ginentei60.jpg銀座周辺を巡る旅
around the Ginza

maru60.jpg八丁堀界隈の日常
Hacchobori vicinity

takahashi_tsukiji60.jpg築地情緒そして月島
Tsukiji,Tsukishima

yoshinozushi60.jpg東京日本橋界隈の徘徊
around Tokyo,Nihonbashi

imahan60.jpgとある人形町風情
Ningyocho

azuma60.jpgオヤジ新橋外堀通り
that's Shinbashi

rikkon60.jpg広尾から六本木から霞町
Hiroo between Roppongi

partenope60.jpg渋谷恵比寿中目エリア
Ebisu.Shibuya,Nakame.

legrottaceleste60.jpg青山赤坂うらおもて
Aoyama.Akasaka

inochinomizu60.jpg麻布プラチナ漫ろ歩き
Azabu.Shirokane

gingyo60.jpg身近洒落まち自由が丘
Jiyugaoka

derauchi60.jpg東急ローカルまいど
my lines Tokyu

nichinan60.jpg五反田品川大井町
Gotanda to Ohimachi

watetsu60.jpg大森蒲田川崎ライン
Ohmori to Kawasaki

norge60.jpg横浜おのぼりさん
all Yokohama

namikiyabu60.jpg浅草で道草
the Asakusa

daiki60.jpgアキバ上野湯島ゾーン
Akiba,Ueno.Yushima

kagiya60.jpgディープ荒川台東区
deep Arakawa,Taito

inonaka60.jpg深川両国河むこう
Fukagawa,Ryogoku

imoya60.jpg神田神保町靖国通り
Kanda,Jinbocho

cork60.jpg四谷神楽坂お堀沿い
Yotuya,Kagurazaka

ilpentito60.jpg代々木新宿馬場あたり
Yoyogi to BabaWaseda

aoba60.jpg西行き中央線方面
Chuo-Line

musashiya60.jpg東武三田線板橋区
Itabashi-ku

ushiwaka60.jpg豊島文京いけぶくろ
Toshima,Bunkyo,Bukuro

oaks60.jpg所沢じもちぃ西武線
Seibu-line,Tokorozawa

inari60.jpg沿線巡る小田急京王
Odakyu,Keio

ohshimaya60.jpgぐるっと関東ちょいと伊豆
Kanto area,Izu

enboca60.jpg軽井沢から甲信越
Karuizawa,Koshinetsu

yamamotoya60.jpg濃いぃぞ名古屋
Nagoyanagoya

yamamoto60.jpgなにわ大阪キタミナミ
naniwa Osaka

kiyamachi_samboa60.jpgはんなり京町修学旅行
The Kyoto

2298_60.jpg旅は陸奥国出羽国
Aomori,Mutsu&Dewa

2298_60.jpg南の島の楽園たち
Paradise Islands

2298_60.jpg独墺伊仏欧州諸国への旅
Trip to Europe


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2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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口青森×原宿表参道「とことん青森MAX」で 青森がまた近くなる。

tokotonaomori.jpg冬の表参道をうねり、撥ねた「青森冬ねぶた」。
寒さを吹き飛ばすような盛り上がりを魅せた光景は、まだ記憶に新しい。
その青森のねぶたが表参道に帰ってきました。
今回は、「青森ねぶた」「弘前ねぷた」「八戸三社大祭」そして「五所川原立倭武多」の青森四大祭りが集結してしまうという、当地でもそうそう見られることのない競演が実現。
待ちに待った新幹線の開業を間近に控えた青森の熱気が伝わってきそうです。


ライトアップが準備された南参道から臨む鳥居の向こうには、
点灯を待つ「青森ねぶた」に「弘前ねぷた」。tokotonaomori01.jpg


生気を吹き込まれるのをじっと待つ「青森ねぶた」。tokotonaomori02.jpg


セレモニーのあと、魂の点ったねぶたの両雄。tokotonaomori03.jpg


弘前の「金魚ねぷた」との再会がほっこり懐かしく。
tokotonaomori04.jpgtokotonaomori05.jpg
tokotonaomori06.jpgtokotonaomori07.jpg
新幹線開業を伝えるプレートを胸に誇った青森ねぶたには、歩道橋を潜る姿を思い出します。


競演四大祭りのあとふたつは何処にというと、それは「青森ご当地グルメ屋台村」のテントが並ぶお祭り広場に鎮座。


広場に足を踏み入れてまずは、おおお、と感嘆させるのは、
「五所川原立倭武多(たちねぶた)」の威容。tokotonaomori08.jpg高さ23mにも達する高さが見上げる者を圧倒します。
こんなに背が高いンじゃ、危なくって曳き歩くなんてできないよねと訊けば、
ちゃんと車輪がついていて運行させるのだという。
ぜひその雄姿を観てみたいけど、表参道の歩道橋は絶対に潜れないね(笑)。
それには五所川原に行かなくちゃ、だ。


と、なにやら煙を吐き出し始めたのが「八戸三社大祭」の山車からくり屋敷。tokotonaomori09.jpg虎が煙を吐き、カラクリ屋敷の如く変幻な動きで、豪華絢爛摩訶不思議な世界を映しています。


広場に並ぶ「青森ご当地グルメ屋台村」テントに向かうと、早速目に留まったのが、
「浪岡アップルサイダー」を供する名コンビ。tokotonaomori10.jpg青森県観光物産館「アスパム」でもお世話になった浪岡のオカアサンは、
今日もお元気そう(笑)。
tokotonaomori11.jpg早速ポットから汲んでもらったホットアップルサイダーで乾杯。
新幹線の通じた青森ではきっと、定番のご当地アイテムとしていま以上に認知されることになるのだろうね。
そして、青森で飲む前にこっそりご自宅用アップルサイダーも仕込まなければとも思ったり(笑)。
戸越銀座のJA青森でも売ってるのかな。


そして、青森ご当地グルメには欠かせないぜと「八戸せんべい汁」。
八戸せんべい研究所事務局長の木村さんが先頭になって呼び込む行列に並びます。
ああ、このむにっとした歯応えと優しい出汁に心安らぎ温まる。tokotonaomori12.jpg


そして、誰が思い付いた妙案か、せんべい汁になんと、虎鯖棒寿司がセット。tokotonaomori13.jpg虎鯖を齧りつ、せんべい汁をつるっと啜りつすれば、思わず笑顔になるのです。


ひっそりと隠れファンなのが、五所川原名物「あげたい」。tokotonaomori14.jpg香ばしく揚げた皮のふっくらと端から端までたっぷり入ったあんの重なりが素朴ながらもやっぱりいい。
チョコクリームにつぶあんに。
そうか、あの勇壮な立倭武多を見上げながら「あげたい」齧る夏、なんて体験ができるのかな。


「青森味噌カレー牛乳ラーメン」を一心に啜る愛Bリーグの事務局長と話し込んだあとには、「黒石つゆやきそば」を啜っちゃおうと。tokotonaomori15.jpgソースがつゆに溶け出してゆくそのグラデーションが愉しいぞ。


テント下のテーブルで、
「平川おからこんにゃく」や「深浦海鮮おやきフライ」のご相伴。tokotonaomori16.jpgみるからに「こりゃビールがなくっちゃ!」のご当地お惣菜に、文化館の売店で缶ビールを仕込んで、いざ乾杯(笑)。
つきじろうさんのむちゃんあなちゃんlaraちゃん、ありがとう。


改めて「青森ねぶた」を拝んで、
「とことん青森MAX」のおヘソとなった明治神宮の境内をあとにする。tokotonaomori17.jpgその先に伸びる表参道周辺のレストランでは、青森県産の食材をつかった限定メニューがコラボ展開中(7日まで とことん青森 カフェ&レストラン)。
そんなメニューにみる青森食材やご当地グルメ屋台のお皿たちの魅力は勿論、彼の地の風土の中でより味わい深いはず。
やはり当地でしか味わえないあれやこれやもきっとある。
また格段と青森が近くなる、ね。


口関連記事:
 ご当地グルメ「青森屋台村」で初上陸青森の味と表参道冬ねぶた(10年01月)



「とことん青森MAX in 原宿表参道」 http://www.aptinet.jp/ap_tokotonmax.html

column/03037

口青森料理・割烹「なか村」で 田酒呑る素焼みずしゃこほや亀の手

nakamura.jpgもう暫くは当地青森にいるのだろうと思っていたtakapuが、渋々東京に戻ってきました。
振り返ればそれは、雪の師走。
弘前の郷土料理「しまや」や県庁近くの居酒屋「樽」、そして「長尾」をはじめとする煮干しらーめんラインナップに案内してくれたtakapuと一献したいと都内の青森料理のお店を改めて物色してみます。
出来れば、まだtakapuが訪れたことのない青森料理の店が都内にないものか。
西新橋のあの店も小舟町のあの店もそもそもtakapuの守備範囲。
神楽坂のあの店も神田のあの店も、既に訪れているらしい。
かといって、なんちゃってな青森料理の店では、なんだしね。


と、意外と身近なところに真っ直ぐと"青森料理"を掲げる店がありました。
処はご存知、品川区のディープゾーン、大井町。
ディープゾーンの本丸、東小路界隈とはちょっと離れて、
駅東口はきゅりあんの裏手。
ゴルフ練習場に向かって信号を渡り、郵便局の脇を行く。nakamura01.jpgこんな路地があったのね、と口走りながら進むと、数軒ある飲食店の灯りの中に「青森料理」の文字が見えてきました。


青森料理・割烹「なか村」は、基本、カウンターのお店。
ねぶたの意匠がそここに鏤められています。nakamura02.jpgカウンターの他に小さめのテーブルがあるだけなので、最大グループ5名さままで。
然らばとそのテーブルをtakapu、のむのむさん等と囲みました。


ビールで乾杯しつつまず迎えたのが、「温泉豆もやし」。nakamura03.jpgつまりはご存知、大鰐温泉もやし。
さっと湯掻いたしゃきしゃくの歯触りがいいね。


大きく広げた貝殻形のお皿に配した刺身のラインナップも渋い。nakamura04.jpg
nakamura05.jpgnakamura06.jpg
nakamura07.jpgnakamura08.jpg
活つぶ貝にその肝、ほっき貝、活水たこ、鰯。
それぞれの貝に含む、澄んだ滋味と食感、磯の香り、
そして水蛸のほの甘さにしみじみ。


女性に人気があります!なんて謳い文句のグラタンちっくな貝のお皿が、
「素焼(もとやき)」の帆立、たこ、いかミックスバージョンだ。nakamura09.jpgあくまで優しい味わいなのに、
帆立のヒモや烏賊あたりから出た旨みがしっかり滲む。
このままドンブリにのっけて掻っ喰らっちゃってもいいし、
勿論お酒にもいいよなぁ。


ということで、日本酒を所望する。
数ある青森のお酒の中で、一番に思い浮かぶのはやっぱり、「田酒」。
ここ「なか村」でも、メインのお酒は「田酒」、特別純米だ。


つつつーとしながら、「みずおひたし」に箸を伸ばす。nakamura10.jpg「まるごと青森」には、本名を「ウワバミソウ」という山菜だとあるね。
細手の蕗のような、瑞々しい歯触りが心地いい。


続いて、つつつーとしながら受け取ったお皿には、件の「亀の手」。nakamura11.jpgnakamura12.jpg爪の根元あたりからぽっきりとして、その中を咥えて齧る。
干物にしてからそれを戻して、旨みが凝縮した貝のような、そんな滋味がする。
うん、亀の手は久し振りだ。


お代わりした「田酒」をふたたび、つつつつーとしていると、
お待ちかね!とばかりに女将さんが届けてくれたのが、「天然ほや」。nakamura13.jpgしっかりぶつぶつがあるのが天然モノの証なんだよ、と女将さん。
芬々と香る磯の風味にどっぷりと浸る食べ口。
鮮度が落ちればあっという間に濁ってしまいそうな、
だからこそ新鮮さを想わせる、乙な酒肴であります。


「とげくり蟹」ってどんなカニ?ってことでお迎えした蟹は、意外な具沢山。nakamura14.jpgほじほじしているそばから身が零れてくる。
むほほほと穿っては、お猪口でつつつと受けて立つ。


もう何事も気にせずお願いしちゃう?
ってことで一同の合意を得ましてお願いしたのが、「にんにく焼」。nakamura15.jpgホイル焼きしたコロンと大粒な大蒜の産地は勿論、青森は田子。
田子と書いて「たっこ」と読むんだよ、と偉そうに講釈を垂れてみる(笑)。
焦げ目香ばしく、ほくほくスルンと食べれちゃうね。


またまた「田酒」をつつつつーとしているところへ登場したのは、
大きな爪の持ち主。nakamura16.jpgnakamura17.jpgnakamura18.jpgtakapuが両の爪を持ってうりゃうりゃと弄る、「活しゃこボイル」。
殻を外して身に解すと、小さな玉子を抱えているのが見つかる。
これがカツブシってヤツ?
寿司ダネとしてツメを塗った姿で対面することが多い蝦蛄だけど、こうしてボイルしたままをいただくと、素直な甘さが愉しめていいね。


そして、「田酒」のアテにはぴったりで一番ズルイでしょうの「げそわた焼き」。nakamura19.jpgまったりと烏賊ワタの滋味旨みを弾けさせつつ、それでいてクドくない。
んんんんーと唸って、また、つつつつつーとお猪口を傾けます。


青森の「じゃっぱ」で思い出すのは、「青森屋台村」の居酒屋「やなせ」。
おろした魚の残り、頭や内臓、あらを出汁にし具にした「じゃっぱ汁」。
ここでもその「じゃっぱ汁」がいただこうというのかというと然にあらず。
出汁のしっかり出た汁の残りまでもさらに上手に平らげちまおうという魂胆の「じゃっぱ煮こごり」だ。nakamura20.jpg凝縮した旨みがぷるんとした食感でいただけるという面白さに、
またまた「田酒」をつつつ(笑)。


nakamura21.jpg
それじゃぁ「じゃっぱ」つながりで〆ますかということで、
「じゃっぱ巻き」。
青森の食材を具にした太巻きなのだけど、捨てちまうような、じゃっぱな具材たちではありません。


大将の津軽弁を聴きながら、酔うほどに。
今まさに当地の片隅で呑んでいるような錯覚に浸らせてくれる、
青森料理・割烹「なか村」。nakamura22.jpg大将は、青森駅前の古川の出身だそう。
古川市場の仲間が、新鮮で場合によっては入手の難しい青森食材を直送してくれることで実現している「なか村」の青森世界。
今度は、ちょっとシバれる寒い頃にお邪魔して、
燗の「田酒」と青森の酒肴たちで温まりたいなぁ。


□関連記事:
 郷土料理「しまや」でゴロ味噌和え津軽そば若生にぎりと女将さん(10年01月)
 すし居酒屋「樽」で 鮭児しじみ汁三厩鮪青森誇る魚介田酒を供に(10年01月)
 中華そば「長尾」で 限定ごくにぼ夢にまでみた煮干ラーメン系譜(09年10月)
 海鮮居酒屋「やなせ」で 白子の揚げ出しに旨み湛えるじゃっぱ汁(10年01月)



「なか村」
品川区東大井6-5-6[Map] 03-3450-2498
http://aomori1-web.hp.infoseek.co.jp/

column/03010

口中華そば「長尾」青森物産展で 再会ごぐ煮干あの風景へトリップ

nagao.jpg浅草の古参デパート、松屋へ足を運びました。
目指すフロアは、「第8回青森物産展」の行われている7階大催場。
明治神宮「青森屋台村」で青森グルメの一面を愉しんだその余韻も残る中で浅草に赴いた理由は、
明快そのもの。
それは、「青森屋台村」にはなかった本場の煮干し中華のお店が出店しているから。
しかもその店が、嬉しいことに、いただいまイチオシの中華そば「長尾」なんですもの。


7階に辿り着くと早速、鼻先を擽る煮干しのにほい。
大催場と謳いながらも、そう広くはないフロアの一角にまさに処狭しと青森食材・惣菜の屋台やワゴンが犇めいていて、「長尾」の所在が判らない。
中へと踏み込むほどに煮干しの匂いが強くなってくる。
さらに色めきだって、どこどこどこと「長尾」の暖簾を探します(笑)。


あ、あったあった。
フロアのコーナーに陣取った「長尾」の浅草出店。
レジの手前のバナーが示すメニューは、「中華そば あっさり」「中華そば こく煮干」「こく煮干 チャーシュー麺」の3種類。
nagao01.jpgあれ?"ごぐにぼ"はできないのだろうか?とそう訊いてみると、
「できますよ!」とひと言。
ちゃんと、「ごぐ煮干し」用のチケットも用意していて、
お代は一緒ですと手渡してくれる。
なるほど、ここでも裏メニューとしての"ごぐにぼ"としているのだね。


入口の脇には大きなボウルに煮干しが山盛りになっている。nagao02.jpg結構大きいサイズの煮干しだよねーなどど話しているところへ、両手にどんぶりのおねえさんが近づいてきました。


雷紋を描くどんぶりは実直な印象を増していた「長尾」バイパス店の白いどんぶりとはやや趣を違えていますが、そこに注がれているスープはまさにあのエキスの表情。nagao03.jpg鼻息鳴らして早速、そのスープを啜れば、脳裡の風景がバイパス沿いのあの店の風景に一瞬トリップ(笑)。
やっぱりいいわー、うん、イイわー。


たっぷりとした旨みの凝縮感と濁りのない風味の昇華。nagao04.jpgクリーミーにさえ思う舌触りに妙な脂の気配は一切ない。


8月の「青森ねぶた祭」のポスターの貼られたパーティションの向こうに、ご存知「浅草・開花楼」の麺箱が見える。
今回の麺も「浅草・開花楼」のものだそうで、負死鳥カラスさんが自らそう云っているように、細く切ったうどんのようでもある面白い食感の麺。
日清製粉の「傾奇者(かぶきもの)」と呼ぶ粉を使って、無かん水で仕込んだという、独特の麺だ。nagao05.jpg敢えてどちらかと云えばバイパス店の自家製麺の方が好みではあるけれど、無かん水の麺が煮干しスープに絶妙にマッチすることを改めて教えてくれる完成度の麺です。


ということで、煮干し粒子が残るどんぶりの底まであっと云う間に呑み干してしまいました。nagao06.jpgその粒子はザラザラするようなものではないのは、舐めて確認しております(笑)。


nagao07.jpg
あと4箱しかないですよーの掛け声にのっかって、「こく煮干」の4人前箱入りをご購入。
自宅で啜ってまた、青森にトリップするんだもんね(笑)。


煮干し中華の雄、ときっと自他ともに認める「長尾」が浅草に出張る一週間。nagao08.jpg松屋がフロアを閉めることもあって、この「青森物産展」での「長尾」に出会えるのは今回が最後になってしまうよう。
東京で「長尾」を啜れた幸せを思います。


□関連記事:
 ご当地グルメ「青森屋台村」で初上陸青森の味と表参道冬ねぶた(10年01月)
 中華そば「長尾」で 限定ごくにぼ夢にまでみた煮干ラーメン系譜(09年10月)


「長尾」バイパス店
青森市三好2-3-5 ガーラタウン[Map] 017-783-2443 
http://naga-chu.de-blog.jp/blog/

column/02942 @850-

口中華そば「長尾」浜田店で 煮干しの小青森煮干し中華を振り返る

nagaohamada.jpgなかなか連食の利かないお腹は、
あともう一杯で止めておけと、
自らを律するように囁いている。
青森を離れる前の一杯はどうあるべきか。
煮干し中華を巡る旅として一貫したカテゴリーで括り締めたい気持ちと、前回の青森初訪の時にも満腹で出会えなかった「味噌カレー牛乳ラーメン」も心残り。
迷った時は全部喰え、と誰か云ってた気もするけど、やっぱりあと一杯だ。


討論に議論を重ねた結果(笑)、この旅を煮干しでシメることに。
「味噌カレー牛乳ラーメン」は、「とことん青森2010」の青森屋台村に出店するという耳寄り情報もその理由のひとつなんだ。


そして、向かったのが、「長尾」浜田店。
初青森の際に煮干し中華を堪能させてくれたのは、その「長尾」の2号店に当たるバイパス店だった。


到着して、あれ?って思うのは、「長尾」なのに、なにやらどこかで見たような黄色いサインがチラチラ視野に入ってくるから。


nagaohamada01.jpg「鰞」の文字を円で囲んだ紋を染め抜いた暖簾を潜って、品書きを確かめると、確かに、如何にもその黄色い看板の店インスパイア系らしいタイトルが並ぶ。
「にんにく わっつど入れましょう」とススメる「ラーメン 大二郎」nagaohamada03.jpgだ。


で、そっちはtakapuに任せて、
メニューの「長尾」サイド

nagaohamada02.jpgから可愛く「煮干し」の小を選ぶ。
小とはいっても、麺150gなんだけどね。


大二郎だけど大五郎な、店主(?)のこだわりが壁に貼ってあるので、
nagaohamada04.jpgそれを見上げながらドンブリの到着を待ちます。


うわ〜っと口走るtakapu(笑)。
その、「大二郎」のドンブリに続いて煮干しのドンブリもやってきた。

nagaohamada05.jpgやや濃いめの醤油スープの上に煮干しの粉末が薄らと浮かんでいます。


啜るスープは、「たかはし」というよりは、「まるかい」あたりに近いかも。
とんこつではなくて、
鶏スープをベースに例によって三種類の煮干しを合わせたスープだという。
うんうん。


麺はといえば、ちゅるちゅるで粉の香るオリジナル麺。nagaohamada06.jpg旭屋製麺という製麺所に委託しているようで、「二郎」な店定番の自家製麺ではない模様。



ここでここまで青森でいただいた煮干し中華を振り返えってみる。
開拓者「たかはし」、澄んだ滋味の「まるかい」、とんこつ使いも巧みな「ひらこ屋」、バイパスの雄「長尾」。
たった数軒ではあるけど、間違いなく青森を代表する中華そば店たち。
改めてそれらを俯瞰して思う中から、バイパス「長尾」の裏メニュー、「ごくにぼ」が浮かび上がってきた。
最初だったから印象が強いのかもしれないけど、もう一度食べたい一杯の一番はどれ?と訊かれたら今はそう応えます。
煮干しエキスの凝縮感とそれをクドくしないバランスとポキポキした手打ち麺とで構築された完成度の高さが、そそりにそそる。
ま、もっとも、どれもがそれぞれに旨いのだけど、ね。 


最後にひと言、煮干しLOVE。


煮干し中華に二郎併設な「長尾」浜田店。nagaohamada07.jpg二郎な「大二郎」もベースのスープが鶏であるところがまた個性。
でも、煮干しをいただくなら、まずはバイパス店から(笑)。


口関連記事:
中華そば「長尾」で 限定ごくにぼ夢にまでみた煮干ラーメン系譜(09年10月)
ラーメン「まるかい」で 煮干し醤油ラーメン澄んだ中の旨み風味(10年01月)
自家製麺「たかはし 中華そば店」で 羨望煮干し中華陶然を想う(10年01月)
中華そば「ひらこ屋」で とんこつ煮干しそば記憶に残る一杯(10年01月)


「長尾」浜田店 青森市浜田豊田150-14 [Map] 017-739-4147

column/02933

口ラーメン・ぎょうざ「王味」で 薄皮とにんにくの誘うぎょうざの魔性

wanmi.jpg奥州街道が堤川を渡るその辺り。
青森ジモチーに夜毎大人気の餃子の店がある、
という。
しんしんと雪の降る中、車をちょっと妖しい脇道へと進めると、その先に黄色い看板が見つかる。
店前の駐車スペースは満杯。
この状況だと、席も一杯かなぁと確かめると、
熱気を帯びた店内は、案の定満席だという。
おおお、なるほどの盛況振りだ。
雪に籠もることなく、通りからやや奥まった場所にある店へと、どこからともなく人々が集まってくる様子というのは、いいもんだね。


さんふり横丁を探索してから、改めて黄色い看板の前に立つ。
雪は小降りになってきた。
熱々のストーブの前で、テーブルの片づけを待って、ずずずいっと奥の席へ。


wanmi02.jpg「みそラーメン」にはじまる定価表wanmi01.jpgを見上げつつも、
お願いするのはまず「ぎょうざ」。
「ニラレバーいため」もいただきましょうか。
ガタイのいい学生たちが占拠する一角があるかと思えば、オッチャンたちに負けじとビール片手にガハハと笑ってぎょうざを貪る女性の姿も目に留まる。
なはは、いいね(笑)。


テーブルには、粗みじんの生大蒜を浮かべた小皿のタレが既にスタンバイ。wanmi04.jpg


そして、やってきました「王味」の「ぎょうざ」。wanmi03.jpg薄手の皮を思わせる、そんな焼き目が誘います。


早速、小皿のタレへ浸して齧りつく。wanmi05.jpgパリっとした皮と野菜も多めのあんが、なんだか妙に軽やか。
ここへ来るまで既にあれこれいただいていて、満腹なはずなのに、するするといくらでも食べれてしまいそうなのは、なぜ?
あんにもニンニクが十分利いてるけれど、オシツケな過剰感なく、すんなりと次から次を誘う妙薬のよう。
いいなぁ、旨いなぁ。
こりゃ、明日のこと考えてる場合じゃないね(笑)。


改めてめちゃめちゃお腹空かせて訪れて、麦酒とのコンビを鱈腹堪能したいとそう願わずにはいられない、この魔性。
使っているのはやっぱり、"田子にんにく"なのでしょうか。


雪の中に浮かぶ黄色い看板と提灯が印象的な、青森のソウル中華「王味」。wanmi06.jpg "王味"と書いて、"わんみ"と読む。
その名の通り、王さんの味、という意味だとご推察。
きっと、「野菜らーめん(タンメン)」あたりもいいンじゃないかな。


□関連記事:
 海鮮居酒屋「やなせ」で 白子の揚げ出しに旨み湛えるじゃっぱ汁(10年01月)


「王味」 青森市堤町1-10-8[Map] 017-734-3380

column/02931

口中華そば「ひらこ屋」で とんこつ煮干しそば記憶に残る一杯

hirakoya.jpg雪の降り続く青森西バイパス、国道7号線。
開店時間目掛けて車を走らせてくれるtakapu
積もった雪の駐車場へ一番乗りで滑り込む。
車窓に、車の鼻先を真っ直ぐ店の入口へ突き進むワンボックスが映る。
ひとりの妙齢の女性が降りてきたのが意外で、客ではない?と首を傾げながらさらに眺めていると、麺の木箱を荷台から降ろし店内へ運び込む。
それは、開店3分前の出来事でありました。


どーぞー、と招かれて、両の手を擦りつつ一番乗りで店内へ。
厨房前に一直線のカウンター、そして国道寄りに並行して小上がりのテーブルが並んでいます。


骨太なザ・煮干しの中華そばを所望したい自分は、takapuもススメる「とんこつ煮干しそば(こいくち)」。
定番メニューには他に、三種の煮干しを煮出す「煮干し中華そば(あっさり)」に豚ばらを敷き詰めた「ばらそば」、背脂トッピングの「背脂煮干しそば」がある。
地元ぃーtakapuは、うどんのような太麺「らぅどん」hirakoya02.jpgに挑むという。


hirakoya03.jpg卓上のお新香をぽりぽりしつつ下がり壁を見上げると、
麺についての筆文字が踊ってる。
上質の小麦を使用したもちもちの中太自家製麺を常に打ち立ての状態で。
なるほど、先程の女性はただ単に遅刻ぎりぎりになっちゃったンじゃなくて、どこかの製麺場所から打ち立ての麺を運んでくれたってことなのかもね、と思ったりする。


と、やってきました「とんこつ煮干しそば」。hirakoya04.jpgほうほう、どんぶりの表情にどことなく猛々しい気配が滲んでる。
まずは、と恭しくレンゲのスープを啜る。


うむうむ、贅沢にも沢山の煮干しから煮出した出汁をとんこつ動物系のコクスープがグググっと支えている感じ。hirakoya05.jpg影響を受けていると云われる「たかはし」とはまた違う仕立てを思う。
叫ぶ訳にはいかないが(笑)、いいぞ、いいぞ。


こうなるとどうしても比べてしまうのが、
煮干しとトンコツが高次元で結実していた「凪 西新宿」のスープ。
西新宿のスープは、云わば煮干しととんこつが50:50。
そして脂とその乳化が強い分だけ、力強さに訴えて印象が強い。
方や、ここ「ひらこ屋」のスープは、濃厚な煮干しのスープがあくまで主役で、とんこつが自身の脂の甘さに走るのをぐっと堪えて、男優賞ものの助演を演じてる。
そんな感じ。
きっと煮干し中華を脂で喰いたきゃ、「背脂煮干しそば」喰ってくれ、ってことでもあるンだと思う。


きっと彼女がさっき持ち込んでくれたであろう麺は、なるほど、
もっちりぷっちりの歯応えのする中太麺。
適度な量感も伝えてくれて、悪くない。
hirakoya06.jpg
ただ、煮干し中華にはやや細めの粉っぽい感じのサクサク麺が一番合うと思い込んでしまっているので、このスープで「伊藤」の麺を啜りたいなどと不埒な思いがふと脳裡を過る。


ま、なんてことも一瞬で、またウホウホと一気呵成に啜ってしまうのだけど。
早食い過ぎ(笑)?


バイパス沿いの、記憶に残る煮干し中華そばの店「ひらこ屋」。hirakoya07.jpg takapuありがとう。
今度は是非「背脂煮干しそば」を啜りたいので、また連れていってくれないかなぁ。


□関連記事:
 特級煮干そば「凪」西新宿店で 特級煮干と動物出汁巧みな融合(09年11月)


「ひらこ屋」 青森県大字新城字山田588-16[Map] 017-787-0057

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口秋田の味「鹿角」で 子持ちずし鰰とんぶり長芋きりたんぽ鍋

kaduno.jpg久々に訪れた六本木ヒルズから星条旗通りを辿って、外苑西通り方向へ。
今なお往時のまま頑張っている「エントツ屋」を通りの向こうに眺めて、これもまた霞町界隈のランドマークだなぁと思う。
信号を渡り、その「エントツ屋」の前を通り過ぎたところで目の前の脇道を覗く。
道の先は暗く、右手には青山墓地の暗がりがずっと奥へと広がっていて、この先に飲食店がありそうな気配はない。
確かここの筈なんだけどと足を進めると、灯りの点る看板と暖簾とが目に入る。
鹿のモチーフと一緒に看板にある店の名は、「鹿角」だ。


kaduno01.jpg奥のテーブルに陣取って開くお品書きは、
「秋田の銘々味」と題されている。
そう、「鹿角」は、秋田料理のお店なんだ。


初夏ものの「じゅんさい」があるんだね、とお願いすると、
食用菊をあしらった「じゅんさいの酢のもの」の小鉢が届いた。kaduno02.jpg真逆の時季なので、さっと鮮やかな色合いの、という訳にはさすがにいかないけれど、にゅるとした周囲のゼラチン質越しに箸の先でどう掴むか挑むのもまた愉しい。
瓶詰かな、こんな風に保存がきくのだね。


秋田で鶏と云えば、比内地鶏。
「とりわさ」でいただいてみるとそれは、たっぷりの芹とざっくり和えた器。kaduno03.jpg軽く湯引きした周囲に溶いた山葵のたれがすっと沁みて、
鶏の滋味を甘く引き立てる。
うん、いいね。
お酒は、店に名にも同じ「鹿角」をいただきましょう。


「とんぶり」もあるよと「とんぶり長芋」。kaduno04.jpgホウキ草というくらいだから、竹箒のような草なのだろうね。
その実を煮たりなんだりと加工して、
こうして畑のキャビアとも呼ばれるぷちぷちの小さな宝石になる。
じゅんさいもそうだけど、こうして口に入れるように仕立てた初めてのヒトの着眼と工夫に感心するよね。


kaduno05.jpg
お品書きにある「鰰」という文字はね、
ハタハタと読むんだよ確か、きっと、えっと、多分......。
そう笑いながら、コレ!と品書きの「子持ちずし」のところを指差し示す。
正解に頷きつつ訊けば、子を抱えたハタハタを使った熟れ寿司の一種だという。
あ、そうだ、あの弘前の鍋のあれだと脳裡に浮かべながら迎えたお皿には、なるほど茜色のつぶつぶを零れさせたハタハタが載る。kaduno06.jpg背にしたご飯と一緒にハタハタの身や子供を口に含むと、いわゆる発酵系の風味は穏やかで、澄んだ旨みのする優しい仕立て。
子のぷちぷちはやっぱりちょっと硬めかな。


白舞茸はバター炒めにしてもらいました。
kaduno07.jpgkaduno08.jpg
そうそう、秋田と云えば「いぶりがっこ」も。
漬けモノなのに、燻製であるこの妙味は何度齧っても嬉し愉しいぞ。


さて、秋田料理のトリをとるのはやっぱり「きりたんぽ鍋」。kaduno09.jpgすっきした旨みを湛えたあっさりめの汁にきりたんぽを解していただけば、お餅でも焼おにぎりでもない香ばしい食感に広がる滋味。
ぺろっと平らげては、でもさすがにこの鍋だけは、鍋の後に雑炊って訳にはいかないねと笑う(笑)。


kaduno10.jpg
デザートに「くるみ餅」。
つるんとさせたお餅の中から零れ出る胡桃あんの鮮烈な風味が印象的だ。


青山霊園の南に潜む、きりたんぽ鍋と秋田料理の店、「鹿角(かづの)」。kaduno11.jpg挨拶に出てきてくれた大女将に訊けば、やはり秋田は鹿角のご出身。
もう15年にも亘って、秋田料理を提供してきているそうです。


「鹿角」 港区西麻布1-15-16 中沢ビル1F[Map] 03-3402-8212

column/02928

口郷土料理「しまや」でゴロ味噌和え津軽そば若生にぎりと女将さん

yashima.jpg堀に沿って並ぶ太い幹がそこに根付いてからの永い歳月を思わせる。
桜の頃にはきっと、壮麗な景色をみせるであろう弘前城趾は今、降る雪に覆われています。
江戸時代の津軽の中心となった城の廻りをぐるりと巡り、ナポの通人が聖地と呼ぶ「ナポリタン」を車中から拝んでから向かったのは、
郷土料理の店「しまや」。

「津軽料理遺産やっています」。
そう染め抜いた、小さな幟が風雪に揺れています。yashima02.jpg
濃紅の暖簾を潜って引き戸を背にして閉めればすぐに迎えてくれる、
女将さんの人懐っこい笑顔。
もう既に何度も訪れているような、そんな気分に早速させてくれるところが、いい。yashima01.jpg予定よりも早く到着してしまったこともあって、ちょっと待ってねと云いながら近況あれこれをtakapuと交わしては、手元の動きがてきぱきと忙しい。
そして、さっきまで空いていたカウンターのホーローのトレーが次々と惣菜で埋まっていきます。yashima03.jpg


まず小鉢でいただいたのが「もやしの子和え」。yashima04.jpg青森でもやしというと、大鰐の温泉もやしが知られているけれど、今夜のもやしは弘前のもやし。
やや長いと思うモヤシに塗していあるのは、極小粒ながらぷちぷちを主張する卵。
いつもの真鱈の子、真鱈子ではなくて、今夜はスケトウダラの子、スケ子で和えているそう。
素朴にして、乙な酒肴であります。


yashima05.jpg
ちょっとしたコッテリ感もいい「身欠きニシン」に続いて、頃あいよろしくさっと煮つけて凍豆腐にも味の沁みた「つぶ貝煮」をいただいたところで、こりゃいいやと女将さんに「熱燗!」と叫ぶ(笑)。yashima06.jpgすると、女将さんの脇を補っているおばあちゃんが、練炭の上に載った銅の鍋の湯へとお銚子をすっと差し入れた。

yashima07.jpg
その使い込んで味わいの出た鍋の風情がいい。
注ぐお酒は、弘前の小さな酒蔵・三浦酒造の醸す「豊盃(ほうはい)」。
燗にして、ふっくらゆったりとした呑み口だ。


「豆腐かす」は、つまりはおからの和え物なのだけど、なんだろ、何気ない柔らかい味付けの中に優しい滋味が潜んでいて、嬉しいぞ。yashima08.jpg鰯を潜ませてるのが、利いているのかもしれません。


「豊盃」の燗をお代わりを重ねていると、
女将さんが「ハタハタの鍋にしようね」と仰る。
もうすっかりお任せな状態(笑)で、ぶんぶん首を縦に振ってまたちびちび盃を干して待つことに。
そして、塩仕立ての汁とともに小皿によそってくれたハタハタは、お腹のほとんどを占めていたような卵を零れさせている。yashima09.jpg卵は、意外やしっかりした歯応えで、その廻りをずるずるにゅるにゅるとした粘液が包んでいます。
なんとも独特の食感と不思議な旨みに思わず目を閉じる。


暫くして目を開けると(笑)、
ちょうど目の前で女将さんが烏賊を捌いているところ。
肝の袋をそっと取り出し、湯掻いた烏賊の胴の輪切りや下足に絡める。
ああ、おかあさん、それはズルいや!と再び叫んで、「豊盃」を口に含めば、ほーらこんなに真っ直ぐに酒を誘う肴もない。yashima10.jpgその「ゴロ味噌和え」の魅力に、いつの間にか一杯になったカウンターの諸兄も思わず、「こっちにも」。


yashima11.jpg
鮮やかな紅色に使ったお手製「赤蕪の千枚漬け」や「ニシン漬け」でさらにちびちびちびちび。
津軽そばの「三忠食堂」に行ったのだけどもう閉めてしまっていたンですよーと夕方の顛末を話すと、「じゃぁさ、あたしの津軽そば、食べてみない?」と嬉しいお応え。
届けてもらった生そばを湯掻いて、どんぶりの出来上がり。
yashima12.jpgyashima13.jpg
ほー、ふわふわと軽やかなそばの食感が印象的だ。


ふーふーずるずるとあっという間にそばを啜り終えると今度は、なにやら薄手の昆布を取り出して、ご飯に巻いて包み込む。
ちょっと噛み切るところでコツがいるけどそのまま齧り付いてごらん、と女将さん。yashima14.jpgえいっと歯の先を立てるようにして噛み切って咀嚼すれば、昆布のもつミネラルもグルタミン酸も海の風味と一緒に直截に味わうようで、これも素朴にしてズルい。
お土産に包んでくれた「若生にぎり」を御夜食にするンだもんね(笑)。


は~旨かった堪能したと祭りの終焉に和んでいると、最終兵器のデザートを繰り出して意表をつく女将さん。yashima15.jpg林檎をシロップに漬け込んだもので、林檎自身の甘さとほの酸味を甘すぎないシロップがぐいっと引き出していて、ハッとするような美味しさにこりゃグランメゾンで出せるよと感嘆符。
やってくれるなぁー。


津軽郷土の心に女将さんの創意と感性と心意気が掛け合わさって、沁みる酒肴と味な惣菜の並ぶカウンターとなる、郷土料理「つしま」。yashima16.jpg降り止んだばかりの雪を踏み締め振り返ると、そのまままた同じ暖簾を潜ってしまいそうです(笑)。


「しまや」 弘前市元大工町31-1[Map] 0172-33-5066

column/02927 @4,000-

口自家製麺「たかはし 中華そば店」で 羨望煮干し中華陶然を想う

takahashi.jpg澄んだ煮干しスープの「まるかい」を離れて、
弘前方面へ。
弘前に近づくに従って、降る雪や路面に積もる雪の量が明らかに減ってくる。
takapuによると、日本海側の弘前に比べて、八甲田を背にしている青森市街の方が随分と雪が多いのだそうだ。
そして、弘前への目的は勿論、ここの中華そばを啜ること。
二年以上も気掛かりだった店「たかはし」に漸く、辿り着きました。


駐車場の奥にある、赤い暖簾と提灯がなければどなたかのお宅にもみえる建物が中華そば「たかはし」。
妻壁の銘板には、「自家製麺 たかはし 中華そば店」とある。


アルミサッシュに手を掛けた途端に鼻先を心地よく擽る煮干しのにほいにワクワク。
券売機の前に立って眺める店内は、手前左手に小上がりがあって、正面左手が厨房をL字に囲むカウンターで、右手にテーブルが数卓ある。takahashi01.jpgテーブルに席を得て厨房をみると、へーっと思うほどの人数で対応していて、その誰もが意外と若いのが印象的だ。


早く来ないかなぁと、厨房の方をちらちら見ながら、爪先立ちな感じ(笑)。
あ、来た、来ました羨望の煮干し中華のドンブリ。
目の前に届いたのは、「中華そば」の濃い口だ。takahashi02.jpg阿ることのない、その素朴なる雄姿。
たっぷりと湛えたスープは濃密感のある桑茶色で、淀みなく濁っていると、そんな背反するような不思議な印象を与えてくる。


まず普通仕立てのtakapuのどんぶりのスープを啜ってみる。
平然を装いつつも、心の中は、むほほほほほ(笑)。
想像に叶う煮干しの魅力十二分に抽出されたスープに、その湖面を改めて刮目する。takahashi03.jpgほうほうと頷きつつ、手前のどんぶりを啜ると、濃い口というのは、さらに激しく煮干し出汁させているのではなくて、タレの醤油をより利かせることを云うらしいことが判る。


おーなるほどねーと再び頷きつつ、自家製と謳う麺を引き上げて、ズズと啜る。takahashi04.jpgむにむにっとした麺の表面の煮干しスープをたっぷりと吸い上げるように纏って、
さくっと歯切れる。
そして、そこへ空かさずレンゲのスープをズズと追い掛ける。
にゃははは、やっぱりいいねー。
乱暴なまでの煮干しを想像すると、意外とあっさりだなとさえ思わせるバランスも持ち合わせている感じ。
ひと口またひと口と、あっと云う間にドンブリの底までを平らげてしまう。
そして、なんだか身体の芯を解すように和ませてくれるような、ささやかな至福に浸っては一瞬の陶然を想うのでありました。


青森・煮干し中華の雄として、きっと必ず名の挙がる「たかはし 中華そば店」。takahashi05.jpgそんなドンブリを当たり前のモノのように普段喰いできる、ご近所さんが羨ましい。


□関連記事:
 ラーメン「まるかい」で 煮干し醤油ラーメン澄んだ中の旨み風味(10年01月)


「たかはし 中華そば店」 弘前市撫牛子1-3-6[Map] 0172-34-8348

column/02926 @700-

口ラーメン「まるかい」で 煮干し醤油ラーメン澄んだ中の旨み風味

marukai.jpg思い起こせばそれは、弘前の中華そば「たかはし」についてのtakapuの記事
遡ること二年以上も前のその記事で、嗚呼、青森には、見るからにそして想像するだに旨そうなラーメンがあるのだと知った訳です。
そのラーメンは、煮干し出汁がなんとも濃いぃ様子の中華そば。
「伊藤」「新宿 凪」「つし馬」など、ここ最近は東京でも珠玉の煮干し中華を供してくれる店が根付いているけれど、やっぱりご当地と思う青森の中華そばに浸りたい。
この冬の青森への旅は、煮干し中華を追う旅ともなりました。


バンバン降る雪の中、まずはホテル近くの「まるかい」へ。
軒先に何台もの車が頭を突っ込んでいて、その車の間を抜けて扉を引くアプローチ。
時刻は、11時ちょっと前。marukai01.jpgまだ空いている光景を想像しながら硝子越しに覗く店内は、青森ではみんなブランチに中華そばを啜るのかいな、とそう思うほどにテーブルが埋まっています。


すでに全身が煮干しの匂いにそっと包まれているのを感じながら、
テーブルでじっと待つは「醤油ラーメン」中盛り。marukai02.jpg湯気を上げて届いたドンブリの汁は、澄んでいる。


一瞬、薄っぺらな味わいのスープだったらどうしようと、
そんな心配も脳裡に過るまま、スープを啜る。marukai03.jpgうんうん、うんうん。
思わず頷いて首を縦に振りながら、ズズとまたひと口。
そんな心配はまったくの杞憂で、
澄んだ中にたっぷりの旨みと奥行きのある風味を含んでる。


そのスープでゆったり泳ぐ白っぽい麺は、
モチっとしながら歯切れのいいあっさり感。marukai04.jpg takapuが日本蕎麦のような中華そば、と喩えるのがナルホドな汁と麺の組み合わせ。
細打ちのうどんのようでもあるね。
スープの表面に浮かぶ脂なく、醤油の仄か酸味も軽やかに、
それでいて煮干しの魅力がふくよかに。
marukai05.jpgああ、こりゃ、ちょっと呑んじゃった翌朝になんか最高だ(笑)。
浅草「つし馬」の「中華そば」は、「まるかい」の路線だと云ってしまっても強ち間違いではないかもしれないな、なんてことを思いつつスープを干していくのです。


気取らず構えず普段使いで、
澄んだ仕立ての煮干しラーメンがいただける「まるかい」。marukai06.jpg会社の名前が○に海で「マル海」だから「まるかい」。
如何にも大衆食堂な店内の佇まいも、咥え煙草で新聞広げるレジの兄ちゃんの立ち姿も客に媚びない雰囲気も、頼もしくも微笑ましくも思えるンだ。



そうそう、ここ「まるかい」を訪ねる前に寄った青森県観光物産館「アスパム」
その中の「青森県地場セレクト」でいただいたのが、「ホットアップルサイダー」。


スープジャーから汲み上げるように注いでくれた紙コップからは、林檎の甘酸っぱさが芳しく漂ってくる。
温かさも手伝って思わず、コップを両の手で抱くようにして、
その甘酸っぱさを啜る。marukai09.jpg酸っぱさも甘さも意外と柔らかで、その加減がいい。
冷たかったら、この林檎の甘さと酸っぱさとの間に幾重にもある風味の襞は判らないのかもしれないね。


ちなみに、サイダーというとどうしても「三ツ矢サイダー」あたりに連想が飛んで、炭酸飲料だと思いがちだけれど、サイダーとはつまりは「果汁」のこと。
搾りたての林檎果汁を無添加のまま温めたのが「ホットアップルサイダー」なんだ。
marukai07.jpgmarukai08.jpg
ちびちびと啜っているうちに、冷えた身体も温まって、ほっとする。
いや、だから、シャレじゃなくって(笑)。
シナモンやクローブの粉末を振ってみたり、「雪のせ」と呼んでホイップクリームをトッピングする手もある。
ボクはそのまんまが好きだけどね。


この「ホットアップルサイダー」は、この23日(土)-24日(日)に原宿の明治神宮文化館で催す「とことん青森2010 青森ご当地グルメ屋台村」でも啜れるそうです。


「まるかい」 青森県青森市安方2-2-16[Map] 0177-22-4104

column/02923 @550-

口海鮮居酒屋「やなせ」で 白子の揚げ出しに旨み湛えるじゃっぱ汁

yanase.jpg県庁近くの居酒屋「樽」を後にして、
雪のバンバン降る中やって来たのは青森屋台村。
赤や黄色の提灯が揺れる「さんふり横丁」には、15軒ほどの飲食店が軒を連ねているそう。
横丁の路地らしい、狭い間口の通路にも風雪が舞い降りています。
その中の一軒、海鮮居酒屋「やなせ」さんに狙いを定めて格子戸をガラガラと。
入った途端に眼鏡が曇る。
10席にも満たない小さな屋台なカウンターは温かで、オヤジさんの木訥とした笑顔が迎えてくれます。

yanase01.jpg


軒先で揺れる黄色い提灯は「ハイボールはじめました」の提灯だもんねと、早速「ハイボール」をお願いすると、いつもの亀甲ジョッキではなくて、アサヒビールのジョッキで出てくるところがなんともご愛嬌。
亀甲ジョッキは大事にお家に持って帰っちゃったンだって(笑)。


手元の品書きはもとより、至るところに貼られた品札を見上げてきょろきょろ。
やっぱり「なまこ」は清水川なんだねなどと思いながら、その隣に貼られた「鯨刺身」をいただいてみる。yanase03.jpg厚切りの身はルイベ状ではなく、かつ獣っぽさのない乙なお味。
おろしニンニクでもおろし生姜でも、どちらでも合う。
オヤジさん、どこで揚った鯨だって云ってたかなぁ。


yanase04.jpg
なかなかの人気モノだというのがよく判るのが、
鰺ヶ沢・長谷川牧場の有精自然卵を使った「玉子焼き」。yanase05.jpg出汁巻き仕様の焼き立てを口の中で転がすようにホフハフいいながらいただけば、柔らかな旨みと玉子の優しさがじわじわと身体の芯に伝わって幸せになる。
これは、オヤジさんの後ろで活躍している女将さんの手によるものかな。
なんと「どっちの料理ショー」に出演しちゃった玉子焼きでもあるらしい。
ふ~、ホフハフ。


むつ市の「関乃井」なんぞをツツツとやっつけているところに届いたのが、
「白子の揚げ出し」。yanase06.jpg鱈白子のとろんとしたコク味と汁に浸ってフヤケ始めた天ぷら衣のイケナイしどけなさ。
これはもう、語るまでもなくズルイよなぁーの逸品であります。


yanase08.jpg
そしてこれまた素朴なクセして満ち足りた幸せな心持ちにさせてくれたのが、
takapuが是非にという「鱈のじゃっぱ汁」。yanase07.jpg捨てる(じゃっぱ)ところを使うから「じゃっぱ汁」。
灰汁のない澄んだ汁には嫌味のない旨みが、あれあれ?って思うくらい豊かなのだ。
鱈のアラってのもやってくれるものだねぇ。肝も活躍しているのかな。
身も心も温まって、ぬくぬくだ。


「さんふり横丁」の"さんふり"とは何かというと、津軽人の気質を表現する三つの"ふり"からきている、とWebサイトにある。
いい格好しぃの「えふりさん」で、お金や物を持っていると見栄を張る「あるふりさん」で、知ったかぶりな「おべだふりさん」なのが津軽のヒトなんだという。
でも、リーフレットで「七子八珍」の説明をしてくれた、気の置けない空気と表情のオヤジさんを見てると、それが意外なことにも思えてくるね。


yanase02.jpg青森屋台村・さんふり横丁の真ん中あたり。
下北から、南部から、津軽からと郷土の魚介を活かした酒肴が目白押しの、
小さな海鮮居酒屋「やなせ」。海のものあれこれに目移りしっぱなしだけれど、
「生姜味噌おでん」「鳥のネクタイの塩焼き」「田子のにんにく揚げ」「豚バラ塩焼き」などなどと魚介以外のメニューも気に掛かる。
オヤジさんに会いに、また行かなくちゃだ。


□関連記事:すし居酒屋「樽」で 鮭児しじみ汁三厩鮪青森誇る魚介田酒を供に(10年01月)


「やなせ」 青森市本町3-8-3 さんふり横丁内 [Map] 090-5188-5380

column/02922 @2,580-

口すし居酒屋「樽」で 鮭児しじみ汁三厩鮪青森誇る魚介田酒を供に

taru.jpg荒天のため別の空港に行き先を変更するか、羽田引き返す可能性があります。
寒波が襲う青森へと向かう機内で、キャビンアテンダントのアナウンスはそう告げていました。
雪雲を抜けて真っ白い滑走路に降下したAB6機。
無事到着したブリッジからみる青森は吹雪だ。
その吹雪の中、青森にすっかり根を下ろしたtakapuが迎えてくれました。


凍てついた一本道を北へ上って辿り着いたのは、青森県庁の近く。
taru01.jpg路地を覗けば、味のある風景。
サクサクと雪を踏み締めつつ歩みを進めて前にしたのは、「樽」と記す白い暖簾だ。


入って右手には一升瓶を収めた冷蔵庫。
taru23.jpgtaru24.jpg
左手カウンターの硝子ケースの先の棚でも日本酒たちが賑やかにしています。


「ときしらず中骨」「ますのすけのはらす」といった「中骨」「はらす」の章から始まる、taru02.jpg経木に細かく書かれた品書きの上を「おお」「おー」「うぉー」と唸りながら右へ左へと視線を泳がせているところへ、お通しが届きました。


お通しなのに小皿が三つも。taru03.jpgtaru04.jpgtaru05.jpgtaru06.jpg
ねっとりした甘みが堪らん津軽海峡のヤリ烏賊の醤油漬けに鱈白子。
そして、津軽のもずくを山葵醤油に漬けたもの。
石垣島のダイビングボートの上で啜るもずくも逸品だけど、北の地居酒屋で啜るもずくもまた乙なのだと知ることとなるのです。


早速、青森のお酒を「田酒」の「古城の錦」をいただく。
凛と華やぐ香りと芯の強い風味に目を閉じる(笑)。


takapuがやっぱりこの辺りからと経木から読み上げてくれたのが、
「清水川なまこ酢」に「十三湖しじみ汁」。
taru07.jpgtaru08.jpg
陸奥湾の清水川で獲れる海鼠が秘かに有名らしく、コリコリ食感の向こうから澄んだ冷水に潜むような旨みをひたひたと伝えてくる。
これまた青森で蜆と云えばまず、十三湖産の名が挙がる。
仄かに白い汁を啜ると、蜆の濃いぃエキスの魅力が真っ直ぐ味蕾に広がって、嗚呼なるほど余計な味付けは不要で、塩少々で十分なのがよく判る。
ひとりで全部飲み干してもいいかな(笑)。


そこへお願いしていた刺し盛りが届いて、思わず「おおおおおー」。
大振りな角皿一杯に鏤められた宝石たちは、全十二種類。taru09.jpg「田酒」のグラスを脇に構えて、いざいざ(笑)。


虎模様の皮目をも魅せる生鯖に、ヒモもお酒を進ませる帆立、
taru10.jpgtaru11.jpgtaru12.jpg
そして白身に潜む甘みが泣かせる細魚。


幻の鰈とも云われる松川カレイにアカメフグ、そしてそれはズルいよのカワハギの肝和え。
taru13.jpgtaru14.jpg


繊細な脂のおこぜの隣には、taru15.jpg
taru16.jpgtaru17.jpg
松かさな皮目も鮮やかな釣りきんき、そして昆布じめの鮟鱇。


taru18.jpg
生たこ吸盤のコリシコを愉しんでいよいよ挑むは、
三厩(みんまや)の本まぐろ。
taru19.jpg大間ばかりが名を馳せているけれど、同じ海峡の、竜飛岬近くの三厩に上がる鮪もきっと引けを取らない。
細やかに整ったサシの肌理には黙るしか対処の術がありましぇん(笑)。


そして、これぞ幻の鮭と名高い、知床羅臼産の「鮭児」。
taru21.jpg口の中に含んだ途端にすっと消えていくような脂はどこまでも澄んでいて、残り香のような旨みの余韻が続く。
うひゃひゃ、こりゃ堪らん(笑)。


「田酒」づくしでお酒をお願いしていたら、
これは如何と観音開きの化粧箱に入った純米大吟醸を薦めてくれた。
taru25.jpg酒米の最右翼「山田錦」の母親にあたる「山田穂」で醸った一本と父親にあたる「渡船」で造った一本を仲良く組み合わせた、つまりは山田錦両親の酒。
呑み比べ、愉しそうとウキウキとしたのも束の間、あろうことが箱を倒して日本のうちの一本を倒し落として割ってしまった(泣)。
もう手に入らないという稀少な一本を床に吸わせてしまって、大将ほかお店の皆さん御免なさい。


taru26.jpg
しゅんとしながらも、山廃純米の「びん燗 田酒」をちびちびいただいて、
「本まぐろの目玉焼き」の目玉の廻りをほじほじ。
taru27.jpg


パリっとした皮とそのすぐ裏に潜む脂が協演する「刺身用ときしらず焼き」をほじほじしては、またグラスをちびちび。
taru28.jpgう~ん、いいなぁいいなぁ。


県庁近くの路地に潜む、青森魚介の魅力に満ち溢れた居酒屋「樽」。
taru29.jpg土地のひとは勿論のこと、旅の者と聞けばより歓迎していくれる心意気が嬉しいところ。
青森の魅力を是非知って帰路についておくれ。
頼り甲斐のありそうな大将の表情には、そう書いてありました。


「樽」 青森市古川1-20-11[Map] 017-773-9955

column/02921

口中華そば「長尾」で 限定ごくにぼ夢にまでみた煮干ラーメン系譜

nagao.jpg八戸での朝は早起き。
「あさぐる」という、陸奥湊駅前の朝市を巡って腹拵えしてから、銭湯でひとっ風呂浴びるコースをタクシーで巡ってくれる格安プランを満喫。
さっぱりとしたまんま八戸駅から乗り込んだ電車は、
スーパー白鳥。
JR北海道が東北本線に乗り入れていて、青森、青函トンネルを経由して函館へと至る特急列車だ。
買い求めたのは、そう、青森までのチケットです。

祝到着!初青森市(笑)。
快晴の天気で日差しは眩しいものの、風にはどこかひんやりした表情を含んでいます。
八戸-青森間の所要は、特急を利用しても1時間。
こうして実際に移動してみると、同じ青森県であっても、八戸と青森が随分と距離があるのが分かる。
そしてその間に壁のように横たわる八甲田山系が、太平洋側の南部と日本海側の津軽という気候や方言などが異なる地域を生んでいるらしい。


実は青森には、ずっとずっと気になっているラーメン店があります。
その名を「たかはし中華そば店」。
takapuの記事にあった、濃厚に煮出した煮干し出汁の一本気なスープは是非啜ってみたいと、
何度夢にみたことか(笑)。
ところがその「たかはし」は、八戸ではなく、青森駅界隈でもなく、さらにその奥の弘前にあるのです。
八戸と青森がまったく別のエリアの街であるように、弘前もまた別の街。
結構遠い感じなんであります。


八戸にいて、そうか、あの「たかはし」の煮干しラーメンはまたいつかの機会かと残念に思っていたところへtakapuがひと言。
「たかはし」に負けず劣らずの煮干ラーメンの店が青森にありますよ、と。
おおおお、それは、行からいでか。
つまりはそのひと言で、青森まで足を延ばしてきた、ってな訳なのです。


ランチの開始時刻を目指すようにして、現地到着。
移転を繰り返して、このバイパス沿いに落ち着いたらしい。
その為か、お店の設えは枯れ色風情のものではく、明るくすっきりとした雰囲気だ。


nagao01.jpg混み合う前に入り込んだ奥のテーブルで、品書きを睨みます(笑)。
でも、オーダーすべき名前はそこになく、それは限定裏メニューであるから。
ご注文は、その「ごぐにぼ」。
中太麺、細麺と選べる中から、手打麺でお願いします。


その名の通りの極煮干感がとろみを伴うかのような表情で、どんぶりの中からこちらを窺う。nagao02.jpg妙に落ち着いたワクワクが、期待の大きさを不思議な確信に既に変えている。
早速、スープをひと啜り。


うへへへへ。
煮干風味がいきなりガツンとくるというよりは、図太くもメローな煮干のコク。
徐々に脂の幕を張ってくるけど、ベタツキなんかなく、どこかさらっとさえしているスープだ。
nagao03.jpgnagao04.jpg
うぬぬぬ、やるなぁ。
「凪新宿」や「伊藤」を知らなかったら、唸り出していたかもしれないな(笑)。
takapuが注文んだ「こく煮干」のスープを試しに比べてみると、「ごぐにぼ」が格段と煮干風味のボディが強いのが判る。
うんうん、煮干LOVE(笑)。


シコシコとポキポキとツルツルを併せ持ったような手打ち麺は、nagao05.jpg表面に微妙なスリットをもっていて、それが煮干スープを絡め取るようにして一体となる。
派手さはなくとも渾身の、そんな一杯でありますな。


特製無類、津軽煮干、中華そば「長尾」。nagao06.jpg煮干ラーメンがますますマイ・ブームになっちゃいそうです。


「長尾」バイパス店 青森市三好2-3-5 ガーラタウン[Map] 017-783-2443

column/02882 

口豚ホルモンの店「DA介」で 横丁情緒と北日本もつ鍋ぞうせん

dasuke.jpg「サバの駅」で、八戸が誇るプレミアムな銀サバの魅力を思い知ったその足で向かうは、さっきの「みろく横丁」ではなくて、また別の横丁。
鷹匠小路からたぬき小路、五番街を抜け、昭和通りから廻り込むようにして辿り着いた木製ゲート前。
数段の階段の上に横たわる古びた幕板に示すは、
「ハーモニカ横町」。
「八戸横丁連合協議会」なるWebサイトによるとこの横丁は、戦後の色濃い昭和20年代後半に誕生した横丁で、映画館の前にパチンコやスマートボール等の娯楽施設に隣接しつつ、ハーモニカのリードのように並んだ飲食横丁だったことから「ハーモニカ横町」と呼ばれたンだそう。
吉祥寺「ハモニカ横丁」の呼び名の由来もきっと同じようなことなんじゃないかな(笑)。
ややうらぶれた風情が、情緒を誘います。dasuke01.jpg闖入するは、そんな「ハーモニカ横丁」の一軒、「DA介」だ。


臙脂の暖簾を潜った先は、数席のカウンターとそのカウンターから張り出すように設えた小さなテーブルがつくる、小ぢんまりとした空間。dasuke02.jpgトタンの波板の壁、品書きに混じって写真やイラストがそここに張られ、色々な雑貨が思い思いに置かれていて、その雑然とした具合が誰かの秘密基地に包まれているような不思議な安堵感を抱かせます。
プロ裸足のイラストを描いたのも、ホッケーのパックやマスクを飾っているのも、この店の大将だ。


おー、ここにも「角ハイ」がある!ってことでお願いすると、dasuke03.jpg霜降るほどにしっかり冷やされたジョッキでやってきた。


「角ハイ」のアテにとまず選んだのが、「さば缶せんべい皿」。
「お茶の友」と浮き彫りにした「せんべい」にマルハ缶詰のさば水煮をたっぷりとのっけて。
dasuke04.jpgdasuke05.jpgdasuke06.jpg
水煮の汁っ気とぎゅぎゅっと凝縮した鯖の風味がせんべいの素朴さと妙に合う。


そしてやっぱり「せんべい汁」しなければと、「北日本もつ鍋ぞうせん」。dasuke07.jpgたっぷりの野菜やきのこたちが鉄鍋の中で沸き上がり、その陰にモツがごろごろと。


二軒目ゆえのお腹具合を気にしながら、ハフハフと食べ進み、そこへ南部せんべいを適当に割って入れた。dasuke08.jpgその上に食用菊を散らしたりなんかしてちょいと待っていると、「せんべい」がふやけてきているのが分かる。
そろそろ?と訊いてから、鍋の中の「せんべい」を掬い上げ、フーと吹いてやおら口に運ぶ。


周囲の柔さのすぐ後に、しっかりした歯触りが応えてくる。dasuke09.jpg鍋の汁を吸ってひたひたとしているのに、意外や脆くなってない。
なははは、これが「せんべいはアルデンテで食べるべし」なんだね。


八戸せんべい汁については、「八戸せんべい汁研究所」に詳しいぞ。


戦後の残り香漂う、八戸「ハーモニカ横町」の秘密基地「DA介」。dasuke10.jpg八戸の人は「だから」を「だすけ」という方言で話し、それを一種の合いの手のように使って、会話にテンポを生んでいるという。そこから「DA介」と名付けたンだそう。
そうそう、「DA介」名物のひとつ、「ホルモンがっぱり焼き」は、つきじろうさんのむのむさんも食べてますね。


口関連記事:寿司と地魚料理「サバの駅」で 八戸前沖プレミアム銀サバづくし(09年10月)


「DA介」 八戸市岩泉町11-2 ハーモニカ横丁 [Map] 0178-73-1314

column/02881

口寿司と地魚料理「サバの駅」で 八戸前沖プレミアム銀サバづくし

sabanoeki.jpg初めて降り立った青森は八戸の駅。
青森在住のtakapuに導かれるまま、
在来の八戸線に乗り換える。
観光で八戸を訪れても、なかなかこの愛称「うみねこレール」に乗ることはない、意外とレアな場面らしい。
とかなんとか云ってるうちに本八戸へ到着。
朔日町、三日町、六日町、八日町、十一日町、十六日町、廿六日町などという町名が並ぶエリアへ。
八戸のメインストリートは、この界隈なんだ。

ホテルを定めて早速、夜の町へと繰り出した。
「みろく横丁」を冷やかしつつ通り抜けて、やってきたのが「サバの駅」。
「道の駅」は全国あちこちにあるけれど、「サバの駅」はきっとここだけ(笑)。
明るく小綺麗な印象のカウンターが迎えてくれます。
以前は「みろく横丁」の一角に店を構えていて、この春に移転したのだそう。

sabanoeki01.jpg
ひとまず麦酒をいただいて、そっと出されたお通しの鯖が何気に旨い。
おおおっと引き込まれて見つめるメニューsabanoeki02.jpgsabanoeki03.jpgに、今夜はやっぱり鯖づくしにしなっくちゃと勝手に思い込む。


まずは、「船凍銀サバ刺身」。sabanoeki04.jpgピキッと立った、切り口のエッジ。
とろんと細やかな脂を含んで、たっぷりと品のいい旨味を解いて消えていく。
なはは、鯖の刺身ってこんなに旨いもんだったんだ。
足の早さからか、サバと云えば〆鯖か塩鯖か、というのが通り相場になってる節もあるけど、そんな認識を翻す。
"船凍"で"銀サバ"だから、ってことなんだろね。


「サバの駅」ではすべて、「八戸前沖北緯40度30分海域限定の鯖」を使用しているそう。
わざわざ緯度まで謳って示す八戸前沖は、日本の鯖の漁場としては最北端。
鯖は、海水温が18度になると粗脂肪分が高くなるという。
例年9月に入ると海水温が急激に低下して、その海水温が日本一脂ののった鯖を育むンだ。
そんな「八戸前沖銀サバ」を堪能できるのは、目の前といってしまってもいい沖合いで獲り、すぐ水揚げした鮮度や、漁船の上で漁獲してすぐに瞬間冷凍した鮮度あればこそ、だね。


その銀サバの冷シャブなんてのもいいなぁと思いつつ、きょろきょろして目に留まったのが、
「サバの味噌じめ」。sabanoeki05.jpg味噌がじっくりと滲みて、旨味を凝縮・活性化。
刺身とも〆モノともまた違う魅力が芬々とする。
うひゃひゃ、こりゃ、堪まらん。
これにはやっぱり、日本酒かなぁ(笑)。


そこへお願いしていた「サバの串焼き」がやってきた。sabanoeki06.jpg魚を焼鳥的な串焼きにしたものって、余所で見掛けた記憶はない。
串にしたまま冷凍して解凍して焼いて、なんだかパサパサになっちゃってたらイヤだなぁとちょっぴり思った心配もなんのその。
威風堂々の串焼きの表情をみせる。
皮目ぱりっと、その裏側あたりから不足のない脂が滲み溢れてくる。
身肉の風味も活き活きとして、いいなぁ。
なはは、と笑っちゃうほど、イケる。


こりゃやっぱ日本酒かね~と品書きを見返すと、ドリンクメニューの中に何故か「イカスミ」、なんてフレーズがある。
イカスミそのまま呑んじゃう、訳じゃなく、イカスミと八戸の名水「がんじゃの水」を使用した世界初のお酒、八戸名物、と解説してある。
そいつぁーいただかなければいけませんねとお願いして待っていると、届いたのは予想通り、真っ黒い液体の入ったグラス。sabanoeki07.jpg恐る恐る啜ると、当然ながら生臭いなんてこともなく(笑)、さらっとした中にコクのある呑み口。
残り香に確かになんとなく、イカスミの風味が過ぎる。


sabanoeki16.jpgふと天井を見上げると、なにやら異物がぶら下がっている。
あ、漁の網を引き揚げるところで活躍する機械ですねーと訊くと、そーそーと応じてくれる大将。


sabanoeki08.jpg鯖のなめろうはないみたいだけど(笑)、「サバのたたき」はある。
細かくせず、軽くタタイた仕立て。
うんうんと頷いて、黒い滴をペロリ。


そうか、「サバのつくね」っつーのもなかなかないよなぁと感心して、大将に声を掛ける。sabanoeki09.jpg素朴な味わいが基調であるところは、例えば鰯のつくねと同義だけど、サバらしい風味がふつふつとして、いいな、いいな。


つくねがあれば、天ぷらもある、ということで、それもなんと「サバ棒寿しの天ぷら」。sabanoeki10.jpg寿司を天ぷらにしちゃうのー?とちょっと怪訝に思いつつ、ハフっと咥えるとこれがあなた、不思議な旨さ。
サバの風味旨味に酢飯、酢〆の仄かな酸味が混じる。
これも、あり、だと思います。
そして、決して時間の経っちゃった棒寿司の処理のための料理じゃない、とも思うな(笑)。

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そして、これも食べなきゃの噂の「サバンド」。sabanoeki12.jpgしめサバの凝縮した旨味とトマトの甘酸っぱい風味と取り合わせが意外な好相性で、
なるほどなぁの逸品。


そして「サバンド」に並ぶ新機軸、登録商標「サバーグ」なんて裏メニューもあるらしい。
他にもsabanoeki13.jpgまだまだ、八戸が誇る「八戸前沖北緯40度30分の鯖」を活かした酒肴がある。
「しめサバ」「サバの棒寿し」「サバの味噌煮」「へしこ」は勿論のこと、「サバのづけ」「サバの竜田揚げ」「サバ出しせんべい汁」「サバ大根」「サバマリネ」などなど。
おまかせ「サバ料理コース」もあるぞ。


「駅」らしく、切符の姿のサービスチケットsabanoeki14.jpgを受け取って、ご馳走さまと振り返る「サバの駅」。sabanoeki15.jpg八戸来たなら寄らない手はない、そう思う。
全国幾千万人(?)のサバ・ラバーたちには、きっと垂涎。
漁船に載せた看板が目印だ。


「サバの駅」 八戸市六日町12大松ビル1F [Map] 0178-24-3839 
http://hachinohe-sabanoeki.com/

column/02880 @3,900-


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