ginentei60.jpg銀座周辺を巡る旅
around the Ginza

maru60.jpg八丁堀界隈の日常
Hacchobori vicinity

takahashi_tsukiji60.jpg築地情緒そして月島
Tsukiji,Tsukishima

yoshinozushi60.jpg東京日本橋界隈の徘徊
around Tokyo,Nihonbashi

imahan60.jpgとある人形町風情
Ningyocho

azuma60.jpgオヤジ新橋外堀通り
that's Shinbashi

rikkon60.jpg広尾から六本木から霞町
Hiroo between Roppongi

partenope60.jpg渋谷恵比寿中目エリア
Ebisu.Shibuya,Nakame.

legrottaceleste60.jpg青山赤坂うらおもて
Aoyama.Akasaka

inochinomizu60.jpg麻布プラチナ漫ろ歩き
Azabu.Shirokane

gingyo60.jpg身近洒落まち自由が丘
Jiyugaoka

derauchi60.jpg東急ローカルまいど
my lines Tokyu

nichinan60.jpg五反田品川大井町
Gotanda to Ohimachi

watetsu60.jpg大森蒲田川崎ライン
Ohmori to Kawasaki

norge60.jpg横浜おのぼりさん
all Yokohama

namikiyabu60.jpg浅草で道草
the Asakusa

daiki60.jpgアキバ上野湯島ゾーン
Akiba,Ueno.Yushima

kagiya60.jpgディープ荒川台東区
deep Arakawa,Taito

inonaka60.jpg深川両国河むこう
Fukagawa,Ryogoku

imoya60.jpg神田神保町靖国通り
Kanda,Jinbocho

cork60.jpg四谷神楽坂お堀沿い
Yotuya,Kagurazaka

ilpentito60.jpg代々木新宿馬場あたり
Yoyogi to BabaWaseda

aoba60.jpg西行き中央線方面
Chuo-Line

musashiya60.jpg東武三田線板橋区
Itabashi-ku

ushiwaka60.jpg豊島文京いけぶくろ
Toshima,Bunkyo,Bukuro

oaks60.jpg所沢じもちぃ西武線
Seibu-line,Tokorozawa

inari60.jpg沿線巡る小田急京王
Odakyu,Keio

ohshimaya60.jpgぐるっと関東ちょいと伊豆
Kanto area,Izu

enboca60.jpg軽井沢から甲信越
Karuizawa,Koshinetsu

yamamotoya60.jpg濃いぃぞ名古屋
Nagoyanagoya

yamamoto60.jpgなにわ大阪キタミナミ
naniwa Osaka

kiyamachi_samboa60.jpgはんなり京町修学旅行
The Kyoto

2298_60.jpg旅は陸奥国出羽国
Aomori,Mutsu&Dewa

2298_60.jpg南の島の楽園たち
Paradise Islands

2298_60.jpg独墺伊仏欧州諸国への旅
Trip to Europe


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ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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口 とんかつ「鈴文」で とんかつ定食達観の表情と絶妙の完成度

suzubun.jpg餃子の有名店良店が競うように点在する蒲田界隈。
その一方で、とんかつの佳店も負けてない。
JRの東側には、「丸一」を筆頭に、新進の「檍」に「マルエ」など。
そして西側の代表格といえば、とんかつ「鈴文」。
「カキフライ」への期待も綯い交ぜにしつつ、足を運びます。


処は、ちょっと周囲を隔絶するような東京工科大学の建物の向かい側。
再開発の此方と彼方を同時に眺めるような気分になりながら、
新しい方に背を向けて白く潔い暖簾に対峙します。


人気のカウンターには空席が数席。
お母さんが促すままに、角に近い辺りの一席に腰掛けます。suzubun01.jpgスクリーン越しに眺めるたっぷりの綺麗な油、清潔感溢れる店内。
それだけで既に美味しさを確信したかのように気分にさせてくれます。


suzubun02.jpg
品書きの木札の並び辺りに、
「カキフライはじめました」的な貼紙を探すも見つからない。
ここまずとんかつをいただくのが筋なのだと合点して、「とんかつ定食」をと声を掛けました。


そっと厚切りの肉塊を取り出して軽く塩胡椒。
カウンターの内側に配置してる竹串で引っ掛けるようにして溶き卵に潜らせ、
パン粉を着せる。
そして油の中へとするっと滑り込ませる。


何かを達観したかのように、泰然とゆっくりした表情で油殿の湖面を見詰めるご主人。
何気に一句、呟きそうな表情がなんともチャーミングだ。suzubun03.jpg確かめるように対話したあと、例の太い箸で油から引き上げて、呼び水を使うように油を切る。
カツに入れる包丁は、一瞬油に浸して温めてから。
その所作もまた、いい。


おかあさんが赤出汁とご飯を運んでくれたら、出来上がりのサイン。suzubun04.jpg届いたお皿のカツは芳ばしい揚げ色。


檸檬をちゃっと搾り掛けて、そにままどれどれと口に運びます。suzubun05.jpgおおおお、旨い。
さっくり歯触りの衣と脂の加減の丁度いい豚肉との一体感。
たかがとんかつに、絶妙の完成度を思うのです。


帰り際に、牡蠣フライはまだですか?と訊いてみました。
すると、ご主人が柔和な表情を申し訳なさそうにちょっと歪ませて、
値段が合わないし今年は難しいかもしれないです、と仰る。
それだけで、例年、三陸の牡蠣を使っていたこと、
牡蠣フライにするなら三陸の牡蠣じゃなければという拘りが容易に想像できる。
そうですね、来シーズンにはいままで以上の、
フライにも合う牡蠣が三陸から届くに違いないですものね。


別の夜の蒲田西口。
牡蠣の代わりに、奮発して「海老フライ定食」をいただいちゃおうと勇んでやってきました。
注文を告げると、あ、海老フライ、もう仕舞いなんです、と切ない知らせ。
ならばと、「特ロースかつ定食」に挑みます。


suzubun06.jpg
断面を拝めばなるほど、
厚切りの綺麗な肌理からたっぷりの澄んだ脂が滲んでる。suzubun07.jpg以前はこれを岩塩でイクのが大好きだったのに、
今は「ロースかつ」のバランスの方が断然好み。
それは兎にも角にも歳の所為(笑)。
これはこれで十二分に美味しく、品格すら感じるのだけど、ね。


蒲田を、いや城南を、いや東京を代表するとんかつ店のひとつ、
とんかつ「鈴文(すずぶん)」。suzubun08.jpgまだ試していない「海老フライ」も「ヒレかつ」もきっと旨いに違いないと不思議に確信できる。
そしてまだ見ぬ牡蠣フライを指折り数えて待つことにしましょう。


「鈴文」
大田区西蒲田5-19-11 [Map] 03-5703-3501

column/03220

口 ホルモン「河童」で 名物てっちゃんおばちゃんサテバービー

kappa.jpg曾根崎署の裏手、多幸梅があったビルの脇から伸びるアーケードは、お初天神目掛けて南下します。
そのアーケードのちょうど中頃にあるのが、
お好み焼きの「千房」や居酒屋、焼鳥屋にショット・バー、アイリッシュパブにスナックまでが雑居する曾根崎センタービル。
地階への階段を覗くと、怪しげに誘う赤い看板。
今宵は、浪速の古のホルモン屋に忍び込みます。


思えば、周囲を電球で囲う看板のスタイルって今や、レトロですらある形式。kappa01.jpgkappa02.jpgkappa03.jpg階段の先の無機質な通路に古びた椅子が四脚。
その前で揺れる白い暖簾が示すは、ホルモン「河童」だ。


演歌の流れる昭和のままの店内。
おばちゃんに促されるままテーブルへ。kappa04.jpgまずはやっぱり麦酒のジョッキをいただきましょう。


壁に掛かるは、すっかり艶の出た額に収まった品札たち。
その下の貼紙には、河童名物「てっちゃん」にカルビならぬ「カルピ」。kappa05.jpg河童の串焼き「サテバービー」なる文字も読めます。


一番最初にどうぞってなことで、河童名物「てっちゃん」から。
店の雰囲気にも良く似合う真ん丸顔のおばちゃんに焼き方指南を頂戴します。


kappa06.jpg
「もやし」や「キムチ」で麦酒をやっつけながら、鉄板の「てっちゃん」を見詰める。
鉄板の場所によって火の通りが違うので、ローテーションを考慮する。
じっくり焼いてひっくり返して、トータルの焼き時間10分ほど。kappa07.jpgkappa08.jpgよーく滲みた甘辛い味噌タレとよく焼きの香ばしさの奥からザ・ホルモンの滋味が弾ける。
これには麦酒よりも、焼酎だね。


おばちゃんにごちゃごちゃ云われるのを鬱陶しがる先輩とそれを面白がる自分(笑)。
初めてお邪魔したお店ですもの、一応耳を傾けたい。
大阪お上りさんにとっては、こてこて大阪弁が心地いいのであります。


「サテバービー」は、貼紙の説明通りの串焼き。kappa09.jpgバリのクタかウブド辺りの屋台にもありそうな、ちょっとエスニックな景色を漂わせた竹串の牛肉。
"サテ"はおそらくインドネシア料理辺りの"サテ"なんだろうけど、
さて"バービー"はなんのことだろね。


kappa10.jpg
「特上ハラミ」に「上ミノ」に「マメ」を盛り合わせ。
見た目からも鮮度を思う「マメ」は、つまりは腎臓のこと。
気になる臭みもなく、独特の食感が愉しめます。kappa11.jpgkappa12.jpgkappa13.jpg
食感、歯応えといえば、ミノの得意技でもある。
そして、豊潤に脂解けるハラミに文句はありません。


特撰と謳うは、骨付の「カルピ」。kappa14.jpgハラミもいいけどカルビもね。
というか、やっぱりカルビが焼肉の王様部位なのだとしみじみ想う瞬間がある。
ああ、焼き過ぎてはいけません。
おばちゃんが目を光らせてくれています(笑)。


創業来30余年という、曽根崎お初天神通りのホルモン「河童」。kappa15.jpg次に寄ったら今度は忘れずに、店名「河童」の由来を訊ねたい。
失礼ながら、おやじさんが河童的風貌だから?などと想像しちゃったけど(笑)。
そしてまた、おばちゃんのお世話にならなくちゃ。



「河童」
大阪市北区曽根崎2-10-15 曽根崎センタービル B1F [Map] 06-6314-0246

column/03205

口 Humburger「BROZERS'」で ロットバーガー軽妙バンズ弾ける旨み

brozers.jpgふとハンバーガーが食べたくなって人形町。
甘酒横丁から路地へ折れ込んで、浜町公園方向へ。
途中で見つかる「BROZERS'」の紅いファサードは、
デリバリー&テイクアウトの専門店。
ずっと以前にここの前に佇んで、ここはイートインできないのだろうかと腕組み悩みつつ、覗き込んだことを思い出します(笑)。


そのままさらに進んで、緑道に出たところが目的地。brozers01.jpgここでもくっきり、紅いファサードが迎えてくれます。


brozers02.jpgおひとりさまは、カウンターで紅いランチメニューを覗く。
日替わりを含めて、13種類のハンバーガー。
「ベーコンバーガー」をいただきましょう。


キノコの傘のような表情のバンズを頂いて、何気に高さを魅せる光景。brozers03.jpgハンバーグというとどうもコーラをサイドオーダーしてしまいます。


脂滴るパテの上でカリっと香ばしそうなベーコンが顔を出す。
バーガーペーパーでどうぞとおねえさん。
用意されている袋にそっと差し込んで、
ちょっと上下に潰すようにしながら大口開けて齧りつきます。brozers04.jpgbrozers05.jpgbrozers06.jpgなははは。
思わず笑ってしまう感じに旨い。
パテの肉々しい旨みの弾けと軽やかなバンズの取り合わせが鉄板なのでありますね。


「BROZERS'」スペシャリテのひとつにも挑みたいと、夜の人形町。brozers07.jpg今度はテーブル席で、まずはRoot Beerと迷いつGUINNESSのグラス。
お願いしたのは、「ロットバーガーLot Burger」だ。


当然ながら、「ベーコンバーガー」よりもさらに嵩を増した「ロットバーガー」。brozers08.jpg
brozers09.jpgbrozers10.jpgbrozers11.jpg
これだとますますバーガーペーパーのお世話にならざるをえません。
はみ出ないように気をつけながらガブっと齧る。
旨味たっぷりのパテにBBQソースが滲む。
オーストリアのアーチーズ直伝のハンバーガーをブラザーズ流にアレンジ、とメニューにあるけど、どの辺りが直伝でどの辺りがブラザーズ流なのだろね。
でもでも、旨い。
所々に現れるパイナップルに酢豚の在り方を想ったりして(笑)。


人形町の人気グルメバーガーショップ「BROZERS'(ブラザーズ)」は、紅いファサード。brozers13.jpgそれはそのまま、兄弟で始めたから「BROZERS'」。
webサイトには、「BROZERS'の"Z"は、アルファベット最後の文字。最後までやり通すという誓いを込めて」とある。
掲げる名前に信念や深い想いが表現されているお店って、やっぱりいいね。


「BROZERS'」
中央区日本橋人形町2-28-5 [Map] 03-3639-5201 http://brozers.co.jp/

column/03196

口 もつ酒場「ニューなかみ家」で レバテキ塩ホルモンソウルマッコリ

nakamiya.jpg新幹線搭乗前に「MONDE BAR」を訪ねて以来の品川・港南口。
思えばこのところ、駅ビルの品川アトレをくるっと冷やかすとか、再開発ビル群の一角へ研修のため足を向けたことがあるくらい。
気になりつつも、居酒屋「路地裏」や韓国料理「とうがらし」、コショウそばの「天華」のある路地へ闖入することが最近ない。


そんなことを考えながら、港南口のデッキから旧海岸通り方向を望みます。nakamiya01.jpg港南口を背にして真っ直ぐ進んだ先が今宵の目的地。
海岸通りのちょっと手前。
右手に見つかるA看板にあるは、「ニューなかみ家」。
"なかみ"ってなんだろね(笑)。


広過ぎず狭過ぎず、の店内。
半個室もありますよ、ってなことで、右奥のコーナーに陣取りました。
ふと壁を見ればそこには例のグンちゃんがニッコリと。nakamiya02.jpgそう、今度は食肉市場を擁する品川港南口へとソウルマッコリを呑みにやってきたのです。


nakamiya03.jpgお品書きの裏表を眺めると、
そのどれもがソウルマッコリに似合いそうなものばかり。
おねえさんに一番人気で売切れちゃいそう、なんてはどれ?と訊ねると、
「やっぱり、レバテキですね!」とこれまたニッコリ。
ソウルマッコリのカラフェと一緒にお願いします。


ステーキと呼ぶくらいだからまぁ、それなりに厚かったりするンだろねと思っていると、
やってきたのは鉄板に載ったゴロンと丸いヤツ。nakamiya04.jpgおおおと声を上げつつ熱々のところをひと齧り。
おお、臭みなんか勿論なくて、レアに火の入ったレバーの魅力は、
ちょっと新鮮な驚きを思わせる。
こんな風に提供できる、鮮度のいいレバーを恒常的に仕込めるから故の人気メニューなのであります。
そんな「レバテキ」に「ソウルマッコリ」がどんぴしゃり。
ぷち炭酸&乳酸甘すっきりの味わいがふしぎなほど馴染むのだ。


これぞ女子必携(?)か、
如何にもコラーゲンちっくなふるふるじゅるじゅるを纏ったナンコツのあたり。nakamiya05.jpgマスタードと一緒にこれまた鮮度を思わせるナンコツジェルを口に含んでは、
グンちゃんの笑顔を拝みつつ、「ソウルマッコリ」のグラスを傾ける。
女子会はきっとこんな感じから始まるのかな。
翌朝のkimimatsuさんは、いつも以上にお肌つるつるになったことでしょう(笑)。


油さんに、唐揚げならぬ竜田揚げあるよと「とりの竜田揚げ」。nakamiya06.jpg葱タレたっぷり。
ジューシーなそして香り高い竜田揚げに、「ソウルマッコリ」がその脂をそっと洗うよに。


nakamiya07.jpg
どうもするっと呑めてしまうのは、意外と低いアルコール度数からかなと思いつつ、カラフェをやめて、「ソウルマッコリ」をボトルでお願いしてしまいます。nakamiya08.jpgラベルに、PRO業務用専用って書いてあるのは、旧バージョンのボトル。
鉄板焼き「ホルモン塩味」と一緒にいただく前に、中身が均一になるようにぐるぐるっと傾けてからグラスに注ぎます。


所謂もつ煮込みがないのが残念も、然らばと「牛テール煮込み」。nakamiya09.jpgこれまたコラーゲンちっくなふるふるを含んだ尻尾あたりのトロトロお肉。
それは、圧力鍋で煮込むんやろなと信じる柔らかさだ。


レモン醤油でいただく「豚ハラミ」なんかも片付けて、中華タレ「子袋」と「ソウルマッコリ」。nakamiya11.jpg
いままでホルモンなラインナップには焼酎の仲間に頼りがちだったけど、
よりすんなりとマッチするアイテムをみつけました。


品川港南口で新鮮ホルモンなラインナップで迫る、 もつ酒場「ニューなかみ家(なかみや)」。nakamiya12.jpg今度は冬の寒い晩に、「もつなべ」で「ソウルマッコリ」がぶがぶってのもいいかもね。


banner_makkoli_tokyo.jpg今宵は、サントリーの企画、
「東京でマッコリが飲める 居酒屋特集」
でお邪魔しました。



口 関連記事:
  Bar「MONDE BAR」品川で ポテサラサンドと夏の昼間のモヒート(11年09月)
  韓国家庭料理「とうがらし」品川店 でスンデタラチムトックポッキ(07年06月)
  四川料理 味自慢「天華」 で胡椒わさわさ名物コショウそば(06年04月)



「ニューなかみ家」
港区港南2-4-14[Map] 03-3471-3656

column/03195

口 とんかつ「檍」で 林SPF豚普通のロースでキャベツお代わり

aoki.jpg雑色あたりを根城にしている同志が耳元で囁いた。
旦那、またいい店みつけましたぜ(笑)。
蒲田「丸一」に時折立ち寄るようになったのも、
彼の耳打ちがそもそもの発端なのだ。
詳しく話せと迫ると、「丸一」と同じ林SPF豚を使ったとんかつの店らしい。
立地のヒントは、大田区区役所前信号。
区役所や「歓迎」を背に、アロマスクエア方向を臨む。
角のマンションの一階テナントが目的地です。


らぁめん「元気の源」の並びの一間間口。aoki01.jpgとんかつ「檍」と示す木札には、"あおき"とルビが振られています。
なかなか空では読めないので、このルビ、大事です(笑)。


小さな暖簾越しに覗く店内は、ほぼ満席に見える。
明日からでもラーメン屋が出来そうな、もしかしたら元ラーメン店でもありそうな、
そんなカウンターをずいっと奥まで進みます。


aoki02.jpg壁の札にみる「檍」のメニューは、
「特上ロース」「上ロース」「ロース」「ヒレ」と4種類のかつ定食に「かつカレー」。
気張って「特上ロースかつ定食」をお願いしました。


店主が俎板でさくさくとおろす豚肉は、なかなかの厚切り。aoki03.jpgカウンターの貼紙には、こう但し書きがある。
特上ロース、上ロースは肉厚のため、多少中がレアですが、
林SPF豚を使用しているので安全です。
レアがお好みでないお客様はご注文の際お声をお掛けください、と。


aoki04.jpgのんびりと揚げ上がりを待つ間に、
カウンターに置かれた塩のチェックをしたりして。
インカの天日塩、アンデス岩塩、ヒマラヤ・ナマック岩塩、テキサスの塩など。
「多賀野」でも使っている粟国の塩以外はすべて岩塩だ。


小さめ茶碗に続いてカツの皿が手渡されました。aoki05.jpgaoki06.jpgどれどれとその断面を覗くと、なるほど、中央がしっかりとしたピンク色。
檸檬と粟国の塩とでと決め込んで、ちょんづけしていただきます。
さくっとした衣の歯触りのすぐあとに、むにんサクっと豚の歯応え。
むほほと思いつつも、脂が蕩ける感じとはちょっと違って、
レアっぽさが突っ掛かる感じになる。
うーむ、よく揚げにしてもらうのがいいのかもなぁ、と腕組み思案です。


「上ロース」はどうだろう、と土曜のお昼。
なにせ、ランチ営業しかしていないので、土曜か祝日のお昼しかチャンスがないのです。


aoki07.jpg加減のいい揚げ具合は、
油の温度と揚げ時間で調節しているのだろねと思いながら、
衣や泡の表情も併せみるのだろねとも考える。


「上ロース」の断面は、「特上」よりも明らかにレア度控えめ。
ふたたび檸檬と粟国の塩とでいただきます。aoki08.jpgうーむ、やっぱり食後感は重たい感じ。
いよいよ量感のある肉にガッツリとはいけなくなってきたかなぁとまたまた腕組思案です。


今度は祝日のおひる時。
「特上」でも「上」でもない「ロースかつ定食」をいただきます。
aoki09.jpg断面にはレアなピンクはほぼなく、衣が浮いたりすることなくぴっしりと包んで、いい表情。
同様に、檸檬と粟国の塩とにちょんとつけて。


ああ、この食べ口が一番しっくりとくる。
豚の身肉の旨みと脂の甘さを素直に愉しめて、美味しい。
比較してしまうからこそ、軽~いとさえ思えるこの不思議(笑)。aoki11.jpgaoki12.jpgソースでいただく千切りキャベツをお代わりして、
かつの半分はお醤油でいただき、大団円。
「ロースかつ定食」をキャベツお代わりでいただくのが、
「檍」の林SFP豚とんかつを最もいい感じで愉しむ方法と知りました。


蒲田のとんかつ専門店「檍(あおき)」。aoki13.jpg
辞典を引くと、"檍"の読みは、オク、ヨク、イ、もち、あわき、もしくはモチノキとある。
「檍」の本来の読みは"あおき"じゃなくて、"あわき"。
常緑高木「モチノキ」のことを指すようです。
店主青木さんが、風雅にもご自分の姓に「檍」の字を当てたのでは、と想像しています。


口 関連記事:
  とんかつ「丸一」 で最後まで軽ぅい食べ口限定極上ロースカツ(08年01月)



「檍」
大田区蒲田5-43-7 ロイヤルハイツ蒲田102 [Map] 03-3739-4231

column/03185

口 石垣牛「担たん亭」で 石垣牛中味チーイリチャーにサーロイン

tantantei.jpg八重山郷土料理「舟蔵の里」に同じく、
市街地から東の方へ行った新川地区。
石垣牛喰ったろかーと向かうは、
「担たん亭」であります。
タクシー降りたところで味わう既視感は、
謂わば予期してのこと。
何故って「担たん亭」は、以前訪れた摘み草・郷土料理の店「華穂」と同じ敷地内にあるからなのです。


沿道の看板がどデカく示す「石垣牛」の文字。tantantei01.jpg
通過する車の誰もが目に留めているでしょう(笑)。


玄関の脇で飼われているヤシガニに威嚇されながら、予約の名を告げる。
店内のテーブルは、そこそこの埋まり具合。
八重山の海水魚の泳ぐ水槽そばのテーブルに案内いただきました。


tantantei02.jpg
まず求めるはやっぱり、「オリオン」のジョッキ。
そこへ、限定20本という「ハラミ串焼き」を所望しました。tantantei03.jpgうんうん、脂十分に滴って、肉自身の甘さを感じるような気がします。


メニューの単品料理のところに、「ユッケ」「レバー刺し」などなどが堂々載っているので、
時節柄まさにレアなことだと訊ねると、案の定、お出しできないのです、とのこと。


ならばと、石垣牛マーク付きの「テールのマース煮」を。tantantei04.jpgマースというのはご存知のように塩のこと。
とろっとろに煮えて、崩れ解ける寸前のテール肉。
骨の間をホジホジしては、ジョッキを傾けて、またホジホジ(笑)。


これまた、石垣牛の「牛中味チーイリチャー」。tantantei05.jpg中味というのはご存知のようにホルモンのこと。
"チー"は"血"で、"イリチャー"は"炒め物"。
豚料理も豊富な八重山では、豚の血を固めたものがポピュラーな気がするけど、このお皿では石垣牛の"チー"なんだろかと思いつつ。
いずれにしても、"チー"がコクと香りを増しているのは間違いありません。


ジョッキも換えて、ひと心地。
さてさてここまできて、ステーキをいただかない訳にもいかなでしょうと、
焼肉メニューを横目に「サーロインステーキ」を可愛く150gで所望します。tantantei06.jpgtantantei07.jpgtantantei08.jpg妙にサシの入った肉質でなく、
噛めばほの甘い滋味のあとすすっと旨みが立ち昇る感じのする。
焼肉「やまもと」であれこれ味わった炭火焼き石垣牛は断然旨かったけど、
こうしてステーキで味わうのもまた一興なのだなぁとしみじみ。
素揚げしたオオタニワタリが付け合せになるあたりも、
八重山のステーキだなぁと思わせてしみじみです。


ここで「石垣牛」の定義をおさらいしておこう。
「石垣牛」とは、八重山郡内で生産・育成された登記書及び生産履歴証明書を有し、
八重山郡内で生後おおむね20ヶ月以上肥育管理された純粋の黒毛和種の、
去勢および雌牛のことをいう。
出荷期間は、去勢で24~35ヶ月、雌で24~40ヶ月の出荷範囲以内。
そして、日本食肉格付協会の格付で、歩留等級がAかB、肉質等級が5等級・4等級(特選)、
3等級・2等級(銘産)のものに「石垣牛」マークがつけられるんだそう。


島の北部のダイビングスポットへと於茂登を越えていくときにもみられる牛舎の牛たちもきっと「石垣牛」の一頭一頭だ。


石垣島初のステーキハウス、石垣牛の店「担たん亭」。tantantei09.jpgどうやら二階・三階と客席があるらしく、三階からは八重山の島々が望めるらしい。
大箱のゆるさがどことなく漂うものの、一度は訪れてみてもいいんじゃないでしょか。


口 関連記事:
  摘み草・郷土料理「華穂」で 野草で紡ぐ優しい小鉢天ぷらふくさ汁(09年07月)
  石垣牛・炭火焼肉「やまもと」で くっきりとした旨味の輪郭(08年07月)



「担たん亭」
石垣市新川2117-2 [Map] 0980-82-2190

column/03171

口 酒処「片桐」で んんまい牛ホルモンに牛煮込み片桐家の食卓で

katagiri.jpg蒲田に「片桐」あり、とヒトは云う。
下町にじっくりと示すその存在感は、
日に日に増しているような気もします。
所在は、JR蒲田と京急蒲田との挟まれゾーン。
京急蒲田の方がやや近い、ってんで改修中の京急蒲田駅に久々に降り立ちました。


放射状に道を結ぶ、如何にも渋滞の起点になりそうな交差点から左に折れ右に折れ。
住宅と小さな事業用ビルが交雑する裏通りに灯りを点す赤いテントが見えてきました。
白鶴提供の看板にも「片桐」の文字。katagiri01.jpgkatagiri02.jpgここかぁと店頭の表情を拝むと、向かって右手半分には「片桐商店」とある。
そう、「片桐」は、精肉店が営む酒処なのであります。


待ち合わせのGingerちんとかナポちんとかはどこかなぁ。
満席らしきカウンターをじろじろきょろきょろ覗くも、それらしきひと影は見当たらない。
と、店の右脇へ侵入せよとの指令が入る。
えー、ひとン家じゃんかーと顔を見合わせつつ、猫道に足を踏み入れると、
奥から女将さんが手招きしてくれました。
そこは誰がどう見ても、片桐家の玄関。
靴を脱ぎ、そのまま片桐家の茶の間へと招かれたのでありました。


お祖母ちゃんの席には誰が座る?などと云いながら、座卓を囲みます。
長押に飾られた写真やなんかをじろじろ見てはいけません(笑)。
我が家の茶の間を酒席に提供してくれた女将さんの心意気に背いてはいけないのですぅ。


ということで、のっけから「鏡月」のグラスでいぇーーぃ!と乾杯。katagiri03.jpgkatagiri04.jpgそういや、ゆきむらゆっきーは今頃どうしているのかなぁなどと口々に呟きつつ(笑)、
胡瓜の糠漬けとか竹輪とがんもを炊いたやつとかで、すっかりオウチ呑みちっくに。


と、いつもとは若干ノリの違うらしき、刺身の盛り合わせがどどんとやってきた。
精肉店だけど、刺身も頑張れるンだもんね!の勢いが如実に窺えるお皿。katagiri05.jpgkatagiri06.jpgkatagiri07.jpg
思わず、おおおおーと応じて早速、箸を伸ばします。
どれも中トロ以上で、蛇腹もあれば、均質にサシの入ったヤツもある。
蕩けるじゃないっすか。


そんなこんなでナポちんのお酒ピッチもめんどっちー度も上がってきた頃(笑)、
「片桐」のキラーコンテンツのひとつ、「牛ホルモン」を手にした女将さん。katagiri08.jpg例のふるふるなところとか、蜂の巣な感じのところとかを織り交ぜて。
しっかりタレ色と要所要所の焦げ色とで、ホレホレ早ぅ喰わんかと強烈に誘ってきます。


んんんん、んんまい。
ホルモンには、きりっとした味付けが必要だし似合うのだなぁと改めて思わせる。katagiri09.jpg業務用の容器に入ったコチュジャン的唐辛子味噌を載っけていただけば、
さらなる魅力が花開く。
ふと、東松山の「やきとり」の味噌ダレを思い出します。


そして、「片桐」のもひとつのスペシャリテが「牛煮込み」。katagiri10.jpgくたっとぶりっとしたホルモンと一緒にスープを啜れば、
むおおお!と隣のこうめタンと頷き合うことに。
凝縮した旨みが嫌味なく佇んでいて、濃厚にしてさらっとしたテクスチャー。
塩と水とモツだけで作っているというのがなんとも不思議。
平和島の競艇場に卸していると訊けば妙に合点のいく。
ああ、これの汁で作ったラーメン食べたいなぁ、と(笑)。


カウンターが空いたよと、茶の間を辞して店内からカウンターへ。
L字に10数席のカウンターには、連日通う常連さんも少なくなさそうだ。


精肉店が営む牛煮込み・もつ焼きの酒処、蒲田「片桐」。katagiri11.jpg焼肉メニューは勿論のこと、
「しろ」「れば」「たん」に始まり「手羽先」をしんがりにする「焼きもの」も気になるし。
「煮込みハンバーグ」や「特製カレー」、
それに「生姜焼き」をいただきにランチにも出掛けたい。


Gingerちんナポちんこうめタンkimimatsuさんオニオンさん油谷さん
皆さんありがとー。



「片桐」
大田区蒲田4-27-3 [Map] 03-3738-7116

column/03143

口 とんかつ「椿」で ロースカツ椿老舗登録商標の風格と熟練と品格

tsubaki.jpgとっても久し振りに訪れた成城学園前。
北口を出て、ふらふらと街並みを眺めながらのんびりと歩みを進めます。
嘗て新店舗の開店に関わった証券会社はもうなくなっていて、ちょっと寂しく思いつ歩いていくと、あっという間に閑静な住宅街に景色が変わり、生垣の上からは暖かな日和に誘われるように気の早い桜が咲いています。


麗らかな日曜日だなぁ。
そう感じながら空へと見上げた視線を戻すと、
住宅地の間を真っ直ぐ伸びる道路の右手に目的地を見つけました。tsubaki02.jpg看板が「とんかつ椿」と標しています。


老舗の風格すら漂う佇まいを拝んでから入口の前に立つ。
春色で誘う暖簾には、刺繍にも思える鮮やかに染め抜いた「椿」の文字。
おひとりさまは、厨房前のカウンターに陣取りました。


暖かで気持ちのいい日和にノッて、麦酒を所望しちゃいます。tsubaki03.jpgおひたしを添えてもらいましょう。


お願いしたのは、「椿 ロースカツ」。
ご飯セットを含んだお昼の定食は、土曜日を含んだ平日のみなので、単品のロースカツを定食に仕立ててもらうことになります。


丁寧に細めに刻んだキャベツをこんもりと盛り、その手前に堂々と鎮座するカツ。tsubaki04.jpgなにがそう思わせるのか、熟練の威風を想う表情のする。
野生的かつ豪胆に攻めるタイプのトンカツには醸し出せない、一種の品格を思います。


断面を覗き込むと、桜色のロースから肉汁がじわっと滲んで、垂涎を誘う。tsubaki05.jpg均一な衣が肉と分離することなく、ぴたりと包んでいるところにも感心しながら、まずはそのままいただきます。


硬さを帯びない、さっくりと軽妙な歯触りの衣は、肉の旨みを逃がさず包み込む役目も担っていて、余分な水分を逃がしながら肉の旨みを凝縮させているのだなぁと膝を打つ(ぽん、笑)。
tsubaki06.jpgこれまた歴史と熟練を思わす甘め自家製ソースもいいけれど、今や定番のアンデス岩塩でいただくのがやっぱり一番。
ご馳走さま。


そうそう、久し振りに成城学園前を訪れたその訳は、
以前から聴いていたアーティスト荒木真樹彦のライブに初めて臨むためでした。
会場となったのは駅からみて成城学園の裏手の住宅街の一角。
まさにどなたかの邸宅の玄関から案内されると、そこはまるでヨーロッパの小さな教会よう。tsubaki01.jpg高いアーチ状の天井が守る空間は、どこか厳かに生音が響く設え。
サローネ・フォンタナという、クラッシックも似合うホールだ。


風格と熟練と品格を想う「椿」はきっと、成城界隈で一番に知られたとんかつのお店。tsubaki07.jpgtsubaki09.jpg箸袋には、登録商標の文字。
「とんかつ椿」での登録なのでしょうね。




「椿」
世田谷区成城5-15-3[Map] 03-3483-0450 
http://tsubaki.web.infoseek.co.jp/

column/03111

口 焼肉の名門「天壇」で ロースと筍×ひかり味噌カツのミルフィーユ

tendan.jpgデュープレックス銀座タワー5/13。
建物名の最後についた不思議な採番は、
どうやら丁目番地を示すものらしい。
三原橋交差点に面してすっくと屹立する佇まいは、
歌舞伎座が取り壊された今では、
界隈のちょっとしたランドマークになっています。
ソソる肉が喰いたい、そう想った時には、
このビルのエレベーターの10Fボタンをポチとする。
混雑してなきゃいいのだけど、
と心配になる「天壇」へとまっしぐら。


出足の良かった所為か、まだなんとか窓際のカウンター席に空きがある。
席に着いたら早速、席を離れて(笑)、バイキングのテーブルへ。
tendan01.jpg
tendan02.jpgtendan03.jpg
チヂミ数種やスジ煮込み、ナムルあれこれ、チャプチエにサラダたちが並んでいます。
お皿にとって席に戻ると、既に「天壇カルビランチ」が準備万端。
さぁ、いただきましょう。


tendan04.jpgロースターに載せた肉を横目にしながらチヂミやナムルをいただく。
焼き過ぎないように、手にしたトングでさっとカルビを挟んでタレの小皿へ。
恥ずかしながらちょっと気が急いたように口に運びます。


なはははは、やっぱり旨い。
tendan05.jpg脂が甘く解けて、嫌味のない旨みが口腔に迸ってはすっと消える。
焼肉の本懐は赤身にあるだなんて今は決して思えない(笑)。
そのままでも十分イケる肉をさらに昇華させてくれているのが、「天壇」特製のつけダレ。
それは、コンソメ色したタレのベースは牛骨から摂ったフォン。
折角もみダレが利いたお肉を汁の類に浸けてしまうなんて、NGでしょって思うところを裏切るように巧いこと肉の魅力をもう一段高いところへ誘ってくれるンだ。


天井に張ったミラーパネルに逆さまに映る交差点の様子を眺めながら、
食後のコーヒーを啜ります。tendan06.jpg



そんなランチも魅惑の「天壇」の、夜の部へお邪魔しました。
やっぱり、麦酒を生を!と云ってしまうステレオタイプに自省しつつ、でもいいじゃん!と開き直ってグラスを傾けます。


tendan07.jpg月島「凛」を思い出しながらお願いしたのは、「厚切りタン」。
器には、十分厚切りの、丁寧にひと皮剥いたような印象のタンが鎮座。
「凛」の牛タンの厚さそのものには到底及ばないけど、まぁ兎に角厚けりゃいい、ってもんでもないしね。
そこへ、それなりによーく焼かないと噛み切れなくなります、と店長の的確なアドバイス。
焼きが足りずに噛み切れなかった「凛」での失敗が蘇ります(汗)。


そこそこしっかり両面を焼いた厚切りのタン に薬味をのっけて、いざ。tendan08.jpgむほほほほー。
すっと噛み切れる柔らかな歯応えの後から、真っ直ぐな旨みが訴える。
確かに薄切りでは味わえない、魅力の領域なのですね。


tendan09.jpg
「ハイボール」をお願いすると、
そのグラスには「山崎 京都ハイボール」の花札マーク。
そうだ、そもそも「天壇」は、肉の都、京都・祇園、南座の裏手に本店を構える店だものな。


続くお肉は、「天壇」が看板メニューと謳うロースを使った「ミルフィーユロース」。tendan10.jpgもみタレに浮かんだサシの入った肉は、
例えば単なるしゃぶしゃぶ肉とも、機械でスライスした肉とも違うご様子。


一枚焼きますね、と加減をみて炙るように焼いてくれた店長は、
その肉をくるくるんとして、例のつけタレに浸してくれます。tendan11.jpgだはははははー。
こいつぁー、旨いや、文句なし(笑)。
しゃぶしゃぶ肉をただ焼いたんじゃ、こんな風に美味しいシグナルが脳裏を駆け巡ることはきっとない。
ズルい、とだけ申し上げておきましょう。



そろそろお出ししましょうか、ということでやってきたのが、茶碗蒸しに始まる四品の器。
「天壇」の厨房の面々が、ひかり味噌謹製の「有機味噌」と旬を迎えようとしている筍とを駆使したレシピを考案してくれたのです。


ひかり味噌」というのは、
長野の諏訪に本社工場を構える味噌メーカーで業界三位だそう。
自然のおいしさを堪能できる有機JAS認定の味噌で、スーパーマーケットの陳列棚でも
㊒マークを白抜きした青や赤のパッケージなどの「ひかり味噌」ブランドが見つかるそうだ。
ご存知でした?


木の芽を彩りに頂いた、筍のスライスが浮かぶ茶碗蒸し。tendan12.jpg匙からつるんと口元から吸い込むと、ふわっと味噌の風味のする。
お出汁と玉子の掛け算を愉しむ茶碗蒸しを味噌の風味が包む感じ。
少しだけ味噌を控えめにしたらば、
三位のバランスが揃って、より小粋だったかもしれません。


カリッと唐揚げにした筍にも、ふむふむ、味噌の風味がよく似合う。tendan13.jpgカレー粉や胡椒などのスパイスや大蒜・生姜といった香味野菜を利かすのとはまた違う。
ほんのりと品よく、でもしっかりと風味を挿すような真似もできるのも調味料としての味噌の使い勝手のよさなのかもね。


味噌と揚げ物の相性についてそんなことを考えながら、もうひとつの揚げ物を覗き込みます。
筍とバラ肉の重なりが魅惑的な歯触りを予感させる。tendan14.jpg何もつけずにそのまま、せーのと齧る。
うほほほほー。
予想に違わぬ筍のシャクっとした歯触りにサクっとした衣。
そこへ豚の脂の甘みとどんぴしゃの加減で味噌の風味が一体となる。
うんうん、うん。


例えば、トンカツ屋や洋食屋で残念な光景に出くわすことがある。
揚げ物が塩辛かろうが、サックサクの衣であろうが、兎に角取り合えずとんかつソースやウスターをどっぷりと廻しかけて、ソース味一色にしちゃってる御仁のテーブル。
本人の嗜好だから他人がとやかく云うことでもないのかもしれないけれど、そんなひとにこそおススメしたいのがこの、「たけのこのミルフィーユ味噌カツ」だ。
レシピをいただいたので、週末あたりにLe's cook、いかがでしょ。
ご想像通り、ビールのお供にもよろしからずや。
あ、ひかり味噌では、「一品入魂!」と呼ぶサイトで味噌を楽しむレシピを紹介しているそうですよ。


別に名古屋の味噌カツを否定している訳じゃないのヨと呟きながら(笑)、
筍ご飯を口に含んだら思わずニヤリ。tendan15.jpg決して過ぎない、塩梅のいい味噌風味が味蕾をふわっと撫でてゆく。
味噌仕立ての筍ごはんというのもあり、だね。


以上の「ひかり味噌」を使った「天壇」考案の四品は、いまのところメニューにないのでひょっこり「天壇」を訪ねても、食べられない。
うーむ、それは残念だ(笑)。


tendan16.jpgそうそう、「天壇」のグランドメニューには、
「チゲ味噌汁」という"味噌"メニューがある。
石焼きグツグツ熱々のピリ辛スープの味噌汁は、魚介あれこれに豆腐や肉に野菜たちと具沢山だゾ。


京都・祇園発の焼肉の名門、「天壇」銀座店。tendan17.jpgtendan18.jpg三原橋の上空から眺める銀座の風景を借景に、
焼き肉、そして本格韓国料理が堪能できる。
そして今日、仕立てよく和食もこなすと知りました(笑)。
帰り際に「アメちゃんです」と薄荷の飴を渡してくれる瞬間に、京都のお店であることを想うのです。




「天壇」銀座店
中央区銀座5-13-19 DUPLEX GINZA TOWER 5/13 10F [Map]
http://www.tendan.co.jp/

column/03107

口 レストラン「成田」で 黒豚ロースカツ黒豚しょうが焼き肉屋の食堂

narita.jpg中延駅周辺と荏原中延駅とを結ぶアーケード、
中延スキップロード。
距離のあるアーケードにしては意外過ぎるほどに飲食店は少ないのだけれど、その中の一軒にこのところ通っています。
それは、アーケードを中延駅側からアプローチしてすぐのミートショップです。


お好み焼き、の看板の方が目立って、一瞬通り過ぎそうになる。
ミートショップ「ニッパイ」と示した黄色い看板の下には、硝子ケースが精肉たちを桃色に見せています。
そして、通っているのはその精肉店そのものではなくて、横の通路を奥へ入ったお店。
古びたドアには、モロ手書きマジックで「黒豚の店」。
そう、レストラン「成田」は、精肉店が営む食堂なのです。


恐る恐るドアを開け中を覗くと思わず、きたなシュラン!っと小さく叫びそうになる。
油と埃に煤けた扇風機、黒ずんだコミックの数々、草臥れたテーブルに椅子、硝子の曇ったビール用ケース。
壁には、ベニヤに直接マジックで書いた品書き。


気をとりなおし改めて、壁の品書きから伝わる意図を汲んでみると、お店のイチオシは、黒豚を使ったとんかつであることが判る。
narita01.jpgnarita02.jpg
黒豚は、鹿児島県産のバークシャー種。
小さな字で"一番おいしいと言われる"とマジックペンで書かれてる。
「黒豚ロースカツ」をお願いしました。


ベニヤには、「少なくとも召し上がりはじめの一枚はソースをかけずに」とある。
へー、と思いながら謂いに従ってやおら齧ると、想定以上のサックサクの衣。narita03.jpgこりゃびっくりだと目を丸くしながらもうひと口すると、今度は黒豚の脂の甘さと赤味の旨みが渾然となる。
うひゃひゃ、何気なくも旨いとんかつだ。


ただ白絞油を使って揚げるだけで、こうもサックサクになるとは思えない。narita04.jpg店内にとんかつ専門店の気風はなくとも、密かな自信漲る逸品だ。


そしたら、そんなトンカツをフィーチャーした「黒豚のカツカレー」はとお願いしてみる。
オバちゃんが運んでくれた横長楕円のお皿は、カツ、ライス、カレーの三色旗。narita05.jpgカツはやっぱりサックサクで、いい。


そして意外な出来だったのが、黒褐色さらさら仕立てのカレーソース。
narita06.jpgnarita07.jpg
ふと、蓮沼の「インディアン」を思い出す。
あそこまで、どーだ!感はないものの、なかなかどうして悪くないカレーだ。
肉の端切れをどこどこ入れているのか、そこそこにブイヨンしています。


とある夜には「黒豚しょうが焼き定食」。narita08.jpgちょっと硬くなっちゃってるのが残念だけど、わしわしご飯喰らうには十二分。
Gingerちんはなんて云うかなぁ。


中延スキップロードの肉屋営む豚肉食堂、レストラン「成田」。narita09.jpgそうはいっても、黒豚ばっかりでは勿論なくて、「特選佐賀牛のランプステーキ」とか「しゃぶしゃぶ」「牛丼」、「からあげ定食」「トリ鍋」なんかもある。
今度は、「チャンポン」「皿うどん」か、「九州ラーメン」に挑戦してみようかな(笑)。



「成田」
品川区東中延2-10-17[Map] 03-3781-7488

column/03086

口炭火ステーキ「カサローエモ」で 大田原牛ハンバーグ不思議な脂

casarowemo.jpg年間30頭前後しか生産されないという「大田原牛」を供するお店が五反田にあることは随分前から知っていました。
ただ、例えば炭火ステーキの「吟撰」が200gで31,500円、さらに稀少だという「別格超吟撰」のステーキに至っては、200gで157,500円という畏れ慄いお値段(笑)。
そんな敷居の高さを案じつつ、でもハンバーグあたりだったらなんとかなるかもなぁと時折考えては日々が過ぎておりました。


島津山方面へ、伴侶を得ての好機到来。
お昼どきの五反田駅からソニー通りとおよそ平行に走る裏通りを往く。
「うどん」とのコラボも話題の「ダ・カーポ」を横目にそのまま進み、
もう少し行けば「フランクリン・アべニュー」や「ヌキテパ」のある清泉女子大正門前の坂下、というところにあるのが、炭火ステーキ「カサローエモ」だ。


扉の脇で、星条旗をモチーフにしたような帽子を被った御仁が、
「お金はちゃんと持ってきたかな?」と人差し指で問い掛ける。casarowemo01.jpg痩せた札入れを改めて(笑)。
一応お昼でも要予約でということで伝えていた名前を告げ、窓際のテーブルへ。
なにかのお祝いでもあるような様子のテーブルがもうひと組ありました。


メニューにみる「しぐれ丼」は何故か、大田原牛ではなくて但馬牛。
「ビーフカレー」とか「ビーフシチュー」という手もあるけど、高嶺の花のステーキ以外となるとどうしても「ハンバーグ」でってことになってくる。
可愛く、200gでお願いしました。


ホールの御兄さんは、経験がまだ浅いのからかそれともそういう気性なのか、どこかおどおどした挙動がなにかを不安にさせる。
調理場はずっと奥にあるようで、例えば銀座「Chaco」のように肉を炭火で焼く臨場感を拝めないのも残念なところ。
と、思ったらカウンターの手前にモニターがあって、お肉の様子が映ってる!
んー、できれば音も聴きたいなぁ(笑)。


そうこうするうち、お待ちかねのお皿がやってきました。casarowemo03.jpg眼前のハンバーグは、コロンとしっかり厚みのあるフォルム。
焼き上がりでこれだけの嵩があるってことは、パテの頃にはもっとポッテリとさせていたのだろうね。
割れが入っているのはこの厚み故仕方のないことなのかもなぁと考えつつ、ナイフの刃先を挿し入れます。


すると、切るより先に粗く挽いた肉がほろほろと。casarowemo04.jpgどれどれと口に運ぶとまずは、ちょっと滑るような不思議な脂の甘さが口腔に広がる。
これが、たどたどしくも解説してくれた、融点の低い不飽和脂肪酸を沢山含むという大田原牛由来の味わいなのだろうか。
俗によく言う、「あージューシー!」とか「肉汁がぁ!」というのとは確かに違う印象だ。


少なくとも、あれこれ余計な香辛料に頼らない印象は悪くない。
使っている胡椒は、ミクロネシア・ポナペ産だと訊いて、ふと南の島でいただいたペッパー・ステーキを思い出す。


そして、御兄いさんの指南に従って、ちょっと残したライスにちょっと残したハンバーグを載せて解し、そこへ大根おろし混ぜ込んで醤油を垂らす。casarowemo05.jpgんー、まぁ、意図がわからんでもないけど、単におろし醤油でも食べてみて!でもいいよな気がします。
お近くの「フランクリン・アヴェニュー」のテラスが脳裡に浮かんで、このハンバーグをバンズに挟んで食べてみたいとも思うのでありました。


希少種大田原牛の炭火焼ステーキの店「カサローエモ(CASAROWEMO)」。casarowemo07.jpgWebサイトには、
「カサローエモとはギリシャ語で"純潔"という意味の言葉です。黒毛和牛は競走馬と同じで、血統が全てと言っても過言ではない生き物です。大田原牛だけでなく、使用する調度品、調味料、水、空気にまで「純潔なるものだけの提供」をコンセプトにこの言葉を用いました。」とある。
casarowemo06.jpg後段にはやや鼻白むも、生い立ちの確かな稀少な牛肉を敢然と供する気概は伝わってくる。
牛のお店なのに何故に馬がモチーフなのか不思議だったのだけど、"競走馬と同じ血統"を表す考えからなのかな。


口関連記事:
 海の幸フランス料理「ヌキテパ」 で土のジュレと西瓜ショート(05年04月)
 
BURGERS「フランクリン・アベニュー」で テラスの赤身バーガー(04年04月)




「カサローエモ」
品川区東五反田3-17-14春日ビル1F[Map] 03-3446-8808

column/03049

口焼肉「本牧亭」で マルチョウA5カルビハツ厚切り地元人気焼肉店

honmokutei.jpg池上線でとことこ往く長原駅近くの商店街。
その一角にずっと気になっている焼肉店がありました。
町場の焼肉店とは少々違うオーラみたいなものをどことなく感じさせて、硝子越しに覗く店内はいつも意外と混んでいる。
どうやら原則要予約らしく、ひとり焼肉するのはちょっとなんだなぁとその前を通り過ぎるばかりだったのが、焼肉「本牧亭」です。


予約を入れて臨んだ「本牧亭」のテーブル。
目ぼしいテーブルが埋まっていることでも人気のほどが窺えます。
足元にぼっこりと四角いスチールの箱があるのは、排煙のダクトが通っているから。
壁を背にして座ると、それを跨いで座るようになっちゃうけど、煙に捲かれないためとあらば、ね。


honmokutei01.jpg「ナムル」をいただいて、まずはジョッキをぐいとする。
「本牧亭」の本日のおすすめは、ホワイトボードに書いてある。
ビストロでは、黒板にチョークが定番だけど、焼肉店では黒赤青の水性ペンがカジュアルでいい。
☆☆☆と書いてあるのかなと思いつつよく見たら、細長く「☆和牛」と書いてあるところも微笑ましい(笑)。


honmokutei03.jpg
ホルモンあれこれの中から選んだのが、「マルチョウ」。
焼き網に載せると、みるみるコロンと丸まって、
もういいよと云ってくる。honmokutei04.jpgはふはふそっと口に含めば、コラーゲンちっくな脂がしゅるしゅると溶けて消える。


「A5牝カルビ」は、ザ・焼き肉として王道の安定感。honmokutei05.jpghonmokutei06.jpg脂の甘さと迸る旨みに、むほほと思わず笑顔になるね。


焼き肉店では定番の「JINRO」を氷水レモンでちゅるちゅる舐める。honmokutei12.jpgこれも最近では定番かもねと「センマイ刺し」もコリコリとそのアテにして。


honmokutei07.jpg
ああ、厚切りタンといえば月島「凛」を思い出すけど、
これは「ハツ厚切り」だ。honmokutei08.jpgレバーよろしく、塩胡麻油に浸していただけば、
むにっとした独特の歯応えが愉し旨し。


ほかにもあれこれいただいて、「JINRO」を空けずして、いい気分(笑)。
honmokutei09.jpg「本牧亭」では、棒アイスを笊に沢山用意していて、
それを最後の口直しにいただける。
ガムもいいけど、その前にアイスをどうぞという愛想がいいね。



もう満腹でほろ酔いで、〆の麺類には至らなかったので、日を改めて訪れて。
「本牧亭」には、麺類が6種類ほどある。
太・細それぞれの「冷麺」に「温麺」「ビビン麺」。
「ユッケジャンラーメン」に「カルビラーメン」。
その中から筆頭人気だという「テールラーメン」をお願いしました。


まずはとレンゲを啜ると、しっかり煮出したテールスープから広がるしみじみした旨みとさらりとしたコクがいい。honmokutei10.jpg麺がおよそ一般的な業務用麺なのが惜しいけど、
焼き肉店としては仕方がないことだよね。
ちょこちょこ通って、他の麺類も試したい。
冬になったらの「カキと豆腐のチゲ」や「自家製蔘鷄湯」もいいね。


改めてみる店内の壁には沢山の色紙が貼ってある。
スポーツ選手の名前が多い傾向があって、女子ゴルファーの知った名やレスラーらしき名前もちらほら。
あれはきっと「把瑠都」だなぁなんて眺めていたら、力士ふたりが入ってきた。
最近引退した元大関が気さくな様子で大将と話しています。


東急ローカルの小さな商店街にある、地元の人気店、焼肉「本牧亭」。honmokutei11.jpgなぜに「本牧亭」と名乗っているのかと訊くと、以前のオーナーから店名ごと店を引き継いだので、その趣旨は判らないという。
ファサードがモダンに綺麗になったのは、そんな契機だったのかもしれません。
やっぱり、横浜・本牧となんらかの関係があると考えるのが順当なところかな。
上野の講談寄席「本牧亭」の関係者だったりして。


□関連記事:
 焼肉「凛」で 超厚切り上タン塩焼きとんとろ巻ロースに満腹至極(06年07月)



「本牧亭」
大田区上池台1-10-7 コアビル1F[Map] 03-3727-4129

column/03017

口STEAK「EL-AMIGO」で リブロースふとニンニクに二郎を思う

elamigo.jpg環七沿いの長原駅入口信号辺りの歩道には、
数本のサボテンが生えています。
気付かずに通り過ぎちゃうひとには勿論判らないけど、そこだけちょっぴりメキシカンな空気が流れているのです。
その空気の発信源が「エル・アミーゴ」。
ステーキとテックス・メックス料理のお店です。


elamigo02.jpgステーキを焼く煙がほんの少々白い景色にしている店内は、
どこか西部劇的でもある。
馬車の車輪が照明となり、刳り抜いた白い壁の棚にはサボテンの鉢。elamigo01.jpgギターを掻き鳴らすソンブレロ被ったおふたりが、いらっしゃい。


どうせなら、メキシコのビールがいいなと所望したのが、「テカテ」。
それは、缶ビールのまま、縁に塩を盛って、レモンを載せてやってきました。elamigo03.jpgつまりは、お手軽スノースタイル。
どれどれとレモンを落とさないように缶を傾ける。
んんん、とってもライトで薄いお味(笑)。


elamigo04.jpg肉ばっかりだけでなく、
まずはサラダもいただかなくちゃと「メキシカンサラダ」。
もう、これでもかとばかりにコーンたっぷりのサラダであります。
メニューには、1970年オープン以来の人気サラダ、とある。
えええ?「エル・アミーゴ」って、創業来40年の老舗ってことなのでしょうか。


そして、ミディアムでお願いしていたリブロースのステーキ300gが、
鉄板をジュージューいわせて到着しました。厚さはそうないものの、広げた大きさはなかなか。


メニューに示された美味しいいただき方のお作法は、まずバターを鉄板と肉の間に挿し込んで溶かし、テーブルに用意されたステーキ醤油を熱い鉄板の回りに廻しかけて焦がす。
そして、お好みで黒胡椒やおろしニンニクを投入してね、とある。elamigo06.jpgご指南の通り、ちょっと焦げた醤油の風味と溶かしバターでいただく。
ぶ厚いステーキを食むような醍醐味とは趣が違うけど、
脂を含む赤身肉をわしっと喰らう感じは勿論悪くない。


やっぱりニンニクのお世話にならなくちゃと、
細かに擂った特製おろしにんにくを肉片に載せる。elamigo07.jpgんんんんん、やっぱりニンニクってスゴイ。
フィーチャーした途端、
自らの強烈な旨みで肉の旨みや脂の甘さを巻き込んで高ぶらせる。
ふと、「二郎」の魅力の芯にはこれがあるンだったな、
なんて改めて思ったりして。


そうそう、「エル・アミーゴ」のステーキには、
他にも色々なトッピングが用意されています。
ハラペーニョ、チーズ、トマトスライスにオニオンスライス。
elamigo08.jpgelamigo09.jpg
面白がってアボカドソースも試してみたけど、ニンニクの直球にはやはり敵わない。
でも、チーズやサルサソースはきっとありだよね。


elamigo10.jpgハンバーグにも種類があって、
控えめ格安200gの「ハンバーグ」に250gの「チーズハンバーグ」、
そして400gの「ジャンボハンバーグ」。
ぎっしり詰まった挽肉から溢れる肉汁がデミソースと混じり合って、ね。


細かいことは考えず、ただ肉を喰らいたい時がよく似合う、
環七長原のステーキ&テックス・メックス「エル・アミーゴ」。elamigo11.jpg
elamigo12.jpgelamigo13.jpgelamigo14.jpgWebサイトには1975年の開店とあって、メニューの記載とは誤差があるけど、いずれにしても30数余年続いているステーキハウスだということになる。
ステーキの店がメキシコ料理の店がそう多くはなかったであろう開店の往時には、
それなりにスノッブ心を擽るような存在の店だったのかもしれませんね。


「EL-AMIGO」
大田区北馬込1-1-5[Map] 03-3776-1977 http://el-amigo.jp/

column/03014

口とんかつ「燕楽」で 肉厚平牧三元豚ロースかつとぴっかぴか

enraku.jpg池上本門寺をお参りする度に、そうだそうだと思い出すお店が数軒あります。
一軒が蕎麦の「蓮月庵」であり、その斜向かいの甘味処「あらい」。
未だ訪問叶わないバー「自由雲」。
そして、昼に夜にとお寄りしている、
とんかつ「燕楽」もその内の一軒だ。


「燕楽」の間口は、丁度二間ほど。
がらがらと引き戸を開けると、すぐにカウンターがあって、先客さんたちの背後をカニ歩きで奥へと進みます。

enraku01.jpg
奥にひとつだけテーブルがあって、その脇の椅子には、きっとパン粉になるのであろうパンがどんどんと9本綺麗に積まれてる。
厨房中央の頭上には、「燕楽のこだわり食材」と題した掲示があって、「食パンの耳を削り中の白い所だけで作った自家製パン粉」とあるのがなるほどの光景だ。enraku02.jpgenraku03.jpgそして、使っている豚はというと、いまや有名となった山形・平田牧場の「三元豚」。
お昼の「カツランチ」もリーズナブルで悪くはないのだけど、「燕楽」の魅力を探るにはと「ロース定食」を選びます。


俎板に載る、研ぎ上げた包丁で整えられたお肉は、十分な肉厚。
自家製のパン粉を纏わせて、すーっと油殿に挿し入れます。
ちなみに揚げてるラードは、豚背脂ではなくて、内臓を包んでいる腸間膜から搾り出した貴重なものだという。


「とんかつ定食」や 「かつ丼」のかつが先に揚がっていっても、肉厚「ロース」のかつは油殿でまだまだじっと我慢の子。
どう使い分けているのか、銅と真鍮の鍋が並ぶコンロ。
油鍋の表情をじっと見つめる店主は、音もじっと聞いている。
enraku10.jpgenraku04.jpg
頭上のフードを見上げると、フィルターの部分まで綺麗に磨き上げられていて、ぴっかぴか。
厨房壁のステンレスも同じく、ぴっかぴか。
丹念に掃除している様子が思い浮かぶようで気持ちよく、そして、店主の心意気が伝わるようです。


そして、恭しく油から引き上げられた肉厚ロースかつ。enraku05.jpgその度に刻んだものを加えた笊からキャベツをこんもりと添えて、「ロース定食」の完成です。


揚げる前に比べれば勿論厚みは減っているけど、それでも量感を思うに十分な厚み。enraku06.jpg断面の繊維が実に均質で、衣と一体になっているのが美しい。


enraku07.jpg「カツランチ」の時に同じく早速取り出したのは、ヒマラヤ岩塩のミル。
お皿の脇にがりがりと削る薄っすらとピンクがかった粗い塩をちょちょんとつけて、いただきます。


ふむふむふむ。
すっと柔らかく、でも繊維を切るような噛み応えがあって、ロースにして脂の甘さに品がある感じ。enraku08.jpgどっちがと訊かれれば、蒲田「丸一」の「限定極上ロース」がスキだという応えになるけれど、三元豚の醍醐味はあるのじゃないかとそう思う。


enraku09.jpg
そうそう、去る時季には、「カキフライライス」という貼り紙が壁やサッシュの硝子にありました。enraku12.jpgenraku11.jpgその時の牡蠣の形をそのまま表現した、平たい形状がちょっと面白い牡蠣フライだったのを思い出します。
牡蠣フライとしては、ちょっと衣が硬かったかもしれません。


池上でとんかつの店と云えば、とんかつ「燕楽」。enraku13.jpg今となれば、腕を磨いた芝神明商店街の「燕楽」を実はもう追い越しているのではないかと、もう一度ぴっかぴかのステンレスを眺めながら思うのでありました。


□関連記事:
 そば「蓮月庵」で かも南ばん昭和初頭の情緒お詣りの定番処(09年01月)
 甘味「あらい」で 和風パフェ大納言に宇治抹茶グラスの中の物語(09年01月)
 とんかつ「丸一」で 最後まで軽ぅい食べ口限定極上ロースカツ(08年01月)


「燕楽」
大田区池上6-1-4[Map] 03-3754-8243

column/02985

口ステーキ「かわむら」で 甘露なるコンソメと軽やかなるステーキ

kawamura.jpgある日の昼下がり、親分から連絡がありました。
「かわむら、行きません?」。
いやーずっと気になってはいたものの、自ら臨むには御足が心配ゆえ敷居の高い状態のままでおりましたと率直に応えます。
またヒロキエさんのお誘いとあらば、「かわむら」を訪れる千載一遇の機会ですね、とも。


既知のおふたりともうひと方が一緒だということで、向かった数寄屋通り。
「かわむら」のある路地へと入り込むと、その先に親分の姿が見つかった。
どうもどうもと話していると、じゃぁと手を振るヒロキエさん。
あれ?
ご一緒なんだろうと思い込んでいたので、少々びっくりしたけど、改めて話を回想・整理してみると、なるほど、予約を入れていた方の代わりに声を掛けてくれたってことなのでした。


わざわざ引き合わせのために足を運んでくれた親分の背中を見送って、正対する「かわむら」の扉。
銘木の表札なくして、それと気づかぬ隠れ家の匂いが漂います。
オーセンティックなバーに足を踏み入れる時と似た気分が過ったりして。


このこぢんまりとした8席のL形カウンターが、あの「かわむら」の舞台なのねとコートを肩から外しながら眺める。
そして、想像以上に柔和な表情の河村シェフに会釈でご挨拶です。


「かわむら」定番というオードブル。kawamura01.jpg鮮やかなオレンジが目を惹くは、タスマニア産だというサーモン。
しっとりと張り付くような舌触りの中から清澄な旨みが解け出る。
ふわっと甘い帆立に、きゅっと締まった平目の身、むにっと柔らかな食感にらしい香りを含む鮑。
おまけのように添えられた、均質なサシを魅せる肉の刺身は、舌の温度で上品な脂が溶け出す感じが愉しめます。


続いて、なんとも素敵な琥珀色をみせるスープカップが眼前に。kawamura02.jpgこのコンソメは凄いなぁ。
なんと表現すればいいンだろねぇと隣の表情を探ると、お隣さんは前回のコンソメの味わいを反芻して比べてみたりしている模様。
見た目の色合いからも連想し易い、蓮華の蜂蜜のような仄甘さの印象も感じつつ、そんな植物性なものには留まらないコクが透明感を伴って迫る。
牛のコンソメであろうことは容易に判っても、この濁りのなさと深い旨みを生み出す手間と工程は容易には想像し難い。
ああ、甘露哉。


kawamura03.jpg
と、いよいよロースターのスリットの上に超肉厚の肉塊が載せられた。
前後してサービスされたお皿には、サラダ。kawamura04.jpg15種類だという野菜たちにベーコンのフレークがたっぷりと。
カリカリサクサクとしたベーコンの食感が、軽快なリズムをサラダに盛り込んでくれています。


そしてそして、やってきました羨望なる「かわむら」のステーキ。kawamura05.jpgそのお皿からの標高が一種の気高さを誇るような気配もありますが、ただただ飾らぬ実直な優しい力持ちが照れながらも堂々と胸を張っているようにもみえる佇まい。


いやはやと見惚れているところへ、「肉の側面を指先で触れてみてください」と河村シェフ。kawamura06.jpgkawamura07.jpgえ、どゆこと?と思いつつ、云われるまま指先をその脇腹へ。
うわ、あ、いや、あの、その......。
つまりは、物凄―く、官能的な触感。
云い倦ねて思わず、そのまんまな感想を口走ってしまいました。
「なんだかとっても、イヤラシーぃ感じ?」(汗笑)。
肉を転がして焼いたりしていないからのことなのかもしれないね。
それでも、中から肉汁が滲んだりはしないところがまた凄い。


ナイフを入れた肉の上下は香ばしく、柔らかな中から艶めかしき紅色が顔を出す。kawamura08.jpg最初は、お勧めの福岡の煮切り塩で。
脂由来だけのそれでない、赤身肉の旨みがじっくりじっくり焼き上げることで濁らず活性化している、うはは、そんな味わい。


ホースラディッシュや檸檬を継ぎ足して作っているという、お醤油のソースもまた、肉の旨みをさらに引き立てる。
特別ブランドに拘ったりはしないという、河村シェフ曰く、この日ステーキは宮崎牛、200g也。
なにより、ひとくちひとくちが軽やかなのが印象深いのだ。


ウチにも愉しみを持ち帰ってしまおうとの魂胆で、所要な量のお肉を残したお皿をお渡ししたところで、〆のメシでもいかがです?と河村シェフ。
カレーという手もあるけど、まずはどうしても「かわむらの牛丼」に手を挙げてしまう。


kawamura09.jpg
今度は、山形産だという大きなブロックからスライスを生み出すシェフの包丁。
優しくさっと煮された肉たちを盛り込んだ、ちょうどいいサイズの器を手に、いざ。

一転して、肉の脂の甘さを堪能する仕立てに唸る。kawamura11.jpgううう、なんと贅沢な牛丼なのでありましょう。


デザートは、プリンにヨーグルトアイスなど。kawamura12.jpg大人な甘さのプリンのたっぷりしたコクを愉しんでいいると、さっきのステーキの軽やかさが反射的に思い浮かんできて面白い。
肉を供するお店でありながら、その食後感の中に淀みのない軽やかさを思わせるのが「かわむら」の真骨頂で、ひとを繰り返し訪れさせる要因になっているのかもしれません。


知る人ぞ知る、8席のカウンターが迎える肉料理のサロン、銀座「かわむら」。kawamura14.jpgkawamura13.jpgお土産にしてもらったサンドイッチを冷たいままいただいてみる。
肉やその脂がさらりとしているような、そんな気がする。
そして、余程のことがない限り、あのカウンターをふたたび自腹で訪れることはないであろうことを切なく思うのでありました。


「かわむら」
中央区銀座7-3-16 東五ビル1F[Map] 03-3289-8222

column/02973


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