山車祭りの折りには、なかなかの賑わいをみせる所沢銀座通りも、普段はひと影も割と疎らな感じ。
嘗てあったアーケードはとっくに取り払われて、通りに沿って並んでいたお店たちがマンションに代わっていっている。
飛行機新道の始点でもある交叉点(俗に「ねぎし」の交叉点と呼ぶ)から眺める通りの両脇にはにょきにょきとマンションの外形が映る。
そんな銀座通りの一角から伸びる路地が「盃横丁」。
昭和の匂いを漂わす古き手描き映画看板が迎えます。
一度訪ねたことのある炭火やき鶏の「むさしや」を横目に路地のヒト。
真っ昼間の「盃横丁」は、折角の妖しさも極々控え目。
大谷石の外装重厚なClub「ACB(アシベ)」は今も営業しているのかなぁと立ち止まっては、
その奥へと進みます。
質屋「港屋」の板塀に沿って右へ折れると、
「盃横丁」のヘソとも思うバー「Thirty three」の半円のテントが見つかる。
その並び、つまりは「盃横丁」の東の入口のとば口に開店した「なか屋」さんがこの日の目的地です。
扉の脇につけた四角いアクリルのサインには、
武蔵野うどん専門店「なか屋」、そして"地粉100%"とある。
新装ながらも専門店としての気概を感じさせる佇まいではありませんか。
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「なか屋」は、ファサードから想像される通りのカウンターの店。
お食事メニューは、「肉汁うどん」は勿論のこと、「ざるうどん」に「野菜汁うどん」、そして「鳥汁うどん」「とろろうどん」「にしんうどん」なんかもラインナップ。
武蔵野うどん専門店としては、初っ端からバリエーションあり過ぎとも思うも、
そんな文句もお門違い(笑)。
素直に「肉汁うどん」をお願いしましょう。
大盛りでも値段変わりません、というのでそのように。
厨房の隅のコンロに載せた羽釜でぐらぐらと滾る湯の中にそろっとうどんを滑り込ませる。
その湯は何杯かのうどんを既に湯掻いているはずなのに、およそ澄んでいるように見えます。
その横のもうひとつのコンロには雪平鍋。
肉汁のネタには、豚バラ肉のみならず、刻んだお揚げもたっぷりの様子。
一杯づつ丁寧に仕立てることが、その所作からも窺えます。
当然ながらも手打ち手切りであることが、
平べったいところなんかが混じっていることで、よく判る。![]()
つるっとした見た目のテクスチャーを愛でてから、具沢山の肉汁に浸して啜ります。
硬過ぎず、柔過ぎず。
噛むほどに粉の滋味がじわっと伝わってくる。
武蔵野うどんの看板を掲げながら、
なんだか讃岐うどんみたいなうどんになっちゃってるうどんも世にあるけれど、
決してそうではない気概もまた噛むほどに。
「なか屋」のうどんは、サインが示すように地粉100%。
群馬辺りの?と問えば、
いえ、埼玉や北海道の国産小麦粉を狭山ヶ丘の田中製粉から仕入れている、という。
北海道の小麦粉が"地粉"かどうかの議論はさておき、
少なくとも使い勝手のよいオーストラリア辺りの粉を使ったり混ぜたりしている訳ではないことに敬意を払いたい。
そんな「なか屋」のうどんの特徴を象徴的に示すのが、蕎麦湯ならぬ「釜湯」。
つけ汁として濃いめに仕立てたツユをうどんを湯掻いた羽釜の湯でちょいと割って平らげてくださいと。
器に注がれたそのお湯は、羽釜に眺めた通りにおよそ澄んでいる。
頃合いをみながら残った肉汁に注いで小さなどんぶりを傾ける。
うん、飲むに加減のいい濃度にそこはかとない粉の風味が加わって、いい。
思い返せばいままでいただいた武蔵野うどんの店で、
いやすべてのうどんの店で釜の湯を供してもらった記憶はない。
妙なコシを無理くり与えようと、片栗粉やコーンスターチを混ぜ込んでいれば、
忽ちそれらが茹でる湯に溶け出して白濁してどろんとなることは想像されるところ。
打ち粉を叩いた地粉100%のうどんでは、
茹で湯を濁らせる程度が圧倒的に少ないってことなのでしょうね。
狭い厨房で工夫して打つといううどんは、いまのところ40人前程度という。
加水率や塩の加減を模索する毎日だそうだ。
昭和の匂い漂う、盃横丁の一角に武蔵野うどん専門店「なか屋」。![]()
開店は、11年の11月15日。
蕎麦屋の経験を活かしてと聞けば、「釜湯」の提供も頷ける。
武蔵野うどんの老舗たちを食べ歩いたのかと訊けば意外や、
「小島屋」も「きくや」もまだ訪ねてないという。
先客さんが退けたところで、
"糧"や"茹で置き"、"バラ肉のアクや脂"などについてお節介な意見交換(笑)。
ヒマを見つけては他の武蔵野うどん店も散策しつつ、
いまひとつ判然としない武蔵野うどんの定義を明らかにして欲しいな、なんて思います。
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「なか屋」
所沢市御幸町2-9 盃横丁内 [Map] 04-2939-4700 http://locoplace.jp/t000154205/
西武新宿線の航空公園駅西口近くに山ノ上公園という小さな公園がある。
以前は交通公園という名前で、深く掘り下げて回遊路を廻した立体感のある公園でした。
ミニチュア版の道路に横断歩道が描かれ、信号機や踏切も据え付けられていて、密かに好きだったのだけれど、いつの間にか埋め立てられて、なんの変哲もない公園になってしまっていました。
そんな山ノ上公園や明峰小学校が面する道を国道に向かって進むと、
正面に「手打ちうどん」と示す看板が見えてきます。
駐車場の看板には間違うことなく、「肉汁うどん」の文字。
そうとなれば、寄らない訳には参りません(笑)。
懐かしい風情の藍の暖簾を潜る店内は、右に小さなテーブルふたつ、左手に小上がり。
遠い昔に訪ねたことがありそうな、デジャヴに似た感覚が過る。
壁一面の品札には、天ぷらのあれこれやその天ぷらを使ったどんぶりもの、居酒屋メニューに豚肉の生姜焼き定食までが並んでいます。
そうはいってもその中心にあるのが、「もり肉汁」。
もり、大盛り、大大盛り(だいだいもり)とうどんの量が三段階。
オカアさんに相談しつつ、空腹を理由に「大大盛り」をお願いしました。
![]()
早速届いた小皿に刻み葱と一緒にほうれん草や蒲鉾の一片があるのは、
"糧"の習慣から。
うずらの玉子が添えられているのは初めてだ。
角ザルでやってきたうどんは、やや細めな印象ながら、地粉の色合い真っ直ぐの表情。
汁には勿論豚バラが浮かんでいて、早く啜れと急かせます。
こんもりとしてはいるけど、空腹にはちょうどいい感じの盛り具合。
箸先を駆って、バラ肉の脂とアクが浮かぶ汁にどっぷと浸して一気啜り!
うんうん、ムホホ。![]()
見た目の印象と同じく、
ほんのもうちょっと太めに切ってもらえると野生味が増してさらにムホホになると確信します。
まぁその分湯掻き時間も増えちゃうだろうけどね。
静かな住宅地の只中に、武蔵野うどんの店「あまのや」。
厨房では、ご主人らしき御仁も女将さんらしき方も元気に立ち動く。
その中に若いひとの姿がみられるのが頼もしい。
ずっと続けていって欲しいなぁ。
二階にもお座敷があるようです。
「あまのや」
所沢市北有楽町16-5 [Map] 04-2923-3660
白い北海道犬がキャラクターの某キャリアの築地店でiPhoneやらiPadの手続きを終えた夜。
市場通りの信号に佇んでいると、通りの向こう側に「おそば」の文字を見つけました。
なんだかんだ遅くなっちゃったし、時季突入の牡蠣の蕎麦でも啜って帰ろうと、横断歩道を渡ります。
一年振りかなぁいや二年振りかもと考えながら、短い暖簾に首を傾ける。
ちょいと瓶麦酒なんかを置いたテーブルが幾つか、そこそこに賑やかです。
「巻繊(けんちん)そば」って、そう書くんだーと感心しつつ、
そのお隣の品書きから選ぶは勿論「牡蠣そば」。
iPadのリーフレットなんかを捲りながら出来上がりを待ちます。
注:09年12月価格、11年は1,100円也。
おばちゃんのが届けてくれた「牡蠣そば」のどんぶりには、
今年の出来をそのまま示すような、やや小振りの牡蠣の身。
その牡蠣の身と蕎麦を一緒に箸にして、ふーふーしては、ずずずと啜る。![]()
特別なことはなくても、なんだか沁みる汁と蕎麦。
あれ?でも以前から茶そばだったっけ?
なんとなくそう思って二年前のことを振り返ると、
その晩の「牡蠣そば」は茶そばではない。
いつから路線変更したのでしょうね。
それとも一定期間だけのことなのかな。
そんなことを考えながら啜り終えたどんぶりを引き上げるおばちゃんの背中越しに「茶そばの日」の貼紙がみつかりました。
どうやら毎週金曜日が茶そばの日のようです。
築地本願寺前信号角におそば「更生庵(こうせいあん)」。
亡くなったオヤジさんが田舎から出てきた時に、
自らを鼓舞するような意図で"更生の庵"をと名付けたものだそう。
田舎でのオヤジさんが不良だったとかワルだったとか、そんな話は訊いていません(笑)。
「更生庵」
中央区築地3-11-8 [Map] 03-3543-3491
根津駅降り立つ不忍通り。
いつぞやお邪魔したバー「根津BAR」の路地をちらっと覗いて、もうちょと往くと根津神社の信号に下になる。
信号を渡って右手の裏道に入り込めば、魚菜「根津 呼友」がある辺り。
左手に足を伸ばせば津軽料理の「みじゃげど」だ。
その信号を根津神社、本郷通り方向へと忍び込むと、どこか凛とした表情で佇む讃岐饂飩の店「根の津」が見つかります。
暖簾を払って、重いような軽いような不思議な手応えの引き戸を開くとそこは、
小じんまり具合が心地良さそうな空間。
入れ込みの六人掛けのテーブルの隅に場所を得て、お品書きを眺めます。
そんな気分で、久し振りの芋の「山ねこ」。
水割りにしてもらって、肴を所望します。
ビールにも似合いそうな「根の津風キツネ焼き」。![]()
納豆と豆腐にベーコンを巾着にして焼いたもの。
パリパリクシュっと囓ると、
お揚げの芳ばしさと納豆の風味が交叉して、美味い。
ベーコンの塩っ気もいい感じです。
「蛸バジル」かなんかで、水割り「山ねこ」もグラスを呑み干したところで、
お願いしていたうどんの準備にかかってもらいます。![]()
お願いしていたのは、「肉つけ麺」。![]()
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どうも武蔵野うどんの習慣が染み付いていて、
そんなことになりがちな自分が微笑ましく(笑)。
三つ葉を浮かべたつけ汁には、
バラ肉のみならず、刻んだ茄子なんかも仕込まれています。
そしてなにより、うどんの艶やかさが美しい。
「エン座」のうどんの艶かしさが印象深いけど、どっこいこちらのうどんも負けてない。
生命反応があるかのように滑らかにちゅるんと口許を滑る。
バラ肉の脂のコクにも負けない粉の風味が直球で届く感じ。
いいね。
そんなこんなで裏を返すようにふたたび根津神社の参道辺り。
偶然同じ席に案内されて、今度は黒糖の「朝日」を所望。
ツンと粋な辛さが鼻を抜ける、安曇野産「葉わさびおひたし」でチュルチュルと。
これまた麦酒にも合いそうだなぁと「煮干しの天ぷら」。
硬い歯触りをちょっと覚悟していたら然にあらず。
さくっと柔らかな調子で、口に含む旨味と風味はまさに煮干しのそれであります。
さて、「おうどんを」と声を掛けて届いたのは、
「根の津」のスペシャリテの釜あげうどん、「釜めんたいバター」。
トッピングは大葉に海苔に明太子。
あつあつのうちにエイヤとばかりに掻き回す。
立ち昇る湯気に明太子に海苔の匂いが混じります。
![]()
しっかりと明太子のソースを纏って、艶やかさとはまた違う妖艶な表情になる。
うんうん、明太子スパ とは 非なる食べ口の。![]()
バターの風味をもっと利かせようとするとクドくなっちゃうかなぁなどと考えつつ、
またズルズズと啜る。
終盤戦になったら粉チーズなんて振ってみたりするのも一手であります。
根津神社の参道の讃岐饂飩の店の名は「根の津」。
小粋な蕎麦屋に通じるようなささやかな昂揚感を想わせる、
意外と稀有な存在のうどん店なのかもしれません。
釜揚げうどん「釜竹」と此方「根の津」。
根津界隈にうどんの佳店が並ぶのにはなにか訳でもあるのでしょうか。
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「根の津」
東京都文京区根津1-23-16 [Map] 03-3822-9015
所沢では毎年、その名もそのまま「ところざわまつり」という山車祭りが行われています。
山車を牽くお祭りは、4年に一度くらいの頻度だった気がするのだけれど、今は毎年のことになっているそう。
10基の山車の曳行と重松流と呼ばれる祭囃子。
旧町を貫く銀座通りを埋める屋台村になんとサンバカーニバルまでもが繰り出すらしい。
いつも近くの公民館から聞こえていたお囃子が、山車の上から調子よく。
ひょっとこ面の舞も堂に入っています。
銀座通りの屋台のどこかでちょっと何かをいただいちゃおうかと通りに出てびっくり。
想定外のひとの多さに、怖気づく(笑)。
そそくさと通りを離れて、駅へと向かいます。
それにはちょっとした理由もあって、久し振りに所沢の駅そばを啜りたいと思ったから。
いつからそこにあるのでしょう。
川越へと向かうホームの真ん中辺り。
跨線橋へと登る階段と階段の下に立ち食いそば処「狭山そば」。
果たして自身何杯目になるかなぁ。
ここに来たらやっぱりと、思わず口をついて出るのは「天玉そば!」。![]()
出汁の香りと掻き揚げの油の匂いが交雑して、食いっ気を誘います。
両手にしたどんぶりをちょっと傾けて、ちゅるっと汁を啜る。
特段上等な仕立てでも勿論ないのだけれど、ずっと変わらぬ味わいにノスタルジックな安寧を思うのです。
掻き揚げの脇から箸の先を突っ込んで、
玉子の黄身を揺らしながら引き上げるそば。
だからどうということもないものの、
きっと恐らく市内のどこかの製麺所で作っているのだと勝手に思い込んでいる。
挽きぐるみの風情を一抹漂わせつつ、素朴に粉の風味で啜らせる。
ああ、こうでした、こうだった。
時には、「きんぴら天」でうどんをいただく手もある。
最近は、「春菊天」なんてのが新登場しているのだなぁと頭上の品書きを見上げては、
きんぴら天を箸先で解す。
武蔵野うどんの土地なのに、うどんそのものはちょっと愛想がない感じ。
ここ「狭山そば」では、その名の通りおそばの方がおススメだ。
古びたホームで沢山のお腹を満たしてきた、所沢駅「狭山そば」。
電車が到着する度に、どんぶり手にする背中が並ぶ。
大改修工事中の駅だけど、この一角はずっとずっとそのままであって欲しい、
そんな光景です。
「狭山そば」所沢店
所沢市日吉町1-11 西武池袋線ホーム [Map] 04-2925-8552
振り返るに恐らく、
「むさしのエン座」にお邪魔して以来の石神井公園。
高架化工事が進捗する中で、石神井公園の駅もリニューアルされつつあります。
南口を出て右へ進んで、工事中の高架脇を往く。
そういえば、麺処「井の庄」はこの辺りだったよねと煉瓦タイルのマンションを横目にします。
道が富士街道に突き当たったところで、目当ての物件を探しました。
冨士街道に面した角地の、典型的な雑居ビル。
日本料理屋に中華、美容室にカラオケスナック。
やきとんと標した提灯も見えます。
半地下な感じの通路右側、壁を黒くした処が今日のおひる処です。
小さな暖簾を潜ると、店内の壁天井も黒塗りの。
券売機に向き合ってから厨房を眺めると、大きな羽釜にぐらっと煮えた茹で湯。
うどん屋さん御用達とも云えそうな玉網に鷲掴みして重さを量ったうどんを投入している。
折角の大鍋なのでそこへ泳がすようにする方がいいようにも思うけど、玉網を使った方がなにかと始末がいいのだろうね。
券売機でぽちとする、「肉汁やZERO」のメニューは5本立て。
「魚介汁のつけうどん」に「肉汁のつけうどん」が軸で、「辛い魚介汁のつけうどん」「スパイシーカレー汁のつけうどん」に唯一のどんぶりモノ「あったか肉汁のつゆうどん」。
「魚介汁」も気になりつつも、やっぱり勿論、「肉汁のつけうどん」をお願いします。
カウンターには、にんにくチップに魚粉、辛味の容器が準備されている。
七味や一味は、うどん屋さんでも定番だけれど、にんくにチップや魚粉は、
旧来のうどん店にはおよそないもの。
つけ麺アプローチのうどん店であることがよく判ります。
そして、"肉汁や"であることに、武蔵野うどんの気配を想うのであります。
ころんとしたフォルムのどんぶりのひとつに肉汁、もうひとつにうどん。
![]()
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トッピングのゆで野菜越しに覗くうどんは褐色がかっていて、
漂白しちゃった粉のうどんとは違う景色。
肉汁はというと具沢山。
バラ肉をはじめ、油揚げに揚げ玉、長葱にほうれん草、
こっそり茄子の素揚げなんかも入っています。
ゆで野菜と一緒にうどんを引っ掴み、たっぷりの肉汁にどぼっと浸し、大口開けて迎えます。
ああ、硬めに茹でて氷水できゅっとシメたうどんから、粉の甘み風味が噛むほどに滲み出る。
まさしく、武蔵野うどんの延長線上にあるうどんだとひとり合点して(笑)、嬉しくなる。
昨今の濃厚系つけ麺からしてみればあっさりの、うどんのつけ汁としては油ノリ十分の肉汁がまた、なんちゃって武蔵野うどんよりも武蔵野うどんチックで好ましいのであります。
武蔵野台地の一角で、
新進の武蔵野うどんの店だと敢えて思う「肉汁やZERO」。
ラーメン系太麺のつけ麺をわしわし喰らうのもいいけれど、
地粉的うどんのわしわし喰らいもまた魅力的なもの。
柔らかめの指定もできるようなので、
今度は、うどん柔めで「魚介汁のつけうどん」にしようかな。
口 関連記事:
麺処「井の庄」で 辛辛魚らーめんに挑戦やっぱりはひはひ~(07年01月)
「肉汁やZERO」
練馬区石神井町7-1-3 TビルB1 C号室 [Map] 03-3996-8386
夕暮れ迫る池下の駅にふらっと立ち寄りました。
以前お邪魔したイタリアン「IL VECCHIO MOLINO」はどの辺りだっけかなと考えながら、広小路通りに佇みます。
とことこと歩いていくと、信号機に覚王山の表示。
いつの間にかひと駅歩いてしまったようです。
覚王山駅近くで振り返る古びた佇まいの紅(くれない)の暖簾。
前の道を辿ると、覚王山日泰寺へと至るらしい。
壁には、"麺類食堂"の文字があります。
ショーケースには、「天ぷらうどん」に「中華そば」、「うどん定食」。
「カツ丼」なんかもあって、麺専科という訳でもなさそうです。
どんぶりが大きく見えるのは、気のせいかな。
透けた硝子の引き戸をからからっと引いて店内へ。
まさに昭和が匂う雰囲気がいい。
壁の品書きにはずらっとざまざまな食堂メニューが載っています。
「冷やしうどん定食」「湯つきうどん」や「みそ煮込みうどん」は対面の壁の品書きに。
店内にちょっと漂うカレーの香りに忽ち「カレーうどん」の口になる(笑)。
"びっくり"とショルダーフレーズを抱いた「カレーうどん大盛り」も気になりつつ、
「カレーうどん」550円をお願いしました。
なみなみとしたカレー汁の湖面を膨らませ、どんぶりがやってくる。
湯気の向こうには、通りの喧騒が静かに覗く。
たっぷりのとろみに撥ねさせないように慎重に挿し込んだ箸をゆっくりと持ち上げます。
うどんは、つるっとした表面のテクスチャとコシとは違う歯切れのいいタイプ。
カレー汁には、粉っぽさが残っていて、間を置いて辛さが襲ってくる。
カレーを炒るようにすると感じが変わるのかもしれないね。
創業90年を超えるという、覚王山日泰寺参道の麺類食堂「玉屋」。
次回はぐぐっと寒い頃に、「みそ煮込みうどん」に「木の葉丼」で(笑)。
口 関連記事:
イタリア料理「IL VECCHIO MOLINO」でオレンジ風味鳩のロースト(07年05月)
「玉屋」
名古屋市千種区山門町2-47 [Map] 052-751-5512
台風余波の雨がやっとこ上がった軽井沢。
しなの鉄道にひと駅だけ乗って中軽井沢へと思うも、
次の電車まで30分弱ほど間があるタイミング。
タクシーを駆って中軽井沢駅前へとやってきました。
お目当ては、久し振りの「かぎもとや」のゆるゆるお昼時なのであります。
中軽井沢の駅はすっかり取り壊されてしまっていて、今は仮駅舎のプレハブ仕立て。
以前の駅舎の表情の記憶は朧げながら、ちょっと寂しい光景。
長野新幹線の開業が駅周辺を閑散とさせたことは想像に難くありません。
今は鬼押し出しへと至る千ヶ滝通りを一躍脚光を浴びるエリアにした星野リゾートが中軽井沢駅の窓口業務の委託を受けているようです。
「かぎもとや」本店は、そんな中軽井沢駅前、中軽井沢交差点脇にある。
ちょうど八年振りの「かぎもとや」本店は変わらぬ風情でそこにありました。
八割の入りの店内は、今もって軽井沢定番のお昼処であることを印象づける。
テーブルから見上げる、厨房の上の写真には、例えば若かりし頃の裕次郎がいる。
隣では、昼にしてすっかり出来上がっちゃた兄ちゃんが新幹線の時間なんか気にせずに呑むんだと駄々を捏ねている(笑)。
お銚子をいただきましょう。
安っぽい燗酒にはワサビを添えたきつねのお皿。
甘く煮立てた油揚げに忽ち、ゆるゆるとした気分になってきます。![]()
![]()
野沢菜あたりだと気が利いた感じになるのだけどとも思うお新香は、
キャベツの浅漬け。
でもこれがずっと「かぎもとや」のスタイル。
これだけで、お銚子を何本もお代わりしちゃうヒトも少なくないかもしれません。
今日は蕎麦打つ様子は見られないかなぁと厨房の方を眺めつつ、
ざるそばに天ぷら、けんちん汁のつく「もみじセット」をお願いしました。
笊に載るやや幅広のそばは、変わらぬ黒っぽい色合いの。![]()
繊細かつ洗練の蕎麦とはやっぱり対極にありそうな蕎麦だと思わせるその表情は、
惹きぐるみのそば粉を大胆に繋いでいる様子に映る。
丸抜きの蕎麦の仄かな甘さみたいなものではなくて、
外皮が齎すであろう日向くさい野趣が「かぎもとや」のおそばの個性なのであります。
宿場町沓掛(くつかけ)に「かぎもとや」が創業したのは、明治三年のこと。
「かぎもとや」は、"鍵本屋"。
Webサイトには、「鍵本の名は、本陣の鍵を預かっていたことから由来し、如何に、お上に信用があったかが伺われる。」とある。
往時の宿場町としての賑わいの残り香に唯一触れられるお店なのかもしれません。
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生蕎麦「かぎもとや」本店で 素朴かつ野趣あるとろろ大天ざる(03年09月)
手打生そば「かぎもとや」バイパス塩沢店で 天ざる山うどの香り(04年05月)
「かぎもとや」中軽井沢本店
長野県北佐久郡軽井沢町長倉3041-1 [Map] 0267-45-5208
http://www.kagimotoya.co.jp/
東久留米の友人からタレコミがありました。
閉めてしまったと訊いて残念に思っていた、武蔵野うどんの店「一長」のあとが、
ふたたび武蔵野うどんの店になったよと。
それは立ち寄らねばなりませんと、早速出掛けた週末のお昼どき。
およそ以前の「一長」と変わらぬ佇まいで、
武蔵野うどん「しみず」はありました。
暖簾の中も、居抜きのまんまのカウンター。
左手のテーブルもそこそこにひとで埋まっていて、まずまずの盛況のご様子。
座るや否やのご注文は勿論、「肉汁つけうどん」であります。
厨房の左手奥にうどんを湯掻く釜があるのも以前のままで、
ふと「一長」はどういう経緯で店を閉めてしまったのだろうと宙を見つめる感じになったりして。
冷水に〆る様子を眺めてのち、「お待たせしました」とお膳が手渡されました。
目にして最初に思うのは、麺がやや細いことととまさしく漂白した粉のうどんではないこと。
讃岐のような真っ白では武蔵野うどんとは思えないので、その点間違ってはいないけど、
ちょっと黒っぽ過ぎやしないかな、とも。
どれどれとやや細のうどんをお約束のバラ肉浮かぶつゆに浸してズズと啜ります。![]()
その麺の固さに今度は、吉田のうどんを思い浮かべて、しばし腕組み(笑)。
もしかしたら、武蔵野うどんにコシや歯応えを求めてしまってるのではあるまいか。
一種の"ゆるさ"の同居した、地粉を柔らかめの麺で素朴に味わうのが武蔵野うどんではないのかな。
女将さんらしき方に地粉はどこの地粉かを訊ねると、
駅の向こうの製粉会社が卸してくれる地粉です、と仰る。
以前の店「一長」が扱ってくれていた、幻の柳久保の小麦粉ということでも、勿論ない。
もしかしたら、うどんを湯掻いている大将あたりに訊いたらちょっと違う応えだったかもしれないけど、例えばどこそこの農林61号です、みたいな返答が聞けたら嬉しかったかも。
東久留米にふたたび武蔵野うどんの店、「しみず」。
清水さん営む「しみず」は、以前の「一長」とは関係ないそう。
もう一分長く湯掻いたうどんを食べてみたい、というのが正直な想いです。
帰り掛けに見付けた駅のポスターで、
いづぞやの日経に『東久留米うどん』の記事が載っていたのを思い出す。
それは、東久留米産の小麦、農林61号を100%使用した乾麺。
官民共同の東久留米市地域産業推進協議会が企画し、臼田製麺工業が製造を担当、
販売は東京みらい農業協同組合、というもの。
桶川市の製麺所というところがちょっと複雑だけど、探して買ってみよっと。
口 関連記事:
手打ちうどん「一長」で 幻の柳久保小麦うどん6玉ぶずずず(08年08月)
「しみず」
東久留米市本町1-4-28 [Map] 042-410-0128
麻布十番の街中から六本木ヒルズ方面に抜けていこうとする時必ず通る、三角形緑地のちょっと手前。
「くろさわ」と藍に白く染め抜いた暖簾がそよそよ風に揺れています。
ふと思い出すのは、永田町「黒澤」、築地「黒澤」。
そしてこちらの「カレー南蛮」。
気がつけば6年振り。
久し振りに寄ってみようかな。
がらがらっと硝子戸を横に引いて、
そのまま真っ直ぐカウンターの奥へ。
ふんわりと出汁の匂いが鼻先を擽ります。
![]()
そうだ、おでんがあるのだったと思い出して、
然らばとまずはタンブラーの「プレモル」を所望。
おでんは、なにがいいかなとお品書きを物色します。
おぼろ昆布をあしらった「大根」。
あくまで関西風のより上品な味付けは、醤油や塩っけが出汁の邪魔をしないように細心の注意を払っている感じ。
「くろさわ特製がんも」は、所謂"ひろうす"的な。
箸の先を挿し込めば、海老、椎茸、銀杏などの具がごっろごろっと顔を出す。
汁がよーく滲みて、豆腐の甘みを引き立たせてくれています。
生姜のほどよく利いた「イワシつみれ」。
冷酒を合わせるのが自然の所作でありましょう。
時季のうどんのご案内につられてお願いしたのが、「完熟トマトの冷がけ」。
湯剥きして出汁醤油に漬け込んだ真っ赤な蕃茄がまるまるひとつ、どんと載っています。
トマトと出汁汁って意外とぴたりと融和した様子にするのは難しいと思うのだけど、そこをトマトの完熟具合と汁に漬け込むことでクリアしようと頑張っている。
冷や冷やとして旨みのしっかりした汁につるっとしたやや細めのうどんが似合います。
日を改めて訪れたのは、
長押の貼り紙のと勢いのいい筆文字「黒豚特製熱々メンチカツ」が気になったから。![]()
![]()
"黒"と書かれた紙包みの中からごそごそと取り出すメンチは、
ころんとして揚げ色香ばしき。
ふたつに割るようにすると、中から滲む肉汁と立ち昇る美味しい匂い。
玉葱の甘さも十分に威力を発揮しています。
やっぱりこれもいただいておきたいと、
「黒豚カレー南蛮」。![]()
カレーのコクを前面に出しつつも、出汁の旨みがしっかりと支えて、味わいの全体感を包み込むよう。
そんな変わらぬ味わいは、また思い出しては食べたくなる、そんな佳品の風格を静かに湛えています。
今もなお、ひとり客にふたり客、四人客がふらりふらりと訪れる、
饂飩「くろさわ」。
味わいの安心感と繊細さが、繰り返し暖簾を潜らせるひとつの要因になっているようです。
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「くろさわ」
港区六本木6-11-16 中銀六本木マンション1F [Map] 03-3403-9638
http://www.9638.net/udon/
西武線にすっかり馴染んでいても、
離れ小島のようになっている武蔵境と是政を結ぶ多摩川線に乗ったのは、多磨霊園に赴いた際の一度しかない。
そして、萩山と国分寺を結ぶ多摩湖線となると、多分一度も利用したことがないと記憶する。
そんな西武多摩湖線沿線へと武蔵野うどんを求めてやってきました。
国分寺からひとつめの駅にあたる、一橋学園駅の南口からマクドナルドの脇の道を一橋大のキャンパス方向へとしばらく。
駐車スペースの向こうに「むぎきり」と示す潔く白い暖簾が下がっていました。
入ってすぐ左手に小上がりがあり、正面にテーブル席。
お昼どきの店内は、なかなかに賑わっています。
どっしりとしたテーブルの隅に案内されて、視線の先には硝子で囲んだ麺打ち場。
その前に置いたテーブルには、
群馬産の切り干し大根や群馬赤城山麓の大豆を使った味噌、
群馬産の地粉を使ったすいとんなど、
群馬由来の産物が並べられています。
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さて、お品書きの「手打ちうどん」のところを探してみましょう。
武蔵野うどんなのかな?とも思う「肉うどん」は、
温かいかけ汁にお肉トッピングのどんぶりで、所謂武蔵野うどんではない。
"温肉汁"と示した「あったかつけめん」がターゲットです。
禁煙指定が嬉しいなぁと思いつつ、
厨房や麺打ち場、その向うの湯殿前を行き来するご主人の姿をなんとなく眺めながら、
出来上がりまでのひと時を過ごします。
塗りの捏ね鉢に黄色みがかったうどんがたおやかに。
三つ葉をあしらったつけ汁もたっぷりとしています。
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実は、豚バラが泳いでだらしなく脂の浮いたようなつけ汁が好みなのだけど、
こちらの肉汁はその点やや品よく仕立てている感じ。
水でしめ、水を切ったばかりのうどんが煌めくようにしているところを、
そのまま掴み上げて噛んでみる。
おおお、これぞ粉の風味が喉と鼻腔あたりを気持ちよく擽ってくる。
これもやっぱり、群馬の地粉なのでしょか。
どれどれと改めてうどんを引っ掴んで、肉汁に浸していただきます。
出汁の安定して、甘過ぎず、辛過ぎず。
こっそりと人参なんかの"糧"も肉汁に仕込んである。
その汁が骨太な風味と食べ応えのうどんによく馴染んでくる。
うんうん、いいね、いいね。
ご主人なりの解釈の中に、正統派武蔵野うどんの気概がどっしりとある模様。
ありがとう、美味しくいただきました。
小平は一橋学園駅最寄りの武蔵野うどん処、その名も「むぎきり」。
箸袋に描かれた麦穂イラストの筆致も素朴にして小粋な表現。
生うどんをお土産にして帰りましょう。
「むぎきり」
小平市学園西町1-26-26 [Map] 042-344-5151
如何にも愛宕「港屋」バリの「肉そば」「鶏そば」を供してくれていた、八丁堀・桜橋の「アマンシオ」。
そこそこの集客を続けているものと思っていたら、いつの間にかつけ麺の店に変貌しているのを見つけて驚いたことを思い出す。
その「つけ麺 田多森」もあっという間になくなって。
暫く寂しい表情だったテナントに暖簾が掛かったのは確か、10年12月頃のことでした。
店の名を「八丁堀 茂助」。
全般にアバンギャルドな佇まいだった内外装も黒板を回したファサードが代表するように、
落ち着いた雰囲気へと進化を遂げていました。
出汁の匂いがふふんと漂う店内でいただく手打ちの蕎麦。
お隣の武蔵野うどん「福福」と並んで、
お気軽に真っ当にいただる饂飩と蕎麦の店が揃ったなぁと思ったものです。
「肉そば」なんてのもあって、
それは豚肉の入ったピリ辛のつけ汁でいただく二八そばなのでありました。
ところが、そう思いつつも桜橋界隈に足を向けない裡に、なにやら様子が変わってる。
まず、店の前に黒い豚がいる(笑)!
堂々と胴体に「薩摩黒豚」と標した黒い豚のモニュメントは、鼻先を金色に飾っています。
また、別の店に変わってしまったのかと思うも、店の名は「茂助」のまま。
「八丁堀」と謳う代わりに、「薩摩黒豚」を代名詞に据えているようです。
へーと思いながら暖簾を潜ると正面に、お品書きが見つかります。
ラインナップは、「薩摩黒豚そば」に「鶏そば」、そして「もりそば」「ざるそば」。
まずは、店の名を冠した「薩摩黒豚そば」からいただくことに。
すると、タレの辛さは大丈夫ですか?と訊かれる。
あれ?辛いタレの蕎麦なんだ?と思いつつ、多分大丈夫と返答して、
お冷用のそば猪口を受け取ります。
カウンターの隅に陣取って見上げる壁には、大きく薩摩の国のアピール。
「薩摩黒豚そば」のお膳がやってきました。
あれあれあれ?
器や盛り具合は違えど、これはまさに、
いつぞやの「アマンシオ」の再来ではありませんか!
大量の刻み海苔と湯掻いた黒豚と一緒によいしょと麺を引っ張り上げて、
明らかにラー油の浮かぶ醤油色の汁にどっぷしと浸します。
挽きぐるみ系の黒っぽい蕎麦であるところも、あの感じ。
わしわしと喰らいます。
つけ汁は、見た目通りの濃い味&辛味くっきり。
麺のボリュームも例によって、たっぷり。
大盛りのお世話になることはないでしょう。
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途中からは、ご自由にどうぞの生玉子をふたつ割って溶いたり、揚げ玉を投入したりして、
そんな変化も愉しみつつ完食です。
ふー、満腹(笑)。
それじゃぁ、「鶏そば」はどうでしょうと別のお昼どき。
パッと見は同じようですが、まず違うのが、
「黒豚そば」つけ汁が醤油仕様であるのに対して、
「鶏そば」のつけ汁は、鶏がら温ったか塩味仕立てという点。
鶏肉が麺へのトッピングではなくて、
つけ汁の中にごろごろと入っているのも対象的なところでしょうか。
とは云っても、どちらも辛いつけ汁で、ボリュームしっかり。
全体的な印象には余り差異がありません。
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鶏肉をやや細長く刻んでくれると、
麺と一緒にわしわし喰らう感じが増して、いいんだけどなぁ。
八丁堀から薩摩を冠に、
正調そばの店から港屋系そばの店に転じた薩摩黒豚そば「茂助」。
「薩摩の国」をモチーフにしているのは、
単に最上級の薩摩黒豚をキーアイテムにしているからなのか、
それとも鹿児島に縁があるからなのでしょうか。
そして、以前の「アマンシオ」、そして「港屋」との関係や如何に。
口関連記事:
ソバール「アマンシオ」で 冷たい汁の肉そば温か汁で鶏そば(09年04月)
「茂助」
中央区八丁堀3-17-16 [Map] 03-3553-8551
http://satsuma-mosuke.jimdo.com/
歌舞伎座の幕を一旦閉じる「歌舞伎座さよなら公演」が催されたのが10年4月のことでした。
歌舞伎座=そばとも連想させてくれていた「歌舞伎そは」はその後、歌舞伎座の敷地裏手の路地へと移転して営業してくれていています。
そんな「歌舞伎そば」が初めての支店を出したと知ったのは確か、年が明けた頃。
兜町店と聞いて、東京証券取引所の近辺なのだろうなと思い込んでいました。
ところがある日、平成通りの交差点で信号を待っていると、
その斜向かいに「歌舞伎そば」と謳う暖簾を見つける。
ああ、なぁんだ、こんなに近くにあったのね、ここも住所は兜町なんだと気がついて、
早速その暖簾を潜ります。
歌舞伎座の店と同じく、券売機でポチとするのは、「ざるかき揚げそば」。
ぐわぐわと沸く湯殿のすぐ脇に陣取ります。
ここ兜町店でも、一家言ありそうな風格のオトーサンたちが賄ってくれているのだけれど、麺を湯から上げたり、かき揚げを揚げたり、載せたりする所作に"あの"リズムは感じられません。
至極当然のことであるのにちょっと残念にも想ったり。
歌舞伎座のオヤジさんが膝でつくるリズムは、「歌舞伎そば」そのものと一体のものになっているのが改めて判ります。
「かき揚げ」追加トッピング&大盛りの「ざるかき揚げそば」が目の前に届きました。
割った掻き揚げを綺麗に蕎麦の廻りに配した様子は、歌舞伎座の店に負けぬ壮観さ。
辛汁につつっと浸してずずずと啜る。
掻き揚げも辛汁につつっと浸してサクカリっと齧る。
うん、うまい。
辛汁の加減も甘過ぎず辛過ぎず、そば自身の風味旨みを上手に盛上げてくれている感じ。
そこへ掻き揚げされた野菜の甘さと油のコクが追い討ちを掛けて喜ばすのであります。
歌舞伎座のお店ではいただいたことのなかった、
温かい汁の「かき揚げそば」もいただいてみました。
そうか、どんぶりに載せるのだったら掻き揚げを割らなくっていいンだよね、とそんなことを考える自分が可笑しい(笑)。
かえしを妙に主張させず、素直に出汁を活かそうとする、意外と丁寧な甘汁。![]()
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そこらの立ち喰いと並べて考えてはいけません。
11年の年明けに開店した「歌舞伎そば」の兜町店。
歌舞伎座の大将が刻むリズムはないけれど、
此処でも変わらぬ「もりかき揚げそば」がいただけます。
口 関連記事:
そば「歌舞伎そば」で ざるかき揚げ場所は変われどあの芸な所作(10年12月)
「歌舞伎そば」兜町店
中央区日本橋兜町16-4 島田ビル 1F [Map] 03-5695-3701
その先まで暫く利用しないうちに、
高架化が進んでいた中央線。
降り立ったのは、東小金井駅。
東小金井の駅を北口へ出るのは恐らく初めてのこと。
意外なほど殺風景な駅前から真っ直ぐ北上。
東京電機大の付属高校脇の歩道では、
桜並木がその蕾をほころばせていた頃でした。
目的地はその先を右へ折れた静かな静かな住宅地。
さらに折れ入った道の奥に一本の幟を見つけました。
幟目掛けて進むと、その右手の門の前にも同じ幟が風に揺れる。![]()
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どうやらこの、民家然とした建物が手打ちうどん「へそまがり」の所在のようです。
こんにちは~と囁くようにしながら玄関を入ると、
厨房らしき部屋から「いらっしゃいませ、奥へどうぞー」という女将さんらしき方の明るい声が聞こえる。
促がされるまま立ち入ったのは、落ち着いた風情の板の間でありました。
炬燵があるのもいいなぁと思いつつ、ひとり客はカウンターの隅へと収まります。
その脇の窓越しに拝めるのは、竹林。
風にざわざわと揺れるのが伝わってきます。
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ひるからだけどちょっと呑んじゃおうという気分になって、お銚子をいただきます。
それにはなにかなとお品書きを散策。
手元の品書きからを顔を上げて、壁に貼られた品札から「牛すじ煮込み」を。
「ごぼうこんにゃくぴり辛煮」「マヨきゅうり」「揚げなすみそ」「なめこどうふ煮」と、
素朴ながらも気持ちを擽るラインナップが好ましい。
やってきた「牛すじ煮込み」は、そんじょそこらの煮込みとはやや趣を異にして、
じっくりと深い旨みのこくがありながら、どこか品のいい佳肴。
オヤジさん、やるなぁ、オヤジさんが凝り性の酒好きであることは間違いありません(笑)。
これからいただくうどんの合いの手にもいいかと、「野菜天ぷら」。
カラっとした薄衣の歯触りと脱水の旨みに引き摺られ、お銚子のお代わりをしちゃいます。
ちょうどお猪口の滴がなくなった頃に、この日の真打ちがやってきました。
所望していたうどんは勿論、「肉汁うどん」。
長手の盆には、うどんを盛った笊に肉汁の器に薬味の小皿。
薬味にほうれん草のおひたしがあるところに、所謂"糧"を想います。
うねるように綺麗な表情のうどん。
豚肉片なぞと一緒に啜れば、
しっかりと量感のある歯応えと見た目通りのつるんとした口元の感触。
オヤジさんが丁寧に念入りに足踏みして鍛える様子が脳裏に浮かんできたりして。
粉は、埼玉や山梨など、三種類のブレンドだそう。
如何にも地粉の風情のするうどんではないけれど、
武蔵野うどんの一派と捉えていいのでしょう。
小金井の住宅街でひっそり営む、手打ちうどん「へそまがり」。
ご主人に店名の訳を訊いてみた。
へそ曲がりだから、とそういうことかな、と思ったら、まさにそのまんまのお応え。
店を開くと友達連中に告げたらば、
お前はへそ曲がりなのにそんな客商売勤まるのか、だとか、
お前の店なら"吹き溜まり"なんてどうかとか、色々と好き放題云われたらしい(笑)。
ところがご主人、なにか得心するところがあったのか、それこそへそ曲がりだからか、
友達の謂いをそのまま店名にしてしまったのだそう。
"へそ曲がり"には、素直ではないが故にどこか拘りのある、
反論を持つが故に持論に至るまでこっそり努力するような人もイメージできるものね。
「へそまがり」
小金井市梶野町4-10-29 [Map] 0422-54-6607
和菓子「青柳」の脇で盛んにランチ弁当を売っていた、とんかつ「一(はじめ)」。
その「一」がいつの間にか閉めてしまった地下のテナントに新しいお店が出来ていました。
階段脇の壁に掲げる彫刻看板には、
「凛玉庵」とある。
それよりもなによりも、
"地粉うどん"というフレーズが惹かれるところ。
すわ、武蔵野うどんの新店が八丁堀に登場か?
八丁堀で地粉うどんの店といえば、断然「福福」だよなぁと思いながら階段を降りる。
およそ当然のことながら、居抜きのまんまの新店であります。
ランチのメニューを眺めて、あぁやっぱりそうかという思いが過ぎる。
地粉といっても、武蔵野うどんが志向する粉によるうどんではなくて、
讃岐産「さぬきの夢2000」をベースにしたブレンド小麦粉によるうどんということらしい。
そもそも武蔵野の地粉の入手が難しい昨今では、武蔵野うどんの新規出店というのは考え難いのかもしれません。
気を取り直して(笑)いただいたのは、「牡蠣の卵とじうどん」。
オペレーションがまだこなれていない所為か、注文の都度茹で上げるためか、待ち時間暫く。
ふわっと届いた湯気には、牡蠣の旨みを含んでいるような。
どれどれとまず汁を啜ると、なるほど、牡蠣の滋味がいい具合に沁みている。
とじた玉子のあたりと牡蠣の身とを一緒にうどんをいただけば、
つるんとした歯触りが牡蠣の風味を追い掛ける。
あぁ、温まる味わいであります。
日を替えてまたお邪魔してみると、ちょっと品書きが変わっていて、
その中に「豚玉つけうどん」なんてヤツがある。
武蔵野うどん的アプローチではあるけど、どうだろう。
豚のつけ汁は、変に灰汁を掬いまくったりしていない野生派スタイル。
豚バラの脂の甘さが存分に利いていて悪くない。
つやつやのうどんを浸して啜れば、たおやかなコシの食感と一緒にうどんそのものの甘さも味わえている気になってくる。![]()
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例えば、「小島屋」「きくや」「こせがわ」に思う武蔵野うどんの醍醐味とは当然違うものなのだけど、これはこれでなかなかどうして。
湯掻いたキャベツやモヤシを添えるてくれているのがちょっと嬉しい。
世の肉汁好きの諸兄の皆さん、一度お試しを(笑)。
讃岐志向の地粉うどんと旬菜料理の新店、「凛玉庵(りんぎょくあん)」。
できれば、ふらふらっと入れる路面店のカウンターで啜るのが似合うイメージだけど、
お店は既に地下にある。
立ち喰い店の値頃感とお手軽さに負けずに地下へと誘う吸引力をどう備えるか。
容易ならざる課題です。
口 関連記事:
地粉つけうどん「福福」で辛味みそやつけカレーでもやはり肉つけ(09年06月)
手打うどん「小島屋」で これぞ武蔵野うどんの基本形うみゃいなぁ(07年06月)
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手打ちうどん「きくや」で 粉の風味の武蔵野うどん勿論肉汁で(10年10月)
手打ちうどん「こせがわ」で 武蔵野うどんらしい武蔵野うどん(10年07月)
「凛玉庵」
中央区八丁堀2-14-6青柳ビルB1[Map] 03-3553-3933
'12/01/15(日)by:まさぴ。さん
Re:グヤさま
口 洋食・居酒屋「とおさんぼ」で 町角のカキフライとナポと生姜焼き兄さん、写真いい感じに撮るコツは、パンイチでっせ!
どこかにそんなグラビアカメラマンがいたような……(笑)。
'12/01/13(金)by:グヤさん
ジンちゃんのコメにおもわず(爆)。
口 洋食・居酒屋「とおさんぼ」で 町角のカキフライとナポと生姜焼きまさぴ。、パン一で寒かったのに写真上手やなあ(爆)
'12/01/13(金)by:まさぴ。さん
Re:Gingerさま
口 中国風菜館「萬里」で 伊那地方特有の麺料理ローメン発祥の店まいど、どこでもパンイチの叙情派、まさぴ。です。
いつからどこからパンイチきゃらになってんでしたっけ?
ま、いっか(笑)。
また、近々、よろしくです~♪
'12/01/13(金)by:まさぴ。さん
Re:ぷんきちさま
口 洋食・居酒屋「とおさんぼ」で 町角のカキフライとナポと生姜焼き大井町のローメンは、最初食べた時には、おおお!と思ったのですが、も一度訪ねた時にうむむ?と思ってもう一度赴こうと考えているところです(笑)。
今年もよろしくお願いします。
'12/01/13(金)by:Gingerさん
あのだらけた飲み会がこんな憂いある文章になっちゃうなんて。
口 中国風菜館「萬里」で 伊那地方特有の麺料理ローメン発祥の店さすが叙情派のまさぴさん。
実はパンイチなんて想像できません(笑)
また誘ってねー(^o^)/
'12/01/09(月)by:ぷんきちさん
亀レスですいません。
口 Italian wine Bar「metameta」で イタリアワイン拘って呑める場所ちょっと遅いですが明けましておめでとうございます。
大井町のローメンはアメリカの中華料理店などにある、汁無しの和え麺タイプですよね。
番外編としてそのうち行って見たいところではあります。
情報提供ありがとうございます。
'12/01/07(土)by:まさぴ。さん
Re:keiさま
口 Italian wine Bar「metameta」で イタリアワイン拘って呑める場所やっぱり、飯田橋時代のファンも多かったのですね。
メールいたします〜。
'12/01/06(金)by:keiさん
はじめまして。
metametaを探していてこのブログに出遭いました。
飯田橋のmetametaにたまに通っていたのですが、いつのまにか移転していました(泣)ふらっとひとりでもイタリアワインを楽しめるので大好きなお店だったのですが。。。
ふと思い立って検索してみたらこちらを見つけてビックリしました。
久しぶりにおいしいイタリアワインを飲みに行きたくなりました♪
できたら八丁堀のどのあたりかメールでも良いので教えていただきたいです。
口 FISH and CHIPS 「DELIGHT」で 三が日の神社のチーズバーガーよろしくお願いします!
'12/01/06(金)by:まさぴ。さん
Re:グヤ兄さま
この一年が倖せな一年でありますように。パン一で神主さんに怒られました~(笑)。
今年もよろしくお願いします♪
'12/01/06(金)by:まさぴ。さん
Re:seppさま
おめでとうございます♪
ザルツ村、暖かくていつも以上に雪も少ないみたいですね。
不定期に、あっちゃこっちゃな日記ですが(笑)、お付き合いくださいませませ。
よろしくお願いします。