはやっぱりこんな細麺でしょうという麺を泳がせています。takei05.jpg製麺・中西食品のトレーが厨房に。


プレオープンおひる時のもうひと品が、「和牛すじ煮込みそば」。
「鶏しお」と同列のそばに、牛すじ煮込みをトッピング。takei07.jpgtakei08.jpg甘辛く煮込んだ牛スジもコテっとさせず、
旨みの芯がすっと一本立つような簡潔な仕立てです。



三度再訪は、グランド・オープン時の特別サービス、500円「鶏しおそば」を横目にしつつ、
気になっていた「しょうゆラーメン」をお願いしました。


ううむ、これまた派手さとは真逆にあるような、極めてシンプルな面構えのどんぶり。takei09.jpgそれでいて、十分かつバランスのいいコクと旨みを湛えたスープ。
何気なく馴染むようにそのスープを持ち上げる細麺。
インパクトはなくとも、飽きのこない、そして〆のラーメンにもぴったりの一杯だ。


takei10.jpg
中太麺の「味噌ラーメン」なんかもあるけれど、
シンプルな細麺のラインナップが「竹井幸彦」の真骨頂のようです。


「汐留らーめん」転じて、新川に麺酒蔵「竹井幸彦」。takei11.jpgtakei12.jpg夜には、居酒屋+ラーメンで客単価の獲得に抜かりなく(笑)。
ポスターに記したふたりの店主の名前で、店名の訳がみえてくる。
件の竹若幸之助、そして荒井寿彦氏。
共同経営なのですね。


口 関連記事:
  日テレ「汐留らーめん」で ショッパいぃ汐留らーめんンンン残念(04年02月)



「竹井幸彦」
中央区新川2-8-1 長山ビル1F[Map] 03-5566-8410

column/03169

口 Italian wine Bar「metameta」で イタリアワイン拘って呑める場所

metameta.jpg八丁堀の某所。
その昔そこにはサインポールのストライプをくるくるさせた床屋がありました。
その建物を改築している様子が窺えたのは、09年の早春の頃のこと。
今は新大橋通りに面している牛たんの「助六」もこの並び界隈にあったんじゃなかったっけとそんなことを考えながら、もしかして新しい飲食店になるのかしらんと眺めていたことを思い出します。



落成なった板張りの建物。
店頭を覗き見するようにして目に留るのは、
黒板に認めた「イタリアワイン飲めぬ者入るべからずの店」。
しかも、基本的に四名様以上はご遠慮ください、とある。
ありたいスタイルには頑なに拘りたい店主の気概がストレートに伝わるメッセージだ。


隠れ家に忍び込むような気配をさせる通路の奥では、
重厚な木肌の扉と真鍮のノッカーが迎える。
おっかねぇー頑固親父がそこにいるのじゃないかと恐る恐る押し開けると、
カウンターの向こうにちょっと探るような目線のシェフがいる。
蓄えた髭に後ろで束ねた髪。
如何にもなオヤジじゃぁないけれど、なるほど頑固そうな面構えにも映ります。


カウンターの隅に案内されて、斜めに見上げる吹き抜けの天井は高く、
木の調子を活かした全体にしっかりとした厚みのあるデザイン。metameta02.jpg
metameta01.jpgmetameta03.jpgmetameta04.jpg
訊けば、元の床屋の木造二階屋は築45年のものであったという。
その家屋を跡形もないくらいに大改造して仕立てたということのよう。
シェフは以前、飯田橋でイタリアンを営んでいて、
入口扉やカウンターの一枚板はその店から持ち込んで再生させたものなんだ、とも。


イタリアワインを愉しんで呑んで欲しいと訴えるシェフの真骨頂は、
カウンターに何気なく置かれた手書きのワインメニューに顕れてる。
Italiaグラスワインと示したタイトルの下には、三項目。
Spumanteはイタリアの泡、
Vini Bianchiは飲み応えありの白かフレッシュ&フルーティの白。
Vini Rossiにはスペシャル赤か飲み応えありの赤か果実味豊かな赤。metameta05.jpgこうしてあらかじめ呑み口の区分がされていると、
呑みたい気分やその順番や料理との感じをすんなりと組み立てられる気がして、いいよね。


まずはやっぱり泡からとお願いするとそれは、
滑らかな辛口の「BORTOLOMIOLボルトロミオル」だったり、
ふくよかな呑み口の「CONEGLIANOコネリアーノ」だったり。
metameta08.jpgmetameta06.jpgmetameta07.jpg深い色合いのロゼ「PODERI MORINI」だったりする。


飯田橋の頃からの定番だというのが、「マッシュルームを生食で」。metameta09.jpgmetameta10.jpgありゃ、生でくっちゃうのねと思いつつ、
まずは添えてくれているペコリーノロマーノチーズを齧ってからやおら、
つるんと丸いマッシュルームに歯を立てます。
しゃくっという独特の歯触りとともにマッシュルームが割けて、
キノコな香りが立ってきて、これが旨い。
マッシュルームのいいのがない時季には、「蚕豆を生食で」となるのだけれど、
これはこれでカリシャクとした歯触りと青さの中の旨みが新鮮な驚きを呼んでくれるのだ。


お次のイタリアワインは、
フレッシュな白を挟んで飲み応えありの白へと変遷するのがボクのパターン。
metameta11.jpgmetameta12.jpg
metameta13.jpg
熟成感漂う「FILAGNOTTI」だったり、
VERNACCIA種の「ISABELLAイザベッラ」だったり。
奥行きの広がりに含む熟れた華やぎとミネラル感のバランスが旨いなぁと、
「CARNIGAカルニーガ2004」のラベルをしげしげ眺めると、Soave Classicoとある。
どうもソアーヴェと訊くと、かつての魚を象ったボトルを思い出してしまうのだけど、
あれと一緒にしてはいけないンだね。


シェフが繰り出すメニューは、"すべてがワインのおつまみ"。metameta14.jpgmetameta15.jpgそんなワインの友は例えば、「季節野菜とキノコの温かいサラダ」とか、
ゴルゴンゾーラの香りを添えた「北アカリじゃがいもと黒豚"肉じゃが"」とか。


そうそう、ゴルゴンゾーラといえば、
「ゴルゴンゾーラを主とするイタリア産チーズ四種の半熟仕上げオムレツ」なんて手もある。metameta16.jpgふっくらさせたオムレツが含む塩っ気と青カビ風味が繰り返しワインを誘うのだ。


時には、鴨なんぞと洒落込もうと、
「シャラン産鴨骨付きもも肉 直火焼きグリル」。metameta17.jpgカリカリしっとりに焼き上げた皮目の香ばしさと身肉が届けてくれる、
ああ、深い滋味。


お友の赤は、「TAURASIタウラージ」だったり、metameta18.jpg豊かなボリュームの「CANAJAカナヤ」だったり。


そうこうしているうちに呑みながら〆ちゃいたいってなことになって,
パスタを所望してしまう。
「ふきのとうフリオ」は、
まさに蕗の薹のほろ苦い香りをおもいっきりフィーチャーしたヤツ。metameta19.jpgぱきっとした茹で具合と乳化したオイルが含む塩っ気のある旨みは、
ワインのつまみになる仕立てだ。


イタリアンワインに拘って呑める店「metameta」。metameta20.jpg北と南で違いがあったのに、最近は温暖化のせいか北の葡萄の出来がよくて、
ドライでミネラルなヤツが珍しくなってきちゃった、という。
クラシカルな仕立ての瓶が好みかな、とシェフ。


"metameta"という店の名前の意味を訊ねるとそれは、
イタリアの旧い口語で"半分半分"といった意味だと云う。
シェフはその名に、"初心忘るべからず"との意味合いを篭めているそう。
どうやって試練を乗り越えていったのか、新しい試練にどう対処したのか、
という事柄と"半分半分"という言葉とがどう重なるのか意味深だ。


口 関連記事:
  たん「助六」で たんは焼かずにしゃぶに佳し唐揚げつくねに角煮(09年05月)



「metameta」
店舗情報は非公開

column/03162

口 HAND MADE BREAD「ベニヤ」でぐっちょりして旨い惣菜パンの道

beniya.jpg茅場町で知るひとぞ知るパン屋さんと云えば、
桜並木の通りにある「ベニヤ」さん。
正午が近づくに従って、ひとり、ふたり、また一人とガラガラと開く自動ドアの中に吸い込まれていくご近所OLさんが増えていきます。
以前から気になりつつも今まで眺めるだけであったのは、イートインスペースがあるのを知らなかったから。
外から覗いただけでは分らないけど、お店の奥左手にイートインコーナーがあるのです。



特にアテのないまま小さなトレーを手にしたところで目に留ったのが、
冷蔵の棚にあった「ライ麦サラダ」という文字。
ポテトサラダを挟んだライ麦パンてなことだろねと思いながら手にしてびっくり。
想定外のずっしり感がその手にしっかと伝わってくるのです。beniya01.jpgどれどれと壁に向かうカウンターの椅子でラップを剥いでから、大口開けて齧りつく。
あああ、マヨネーズ使いに一切の遠慮なく、
ライ麦の香ばしさを押し退けるようにポテサラが圧倒してくる。
こりゃぁスゲーや(笑)。
これひとつでもお腹一杯になりそうだもの。


さて、中に入っているのはなんでしょう?と簡単なクイズにしたくなる断面を持つパンがある。beniya02.jpgbeniya03.jpgやや縮れた麺状のものが朧に透けていて、トッピングに紅生姜とくれば、
そう焼そばパンだ。
ホットドックパンに挟んだスタイルが通り相場だけど、「ベニヤ」では丸くなる。
一見コンパクトに見えて、挟むに負けないくらいぎっしりと焼そばが詰まっているのです。


そして、売れ筋人気の筆頭に挙げられているのが、「トマトボール」。beniya04.jpg甘そうに火の入ったトマトが零れ落ちんばかりに顔を出してる。


いろんなものが口の脇から垂れそうな予感に齧りどころを探りつつ、
またまた大口開けて噛みつきます。
beniya05.jpgbeniya06.jpg
あああ、これは旨い。
beniya14.jpgトマトが迸らす甘酸っぱい旨みとそのトマトの回りを包むマヨネーズやチーズとが生むグッチャリが多くのひとを魅了するのがよく判ります。
他にも例えば、なぜその名前なのかまったく判らない「パリジャン」のぐっちょり具合も素敵なのだ。


beniya07.jpg
なんだかんだで既にもう何日も通っているのだけれど、
必ずと云っていいほどカウンターの一番奥には、「御予約席」の札がある。
きっと毎日のように通う超常連がいるのでしょう。


ある日のおひる時には、
「海老かつ」「海老グラタン」などとラインナップのある海老モノの中から「海老マヨエッグ」。
当にその名の通り、炒り玉子の海の上にマヨネーズがふんだんに注がれて、
そこへ海老さんが仲間入り(笑)。beniya09.jpgbeniya08.jpgせーのー、と勢いをつけて齧りつけば、
そうそうこうやってたっぷしの玉子マヨネーズを食べてみたいと思ったことがあったと膝を打つ。
ぐっちょっと零れるのに気をつけましょう。


マヨネーズなくして、「ベニヤ」の惣菜パンはあり得ない感じであるけれど、
マヨの親戚、玉子をフィーチャーしたヤツも少なくない。
例えば、耳慣れたフレーズ「ベーコンエッグ」。
beniya10.jpgbeniya11.jpg
beniya12.jpg
なるほど、カリっとさせたベーコンと炒り玉子のドックじゃんとがぶっと齧りつくと、
みりみりとはみ出す玉子に驚く。
そうそう、こうこなくっちゃ「ベニヤ」のパンでありません(笑)。


半端のない量感とマヨネーズやチーズ、玉子を基本素材に"ぐっちょりして旨い"惣菜パンの道を真っ直ぐ突き進んでゆく、ブレのない気概がいい。
おちょぼ口で気取るばっかりのヒトには残念ながら判らない領域なのかもしれません。

そして、姐さんたちが極当たり前のことのように繰り出してくれる、パンを美味しくいただくための気遣いのあれこれといったら、なんだかそれだけでちょっと嬉しくなるのでありますね。


ザ・日本のお惣菜パン屋、茅場町「ベニヤ」。beniya13.jpg「ベニヤ」は、「紅屋」。
どんな由来で屋号「紅屋」としているのか訊ねてみたら、お祖父ちゃん亡くなっちゃっているので本人に訊けないので判らない、とのお応え。
「メロンパン」「はちみつバター」「北欧はちみつ」とかの甘い系にも挑戦しなければ(笑)。



「ベニヤ」
中央区日本橋茅場町2-4-7 [Map] 03-3666-7109

column/03158

口 Italian & Bar「Spoon」で 皐月水無月の広島産カキスパゲッティ

spoon.jpg鳥徳系Beer Bar「TALO」と魚旬「TU・KI・JI」の間を入る茅場町の裏通り。
ランチ時に空席を待つ人影をちらほらと作っているのが、Italian & Bar「Spoon」。
日記を振り返ってみると、開店から6年半以上が少なくとも過ぎている。
ファサードを飾るテントの色褪せ具合がそんな時間の経過をも示しています。


それは、皐月の終わり頃。
店頭の黒板をチェックすると、牡蠣のメニューがある。spoon01.jpg途端に嬉しくなって(笑)、早速扉を開けると、既に満席の雰囲気。
にこやかなおねぇさんに迎えられ、なんとか残っていた一席へ。


「Spoon」のランチメニューは、週替わり。
「ゴーヤとスパム・玉子の沖縄風スパゲッティ」なんてのにも気を惹かれつつ、
お願いしたのは、「広島産カキときのこの和風スパゲッティ」です。spoon02.jpg浅葱のあしらいに映えるお皿には、
シメジやエリンギと一緒にごろごろっと牡蠣の身が。


火を通し過ぎず余計な過剰な味付けをせず、
牡蠣とキノコたちとが織り成す滋味を生パスタと一体感のあるように仕立てた感じ。spoon03.jpg5月下旬で普通に真牡蠣の料理を供してくれているってことは、
冷凍の牡蠣なのだろうと思うけど、身が縮んだり、臭みがあったりすることはない。
かき会議」でお勉強した、
特殊冷凍システムCAS(キャス)による牡蠣なのかもしれません。


6月に入ってから訊ねたら、
今度は「広島産カキと生青のりのクリームスパゲッティ」だったりする。


小皿のサラダをのんびりと平らげたところへ届いた大判のお皿の景色。spoon05.jpg青海苔の緑色がふんだんに鏤められていて、
その処どころに半切した牡蠣の身が載っています。


あっさりめに仕立てたクリームソースに、
牡蠣の旨みエキス少々と青海苔の風味が滲んでいて悪くない。spoon06.jpgフォークの先に纏めて口に含んだ麺は、生パスタ。
意外とよくソースを含んでくるパスタの食感は、むにっとしてつるっとして。


新川「キッチンぼらぼら」の生パスタと似ている感じもあるけれど、
あそこまでの"ゴムな感じの弾力"ではなくて、頃合いのいい。
訊けば、レシピを指示して製麺所で打ってもらっているそう。
そんな製麺の委託は、ラーメン業界では、常道になってきている節もあるものの、
カジュアル・イタリアンではまだ意外と少ないのじゃないかなぁ。


spoon07.jpg
ちなみに、食べ放題のパン(フォカッチャとは呼んでいない)は、
ご近所の人気パン屋さん謹製。
生パスタよろしく、もちっとむにっとした独特な柔らかな歯触りであります。


茅場町で昼夜人気のカジュアルイタリアン「Spoon」。spoon08.jpgspoon09.jpgいったい全体都合何種類あるのだろうとも思う週替わり生パスタに迷いつつ、
具材とソースの組み合わせあれこれの「ハンバーグプレート」も気に掛かる。
高い女子率の中に敢然と混じっているオジサン同志(笑)も、
きっと迷っているに違いありません。


口 関連記事:
  キッチン「ぼらぼら」で ナポリタン独特個性な手打ち自家製麺(09年12月)
  Italian & Bar「Spoon」で 手長海老のトマトクリームスパゲティ(05年02月)



「Spoon」
中央区日本橋茅場町2-4-3 [Map] 03-3666-0675

column/03150

口 薩摩黒豚そば「茂助」で 薩摩黒豚そば鶏そば港屋的アプローチ

mosuke.jpg如何にも愛宕「港屋」バリの「肉そば」「鶏そば」を供してくれていた、八丁堀・桜橋の「アマンシオ」。
そこそこの集客を続けているものと思っていたら、いつの間にかつけ麺の店に変貌しているのを見つけて驚いたことを思い出す。
その「つけ麺 田多森」もあっという間になくなって。
暫く寂しい表情だったテナントに暖簾が掛かったのは確か、10年12月頃のことでした。


店の名を「八丁堀 茂助」。mosuke01.jpg全般にアバンギャルドな佇まいだった内外装も黒板を回したファサードが代表するように、
落ち着いた雰囲気へと進化を遂げていました。


出汁の匂いがふふんと漂う店内でいただく手打ちの蕎麦。mosuke02.jpgお隣の武蔵野うどん「福福」と並んで、
お気軽に真っ当にいただる饂飩と蕎麦の店が揃ったなぁと思ったものです。
mosuke03.jpg「肉そば」なんてのもあって、
それは豚肉の入ったピリ辛のつけ汁でいただく二八そばなのでありました。


ところが、そう思いつつも桜橋界隈に足を向けない裡に、なにやら様子が変わってる。
まず、店の前に黒い豚がいる(笑)!
堂々と胴体に「薩摩黒豚」と標した黒い豚のモニュメントは、鼻先を金色に飾っています。mosuke04.jpgまた、別の店に変わってしまったのかと思うも、店の名は「茂助」のまま。
「八丁堀」と謳う代わりに、「薩摩黒豚」を代名詞に据えているようです。


へーと思いながら暖簾を潜ると正面に、お品書きが見つかります。
ラインナップは、「薩摩黒豚そば」に「鶏そば」、そして「もりそば」「ざるそば」。
まずは、店の名を冠した「薩摩黒豚そば」からいただくことに。
すると、タレの辛さは大丈夫ですか?と訊かれる。
あれ?辛いタレの蕎麦なんだ?と思いつつ、多分大丈夫と返答して、
お冷用のそば猪口を受け取ります。


カウンターの隅に陣取って見上げる壁には、大きく薩摩の国のアピール。mosuke13.jpg「薩摩黒豚そば」のお膳がやってきました。


あれあれあれ?
器や盛り具合は違えど、これはまさに、
いつぞやの「アマンシオ」の再来ではありませんか!mosuke05.jpg大量の刻み海苔と湯掻いた黒豚と一緒によいしょと麺を引っ張り上げて、
明らかにラー油の浮かぶ醤油色の汁にどっぷしと浸します。
挽きぐるみ系の黒っぽい蕎麦であるところも、あの感じ。
わしわしと喰らいます。


つけ汁は、見た目通りの濃い味&辛味くっきり。
麺のボリュームも例によって、たっぷり。
大盛りのお世話になることはないでしょう。
mosuke06.jpgmosuke07.jpg
途中からは、ご自由にどうぞの生玉子をふたつ割って溶いたり、揚げ玉を投入したりして、
そんな変化も愉しみつつ完食です。
ふー、満腹(笑)。


それじゃぁ、「鶏そば」はどうでしょうと別のお昼どき。mosuke08.jpgパッと見は同じようですが、まず違うのが、
「黒豚そば」つけ汁が醤油仕様であるのに対して、
「鶏そば」のつけ汁は、鶏がら温ったか塩味仕立てという点。
鶏肉が麺へのトッピングではなくて、
つけ汁の中にごろごろと入っているのも対象的なところでしょうか。


とは云っても、どちらも辛いつけ汁で、ボリュームしっかり。
全体的な印象には余り差異がありません。
mosuke09.jpgmosuke10.jpg
mosuke11.jpg
鶏肉をやや細長く刻んでくれると、
麺と一緒にわしわし喰らう感じが増して、いいんだけどなぁ。


八丁堀から薩摩を冠に、
正調そばの店から港屋系そばの店に転じた薩摩黒豚そば「茂助」。mosuke12.jpg「薩摩の国」をモチーフにしているのは、
単に最上級の薩摩黒豚をキーアイテムにしているからなのか、
それとも鹿児島に縁があるからなのでしょうか。
そして、以前の「アマンシオ」、そして「港屋」との関係や如何に。


口関連記事:
  ソバール「アマンシオ」で 冷たい汁の肉そば温か汁で鶏そば(09年04月)



「茂助」
中央区八丁堀3-17-16 [Map] 03-3553-8551
http://satsuma-mosuke.jimdo.com/

column/03149

口 和食屋「まめや」で 高野豆腐のカツご膳ほっこり優しいお惣菜と

mameya.jpg新富町の裏通り。
旧い民家に手を入れた佇まいが印象的な「まめや」の前に、幸福の黄色いハンカチならぬ、山吹色のタオルが風に揺れています。
それがきっと、「野菜いっぱい、まめやのお昼ごはん」やってます、のサインなのでしょう。
この2月から開始したという、「まめや」のランチへと足を運びました。



ちょっぴり床を軋ませて、久し振りの「まめや」さん。mameya01.jpgmameya02.jpg開け放った扉から覗く夏の裏通りや簾越しに窺う路地の陽射し。
ちろりんと風鈴が涼しく揺れるのが似合いそうな風情があります。


mameya03.jpg「まめやのお昼ごはん」は、どんな事情か、水木金のみの営業で、
お品書きは週替わり。
基本形は、温かい前菜に野菜たっぷりおばんざいのプレート、メインのおかず、そして玄米ごはん&味噌汁、プチデザートという組み合わせだ。


一品づつ順番に出していきますからね、ということでやってきたのは、
「じゃがいものスープ」とそれを追うように「おばんざい盛り合わせ」。mameya04.jpg暑くなってきた頃に「じゃがいものスープ」と訊けばすぐさま、
和風のビシソワーズかな?と思うけど、手にした器は明らかに熱々。
黒七味のそれのような粉末が振られているけれど、
スープ自体はじゃが芋で作った粥のような、兎に角優しい味わいで、
既に和んでいた気分がさらに和らぐのが判ります。


丸皿に綺麗に並べられたお惣菜は、可愛らしき小宇宙。mameya05.jpgおかかのかかった薇のおひたしに、人参とめかぶとろとろには胡麻油の風味を添えて。
具たっぷりの玉子焼きには、パプリカや冬瓜が織り込まれています。
これでちょこっと晩酌したいと思うのは、ボクだけじゃないでしょう(笑)。


玄米ご飯が甘くて優しいなぁと思いながらあおさの味噌汁を啜ると、mameya06.jpgこれまた塩分控えめの優しい仕立てです。


mameya07.jpgそして、今週のメインのおかずは、「高野豆腐のカツ」。
高野豆腐をカツにしちゃうなんてのはもう、
すっかり精進料理の発想なのでしょう。
云われぬまま眺めたら、衣をつけて揚げたはんぺんか。mameya08.jpgはんぺとは違う重量感を箸の先に感じながら、えい!っとばかりに(笑)齧ると、
なるほどこうするに絶妙の厚みにスライスした高野豆腐。
軽く締まった歯触りが柔らかな肉で揚げたカツを食んでいるような気にさせる。
ソースも用意してくれたけど、衣に塩した加減だけで十分だ。


お茶を啜りつ、きっとお手製であろう「豆乳チョコムース」を舌の上で蕩かしていると、mameya09.jpg改めて首尾一貫した女性らしい優しさに気づくのです。


新富の裏通りの一軒家でしっとり営む、ほっこり和食処「まめや」。mameya10.jpgビルとビルの谷間にこんな空間があるって、もっと知って欲しいような知られたくないような。


口 関連記事:
  和食屋「まめや」で 満寿泉マテ貝いかワタ焼き金目ブイヤベース(09年01月)



「まめや」
中央区新富1-7-12 [Map] 03-3206-3155 
http://mameya502.exblog.jp/

column/column/03146

口 軍鶏しゃぶ「さざん」で しゃも丼くじらユッケ丼金山豚ロース定食

sazan.jpgもう、5年以上前に一度お邪魔して以来ご無沙汰してしまっていた茅場町「さざん」。
ランチをやらなくなった記憶のままでいたのだけれど、割烹「辰巳」からの道すがら覗くと、開け放った扉の中でお食事中のひと影がある。
四品の載るお品書きを掲げて、お昼どき鋭意営業中のよう。
日を改めてお邪魔してみました。


あれ?っと思うのは、
以前は普通の対面カウンターだったところ全面が焼酎瓶の棚になっていること。sazan01.jpg顔が見えない感が残る反面、選りすぐり焼酎を前面に押し出してる感が明確に。
そもそも置き場所が、ってな事情もあるのでしょうね。


sazan02.jpgランチ四品のお品書き。
結局まだ、こちらの軍鶏しゃぶはいただいてないものの、やっぱり気になるのは、品書き筆頭の「しゃも丼」でしょう。


「さざん」のお昼の特徴のひとつは、ドンブリの前に小さな膳が届くところ。sazan03.jpgひとつの箱庭のようなお膳には、サラダに小鉢がふたつほどに味噌汁のお碗。
へー、と思っているところへ空かさずドンブリが届く感じです。sazan04.jpg


「しゃも丼」の仕立ては、親子丼。sazan05.jpgsazan06.jpg軍鶏の玉子を使っているかどうか訊かなかったけど、半熟の玉子が甘めで、その分軍鶏肉のそれらしさを真っ直ぐ味わうものにはなってない。
まぁ、軍鶏肉を直球でごろごろ使ったら、お高いものになっちゃうンだろね。
刻んだ生姜がいいアクセントになっています。


「さざん」ランチ、もうひとつのドンブリが、「くじらユッケ丼」。sazan07.jpgユッケらしく、真ん中に玉子の黄身の黄色が映える。
カイワレの間から覗くのは、赤黒いくじらの身であります。
勿論、解凍した赤身なのでしょうけれど、
蕩けるレアっぽさとクセなき独特の風味はまさに鯨らしい。
ヅケのタレとも相性よく、玉子を崩していただきましょう。


sazan08.jpg
お肉系定食のひとつが、「金山豚ロース定食」。
金山豚というのは、愛媛県の金山出石岳山麓の標高600mあたりで育てられているブランド豚ということらしい。sazan09.jpgそそるルックスではあるけれど、さてさてどれどれと口に含むと、おお、なるほど自然な脂の甘さがじわわと広がって、滋味な旨みがそれを追い掛けてくる。
いいんじゃないでしょうか(笑)。


sazan10.jpg
「牛タン定食」が、もうひとつのお肉系定食。sazan11.jpgぺらっとした厚みのくせして妙に硬い牛タンに出喰わすこともあるけれど、
これはそんなことはない。
タンらしい風味が甘さにも思う旨みとともに素直に愉しめます。


茅場町裏道の一軒家の佇まいで、こだわりある端正なお膳がいただける「さざん」。sazan12.jpg店の名「さざん」は、諸説あるようなんですけどっ、と微笑うおねえさんによると、サザンが好きってこともあるけど、なんか仏像とか仏教のなにかにも由来があるみたいですよ、と。
いまひとつよく判らない(笑)ので、今度は宵闇どきにお邪魔して、「地鶏のたたき」「しゃも唐揚げ」、そして「軍鶏しゃぶしゃぶ」をいただきつつ、改めて訊いてみたい。
隅っこの階段を上がる二階には、隠れ家ちっくな個室もあるようです。


口関連記事:
  割烹「辰巳」で 潔くも実直なぶり大根にカキフライ其は南東にあり(11年04月)
  軍鶏しゃぶ「さざん」で ささみレバー砂肝炭火網焼と軍鶏味噌鍋(05年03月)



「さざん」
中央区日本橋茅場町2-3-4 [Map] 03-3664-0503 
http://www.syamo-sazan.com/

column/03144

口 レストラン「サンボーイ」で 街角洋食のカキフライ生姜焼き&ナポ

sunboy.jpg割烹「辰巳」の鯔背な風景のある茅場町裏通り。
「辰巳」の斜向かいに一軒の洋食屋があります。
敷地の左手はマンションに建て替わり、右手の敷地は時間貸し駐車場。
その間で、そんなことどこ吹く風の風情で佇んでいるのが、レストラン「サンボーイ」。
花緑青色のテントに記した電話番号の桁数が昨日今日からの店でないことを教えてくれます。


自動ドアの脇に何気なく貼られた「カキフライ」の文字。
そうですかそうですかと喜んで(笑)、早速「サンボーイ」店内のひととなりました。


おっとり風情のオバチャンに「カキフライ!」と告げてから、
改めて正面に見据える壁のメニューを眺めます。sunboy01.jpg「豚肉生姜焼」に「牛肉生姜焼」もある。
そのまま視線を右へずらすと、おお、「ナポリタン」もしっかり控えているね。


ミックスベジタブルの彩りで攻める牡蠣フライがやってきました。sunboy02.jpg長めなのやら、平べったいのやらのフライが都合五つお皿に載っていて、
それぞれが全体に大振りな感じ。
妙に濃度のあるタルタルは、お手製か市販品か。
sunboy03.jpgsunboy04.jpg
がぶりと齧りつけば、やや硬めの衣から弾け出る旬の名残りの牡蠣風味。
少々衣がぼったりしちゃっているので、もちっと丁寧に衣づけしてくれるといいかも。


ウーロンハイはないのかなぁと思いながら注文むは、「ナポリタン」。
すると早速、厨房から炒め音が聞こえてきます。


もやしの味噌汁を添えたナポリタン。
キャベツの千切りも一緒盛りです。sunboy05.jpgsunboy06.jpg具材は、ハムと玉葱とピーマンと。
炒めしっかり加減に和んでしまうナポリタンに口元汚して一気の完食です。


別のお昼には勿論、「豚肉生姜焼」。sunboy07.jpgお肉屋さんで「生姜焼き用肩ロース」とかで売ってるヤツが脳裏に浮かぶ5枚のお肉がなんだちょっと美しい。
ここでもミックスベジタブルが威力を発揮しているようです。


生姜もしっかり利いたやや辛目のタレがいい感じ。sunboy08.jpgsunboy09.jpg豚の脂と旨みが渾然として、
これぞ街角のロース生姜焼きだなぁと想ったりします。
「牛肉生姜焼」という手もあるけど、選ぶなら断然「豚肉生姜焼」。
「豚焼き!」とお願いしましょう。


茅場町の街角洋食、レストラン「サンボーイ」。sunboy10.jpgオカアさんに訊くに、創業からかれこれ40年近くになるのだそう。
そんでもって、「サンボーイ」というお店の名前は何故に"サンボーイ"なの?と訊ねると、
ご主人が名付けたらしいが、それには諸説あるらしい、と(笑)。
三人男がいたから、とか、
映画「レッドサン」にあやかって、とか(この二階で「レッド」という雀荘をやっていたらしい)。
オカアさん、次の時季も「カキフライ」よろしくね。


sunboy11.jpg「三陸牡蠣復興支援プロジェクト(株式会社アイリンク)」から、
「復興かき」のオーナー証書が届きました!
20個前後の三陸からの牡蠣。早く届くといいなぁ。


口 関連記事:
  割烹「辰巳」で 潔くも実直なぶり大根にカキフライ其は南東にあり(11年4月)



「サンボーイ」
中央区日本橋茅場町2-5-1 [Map] 03-3666-9251

column/03136

口 歌舞伎座厨房「歌舞伎そば」兜町で ここでも旨いかき揚げそば

kabuki.jpg歌舞伎座の幕を一旦閉じる「歌舞伎座さよなら公演」が催されたのが10年4月のことでした。
歌舞伎座=そばとも連想させてくれていた「歌舞伎そは」はその後、歌舞伎座の敷地裏手の路地へと移転して営業してくれていています。
そんな「歌舞伎そば」が初めての支店を出したと知ったのは確か、年が明けた頃。
兜町店と聞いて、東京証券取引所の近辺なのだろうなと思い込んでいました。



ところがある日、平成通りの交差点で信号を待っていると、
その斜向かいに「歌舞伎そば」と謳う暖簾を見つける。
ああ、なぁんだ、こんなに近くにあったのね、ここも住所は兜町なんだと気がついて、
早速その暖簾を潜ります。


歌舞伎座の店と同じく、券売機でポチとするのは、「ざるかき揚げそば」。
ぐわぐわと沸く湯殿のすぐ脇に陣取ります。kabuki01.jpgここ兜町店でも、一家言ありそうな風格のオトーサンたちが賄ってくれているのだけれど、麺を湯から上げたり、かき揚げを揚げたり、載せたりする所作に"あの"リズムは感じられません。
至極当然のことであるのにちょっと残念にも想ったり。
歌舞伎座のオヤジさんが膝でつくるリズムは、「歌舞伎そば」そのものと一体のものになっているのが改めて判ります。


「かき揚げ」追加トッピング&大盛りの「ざるかき揚げそば」が目の前に届きました。kabuki02.jpg割った掻き揚げを綺麗に蕎麦の廻りに配した様子は、歌舞伎座の店に負けぬ壮観さ。


辛汁につつっと浸してずずずと啜る。kabuki03.jpg掻き揚げも辛汁につつっと浸してサクカリっと齧る。
うん、うまい。


辛汁の加減も甘過ぎず辛過ぎず、そば自身の風味旨みを上手に盛上げてくれている感じ。kabuki04.jpgそこへ掻き揚げされた野菜の甘さと油のコクが追い討ちを掛けて喜ばすのであります。


歌舞伎座のお店ではいただいたことのなかった、
温かい汁の「かき揚げそば」もいただいてみました。kabuki05.jpgそうか、どんぶりに載せるのだったら掻き揚げを割らなくっていいンだよね、とそんなことを考える自分が可笑しい(笑)。


かえしを妙に主張させず、素直に出汁を活かそうとする、意外と丁寧な甘汁。kabuki06.jpg
kabuki07.jpgkabuki08.jpgkabuki09.jpg
そこらの立ち喰いと並べて考えてはいけません。


11年の年明けに開店した「歌舞伎そば」の兜町店。kabuki10.jpg歌舞伎座の大将が刻むリズムはないけれど、
此処でも変わらぬ「もりかき揚げそば」がいただけます。


口 関連記事:
  そば「歌舞伎そば」で ざるかき揚げ場所は変われどあの芸な所作(10年12月)



「歌舞伎そば」兜町店
中央区日本橋兜町16-4 島田ビル 1F [Map] 03-5695-3701

column/03133


メインページ

八丁堀界隈の日常 アーカイブ

次のページへ